ランナルの丁寧な言葉遣いには、どこか有無を言わせない不思議な強さがある。
イルヴァは恐る恐る両手をどけた。フリルの付いた肩紐から伸びるシースルー生地の面積は小さく、イルヴァの乳房はこぼれ落ちそうだった。はしたなくも乳首がスリットの間から顔を出しており、その桃色の突起は早くも何かを期待して、ぷくりと立ち上がっている。
「少し、乳首が尖っていますね。いろいろ期待してしまいましたか」
「だ、だって……」
「かわいくて煽情的で……とてもそそられます」
ランナルはイルヴァを寝台に仰向けで押し倒すと、ゆっくりと覆いかぶさり、イルヴァの乳房を両手でやさしく掴み上げた。幼さが残る顔つきには似合わず、イルヴァの乳房はかなり大きい。ランナルの指はどちらかというと長いほうだが、その長指をもってしても、イルヴァの乳房はランナルの手のひらからあふれてしまいそうになる。
艶やかで張りがあり、それでいて水のようにたゆん、と揺れるイルヴァの白い丘は、これまでに何度も何度も揉みしだいてきた。それなのにランナルは、その肉肌にふれたのはまるで今夜が初めてであるかのように、恍惚とした表情になった。
「やわらかい……イルヴァの乳房は、永遠に揉んでいられそうです」
「やだっ、ランナル様……それだけじゃ嫌です」
「おねだりですか。かわいい俺の妻……どうしてほしいんです?」
指先で集めてはゆっくりと伸ばし、手のひら全体で押し上げてはなぞる。極めてゆったりとした、しかし決して止まることのない豊乳への愛撫。
それだけでは早くも物足りなくなったイルヴァは、これまで散々教え込まれてきたとおり、淫靡にランナルにねだった。
「乳首をカリカリして……たくさん舐めて、しゃぶってほしいです」
「わかりました。たっぷりとかわいがってあげましょう」
ランナルは穏やかにほほ笑むと、身をかがめた。面積の小さな布地のスリットから顔を出しているイルヴァの薄桃色の果実を一つ、口に含んでしゃぶる。もう片方の果実は、ご要望どおり人差し指の腹であらゆる方向からカリカリとはじいて弄んでやった。
「はぁぅん……あぁ……っ」
ランナルにかわいがられることを待っていたイルヴァの乳頭は、ランナルの舌先で丹念にしゃぶられて、どんどん硬くなっていく。ランナルが乳輪をぺろり、ぺろりと円を描くようになぞれば、イルヴァは甘い声を出して下半身をもぞりと左右に震わせた。
ハリーン家のような武家の場合、殉職は珍しくない。人生まだまだこれから、という若者が任務であっさりと死ぬことはよくある。そのため、どうしたって子供の数、つまりはお家の人間の数というのは多いほどよいとされる。名のある武家では武に関してだけでなく、性技にも詳しく、より多くの子を成すことが求められるのが常だ。
ランナルは、齢三十を数えた自分は性欲が落ち着いてしまった頃だと思っていた。それなのにいま、珍しく性急に事を進めたい欲求に駆られていた。そんなのは自分らしくないと思いつつも、教え込んだ快楽を享受して甘い色香をただよわせるイルヴァの悩ましい声と表情に煽られて、持ち合わせている理性などすべて捨て去り、獣のようにまぐわいたいと思った。
「あぁぅん……ランナル様、乳首ぺろぺろ……気持ちいいです」
イルヴァはランナルの頬を弱々しい手つきでなでながら、目を細めた。
何をしてほしいのか、何をされているのか、そしてそれが自分にとって気持ちいいのかどうか。それらを言葉にするように、と教えてきたので、イルヴァはランナルの教えのとおり実践していた。その素直な感想がまた、愛らしくて仕方がない。
ランナルは暴れそうになる自分の中の獣を押さえつけながら、イルヴァの乳房を揉みしだき、甘い果実をしゃぶり尽くした。しかし、それをすればするほどイルヴァの下肢がもぞもぞと動き、やがてイルヴァは自ら太ももを開いた。
「ランナル様、こっちも……我慢できません」
「こっち、ではわからないですよ、イルヴァ」
「もう……ク、クリトリス……です。クリも、かわいがってくださいまし」
イルヴァは自分の指で花びらを左右にくつろげ、パンティのスリットの合間から女の肉園を開帳すると、甘えるような瞳でランナルを見上げた。破廉恥な単語なので最初は口にすることもできなかったが、たどたどしさをわずかに残しつつも、今ではすっかり卑猥な言葉も口にできるようになっていた。
「ああ、かわいいイルヴァ。体の力を抜いて、うんととろけてしまえばいい」
「はい……っあ……ああぁっ、はぁんっ♡」
ランナルは背中を丸めると、イルヴァがはしたなく見せつけている女の園に顔をうずめた。まずは蕾を大きく舌でひとなでし、それから舌先でつんつんとつつく。自分の舌に唾液を集めると、今度はそれを塗りたくるようにして、イルヴァの花唇を
「んぁっあ、あ、きもち、いいっ♡ ランナル様、もっと、もっとしてぇ♡」
イルヴァはランナルの頭に手を伸ばした。彼の動きを止めるような、それでいて彼の顔を自分の股間に引き寄せるような、なんともしがたい手つきだ。
ランナルはイルヴァの蜜道に指を挿し入れ、隘路をこすりながらも犬のように従順に、イルヴァのピンク色の肉豆を味わった。若い生娘のそこは、花の香りと果物の甘さが混ざったような魅力的な芳醇さをたたえており、押さえつけたはずのランナルの中の獣が再び唸りだす。この雌をもっと味わえ、犯し尽くしてしまえと。
「っ、あぁ……ナカ、もっ……だめ、そんなっ」
ランナルの指が、イルヴァの膣道から愛液をかき出すように細かく動くと、くちゅくちゅというはしたない水音が立つ。その一方で、ランナルは口をすぼめると、イルヴァのひ弱な肉粒をずちゅう~、ちゅうちゅうと甘く吸い上げた。
「はぅんぅっ……あぁっ、だめ、おマメ……吸っちゃあ……♡」
「駄目ではないだろう、イルヴァ」
ランナルはイルヴァの花蕾を唇の内側全体で包むと、舌先で舐めながらやわく吸引し続けた。そのたびにイルヴァは、甘いとしか形容できない、甲高い声でかわいらしく啼く。
この下着を選んで正解だった。妖艶に彼女を飾るのに、肝心の行為を布地が妨げることはないからだ。ランナルはイルヴァの女園に夢中になった。
「ああっ、それ、それっ……きもち、いいっ……イっちゃうぅ!」
ランナルはイルヴァの太ももを両手でがっしりと掴み、
「イくっ……ああ、きもちいいの、きちゃうぅ……イくぅ~……っ♡」
ちゅむぅ~、とやさしく吸われた赤い果実が、イルヴァに大きな快感の波をもたらす。イルヴァの背中は弓なりにしなり、爪先に力が入って両足がピンと張った。
「はぁ……っ」
イルヴァは浅い呼吸を繰り返した。その四肢はぐったりと弛緩して、大きな絶頂をむかえたのだということがわかる。
イルヴァの処女を表しているかのような、穢れのない純白の糸とレースで縫製された下着は、イルヴァの敏感な雌器官を上も下も隠していない。夫のランナルに向けて、「どうぞ美味しく頂いてください」と言わんばかりだ。イったばかりで力の入っていない体もまた、無抵抗でランナルに食べられることを待っているように見えた。
「イルヴァ、もう待てません」