デカパイ高級アンドロイドテスター企画inショタ 作:すばみずる
うだるような熱気が窓ガラスの向こう側に満ちているだろう八月の折り返し。涼しく保たれたリビングのダイニングテーブルで、ケンタは夏休みの宿題である漢字ドリルと格闘していた。
朝は決まった時間に優しく起こされ、最近では彼女が率先して買い物に走り食材を揃えた朝食をとり、そのまま外出するか午前中に宿題をこなす。プラティアがこの家にやってきてからというもの、ケンタの生活リズムは規則正しいものになっていた。
夏期講習などが無い日、プラティアの規律は意外と厳しく、やるべきことを終えるまで甘やかしは一切提供されない。そのためケンタも、真面目に勉学へ向かうようになっていた。
もっとも、日頃から自学に取り組んでいることをちらっと告げると、仕方ないですねとベッドに運んでくれることもまた、ケンタは知っていた。
鉛筆の走る音だけが静かに響く室内。ふと、ケンタの背後からピロンという電子音が鳴った。
振り返ると、少し離れたソファに腰掛けていたプラティアが、自身の胸の谷間からあの銀色のデバイスを取り出しているところだった。彼女がデバイスの表面をなぞると、空中にホログラムスクリーンが展開された。
プラティアは空中に浮かび上がった文字の羅列を目で追い、ケンタは何の気なしにその横顔を眺めていた。相変わらず、人間離れした美しさだ。宿題をしている背中を見守られているというだけで、ケンタの胸の奥は甘くくすぐったいような満足感で満たされていた。
そんな中、文字を目で追っていたプラティアの表情が、ほんのわずかに動く。
「……おや」
人間であれば聞き逃してしまうほどに微かな、しかし明らかな困惑を孕んだ小声が漏れる。いつも冷静沈着で、何事にも動じないプラティアが珍しい反応を見せたことが気になり、ケンタは口を開いた。
「どうかしたの、プラティア」
ケンタの問いかけに、プラティアは瞬時に元の無表情に近いメイドの顔へと戻る。
「いえ、なんでもありません。システム上のお知らせを受信しただけでございます」
そう言ってホログラムを消去しようとしたプラティアの手がピタリと止まる。少し固まったのち、これまた珍しく溜め息のようなものを漏らしてみせた。
「……いえ、失礼いたしました。これはモニター被験者であるご主人様には、正確に告知する義務がある内容でございました」
プラティアはデバイスを持ったまま立ち上がり、ケンタの隣の椅子を引いて腰を下ろす。当然のように豊かな胸は押し当てられ、当たり前のように顔を押しつけて甘える。
そして、空中に浮かんでいたホログラムスクリーンをケンタの目の前へと移動させた。
「当機がご主人様のもとに配送されてから、本日でちょうど二週間が経過いたしました。それに伴い、ブロッサム・インダストリィからのお知らせが届いたのです」
プラティアの指先がスクリーンを操作すると、ポップな文字で彩られたバナー画像が表示された。
「こちらは、弊社から週替わりで送られてくる特定のミッションを達成することで、通常よりも多くの報酬ポイントが獲得できる『ウィークリーミッションキャンペーン』の告知でございます」
ウィークリーミッションという言葉にケンタは目を瞬かせた。本当に、自分が普段遊んでいるソーシャルゲームのイベントそのものじゃないか。ポイントを貯めれば彼女を買い取れると言っていたが、こんな風に定期的にミッションが追加されていくシステムもあったとは。
「ポイントがたくさん貰えるなんて、すごいじゃん!」
素直に喜ぶケンタだったが、すぐに一つの疑問が浮かんだ。
「でも、そんなお得なキャンペーンなら、どうして最初は隠そうとしたの?」
ケンタの指摘に、プラティアの瞳がほんの少しだけ揺れた。
「……それは」
プラティアは言葉を濁しながら、スクリーンを下にスクロールさせ、今週の具体的なミッションが記載されている項目へと表示を移した。
「このウィークリーミッションは、全モニター被験者に共通のものが配信されるわけではございません。各機体の利用履歴や、ご主人様との接触データを基に、個別に最適化されたミッションが運営サーバーのAIによって自動的に選出・決定される仕組みとなっております」
プラティアの口調は、どこか言い訳がましかった。
「ただ、その……ご使用になられるジャンル傾向によっては、それほど多くのバリエーションが存在するわけではなく。サーバーの自動選出アルゴリズムが、現状にそぐわないミッションを提示してくる場合もありまして……」
歯切れの悪いプラティアの説明を半分聞き流しながら、ケンタは表示されたミッションの項目に目を落とした。
そこには、太字で三つの項目が並んでいた。
『アンドロイドに膣内射精を一回する』
『アンドロイドに膣内射精を三回する』
『アンドロイドに膣内射精を五回する』
それが何を意味する言葉なのか、この二週間のプラティアとの生活、とりわけあの『性処理機能』の取扱説明書を見せられた時の記憶から、ケンタはすでに正確に理解していた。
膣というのは、つまりプラティアの股間の穴、おまんこのことだ。そこに自分のものを挿し入れて、精液を出す。それを一週間で五回もやれというミッションだった。
「ご主人様とのらぶらぶおっぱいえっちごっこの履歴に基づいて設定されたようですが、ご主人様はまだ、精通すら迎えられていない未成熟なお身体。これは達成が不可能なミッションでございます」
プラティアがいつもの涼しげな声とは違う、申し訳なさに溢れた声色で弁明を続ける。そんな声でらぶらぶと言ってのけるチグハグさはやっぱりえっちだった。
「選出エラーとして直ちに抗議のメッセージを送信し、別の適切なミッションに変更するよう要請いたします。少々お待ちくださいませ」
プラティアが空中でキーボードを展開し、猛烈なスピードで文字を打ち込んでいく。
しかし、ケンタは別のことを考えていた。
この二週間。手コキ、お口えっち、太腿への挟み込み、そして毎晩のように行われている練習パイズリ。ケンタはプラティアの肉体に夢中になり、毎日のように喘がされていた。
だが、プラティアの秘所、おまんこにだけは、自分から挿れたいとお願いしたことは一度もなかったのだ。
興味がなかったわけではない。ただ、あそこは何か大人の男の人だけが許される、特別な場所のような気がして、子供の自分が軽々しく触れてはいけないような遠慮があったのだ。
でも、今、目の前に期間の限られたのミッションとして提示されたのだ。
これは絶好の機会なのではないか。プラティアのおまんこの中は、あのとろけるような胸の谷間や、吸い付くような太腿の間よりも、もっともっと気持ちいいのではないだろうか。
それに。ケンタは自分自身の身体の変化にも、少しずつ気がついていた。毎日のように強烈な性的刺激を受け続け、オーガズムを繰り返す中で、今までとは違う奥底からの疼きを感じる瞬間があったのだ。
もしかしたら。プラティアのあのおまんこの中でなら、自分は本当の意味で大人になれるのではないか。彼女の股ぐらの中で、ついに精通を迎えられるのではないか。
それはきっと、今まで経験したどんな絶頂よりも、とてつもなく気持ちいいはずだ。
想像しただけで下半身が熱を持ち、ズボンの中で陰茎が急激に膨張を始めるのがわかった。
「プラティア……待って」
ケンタは抗議のメッセージを打ち込んでいたプラティアの細い手首をギュッと掴んで止めた。そして椅子の背もたれから身を乗り出し、プラティアの豊かな胸に今度は正面から抱きついた。
柔らかい感触と、いつもどこかから漂う甘い香りがケンタの顔面を包み込む。
「ご主人様?」
突然の抱擁に、プラティアが驚いたように身を強張らせる。
「ミッション……変えないで」
ケンタはプラティアの胸に顔を押し付けたまま、声で上擦りながら言った。
「僕、やってみたい。プラティアのおまんこに……挿れたい」
二週間の間に羞恥心など消え去っている。今はただ情欲と未知の快楽への強烈な渇望だけがケンタを突き動かしていた。
「プラティアのおまんこの中なら、僕……せーえき、出せるかもしれない。だから、おねがい……えっち、したい」
甘えん坊の子供がおもちゃをねだるような口調で、発情したオスとしての切実な響きを持ったおねだり。プラティアはケンタの抱擁と囁きを受け止めたまま、しばらくの間沈黙した。
やがて、端末がテーブルに置かれる音がする。
「……よろしいのですね、ご主人様」
頭上から降ってきたのは先ほどの困惑したような声とは違う、冷静さを取り戻したいつもの声だった。
「私の性器は男性から精液を搾り取るために設計された、極上の肉壺でございます。初めてのえっちでその快楽を知ってしまえば……もう二度と、私の身体なしでは生きられない身体になってしまうかもしれませんよ」
いつもの声のまま、プラティアはケンタの覚悟を問う。その一方で両腕がケンタの背中をしっかりと抱きしめ返しており、それは逃さないという意思を見せるかのようだった。
「それでも、私の奥深くまで……挿入したいと、望まれるのですね」
ケンタは頷く代わりに顔を胸へと押し付け、腰を揺すってみせた。