セメギャル-僕の彼女は金髪黒ギャルの玲香さん- 作:もすまっく
設定していたアラームの音に意識を急浮上させられた僕は、重い瞼を閉じた状態のまま音を頼りに手を伸ばす。
手に当たったスマホを掴み薄っすら開けた目でスマホの画面を確認すると、そこにはまだ『5:14』と表示されていた。
「んー……なんだ、まだ五時過ぎじゃん………………」
僕はそのままスマホを置いて手を離し、もう一度眠るために力を抜いて布団の温かさと心地よさに身を委ねる。
―――人が少ない朝とかどうですか?
徐々に微睡み意識を手放しそうになったその時、昨日の自分の言葉が甦る。
「―――っ!!」
重かったはずの瞼はこれでもかと大きく開き、気怠かったはずの体は羽のように軽くなり、僕はまるでバネで跳ね飛ばされたのかのような勢いで飛び起きる。
「そうだった……!約束してたんだった……!」
僕は急いで洗面所へと駆けて行く。
「おはよう母さん!」
「おはよう拓斗。朝ご飯はこれでいい?」
「うんありがとうっ」
顔を洗い歯を磨いて寝ぐせを整える。それからすぐに部屋に戻って着替えた後、台所で朝の準備をしている母さんに挨拶を済ませてから用意されていたサンドイッチを口の中に入れていく。
「まだまだ時間はあるから落ち着いて食べて?」
「……んぐっ……うん、ありがとう……ごくっ……今日も凄い美味しいよ」
「それは良かった」
ここまでかなり急いだお陰なのか、母さんの言う通り予定よりだいぶ時間が余っていた。そのため僕は朝食を食べた後、一度部屋に戻って忘れ物が無いかといった確認をする事にした。
「えーっと、これは今日はいらない……これもいらない……」
そうしている内に丁度良い時間になったのを確認した僕は、鞄を持って下へ降りてリビングにいる母さんに声を掛ける。
「それじゃ母さん行ってきますっ」
「うん、いってらっしゃい。玲香ちゃんによろしくね」
「分かったっ、伝えとくっ」
「気を付けて?」
「うんっ、ありがとう母さんっ」
靴を履いて家を出た僕は、清々しい気持ちでいっぱいだった。
「泊まりの時とはまた違うこの感覚って何て言うんだろう?」
彼女と約束をしていつもより早い時間に密会する。今まで無かったこの感覚に僕は言葉に出来ない喜びで満たされていた。
「んっ……ちゅぱっ……んぅ……らっくんもっと……んふぅ……」
いつもより一時間以上早く学校に着いた僕達は、すぐさま例のトイレへ向かい誰もいない事を確認すると、二人一緒に個室の中へ入り鍵を閉めた。当然ながら入ったのは女子トイレである。
「……んはぁ……たっくん……そこ、座って?」
玲香さんに押されながらゆっくりと洋式トイレの便座に腰を下ろすと、玲香さんはすぐにその上に跨って座った。
「アタシ重いっしょ?ごめんね?」
「いえこの重さが好きですから」
「そこは重くないって言うとこじゃんっ」
「重いです。だから好きなんですよ玲香さんが」
「たっくんのバカッ好きっ」
お互いに座ったまま抱き締め合いながら唇を重ねていく。何度やっても柔らかい玲香さんの唇と瑞々しい舌の感触は飽きる事が無い。寧ろ飽きるどころかもっともっと欲しくなる。
「ちゅっ……はぁぁ、んむっ……たっくんの唾液ちょうだい?……んむぅ……コクッ……ちゅるっ……んふっおいし……んぅ……♡」
舌を絡ませる度に唾液を吸い、そして喉を鳴らして飲み込んでいく。何度やっても溢れる唾液は止まる事は無く、飲み込むたびにお互いの喉を満たしていく。
しばらくの間そうしていると、そっと顔を離した玲香さんがブラウスのボタンを外していく。僕は思わずその手を止めようと玲香さんの腕を掴んだ。
「玲香さん駄目ですよこれ以上はっ」
「なんで?いいじゃん?たっくんだって触りたいよね?」
「それはっ、でもやっぱり駄目ですっ」
「アタシは触って欲しいし見て欲しいのに?」
「それでもやっぱり学校の中でこれ以上はっ」
「たっくん、腕……痛いかも」
「あっ、ご、ごめんなさいっ」
痛いという言葉を聞いた僕は反射的に掴んでいた手を離してしまった。すると玲香さんは何事も無かったかのように手早く胸の所にあるボタンを外し、ミチミチに詰まっている事で一直線にしか見えない谷間を露わにした。
「嘘ついちゃってごめんね?でもほら?たっくんの大好きなおっぱい」
少し顔を動かせばその感触を味わう事が出来る。その谷間に顔を突っ込む事も今なら一瞬だ。そんな欲望が僕の中で大きく膨れ上がっていく。
「いいよ?」
「―――っ」
「たっくんは、我慢しなくていいよ?」
そんな甘い誘惑と共にさり気なく他のボタンも外していく玲香さん。見えているものはすでに谷間だけではなく。
溢れそうな胸を支えているラメ入りの光沢ある紫色の下着も、肉付きの良いお腹に形のいいおへそも。そのどれも全てが僕の脳を揺らしてくる。
「あっいやっでも……僕はっ」
「アタシ、我慢するからさ?」
「……え?」
玲香さんが言っている事を僕は理解出来なかった。我慢するのならどうしてこんな事をしているのか。どうして僕には我慢しなくていいと言ってくれるのか。
困惑している僕に玲香さんはすぐに答えをくれた。
「アタシ、声出さないように我慢するからさ?」
眉尻を下げ潤んだ瞳で僕を見つめる彼女はとても健気で可愛くて。
「だから、たっくんは我慢しなくていいよ?」
それから先の事は朧げな記憶しか残っていない。ただ本能のまま彼女を求めていたような気はする。
しかし、そんな朧げな記憶の中で唯一覚えている事が一つだけある。
「――――――――――――ぅ”ん”ぅ”ぅっ♡」
たった一度だけ。たった一度だけ我慢出来ずに漏らした彼女の声だけは、はっきりと僕の記憶の中に残っている。