九条先生が退出して、いつものように残された僕と水無月さん。
だが今、彼女は正座の罰に戻っている。
全身が怠く、黙っていると強い睡魔が襲ってくる。
リハビリだけでもしんどいのに、明日は動けないかもしれない。
とはいえ、正座してる人を横目に寝るのも気が引ける。
何か話そうかと、何度か目を向けるんだけど…。
話しかけにくいな、これ。
なんかモジモジしてるし、チラチラ見てくるから凄く気になる。
「モジ子さん、痺れたなら崩した方がいいですよ?血流に悪いですから」
「も~、変な名前つけないで栗華って呼んでよ~」
「じゃあクリちゃん、どうしたの?」
「ク、クリちゃん!?」
焼き栗になってしまった。
「性器で呼ばれるのはちょっと…」
あれ、これ俗語か。
「ごめんなさい。では栗華さんで」
「やった!これからはそう呼んでね!」
子供のように喜ぶ水無月さん。
「それで、どうしました?」
「えーとね、さっきの検証は、結局どうだったのかな~って、気になっちゃって」
水無月さんは膝の上で手を握って再びモジモジする。
…検証?
口姦フェラチオ対決の?
さっき話したし、違うよな。
ああ、そもそも匂いで発情するのか確認をしてたんだった。
「ノージングが求愛行動の話なら、合ってました」
「っ、やった!私はいつでもいいからね!」
両手をあげて大喜びする水無月さん。
「なんですけど、僕の性欲が強すぎて、誰にでもそうなる可能性も出てきてしまったので」
「そんなぁ…、私の事は別に好きじゃないの?」
捨てられた犬のようにしょんぼりする水無月さん。
「大好きですよ」
「っ、やった!」
胸の前で両手をぐっと握って喜ぶ水無月さん。
この子、本当に可愛いな。
そして楽しいんだ。
居てくれるだけで笑顔になれる。
彼女は1ヶ月程前から好き好き言ってくれるようになった。
僕はもっと前から好きだ。
「栗華さんは、僕みたいな子供をなんで好きになってくれたんですか?」
臆病でずるい質問を投げた。
この世界は男が少ない。
だからと言って誰でもいいというほど絶望的な偏りではないが、見た目がいい天内輝君なら、成長すれば多くの人間が好意や性欲を向けるだろう。
栗華さんはそんな子とずっと側にいるのだし、若い今の内から惹かれてもおかしくは無い。
おまけに、エロ漫画の主人公を具現化したような淫乱だと発覚したのだ。
それでも、僕は僕を見てほしい。
僕は甘内光琉だ。
少ない男だから、テル君だから、淫乱な体だから。
嫌だ。
僕を好きになってほしい。
「髪型を変えたら直ぐに気づいてくれたから」
「?」
そんな捻れた僕の気持ちとは裏腹に、簡単で軽い答えが返ってきてキョトンとする。
「そんな事?」
「そんな事が、大事なんだよな~」
栗華さんはふふっと笑う。
「どこが可愛いっていつも褒めてくれる」
「疲れていると気づいてくれる」
「ありがとうも、ごめんなさいも、ちゃんと私を見て言ってくれる」
「…」
「笑った顔が好き」
「一生懸命な所が好き」
「歯を食いしばって立ち上がる姿が好き」
「誰かのために悲しめるところが好き」
「美味しそうにご飯を食べるところが好き」
「背伸びして大人ぶるところも好き」
「他にはね…」
「栗華さん」
「なーに?」
「すみませんが、横に居てもらえませんか」
「いいよ~」
栗華さんは立ち上がって、定位置のベット脇の椅子に腰を下ろした。
「実は、凄く眠いんです」
「うん。今日はいつもより頑張ったもんね」
電動ベットを下げて、毛布を掛けてくれる栗華さんを捕まえる。
「甘えん坊さんになっちゃった?」
「…」
栗華さんの香りを嗅ぐだけで、勝手にマン汁が流れる。
脳が好き好き言い出して、ピリピリと痺れる。
今、栗華さんに性欲を向けたいわけじゃない。
だけど、精通を経てから目まぐるしく体が変化していくのを感じる。
「栗華さんが大好きです」
「うん。ありがとう。私も大好きだよ」
「~っ」
とぷ
囁かれただけで、少し射精した。
僕はこれからどうなってしまうのか。
心と体のバランスがもっとおかしくなる前に伝えておきたい。
「ずっと前から大好きです。本当に。栗華さんが好きなんです」
「…うん。伝わったよ」
優しく背中を撫でられる。
「~っ」
とぷ
「…このまま、眠りたいです」
「しょうがないなあ、お姉さんが特別に添い寝してあげよう」
栗華さんが毛布を持ち上げると、むわっと栗の花の香りが広がった。
栗華さんは何事もないように潜り込み、横向きに僕を抱きしめてくれる。
彼女のチンポはガッチガチに突起している。
抱きしめられ、栗華さんのチンポの膨らみが押し付けられて、また少し射精した。
とぷ
「ぅぅ…ぐす゛…」
「大丈夫だよ。私が付いてるから。怖くないよ」
とぷ
「大好きです…。本当です…」
「うん。うん」
とぷ
「おやすみ、テル君」