※この作品はR-18です。

性器が逆転するとは聞いてない   作:momo1ng

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この世界の秘密

「つまり『貧すれば鈍する』だと思うんですよ」

 

精子が欠乏すると、精巣の苦しさから心の余裕や判断力がなくなり、知恵や性質までも愚かになってしまう。

 

僕はしたり顔で自己分析結果を披露した。

やはり先人は偉大だ。

気づいた僕の頭も冴えている。

 

「………。何か言って下さいよ。本当にもう大丈夫ですって」

「馬鹿になっても、それらしい雰囲気と言葉を使うから、判断が難しいのよ」

「酷いっ」

 

九条先生は僕の分析結果よりも、僕自身を警戒したままだ。

 

「それにね、貴方は射精する前から馬鹿になってるわよ」

「もっと酷い!!」

 

最終検査の翌日、もう夕方が近いと言うのに今でも寝たきり。

筋肉痛で全く動けない。

そう、僕は暇を持て余している。

 

「兎に角、明日も丸1日休養日よ」

「そんなあ」

無慈悲の休養が告げられる。

 

完全に寝たきりなんて2ヶ月ぶりだ。

折角リハビリが進んでいたのに逆戻りになった気分だ。

 

「お話しなら私がしてあげてるでしょ~」

「そうですけど」

 

今日は一日中栗華さんのお世話になっている。

今日も、か。

 

口頭で勉強を教えてもらったり、何度か添い寝してくれたり。

不思議なことに、射精は一度もしていない。

2週間に渡ってのお射精祭りの反動だろうか。

栗華さんの肌に触れると気持ちいいし、性的な興奮もするけれど、ちゃんと心地よさを感じられている。

今後もこの状態が維持できたら嬉しい。

 

僕はあれを『終焉の輪廻祭』と名付けた。

ふふ、我ながら実に本質をつけている。

いいネーミングだ。

 

そしてそろそろ、この現実とも本気で向き合わなければならない。

いつまでも逃げていては駄目だ。

僕は意を決して本題に入る。

 

「…ここって、病院ですよね?」

「当たり前でしょ」

ほんの少し、九条先生の表情が変わるのを見た。

 

聞くのが怖かったが、遂に聞いてしまった。

 

「…ですよね。暇を持て余すと駄目ですね。思考がおかしな方向へ行っちゃって」

「おかしくないわよ。よく頑張ってくれてるわ」

「そうですか」

今度は表情を変えない、流石だ。

 

沈黙が流れる。

 

「どういう事?」

話が見えない栗華さんがキョトンとして尋ねる。

 

「天内君の立場からしたら、私達も監禁者に見えても不思議はないでしょ」

「えぇ~なんで~!?そうなのテル君?」

「それはもう信じてますよ。信じるしかないので」

「そう、ありがと」

 

もう、全部言ってしまうか。

そうだ、いつかは聞かないといけないんだ。

 

「実はもう、外の世界が滅んでて、昔の映像をテレビで見てるのかな、なんて」

「…それは、随分と壮大な空想ね」

「でしょう?」

乾いた笑いが室内に響く。

 

………

 

やはり、か。

心当たりはあった。

この部屋の窓は開かれたことが一度もない。

大きいのに外は見えないし、外からも見えないよう、大きな幕で遮られている。

カーテンを開けても日光を取り入れるだけで、景色は何も映らない。

 

窓からの情報まで遮断する理由なんて一つ。

外には人がいない、それを僕に知られたくないのだ。

 

「来週、正確には5日後に検査結果と事件概要を伝える予定よ。心の準備はいいかしら」

「はい、お願いします」

話題転換か、誤魔化されたな。

 

「当日は保安と厚生省からも1名ずつ同席するわ」

「………。

 ………え?…保安?」

 

「事件の情報を管理している偉いお役人さんの事よ」

「あ、はい」

 

「国家保安員会と厚生健康省、公民の教科書に載っているから、ちゃんと復習しておきなさい?」

「えっと、それは…、はい」

 

 

あれええええ?

違った、人類全然滅んでなかったわ。

 

「………」

「………」

九条先生が僕を覗き込んで、僕の泳ぐ目をじっと観察する。

 

「貴方、まさか本気で…」

「いやいやいや!そんなはずないじゃないですか。3人しかいなかったらご飯とか電気はどこからって話ですし。僕だってもう14歳ですし、まさかそんな妄想を真面目に…」

厨二病を疑われ、もの凄い早口で言い訳してしまう。

 

九条先生が携帯で御堂さんを呼びつける。

まずい。

 

「水無月さん、些細な違和感も見落とさないように。騙されないでしっかり休ませて。下半身の刺激は継続して厳禁よ」

「はい!」

九条先生と栗華さんは真剣な表情で頷き合った。

 

騙されないでってなに!?

 

まずい、まずいぞ。

まだ馬鹿になってる疑惑を高めてしまった。

角度が付いたベッドが戻される。

嫌だ、まだ起きていたいのに。

 

「失礼します」

ガチャリとドアが開けられて、聖母が現れる。

急いできたのだろう、少し顔が紅潮している。

 

「任せたわよ」

「はい」

九条先生の退出を見届けて、御堂さんが上を脱ぐ。

 

まずいまずいまずい。

逃げたくても動けない。

気持ちとは裏腹に、視線が勝手に追いかけてしまう。

 

たぷ~ん

ボロンじゃない、ボインでもない。

今絶対たぷんって聞こえた。

 

おっぱいを丸出しにした御堂さんがベッドに上がって、覆い被さる。

聖母の果実が降ってくる。

僅かに汗ばんだ香りが鼻腔を刺激し、簡単に僕の脳を麻痺させる。

 

陥没したお乳首さん…、僕が出してあげなきゃ。

 

「あっ、あっ…」

口元が、舌が勝手に吸い寄せられる。

 

だけど、今は嫌なんだ。

退化するから、今は嫌だ。

 

「天内様、おっぱいとお休みしましょうね」

「はーい」

 

ちゅぱあ




序章の区切りまで書けたので投下してみました。(30話くらいまでは予約入れてます)
続きを書き続ける意欲にどうか、どうか高評価を、お気に入り登録やコメントを一言だけでも。どうかお願いいたします。(褒められて頑張れるタイプです)
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