※この作品はR-18です。

性器が逆転するとは聞いてない   作:momo1ng

40 / 55
新生活に向けた会議

ダイニングテーブルに皆が揃う。

護衛の二人は立っていると言ったが、落ち着かないので別の椅子を横に並べて座ってもらった。

 

まずはこの家にいる間の護衛体制について。

現在護衛の2人は最寄りのウィークリーマンションも借りてそちらで待機中。

 

・移動の際は、連絡すれば15分以内に来てくれる

・それ以外でも用があれば呼んで構わない

・クリス姐、アリス姉のどちらも留守中は宅内警護もする

・必要に迫られない限り、僕以外の家族の護衛は行わない

・警戒すべき人物が確認された場合は、まずクリス姐に伝える

 

既に天内家と擦り合わせていた内容を、僕にも伝える形で再確認された。

 

「光琉から聞いておきたいことはある?」

 

「間をおかずに移動する場合なんかは、家族がいても家に上がってくれるんですよね?」

「必要とあらばお邪魔致しますが、基本的には外で待機させて頂きます」

どちらに聞くべきかと陽毬さんと中条寺さんの二人を交互に見ながら聞いたら、中条寺さんが答えてくれた。

リーダー的な存在は中条寺さんかな。

 

「移動で呼ぶのは、近所の散歩とか買い物程度でもいいんですか?」

「家から出る場合は常に呼んでください。庭先でもです」

「本気で言ってます?」

「本気です」

本気と書いてマジと読む目で言われてしまった。

 

「クリス姐はそれでいいんですか?」

「ええ、是非お願いしたいわ」

この住宅街、そんなに危ないのかな。

 

「実際の所、どの程度危険が迫るのか、あるいは全く無いのかは未知数です。

 分からない以上、警戒レベルは高いところに設定しておき、徐々に下げていきます」

「なるほど。ご苦労おかけしますがお願いします」

「お構いなく。任務ですので」

なんかかっこいいな。

既に頼りにしたくなってきた。

 

あ、また濡れてきた。

もうやだこのマンコ…。

 

「もし学校に通えるようになったら、どんな感じになるんですか?」

「それに関しては学校側とも連携が必要なので、確定してからのお伝えとなります」

当然のことを言われてしまった。

そもそも行けるのか、行けるとしたらどこなのかも決まっていないしな。

 

後は側にいる時の距離感や、日によっては1名になる事もある注意点なんかを聞いて意識合わせは終わった。

 

でだ。

この二人が居るうちに話すべき大切な議題が、もう一つある。

 

「僕の体の話もしておきたいんですが、良いですか?」

皆の顔を見ながら聞いて合意を得る。

 

「美雪ちゃんは外して貰った方が良いですよね?」

「いいえ、美雪も聞いておい…」

「部屋にいってる」

美雪ちゃんは立ち上がり、足早に部屋に戻って行った。

 

「ごめんね、あの子もちゃんと理解は出来てるはずなんだけど」

「いえ、聞きたくはないと思うので」

逆の立場なら嫌だし、無理強いはして欲しくはないので、このまま4人に聞いてもらう。

 

「僕が短時間、そちらのマンションにお邪魔することは可能ですか?」

「必要とあらば可能ですが、基本的には控えて頂きたいです」

 

「その、僕の性欲の発散が必要な事態は、必要に当たりますか?」

「それは構いません。いつでもおっしゃって下さい」

「必要ない」

僕と中条寺さんの会話を、アリス姉が即座に潰す。

 

だけどこれは想定内。僕も感情的にならないように、ちゃんと話をしないと。

 

「アリス姉聞いて。僕は…」

「光琉のお世話は全部私とママがする。これは家族の問題」

 

そっかぁ…

聞いてくれないかぁ…

 

いやいや、めげるな。

 

「僕はその大切な家族をギクシャクさせたくないんだってば。すぐ側には美雪ちゃんだっているんだよ?」

「美雪ももう少ししたらお手伝いさせるから」

アリス姉の言い方とその内容に、カチンときてしまった。

 

「絶対やめて」

「なんで?」

「僕は妹にそんな事させないから」

アリス姉が僕を大事に思ってくれているのは有り難いけれど、それとこれとは話が別だ。

 

それなのに、美雪が嫌いだからそんな事を言うのか、などと押し問答が始まってしまった。

この感じ、アリス姉は本当に家族の義務だと思っている節があって会話にならない。

 

「アリス姉がどう思おうと、妹にしたくもないことをさせるつもりはないから。そんな事をさせるなら中毒になってでも自分で処理する。これは絶対に譲らない」

「美雪がしたいって言ったら?」

まさか言わせる気か?

いや、アリス姉だとやりかねない。

 

「アリス姉も僕に約束して。無理やり美雪ちゃんに言わせたり、させようとしないって」

「いいよ」

アリス姉は拍子抜けするほどあっさりと合意した。

 

「…嘘は吐かないでね?約束だよ?」

「うん。嘘は吐かない。光琉も約束してくれたし」

 

約束の主語が大きくなっていないか不安になったが、折角まとまった話がズレると困るので納得しておいた。

 

「光琉のお世話は私とママがする。これでこの話は終わり」

「終わりじゃないよ」

「私とママはしてあげたいんだから、何の問題もないでしょ?」

「そうよ。ちゃんと頼ってちょうだい」

まさかのクリス姐も、姉さん側だった。

 

「クリス姐はそれでいいんですか?」

「勿論よ」

真剣な表情でまさかの即答。

 

なんで…、僕がおかしいの?

 

「家で処理して貰ったら匂いもするし、それに僕は声も凄いんですよ。美雪ちゃんを不快にさせたくないんです」

「なるわけないでしょ」

「ちゃんと分かってくれるわ」

アリス姉はもうこの際おいといて、これはどっちだろう。

 

普通に考えて、思春期なら相当嫌だよな。現に今だって席を立って部屋に戻っているのだし。

僕には兄弟はいなかったけど、親の性関連なんて想像するのも不快だった。兄妹でもそうだろう。

 

「櫛内さんと中条寺さんがしてくださるなら、僕はお二人にお願いしたいのですが」

「ほらねー?本人がこう言ってるんだしさー」

「あんたは黙ってて!」

初めて口を開いた陽毬さんを、アリス姉は有無を言わさぬ口調で黙らせる。

 

陽毬さんは、はいはいといったジェスチャーで飄々と流している。

この様子からして、既に僕の知らないところでこの話し合いが行われていたようだ。

そしてアリス姉は、陽毬さんとはいい関係が築けていないと。

 

 

「美雪は気にしないで」

「…え?」

声の方向に目を向けると、こちらを覗くように美雪ちゃんが立っていた。

 

「いや…、美雪ちゃんは気を使ったりしないで?僕は大丈夫だから」

「美雪は別にいいから」

それだけ言ってトットットッと階段を上がって行ってしまった。

 

沈黙の後、ほらねと言いたげなアリス姉の表情が僕に刺さる。

 

こうなるともう、僕には反論できる材料も理由もない。直ぐに処置が必要な状況もあるからと訴えて、櫛内さんと中条寺さんに頼む事も許容して貰うのが精一杯で、精処理の話は決着した。

 

僕は早く彼女を作った方が良さそうだけど、精処理をして欲しいから作るようなものではない。

自分のために一生懸命なアリス姉を遠ざけようとしている、己の振る舞いにも心が痛む。

なんだか自分に嫌気がさしてくる。

 

精処理は朝晩に決まった。

朝は起きてすぐ。夜は夕方から就寝前までで、アリス姉、もしくはクリス姐の都合に合わせて。

 

護衛の二人が帰り、天内家で摂る初めての夕食は、退院祝いにとお寿司の出前を取ってくれていた。

綺麗に盛られていてネタも大きくて、きっと上等な物を用意してくれたのだろう。

誰が好きなのはこのネタでと教えてもらったりしながら、明るく食事は出来たとは思う。

だけど、味も、話も、僕の頭には殆ど残らなかった。

 

冬なのにホットパンツに着替えたアリス姉の生足が気になって仕方なくて。

食事中でも足でちょんちょんと触れられる感触が気持ち良すぎて。

ついさっきまであんなに拒絶していたのに、僕の体がアリス姉を求めて仕方がない。

 

お風呂に入り、パジャマに着替えて、姉さんと僕の部屋に入る。

入れ替わりでアリス姉がお風呂に入ったので、ベッドに座ってじっと姉が戻るのを待つ。

ただここに居るだけで、姉の、雌の匂いで頭がクラクラしてくる。

 

早く戻って来てほしくて堪らない。

布団に横になると、匂いは更に濃くなった。

アリス姉に抱かれている気分になり、枕を抱きしめて堪える。

 

 

いつの間にか、僕は枕を股に挟んでいた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。