入学面談
2月20日土曜日。
今日は姉さんの大学予備受験と、僕の学校面談。
先に姉さんを送り出してから、車で桜蘭学園に向かっている。
普通であれば生徒一人で行くのだけど、男に加えて僕の場合は事情も特殊なので、保護者のクリス姐と護衛の二人も同伴する。
「変じゃないですかね…」
「よく似合ってるわよ」
「お股がスースーします」
僕は制服や正装を持っていないので、アリス姉が中学時代に着ていた学生服に身を包んでいる。
濃紺のブレザーとスカート。そしてネクタイではなくリボン。
女装しているような気分で落ち着かない。
でも高校に行くならどの道スカートで通う事になるから、さっさとこれに慣れるしかない。
幸いと言うべきか、こちらは男性もスネ毛が薄いらしく壊滅的に似合わないと言う事もない。
僕の足は完全に無毛で、お股もほぼ無毛のツルクチュ。
伸びた白髪は肩近くまであるから今日は前髪をヘアピンで止めている。
一見すると目つきの悪い女の子だ。
「うーん」
隣の陽毬さんは、僕の制服姿を何度も舐めるように見ている。
「おかしい所がありますか?」
「中々可愛いけど、やっぱりおっぱいが足りない」
当たり前やろがい。
でも確かに、胸の部分の生地が少し余ってダボついてる。
制服ってこんなおっぱいを仕舞うような裁縫になってたかな。
今日は朝からまたあの子が遊びに来ていて、僕らが帰ってくるまでみぃちゃんと二人で家にいる。
最近特に仲良くなったみたいで、ここ数ヶ月はあの子とばかり遊んでいるみたい。
お口の勉強会、我慢大会、みぃちゃんの心情吐露。
色々ありすぎた昨日の晩、みぃちゃんはクリス姐に搾精の手伝いをしたいと直談判しにきた。
昼間泣きながら僕に搾精させて欲しいと頼んだのに、それでも反対されてしまったからクリス姐に直接言いに来たのだろう。
クリス姐は搾精の参加に賛成だったけど、また僕が反対した。
どうしてもさせる必要があるとは思えなかった。
だけど、押し切られる形で見学は許可した。
家族でセックスを見せておかないと強姦率が上がってしまうらしい。あの子が強姦になるなんて想像できないけど、僕が拒否した事で万が一にでも間違いを犯すような事態になったら、悔やんでも悔やみきれない。そう思ったから。
みぃちゃんも見てるだけで我慢できるはずもなく、興奮してオナニーを始めた。
皮が伸びちゃうくらい乱暴に弄る様子を見兼ねて、触り方を教えてあげた。
なのに、顔にぶっかけられた。お腹にしなさいと言ったのに、二度も。確かに性欲が強いのかもしれない。
僕はどうだったかな。
覚えたての時は何回できるか挑戦して、一日9回が最高記録だったのは覚えている。
何時間寸止めで我慢できるかの挑戦もして、金玉が激痛に見舞われて酷い目にあった。
思えば思春期は馬鹿な事ばかりしていた。
今朝は6時にみぃちゃんが部屋に入って来た。
また搾精の見学を強請るのかと思いきや、僕に跨っていて1分我慢チャレンジをしてきて我慢する事が出来ると何を要求することもなく嬉しそうに出て行った。
クリス姐が不思議そうにしていたけど、これに関しては僕は口を閉ざしている。
みぃちゃんの監視から解放されて、朝は急ぎながらも激しめのセックスをしてしまった。
ルームミラー越しにクリス姐を見るも、朝から僕とそんな事をした素振りは全く感じさせない大人の顔をしている。
濃厚すぎる一日を思い出しているうちに桜蘭学園に到着した。
「広すぎ…」
前世で通った大学の敷地より広い。
私立のスポーツ強豪校やべえ。体育館っぽいものだけでも何個あるんだよこれ。
グラウンドやトラックを含めたら、前世の東京ドーム3つ分はありそうだ。
学校専用バスも何台か止まってるし…脇の方に建っている2棟のマンションは学生寮かな。
中等部と高等部の校舎はすぐ近くに並んでいて、3階には渡り廊下もついていて行き来が可能になっている。みぃの方に顔を出すこともできそうだ。
友達が出来るまでお昼ごはんを一緒に食べる事が出来るかもしれない。
遠目に見渡すだけで徘徊や寄り道はせず、案内の紙に従って面接室へと向かった。
玄関、下駄箱、廊下、水飲み場。空いている教室のドアから中を覗くと質素な机が整然と並んでいて、教壇の前にはお約束の黒板がある。石灰やチョークの粉っぽい、どこか冷たい空気を感じる。
昔は毎日見ていた光景なのに、懐かしくて笑みが溢れた。
面接室の手前には4つのパイプ椅子が置かれていたのでそこに腰を下ろした。
開始まではまだ20分はある。少し早すぎたようだ。
緊張は然程していない。
今まで学校には行っていなかった設定なので、逆に不慣れな感じを出さなければいけない事に気を遣う。妙な目で見られて面倒事になるのは避けたい。
クリス姐や護衛の二人にも緊張の素振りはない。
三人とも姿勢や歩き方、視線の置き所がスマートで社会人としての場慣れを感じる。
椅子にただ座っているだけでも凛としていて、僕も自然と姿勢を正す。
こういった細かい所作を平然とこなせる大人って格好良いよな。
「どうしたの?」
「三人とも佇まいが素敵だなと思って。僕も正しい礼儀作法を身に付けたくなりました」
「社会に出たら嫌でもネチネチ言われるわ」
上司から怒られて学ぶ新人は多いという。あるあるだね。
司紗さんは実家が厳格で、これが当たり前に育ったそうだ。ご実家は合気道の道場を開いているらしい。初めて聞いたよそんな事。
陽毬さんは普通の家庭で育ったし、礼儀作法の勉強なんて気にしたこともなく都度雰囲気で周りに合わせているだけらしい。そっちの方が凄いよ。
ガララー
部屋の中から成人女性と女子学生が2人出てきた。
既に中に居たとは気づかず、慌てて立ち上がって会釈する。
「天内光琉君とご家族の方で宜しかったでしょうか?」
「はい」
「私、一年生の学年主任を務める事になります、仙石と申します」
「生徒会長を務めています。高等部一年、鳳仙乙葉です」
こういうのを恭しいと表現するのだろうか。
丁寧なのに仰々しくない、でも優雅に感じるお辞儀をされた。社会人でもこんな綺麗なお辞儀は中々見ない。流石は生徒会長さんか。
理事長と校長を待っていた所、僕らが先に来てしまったらしい。
入室を促されて、クリス姐と学年主任が社交辞令と雑談を交わす。
「しかし驚きました。資料で拝見したより遥かに聡明そうな御子息様で」
「知らない事ばかりで、ご迷惑をお掛けすると思いますが」
こんな感じだ。
「桜蘭の生徒会の方は、面談の同席までなさっているのですか?」
「いいえ。今回だけです」
そうだよね。生徒の役割を超えてるよ。
…ということは僕のせいか。土曜日なのに。
「不就学の方の受け入れは初めてでして。ご事情もありますし、生徒会のフォローも必要と判断し同席を頼んだのです」
「お休みの日にお手間をお掛けしてすみません」
二人に頭を下げておく。
学年主任さんとはクリス姐が引き続き会話している。
僕は生徒会長さんとバチっと目が合ってしまったので、何か声をかけるか悩む。
「一年生でもう生徒会長さんなんですね」
「ええ」
「凄いですね」
「「…」」
そこからの話の広げ方が思い浮かばない。
頭いいんですか?とか?そんな事聞いてどうする。
僕のコミュ力が酷い…。
他に、他に何かないか…。
…おっぱい大きいな。
エッチな風紀委員長みたい。