※この作品はR-18です。

『八男なんてそれはないでしょう』ヒロインたちの別物語   作:時田士郎

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──導入──

大聖堂の最奥、枢機卿の私室は静まり返っていた。呼びつけられたエリーゼは金髪をフードの奥に隠し、静かに部屋の扉を閉めた。既婚者が夫ではない別の男性と密室で二人きりなど本来はあってはならない。だが相手は聖職者で、ここは教会のそれも大聖堂の中である。神の教会でおかしな事など、何も起こるはずがない。

枢機卿は机上の羊皮紙から顔を上げず、到着したエリーゼを見上げると淡々と告げた。

「聖女エリーゼ。貴女には神への奉仕を行なって頂きます。」

「それは、何でしょうか?」

エリーゼはまっすぐに枢機卿を見た。

「魔族が力を増しているのはご存知でしょう。その為、教会にはもっと聖騎士が必要なのです。」

エリーゼは魔族の蠢動を知っていた。無論、魔族など夫ヴェンデリンがいつものように何とかしてしまうだろう。しかし、教会にも備えは必要である。だから枢機卿の話を遮らなかった。何より、教会も信徒を守る為の手段がいる筈なのだ。

「今夜は、一人のスクワイアに力を授ける必要があります。」

エリーゼの澄んだ瞳が、わずかに揺れた。

「……力を、どうやって授けるのでしょうか?」

「聖女の身体を通して、神の加護をスクワイアへ与えるのです。彼が清らかな童貞である事は保証します。教会の秘儀として、貴女が彼と交わり魔物と戦う力を与えるのです。」

絶句し動揺するエリーゼに、枢機卿は冷たい眼差しを向けた。

「夫にも家族にも、一言も漏らしてはなりません。言うまでもなく、これは神の与えたもうた任務です。」

エリーゼは長い睫毛を伏せた。胸の奥で、夫ヴェンデリンの穏やかな顔が過る。初めて聞かされた内容に、彼女の指先が微かに震えた。これは不貞になるのかもしれない。しかし、神の意思であり教会の権益を守る為なのだ。

(……申し訳ありません、ヴェンデリン様。私、このようなお役目を果たさなくてはいけません……。)

エリーゼは、心を決めた。顔を上げると息を吐き、静かに頷いた。結婚は神聖だが、結婚にその神聖さを与えるのは神である。

「……かしこまりました。ヴェンデリン様にはけして何も申しません。聖女の使命として、必要な事を行いましょう。全ては神の御心のままに。」



聖女エリーゼの神への奉仕 〜ヴェンデリン様には言えないお役目〜
第1話:第一章 初体験の手ほどき


──第一章:初体験の手ほどき──

 

大聖堂の奥に、特別な部屋が用意された。教会らしく調度品の少ない質素な部屋だが、必要なものは備え付けられている。外は夕暮れ時であり、薄い灯火が壁に影を落としていた。


聖騎士となる試練を受けるスクワイアの少年は下着一枚で立ち尽くしていた。まだ幼さを残した肩、薄い筋肉、そしてすでに硬く張りついた股間が薄い布を押し上げている。


扉が開く音に、少年はびくりと身を縮めた。フード姿の女性が静かな入室し、扉を閉めた。エリーゼはうつ伏せた顔を覆っていたフードを脱ぎ、静かにローブ姿を解いた。

 

(美しい人だ。)

 

少年は聖女の人となりは聞かされていた。しかし、現実は予想の上をいっている。


エリーゼは少年の視線を一身に浴びながら、優雅な仕草で上下の順に下着を脱ぎ捨てた。白い肌が灯りの中に露わになり、清楚な肢体と、豊かに実った巨乳が現れる。乳首は淡い色をしており、空気に触れてわずかに硬くなっていた。

 

既に子供がいる人妻である年齢の筈だった。しかし乙女のような清らかで美しい。そんな彼女に不埒な真似をして良いのか、逡巡が少年を支配する。こうして貴族の奥方の肢体を盗み見る事さえ、夫である辺境伯の領地なら手打ちにされておかしくない。

 

エリーゼもまた、躊躇いや戸惑いはある。しかしそんな心を押し殺すように彼女は動いた。神の為に必要な事は、為すべきなのだ。

 

(それにこんな幼い子を、なんの備えもなしに魔物の元へは向かわせられない。)

 

エリーゼは聞かされている。少年はこの直後、迷宮の内部に送り込まれる。そこで魔物を倒せる力を授かったと実証するのだ。

 

聖騎士に任命される為に、それは必要な措置であろう。エリーゼが拒絶すれば、きっとこの少年は彼女に手を出さないに違いない。だが、加護のない少年が魔物と対峙して生き残れるとは考えにくい。もし生き残れても、聖騎士の力を得られなければいずれ命を失う。それを容認する事は、エリーゼにはできない。

 

(枢機卿様の策なのでしょうけれど、聖女に祭り上げられた以上はこんな事もあるかもしれないとお祖父様が。)

 

エリーゼの祖父もまた教会の枢機卿である。だからエリーゼは、僅かな可能性であるがこんな役目もあると結婚後に聞かされていたのだ。

 

祖父が優れた魔導士であるヴェンデリンにエリーゼを娶らせたのは、きっと教会から逃れても生きていけるようにする為である。しかしヴェンデリンは、一介の魔導士に収まる器ではなかった。今では辺境伯としてヘルムート王国を、いや周辺国も交えた世界を支えている。

 

(だからこそ、私にできる事はしないと。)

 

エリーゼはヴェンデリンの愛を疑ってはいない。だがヴェンデリンに負担をかけまいとするあまり、いつもより一歩大きく踏み出してしまっていたのかもしれなかった。

 

(でも良かった。年上過ぎるとは、思われていなくて。)

 

エリーゼは少年なさんのを盗み見た。彼女自身、このような姿を夫以外の男性に見せるのは初めてだった。指先がわずかに震え、衣を畳む手が慎重になる。それでも、少年の隠されていない股間な反応や食い入るような視線が彼女に自信をもたらす。

 

(神様、私にこの試練をやり遂げる勇気をください。)

 

心の中で密かに祈ると、エリーゼはベッドの端に腰を下ろす。そして少年を優しく手招きした。

 

「さ、ここにおいでなさい。怖がらなくてもいいのですよ。」

 

恐る恐るといった形で少年がベッドに近づくと、エリーゼは彼の頰に掌を当てゆっくりと唇を重ねた。


柔らかく、湿ったキス。舌を軽く絡め、息を混ぜるたび、少年の唇が震え、やがて拙く応えてくる。彼女は彼の緊張を解すように、穏やかにキスを続けた。エリーゼは自分の心臓が、激しく高鳴っているのを感じていた。

 

(彼を勇気づける為に、これは必要なのです。申し訳ありません、ヴェンデリン様)

 

唇を少年から離すと、彼女は彼の手を取る。そして自分の豊かな胸へ導いた。


「優しく、触れてみてください。」

 

嫡男のフリードリヒは自分の乳で育てた。母親であるエリーゼにとって、乳を吸わせるのはまだ自然な行為の範疇である。

 

少年の掌が、エリーゼの乳房に埋まる。少年の指が赤子に吸われた乳首を親指で転がすと、エリーゼの喉から小さな吐息が漏れた。


乳首はすぐに硬く尖った。触れるたびに甘い電流がエリーゼの下腹へ走る。触られる度に、彼女の身体が微かに震える。何より目の前の少年の放つ欲望の波動、彼女に欲情している様子に彼女も当てられてしまう。

 

(私はこのまま、この子に抱かれてしまうのですね。)

 

この先の男女の展開をエリーゼは知っている。そうであるが故に、興奮でエリーゼの清楚な顔が赤く染まっていった。エリーゼの見せる反応に、淫らな雰囲気が場を支配する。

 

(……私のことをよく知るヴェンデリン様のお手とは違う。嫌なはずなのに、不思議と身体が応えてしまって……)

 

形はどうであれ、これは神事である。エリーゼから流し込まれた聖女の魔力は実際に魔物を倒す助けとなる。ただその手段が、未婚の清らかな処女には委ねられないだけだ。

 

(避妊魔法があるから大丈夫。この様子なら、病気の心配もない。)

 

エリーゼはまた一歩段階を進めた。元より肌身を少年の視線に晒してから、止まる気はない。

 

「次は……手をこちらへ。」

 

エリーゼは少年の利き手を取り、自らの秘所へ誘った。下着の端をずらすと、すでに熱く湿った割れ目に相手の指を押し当てる。愛液が溢れ、指先がぬるりと滑った。自分でも驚くほどの濡れように、彼女はしおらしく目を伏せた。聖女とは言え、女なのだ。むしろこの役目果たす上で、必要な事である。

 

「指は、一本だけですよ。女の身体の感触と具合を、貴方の指で確かめてください。」

 

少年が息を呑む。そして彼は慎重に指を進ませた。エリーゼの秘所に、少年の指が沈み込む。熱い肉壁が絡みつき、くちゅ、と微かな水音がした。その音を耳にしたエリーゼは、長く白い首をわずかに反らした。そして少年の肩に額 頭を預けた。初めての侵入に、感覚を集中させる。

 

(……ああ、入ってきてしまう。でも耐えねばなりません。これは神への奉仕。この子には神が宿ってる。そう考えるのです、エリーゼ。)

 

「……私の中が、どのように熱くなっているか。しっかりと感じ取れて?」

 

エリーゼが優しく少年の手をさする。意図を察した少年の指が引き抜かれると、愛液が糸を引いた。


エリーゼは気にせずベッドに膝をつき、少年の前にかがんだ。硬く屹立した少年のものを頰にすり寄せ、熱を確かめるように赤い舌先を這わせる。

 

(聖女様が、僕にこんな奉仕してくれるなんて!)


エリーゼが少年の思いを見透かしたように微笑んだ。それからゆっくりと唇を開き、少年の先端を含んだ。唇で皮を剥かれる感触。初めて男性器で味わうエリーゼの口腔の熱さに、少年の肩が小さく震える。

 

ぬるりと舌が裏筋を舐め上げる。少年が刺激に軽い悲鳴をあげた。エリーゼは頰をすぼめて吸い上げる。少年の太ももがびくびくと痙攣し、喉から低い呻きが漏れた。


彼女は丁寧に唾液を絡め、舌先で亀頭を優しく刺激しながら、完全に滾らせてから口を離した。唇の端から糸を引く唾液が光る。

 

(……うふふ。こんなに熱く波打っている。)

 

エリーゼは魔力で相手の精力を制限している。それは少年が先に果てぬ為の備えである。

 

「……もう、いいでしょう。よく頑張りましたね。」

 

エリーゼは少年をベッドへ押し倒すと、自ら彼の上に跨った。はしたないなどとは思わない。これが、果たすべき役目であり神への奉仕だ。これから行う儀式は、結婚後に特別な訓練を経たシスターからその手順だけは授けられていた。

 

短く祈りを捧げてから、片手で少年のものを支え秘所の入り口に押し当てる。少年が呻いた。そして熱い先端が濡れた肉ひだを押し広げ、ゆっくりと沈み込んでいく。初めての感触に、少年が欲望と興奮の入り混じった吐息を漏らす。

 

「ああ、すごい。神様」

 

少年の肉棒の味わうエリーゼの内部は熱く轟いていた。そしてどこまでも優しく少年を受け入れる。肉壁がぎゅうと締めつけ、引き抜かれそうになるたびに吸いつくように絡む。

 

「んっ……はぁ……」


エリーゼもまた吐息を漏らした。一本の指とは違う、男になりかけた少年の熱と硬さ。形を得た欲望が膣内の奥底まで届く感覚に、エリーゼの目に艶が籠る。

 

(……この子の熱が、私の中まで……。申し訳ありません、ヴェンデリン様)

 

エリーゼは腰を深く沈ませ、吐息を漏らすと少年の男根を根元まで飲み込む。そしてゆっくりと動き始めた。


上下に、優しく円を描くように。人妻の豊かな尻が少年の腹に打ちつけられ、水音が部屋に響く。男の目を惹く巨乳が上下に揺れ、甘い花のような香りが汗と混じって広がる。少年との初めての行為に、エリーゼは息を乱して耽溺する。

 

「か、感じていますか? この熱が……あなたの力になるのです。」

 

「は、はいっ」

 

エリーゼは身体を震わせながら、魔力を巡らせていた。それはヴェンデリンとの行為の中で培った技術であり、神の力を添えたそれは少年への加護の力として発現する。少なくとも、エリーゼはそう固く信じていた。


「もっと深く……私の奥まで届かせて。」

 

それは神に祈ったのか、或いは少年への指示か。エリーゼの腰の動きが速くなる。自らを擦る快感に少年が背筋を震わせた。彼も無意識に腰を突き上げた。2人の動きがシンクロする。


それはエリーゼの求めていた深奥に至る快楽の入り口を開いた。エリーゼは小さく喘ぎ、腰を振った姿勢のままで少年の手を再び自分の胸へ導く。

 

少年がまた腰を突き上げた。彼はとうに限界を迎えている。しかしエリーゼが操る魔力によって、その堰が封じられているに過ぎない。神の力を感じながら、目の前の聖女に突き動かされいた。そしてまたエリーゼの貞淑な身体も、初めて肌を合わせた相手に快楽を感じて応えていく。

 

「出してください……私の中に。」

 

エリーゼはついに許しを与えた。そして練り上げた魔力を解放する。少年が快楽の中で露出させた自身の姿、その輪郭に沿って魔力を纏わせる。それは神の加護として、少年を包み覆った。

 

「本当にそんなことをして…後で罰されないでしょうか。」


「加護を……受け取ってください。溜まっているもの、全て出し尽くして構いません。」

 

本当に許されているのだと知り、彼はたまらずに腰の動きを加速した。少年の顔が歪み、腰が強く跳ねた。きっと彼もまた、顕現する神の栄光を感じているのだ。


ついに、少年が熱い精液を放った。それがこれまで力を堰き止めていた魔力が、彼の欲望を解放したのだ。白いシャワーが勢いよく最奥へ噴き出す。どくどくと脈打つ感覚が、エリーゼの子宮口を叩き、彼女の身体がびくびくと痙攣した。初めて女の中に発せられた少年の精に、エリーゼは小さく身を震わせた。そしてそのすべてを受け入れた。

 

沈静化する意識の中で、神の栄光が少年に宿るのを感じる。その輪郭は薄れても、もはや聖職者には見間違えはない。儀式は成功したのだ。

 

「……これで、加護の儀は終わりです。あなたはもう、ただの童貞ではないのです。聖騎士となる為の試練を受ける準備が整いました。」

 

エリーゼは放心している少年の唇に、そっとキスを与えると立ち上がった。果てた男性器を抜かれる衝撃に、少年は小さくうめいた。

 

エリーゼは薄く笑うと、彼の股間に舌を這わせた。健闘した男性の逸物を讃え、舌で舐め清める。そして残滓を掬い上げると、ゆっくりと喉を鳴らして飲み込んだ。

 

「さ。お行きなさい。」

 

促された少年はフラフラと立ち上がる。エリーゼは自らは裸身のままで、彼に服を着せてやった。そして少年はエリーゼの目をまっすぐに見ると、一礼して部屋を出ていった。

 

彼はこれから魔物の討伐に向かうのだ。危険はあるだろう。しかし加護を得た彼ならば、きっと試練を乗り越えて聖騎士となるに違いなかった。

 

(さ、私も戻らなければ。)

 

エリーゼは衣装を整えた。そしてフードで顔を隠す。今日は彼女達のために風呂が用意されている。儀式で戻りが翌日になるかもしれないとヴェンデリンには伝えてあるが、まずはこの身を清めなければならない。

 

(口外しない約束を守る為、ヴェンデリン様に何も気が付かれなければ良いのだけれど。)

 

後に残るような事はなかった筈。そう思いながら、痕跡を残さぬように素早くエリーゼはその部屋を出た。

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