『八男なんてそれはないでしょう』ヒロインたちの別物語 作:時田士郎
──導入──
聖衣の裾の下では僕とつながったまま、エリーゼ様はしばらく動かなかった。僕が放出したものが、エリーゼ様の中に静かに溶けていくのを感じる。
「良かったわ。」
そう言って笑みをこぼした彼女は、僕にキスをした。そして褒めてくれる。
「よく、頑張りましたね」
互いの額が触れ、聖女様の長い金髪が僕の頬に落ちる。そして彼女は腰を浮かせた。ぬるりと、彼女が外れた感触がある。そして聖女様の身体は、再び聖衣の下に覆い隠された。
「そのまま、少しお休みなさい。」
僕は仰向けのまま、聖女様に言われるとおりに呼吸を整えた。虚脱した、とでも言えばいいのだろうか。僕の心も体も、今は力を使い果たしていた。
(加護の儀って、やはり大変なんだな。)
先程まで僕の中を荒れ狂っていた渇望や力は、嘘のように消えて平静を取り戻している。
(今日はこのまま丸くなって眠りたい。)
折角の状況であるのだが、聖女様と離れてしまうとそんな衝動にも襲われる。だが、聖女様は僕のそんな状態も見抜いていた。
エリーゼ様がベッドから立ち上がる。彼女の向かう先はサイドテーブルの前、そこには小さな小瓶が幾つか並んでいる。どれも蓋付きの、ごく目立たない品。聖女様はその一つを確かめるようにしてから手に取り、栓を外した。何か教会には相応しくないような、しかしこの場に似合う生々しい異様な匂いが湧き立つ。
「これは身体を癒す為の薬ではありません。が、あなたの助けとなるでしょう。でもね。」
エリーゼ様は瓶を傾け、自分の指先に一滴だけ乗せる。そして舌で舐めとった。聖女様の眉が、ごく僅かに寄った。
「これはとても苦いのです。初めて飲むと、吐き戻してしまう。だから、私の口を通して与えましょう。」
エリーゼ様は床に膝をつき、それから瓶を傾ける。中の液体を、まず自分の口に含む。そして僕に、自分の顔を寄せた。
聖女様と唇が重なる。すぐに舌が差し込まれ、液体が僕の口腔内に流れ込む。先に来るのは苦みだ。草の根に亀の肉を加えて煮込んだような独特の粗い味。美味しくはない。
だが聖女様の口移しで飲ませてくれたものだ。彼女の唾液が混ざり、苦さの角が少しだけ丸くなる。それでも、飲み込むのは勇気が必要だった。聖女様は僕から唇を離した。
「吐き出しはいけませんよ。」
僕は彼女の言葉に従い、口の中に少量押し込まれた液体を飲み下した。それを見届けたエリーゼ様はまた瓶の中身を口に含む。その味ゆえだろう、エリーゼ様は再び眉をひそめた。
口移しは二度、三度と続いた。薬が口から腹へ落ちるに従い、次第に胸の奥がざわつき始めた。僕の股間の一物はまだ柔らかい。なのに、皮膚の下がどこか疼く。
エリーゼ様は瓶を置き、聖衣のままベッドの上で僕に並んだ。添い寝してくれる彼女と、肩と肩が触れる。聖衣の厚い布越しに、彼女の胸の弾力が腕に当たる。
「そのまま動かないで。効いてくるのを待ちましょう。」
聖女様の白い手が、僕の腹を滑って下へ行く。彼女の中で先程果てたばかりの一物を、彼女の手のひらが包んだ。そして僕の熱を測るように、指が根元から先へゆっくり移動する。まだ一物は完全には起きていない。それでも、触られる刺激されるたびにその角度は強くなる。
「……熱いです。エリーゼ様」
「ええ。でもその熱さも、今のあなたには必要なものなのです。」
右手の指先が僕の胸板を撫でる。触れられた乳首が、残っていた官能の疼きを刺激して僕は喘いだ。エリーゼ様は僕に顔を寄せたまま、左手で握った僕の一物を離さない。何かを確認するように、時折締め、時折緩める。
そうしたまま、どれほどの時間が経ったか分からない。僕の下腹部が、虚脱から別のものへ変わった。まだ硬いとは言えない。それなのに、触れられる場所がはっきりと知覚されて、とても敏感になっている。もう彼女の手の感触のもたらす疼きから、僕は逃げられない。腹の奥底から、聖女様に手で触られるその先を欲しがってしまっている。
「まぁ。効いてきましたね」
僕の昂りを見たエリーゼ様はそう呟いて淡く笑うと、手を離して立ち上がった。
──立ち上がりなさい──
聖女様が立ち上がる。灯火が、彼女を背後から照らし出す。
「見ていなさい。」
エリーゼ様の言葉と共に、聖衣を身体に抑えていた肩の留めが外れる。厚い生地が床へと滑った。まず鎖骨が浮き上がり、ついで胸の谷間が曝け出された。重力で少し下がった大きな膨らみ。その先をすでに硬くしている。
僕の視線はそれから腰の曲線を撫で、臍の窪みを確認した。そして聖衣が全て床に落ちたとき、エリーゼ様の秘裂を覆う淡い金色の細い毛と、太腿の内側に残った白い痕跡に目が惹きつけられた。
(これが聖女様の全部)
思わず喉が鳴る。手を伸ばしそうになる。聖堂の一角で見惚れたあの時、神様に祈っていたあの美しい人が今はその全てを僕の目に晒していた。
美しく重みのある胸も、もはや少女ではない腰の丸みも全てが神々しさに彩られている。僕の視界の中で息づく彼女の姿は、想像していたよりも遥かに大きく美しく生々しい。彼女に見惚れていた僕は、喉を降りていったあの薬の苦さを忘れた。今感じているのは、熱と彼女の身体に対する渇望だけだ。
「僕はどうしても、あなたに。」
その先がつかえて上手く出てこない。どうして欲しいのか。或いは僕は彼女をどうしたいのだろうか?
エリーゼ様は一歩僕に寄った。彼女の指が、寝たままでいる僕の一物を包む。指が絡んでいる。
「正直ですね。あなたの身体は、嘘をつきません。素直ないい子。」
僕はエリーゼ様の胸に抱き締められた。母が子にするような温かな抱擁は何故か、僕の中の衝動を加速させてしまう。
「立ち上がりなさい」
彼女が胸を離す。両手で僕の肩を掴み、聖女様は僕に命を下した。その顔は、どこか僅かに笑みを湛えている。
「我が聖騎士よ。さあ、立ち上がりなさい。」
弾かれるように、僕は立ち上がった。僕が立つと予期していなかったのだろうか?
エリーゼ様と僕の体が衝突する。それでも抱き締め合うようにして、僕と聖女様は体を支え合った。僕の顔は、ちょうどエリーゼ様の胸の高さだ。ごく自然に、僕の顔はエリーゼ様の胸に埋まり挟まれている。
「本当に、正直な子ですね。」
どこか面白がるような、まるで揶揄っているかのようなエリーゼ様の声。吐息が、僕の耳にかかる。言葉の意味は、もはや僕にとって急速に意味をなくしていた。
聖女様の匂いに包まれその感触を全身で感じていると、どうしようもなく股間の逸物が昂ってしまっていたのだ。
「まあ。今度はあなたがこの私を求めてくれるのですね。」
エリーゼ様は僕から離れた。そして身を翻すと、艶を含んだ流し目で僕を見た。
「もう、どうすればいいか分かるでしょう?」
エリーゼ様は壁沿いに固定された古いチェストの上に両手をついた。長い金髪が揺れ、彼女の白い尻が僕に向けて突き出される。
「こうして両手を置いてしまえば、私はもう抵抗できないのですよ。」
僕はエリーゼ様の背後に立つ。震える手で、彼女の腰に触れる。
「んっ。」
エリーゼ様は何も言わずに、足を開いてくれた。それは僕を導き入れる為だけではない。押し当てられた僕の一物の高さに、腰の位置を下げてくれている。
先をあてがい、前へ突き出す。聖女様の閉じた割れ目を、僕の先端がこじ開けようとする。
僕の先端はすぐには沈んでいかない。僕は前のめりに押し込む。ぬるりと、一物が中へと入り込む。立ったままのエリーゼ様の足の間へ、僕は下から突き入れた。エリーゼ様の内側は程良く濡れていた。もしかしたら先ほどの痕跡が、未だ痕を留めていたのかも知れない。
包まれた感覚は圧倒的だった。エリーゼ様の中がうねっている。手前はきつく、奥だけが果てがないようにふわふわとゆるい。根元まで一続きには咥えられない。先が閉じた場所を下から押し上げては、角度の違いで滑る。騎乗のときとは、当たる壁が違う。物足りない。足りないのは彼女の渇望ではなく、届き方だった。腰をそこから更に低く落としてくれていなければ、僕はあまり動けずに途方に暮れていただろう。
「さあ。お励みなさい。」
まるで馬をけしかけるようなエリーゼ様の声色だった。僕は無我夢中で腰を動かし始めた。よく濡れたエリーゼ様の中に突き入れる度に、パンパンと乾いた音と共に小さく水音がした。
エリーゼ様の足の間から、ヌチャヌチャと水音が響く。抜くときには入り口が窄まって吸い付き、入れるときに奥だけがゆるく開く。手前のきつさが、僕の根元を輪になって締めあげる。突くたびに、エリーゼ様の大きく膨れ上がった胸が彼女の顔の高さまで揺れる振動が伝わった。
身体と身体が激しくぶつかり合う。衝撃を受け止める聖女様の白い尻が、僕の掌の中で形を変える。背中の長い線が汗で光り、金色の髪が肩に貼りつく。花のように香る体臭が汗と混じり、まるで香水のように僕の官能を刺激する。
「んっ……そこ。そこですよ。」
闇雲だった僕の動きが、指示された同じ場所を刺激するようになる。擦るたびに、エリーゼ様の秘所は反応し始める。先が、奥の柔らかい壁を下から叩く。そこに届くたびに、中が絡みつく動きを示す。エリーゼ様は僕から逃げない。ただ高さを合わせてくれている。彼女の脚の付け根が、官能と身体の負担で小さく震えている。
「あなたも、少し腰を落とすのです。それでゆっくりと同じ場所へ持ち上げなさい。」
言われるがまま、僕も腰の高さを少しだけ落とす。エリーゼ様が充分に低くなる様に足を開いているので、先端は問題なく彼女の中へ沈む。
より自由に動けるようになり、同じ壁をもう一度もう一度と刺激する。僕がそこを擦るたびに、奥が浅く降りてくる。熱い膣壁が僕を抱きしめる。根元が深く埋まると、手前の輪がきゅっと締まる。でも奥はまだゆるい。そのゆるい奥の奥へ、自分を届かせようとして僕の手が聖女様の腰を掴む。
「んんっ。」
きゅっと奥が締め付ける感覚は、先ほどまではなかったものだ。降りてきた何かが、先を包んで離さない。魔力か、身体の仕組みか、薬の熱か。今の僕には区別がつかない。分かるのは、中が熱いことと、白い腰が掌の中で汗ばんでいることだけだった。
彼女の中の感触を味わおうとして、僕は掴んだ腰を引き寄せる。怒られるかもしれないと思ったが、聖女様は応じてくれた。
「ええ、そこです。このままお励みなさい。これは聖騎士の訓練と同じです。果てるまで、止めてはいけませんよ。」
(訓練に、お励みなさい)
かつて聖女様に初めてお会いした時、投げかけてくれた言葉が耳に蘇る。あの美しき人は、こうして僕を受け入れて共に腰を振ってくれているのだ。聖女様の背中を、今は汗の筋だけが飾っていた。
「エリーゼ様、出ます」
「ああ、もうっ。」
少しだけ不満げに身を捩るエリーゼ様、僕はそんな彼女押さえつけるようにして彼女中に僕の渾身の一撃を解き放った。抜けないように深く深く押し込むと、熱いものがエリーゼ様の中に迸った。
聖女様の内側が僕を逃すまいと波打つ。その動きは僕の放出した白いものを、まるで最上のご馳走であるかのように彼女の奥の奥底まで運んでいく。まるで僕が射精した全てを飲み干し終えたかのように、聖女様が身を震わせた。
「……もう、抜いていいのですよ。」
僕は背後へと下がり、聖女様の中から一物を抜き放った。それは今はとても小さく萎んでいた。僕の手は震え、膝は笑っていた。やはり慣れない事で加減がよくわからないまま、力を使い果たしていたらしい。
「よく、励んでくれました」
エリーゼ様が振り返り、そのまま跪く。彼女の顔の高さが、僕の腰の位置と同じになる。俯いて僕の小さなものを口に含み、吐き出し損ねた僅かな残りを丁寧に舐め取る。
「ほら、綺麗になりましたね」
僕は頷いた。まだ膝は笑っている。今も僕が立てているのは、実のところ聖女様が僕の体を支える点の一つになってくれているからだ。
「さ、ベッドへ。」
僕は導かれるまま、ベッドへ転がり込んだ。ごく自然に、聖女様も僕の隣に横たわる。
「このまま、少しお休みなさい。眠り、その力を回復するのです。大丈夫。注いだ魔力がまたあなたを立ち上がらせます。」
半ば夢現にその言葉を耳にしながら、疲労した僕はすぐに気絶するような眠りにその意識を刈り取られていた。
第9話をお読みいただきありがとうございました。自ら裸となり、少年との関係をより深く淫らに結んでいくエリーゼについて、ご感想や今後の展開で期待したい要素を教えてください。
-
聖女自ら裸になって迫る背徳感が最高!
-
段階的に進む主従逆転がたまらない
-
このまま二人だけの甘い堕落に溺れてほしい
-
最後はヴェル(夫)に寝取られ返して!
-
ルイーゼなど他のヒロインの続きを!