巨チンを見込まれて大人気アイドルのセックスケア担当にスカウトされました。 作:ユリイカ
一悶着あったものの、その後は穏やかな時間を過ごし空腹を満たした二人は再び町へと繰り出した。タケルの腕を引っ張って目についた店へと飛び込んでいくセリナは、年相応の少女のように無邪気な笑顔だ。しかし買い物の内容は全くもって年相応ではない。次々とタケルの前職月収を軽く超えるような金額が漆黒のカードによって支払われていく。それを彼女はほとんど気にも留めていない。
「お買い物って楽しいですね。こんなにいっぱい使ったのは初めてです」
ほとんどの荷物は配送を手配したため、道を歩く二人は手ぶらだ。しかしタケルは目の前で飛んでいった金額にすっかり憔悴していた。自分の懐が痛んだわけではないが、それでも豪快すぎる買い物は精神に負担がかかる。
しかし意外なことにセリナもまたここまでの豪遊はしたことがないと言う。手慣れているように見えたため、タケルはそんな彼女の言葉に驚きが隠せない。
「駆け出しの頃は当然そんな余裕はありませんでしたし、軌道に乗り始めてからは時間がなくなりましたから」
「アイドルも苦労してるんだな」
「そうなんですよ」
キラキラと輝きを放つ彼女たちも険しい道を歩いている。セリナのように脚光を浴びることができたならばまだしも、彼女の背後には夢半ばで倒れていった同志の屍が積み上がっている。
そんな過酷で冷徹な現実をおくびにも出さないからこそ、セリナはトップアイドルとして名を馳せることができている。
そんな彼女の素直な言葉に、タケルは信頼を感じた。
「それではタケル様、次はこちらに行きましょうか」
「ああ、どこでも……って、ここは流石にダメだろ!」
どこまでも自然な流れで、セリナが次の目的地を示す。彼女の歩みに合わせていただけのタケルは、気付かぬうちに薄暗い路地の奥に流れ着いていたことにようやく気付く。そこにまともな店があるはずもない。トップアイドルの仮面を脱いだセリナが指差していたのは、怪しげなサイネージが光るピンク色の店だった。
「どこから見られてるかも分からないんだぞ、いくらプライベートとはいえ、こんな……」
「ひとけもありませんし、大丈夫ですよ。タケル様に選んでもらいたいんです♡」
泣いているような表情で柔らかな巨乳を押し付けられては、男は弱い。こんな店の前で男女が密着している姿の方が衆目を集めるだろうという理由をつけて、二人はギラギラとキツいネオン中へと踏み入った。
ドアを一枚くぐった途端、タケルの耳は音に溺れる。
思考を混ぜ返すようなアップテンポのBGMが爆音で流れ、まるで音符まで極彩色に塗りたくられているかのようだ。狭い店内には商品がぎっしりと詰め込まれ、アニメ声の喘ぎ声や何かを鞭で叩く激しい音が紛れている。
怪しげな外観に違わぬ異様な空気。人工的な香料がねっとりと肌に張り付くような錯覚さえ覚える。
ここはアダルトグッズの専門店だった。
「よくこんな店知ってたな……」
清楚で健全で純真なアイドルとして売り出しているセリナと、原色のピンクが具現化したような店とがどうにも結びつかない。目を白黒させながらタケルがこぼすと、黒髪の清純少女は艶やかに目を細めた。
「アイドルってみんな欲求不満なんですよ。だからこういうお店の情報はいっぱい、回ってくるんです♡」
ふにゅんと柔らかい女体の感触がタケルに押し付けられる。彼女の目の奥にとろりとした光を見つけて、彼は思わず喉を鳴らした。
「タケル様も一度は見たことがあるようなアイドルも、みんなムラムラしてるんですよ。でもタケル様みたいな専属のセックスケアマネージャーが全員に与えられるわけじゃありません。――だから、みーんなこのお店でオモチャを買って、一人で慰めてるんです♡ 毎日夜遅くに帰ってきて、へとへとの身体をムラつかせて♡ 男らしいデカマラの画像探して♡ 一人でヘコヘコ腰動かしてるんです♡」
耳元でしっとりとした吐息が囁く。
タケルと出会えた自分は幸運なのだ、と心の底からの歓喜を沸き立たせる。
「こうしてご主人様とアダルトショップに来て、今夜使ってもらうオモチャを選んでもらうのが夢だったんです♡ 多少売れてるアイドルでも絶対にできない最高のデート♡ これから自分をハメ潰してもらうための道具を自分で買いたかったんです♡」
「……なんて変態牝犬なんだ。朝からずっとここを目指してたのか?」
「はい♡ 家具もお洋服も欲しかったですけど、ここがメインでした♡」
丁寧で礼節のある接客を受けている時も、若い輩に絡まれていた時も、オムライスに舌鼓を打っていた時も、何十万という金額を支払っていた時も、セリナの頭の中は桃色に染まっていた。今日という日を迎えたその時から、ずっと企んでいたのだ。
タケルは熱が沸々と昂ぶりだすのを感じていた。
薄い布をまとった少女の隠しきれていない巨乳を無造作に掴む。
「んお゛っ♡ た、タケル様……♡ そんな、いきなり♡」
「何がいきなりだよ牝犬が。こうして欲しかったんだろ」
「は、はひぃっ♡」
狭い店内。周囲に人影はない。それ以上に、彼女に多少の罰を与えたかった。
タケルはマネージャーとして張り切っていたのだ。セリナに悪い虫が近寄らないように、気弱な心を押し殺して立っていた。だというのに当の本人が、頭の中まで淫らに溶かしたようなことを考えていたとは。
「自分で選べよ。どれを使ってイキたいか、理由まで言え」
「あぅっ。わ、分かりましたぁ♡」
ムチムチと弾力のある胸を揉みしだきながら命じると、セリナは内腿を擦りながら歩き出す。
壁にずらりと並ぶのは快楽を与えることに特化した玩具ばかり。膣奥まで効果的に刺激する形状や、ともすれば痛みさえ伴いそうな凶悪なものまで。比較的ソフトなものから、本格的で露悪的なハードな代物まで。あらゆる類の性欲を満たすための全てが揃っている。
「こ、これ……」
セリナの足が止まる。彼女が指し示したのは、極太のディルドであった。禍々しい突起の浮き上がった凶悪な風貌は、性玩具というよりも凶器に近い。
「なんだ、俺のチンコじゃ不満か?」
「そ、そうではなくて……。本物のお、おちんぽを見せつけられながら……偽物で……責められたくて……♡」
「捻じ曲がった変態だな。アホなのか?
「ご、ごめんなさい♡ 脳みそまでトロトロになった変態でごめんなさい♡」
すでにその光景を想像したか、セリナは頬を赤く染めてかすかに震える。タケルが人目も憚らずに彼女の下着の下へ手を突っ込むと、ぬめついた体液が漏れ出していた。
「想像だけでイったのか?」
「は、はいっ♡ タケル様の本物オチンポお預けされながらオモチャで慰めている自分を想像して……お゛っ♡ い、イキましたぁ♡」
店内のBGMに掻き消されるのを良いことに、彼女は淫らな本性を表出させる。舌を垂らし、思考の鈍った姿は、浅ましい雌そのものだ。その姿に、タケルの情欲も煽られる。
呼吸を荒くする少女の背中を叩き、正気に戻す。
「さっさと買って帰るぞ」
「はいっ♡」
その日一番の溌剌とした声で、セリナは商品棚のそれを手に取る。ずっしりと重たい樹脂製の紛い物を抱えて、他に目ぼしいものはないかと店内を歩き回る。この後の情交にしか思考が向いていない、露骨なほどに欲望を垂れ流した女であった。
ムチムチと揺れるセリナの尻を眺めながら、タケルはふと見つけたアイテムもそっと買い物カゴへと投げ込んだ。