巨チンを見込まれて大人気アイドルのセックスケア担当にスカウトされました。 作:ユリイカ
タケルは初めて時間が止まるという経験をしていた。
目の前の子犬系ボーイッシュアイドル、天竜ツカサが目を見開いて立ち尽くしている。彼女の脳内に絶えずリフレインしているのは、スマホのビデオ通話で公開された映像だ。大人気アイドルにして清純無垢の象徴とも言える芹川セリナのあられもない姿である。自ら股を開き、一糸纏わぬ姿で腰をくねらせて男に向けて懇願を口にしていた。誰かに強制されているような雰囲気はなく、むしろ自ら進んで淫らな姿を見せつけていた。
「あ、え……通報……」
天竜ツカサは彼女に心酔していた。星の数ほど存在するアイドルたちのなかで、燦然と輝く一等星に魅入られ、崇敬していた。彼女に少しでも近づきたいという一心でグラスベルのオーディションを受け、絶望的な倍率を勝ち抜いてきた。本人の資質もあっただろう。だが、何よりも過酷な道を突き進む原動力となったのは、芹川セリナに対する憧憬であった。
そんな彼女が淫らに男を求めていた。目の前の、この見知らぬ怪しげな男を。今も顔を青くしている彼を。
咄嗟に彼女は自分のスマホへ手を伸ばす。グラスベル所属のアイドルたちは、危険な状況に陥った際に救援を求める通報窓口を知っている。そこにボタンひとつで連絡すれば、即座に警備員がやってくる。
「待て!」
「ひゃあっ!?」
だが少女の動きを察知したタケルは迅速に動いた。ツカサの手首を掴み、スマホを床に落とす。自分でも驚くほど、思考の介在しない行動だった。
「離して! へ、変態!」
「違うんだ。これは、事情があってだな」
「ストーカー! 変質者! セリナちゃんを脅してあんなことさせるなんて万死に値するよ!」
「だから違うんだよ! 話を聞いてくれ!」
「犯罪者に耳を貸すわけないでしょ!」
ストーキングしていた自分のことを棚に上げて叫ぶツカサに、埒が開かないと悟る。タケルは生まれ持った剛腕で抵抗する彼女の両腕を掴む。少年のような雰囲気を持つとはいえ、小柄な少女である。体格でも筋力でも圧倒的な差があるタケルに成す術もなく、壁に押し付けられて身動きが取れなくなった。
男の丸太のような腕に爪を立てるが、社会的生命がかかったタケルは痛覚を無視する。切羽詰まった状況で手加減などできるはずもなく、むしろ全体重を押し付けるようにして少女を圧迫する。
「う、ぐぅ……っ」
肺が潰れ呼吸が止まる。ツカサの全身から酸素が希釈されていく。力が入らなくなり、壁に押し付けられたまま四肢を弛緩させるツカサに、タケルはようやく彼女が冷静になってくれたと勘違いした。
「これは口外しないで欲しいんだが、俺はアイツ、じゃなくてセリナに与えられた"ご褒美"なんだ。彼女が普段抑圧されているものを解放するための、道具だと思ってもらっていい」
今更どの程度の隠し事ができるかも怪しいが、全てを詳らかにしている暇もない。端的に縮めた説明を口早く捲し立てる。喉を潰され気道が塞がったツカサは、朦朧とする意識で理解することなどできなかった。しかし生存本能が働き、意味もわからないままコクコクと必死に頷く。
話せば分かってくれた、と男は安堵する。ゆっくりと彼女を床に下ろすと、新鮮な空気が肺に供給されていく。
「はぁっ、はぁっ……。あ、ああ……」
「そういうわけだから、通報しても無駄だ。君は何も見なかったし、何も聞かなかった。そういうことにしてくれ」
徐々に血色を取り戻していく少女の顔の側にしゃがみ込み、語りかける。その様を第三者が見れば通報必至の事件性しかない光景だったが、ここは"保養施設"である。タケルの悪手を指摘する者はいない。
そもそも一番話が早いのはツカサが呼んだ警備員に説明をしてもらうことだったが、着任二日目のタケルがそこまで気を回すこともできなかった。
その結果、
「わ、分かり……ました……。ぼ、僕も貴方の……道具になります」
「うんうん。……うん?」
アイドルが掠れた声で恭順を示す。
知ってはいけないことを知ってしまい、男に壁に押し付けられ"口外するな""道具になれ"と脅された。警備に通報しても無駄だという事実から、彼が事務所の深い位置にあることも察せられる。
ならばいっそ、とツカサはまだマシな希望へと手を伸ばす。
己もまた、自ら道具へと堕ちるのだ。芹川セリナ――己が敬愛する人物と同じように。それはきっと幸せなことだろう。憧れのまま手を伸ばし、それでも届かなかった星と同じ位置に立てるのだから。
「大丈夫か? 理解できてるか?」
己の立場を理解したかと男が脅す。その声を聞いただけで、ツカサは壁に押し付けられて全身がひしゃげそうになる圧迫感を思い出す。呼吸もできず意識が薄らぎ、生命の強さを感じるあの時間を。苦しくも、どこか熱くなるような瞬間を。
「は、はい。僕は……貴方のことを裏切りません。もちろん、セリナちゃんのことも」
「そうか。……ならいいんだが」
しおらしくなった少女の変化に違和感を抱きながらも、タケルはひとまず一難去ったと胸を撫で下ろす。ツカサもアイドルである以上、守秘義務の重要性は分かっているはずだ。タケルが第三者にセリナとの関係を漏らしてしまったのは契約違反だが、"保養施設"の中で他に流出している可能性は限りなく低い。ツカサが口を噤めば、万事解決である。
「じゃあ次はどうする?」
「次、ですか」
誤解も解けたところで、タケルは促す。早くセリナの待つマンションに戻りたいところだが、"保養施設"からツカサと一緒に出るわけにもいかない。彼女がどこに戻るのか、聞いておきたいところだった。
しかし、男に力を見せつけられ、服従を示した少女は異なる理解を示す。
服従の証として何をするのか、と問われているのだと。
「ご、ご主人、さま……」
「……うん? ご主人様って、何――うおおわっ!?」
ツカサにそういった経験はない。だが、同年代の少女と同じくらいには知識は仕入れていた。喉に絡まる唾を飲み込みながら、目の前に立つ男の腰へと手を伸ばす。ガチャガチャとベルトを外す。
予期せぬ少女の動きにタケルが困惑しているうちに、彼のズボンは引き摺り下ろされた。
「ちょっ、君、何やって……うぉおっ」
「これが……セリナちゃんをおかしくさせた……。すごく、大きい……」
あっという間に下着まで剥かれ、素のままの逸物が現れる。だらんと垂れ下がったそれを見つめて、少女のなかに別の感情が湧き上がる。敬愛する彼女と同じものを手にするという、崇拝者としての喜び。彼女が味わったものを、同じく体験したいという欲求。
気が付けば、天竜ツカサは自ら手を伸ばしていた。たどたどしい動きで、ずっしりと重たいそれを持ち上げ、指を絡める。不規則な感触が逆に男を強く刺激し、本人の意志から離脱して血流が集まっていく。
「ひぅ……。まだ、大きくなるの」
少女の手の中でビキビキと血管を浮き上がらせて隆起する。禍々しい完全体となったそれを見上げて、ツカサは瞠目する。あまりにも凶悪すぎる。これが彼女の胎へ。そして、己の……?
無意識に下腹へと手を伸ばし、長さを指で確かめる。腹を突き破り、心臓まで届きそうな槍であった。
「待て、ツカサ。何か勘違いしてないか」
「大丈夫。頑張るから」
肉竿を握り、腫れ上がった先端に唇で触れる。
生々しい臭いを感じながら、唾液を塗り広げていく。タケルは目を白黒させながら、初々しい微弱な性感に呑まれていった。