エマ×カグラ
焚き木の弾ける音がする。少し冷たい夜風が首筋に心地良い。
エマが戻ってから1週間。初めは今までとは違う姿形に驚いたものだけど、目元のホクロや、すらっとした指、見れば見るほど「幼いエマ」を感じて、今ではすっかり慣れてしまった。本人はまだ体のサイズの違いに戸惑っている様子もあるけれど、私としては、あの強くて、かっこよくて、私と全くかけ離れた存在のエマが、どこか身近に感じられて嬉しい。エマには少し悪いけれど。背だって今は私の方がちょっとだけ高い。
今日はエマのリハビリを兼ねて、私と近くのコロニーまで買い出しを手伝ってもらった。基本の食材はバウエラ内で事足りるが、お肉やお魚となるとそうはいかない。今まではエマやクゥが獲ってきてくれていたが、新しい体になってからはまだエマは刀も持てていない。本人は「大丈夫」と行く気満々だけど、私とクゥ、バウエラが全力で止めている。腰に下げた刀さえ抜くのに苦労しそうなその体では何も大丈夫ではない。
少し悲しそうな表情の彼女に、ちょっとだけときめいてしまう私は、やっぱり性格が悪いんだろう。クゥと一緒になだめつつ、コロニーへの買い出しに同行することで元気を出してもらった。
道すがら野生の鹿を見た。腐食体ではない、たぶん本物の鹿。私はとてもびっくりしてついつい大きな声を上げてしまい、驚いた鹿は逃げていった。いつもなら少し落ち込むところだけど、最近の私は、いや、今日の私はちょっと違う。些細なことがとても楽しい。エマとのこうしたお出かけは初めてだ。そもそも私もエマも、誰かと買い物をするというのが初めてだと思う。すこしだけ読める文字の勉強に読んだ本には、仲良しの2人が手を繋いで、お店を覗いたり、歩きながらご飯を食べたりする様子が描かれていた。手を繋ぐ勇気はないけれど、そんな過ごし方をちょっとだけ真似してもバチは当たらないと思う。1年前ではとても考えられない自分に驚きながら、私はエマの背を押してコロニー中を2人で回った。
慣れないことについつい羽目を外してしまった私のせいで、コロニーを出発するのがすっかり遅くなってしまった。楽しんだとはいえ、流石にコロニーでの宿泊には気が引ける。私たちはバウエラまでの帰り道で野宿することになった。以前は外で寝るなんて考えられないことだったけれど、あれから腐食体の活動は収まっているし、出発前にバウエラから暴走ゴーレムも腐食体もいない安全な地域だと教えてもらっている。
適当なキャンプ地をエマが見つけ出し、そこで火起こしや寝床の準備をして、私が食事の用意をした。買い出しのあとですっかり上機嫌な私は、エマが好きそうなものをたくさん作って食べてもらった。こうして好みに当たりをつけていき、いつかエマの「好き」を見つけたい。
食べすぎてしまった私をよそに、エマは涼しげな顔で平らげ、今は焚き木の面倒を見ている。私が送った髪飾りが炎で照らされる。私のセンスじゃエマに嫌な思いをさせてしまうんじゃないかと内心怯えていたが、エマは早速つけてくれている。幸いエマは何をつけても似合うようだ。
舞い上がりすぎてあっという間だったけれど、これからは何度でもこんな日々を過ごせるのかと思うと、胸が熱くなってすこし涙が出た。
「どうしたの……?」
静かに涙を拭う私に、エマが声をかける。心配をかけてしまった。
「う、ううん。ごめんね、なんでもない」
「そう……」
すこし気まずい、けど心地よい時間が流れる。
「……わ、私ね、エマともっとお出かけしたい。今日みたいに、コロニーを歩いて、かわいいもの見たり、ふわふわなスフレを食べたり」
「カグラのご飯もおいしいよ」
「う、うん、ありがとう……。ほかにも、お洋服買ったりとか……コロニーだけじゃなくて、バウエラの外のこと、もっと知りたい。エマと一緒に居たい」
「今、一緒に居る」
「そ、そうだね……」
「……私も、一緒」
「え?」
「カグラと、こうして一緒に居たい。これからも、ずっと。大切だから」
「……うれしい」
胸がいっぱいで、やっぱり涙が止まらない。気遣うように肩を寄せてくれたエマに甘えて、私は彼女の胸に顔を寄せた。しばらくそうしていると、すこしだけ冷静になれた私は、急に恥ずかしさを覚える。
「ご、ごめんね……!」
すぐに顔をあげようとするけど、弱い私は彼女の温もりから離れられない。あんなに傷ついて、たくさん痛い思いをして、この世界を守ってくれた彼女が、今はこんなにも小さい。体は変わっているが、変わる前だって、彼女は私と同じ人間なのだ。それがわかってしまって、離れられない。
「いい」
エマは優しく、そのままでいてくれた。彼女の胸の鼓動が聞こえる。すっかり泣き止んだ私は、彼女の背に手を回し、その音に溺れていた。どのくらいそうしていただろうか。ふと、エマの呼吸が少し荒くなっていることに気づいた。
「え、エマ……?」
「大丈夫……」
エマの胸から顔を上げる。エマの顔が焚き火に照らされる以上に、ちょっとだけ赤い気がする。
「ど、どうしたの……? 身体、変?」
魂を移し替えるなんてことをしたのだ。何が起きても不思議じゃない。私の最悪な予想を遮るようにエマは答える。
「……ううん、あつい、だけ」
そう答えるエマは少し苦しそう。とりあえず離れた私は、エマの着物を緩めて寝かせる。野宿に慣れない私のために、出かけにコロニーで見繕ってくれたシートの上だ。それでも体調の悪い彼女をそのまま寝かせるのは気が引けて、勇気を出して膝枕をした。幸いエマはされるがまま横になってくれた。そこまで大事ではないようで、エマは「ありがとう」と呟くと、寝るともなしにそのまま目を閉じていた。
少し安心した私は、そのままエマを見つめる。エマの胸が上下する。体の熱さからか汗ばんだ首元が、すこし、艶っぽい。今や私と変わらないほどの体なのに、なんで大人びて見えるんだろう。背だって私よりちょっぴり低いのに。もしかして私もこう見えてるんだろうか。いや、これはエマだけの色っぽさのはず。取り留めのない馬鹿なことを考えるうちに、私も少し息が荒くなっていることに気づいた。おかしい。エマだけでなく私も? まともな考えをしているつもりが、少しずつ手元から離れていく気がする。
「エマ……?」
「カグラ……」
続く言葉もなく互いに名前を呼び合う。それだけでとてつもなくうれしい。彼女の火照った顔と目が合う。なんでこんなにも愛おしいんだろう。弱々しい彼女が、彼女の声が私をダメにする。そっとエマの頬に手を添える。親指がエマの口元をかすめた。すこし、彼女の唇に触れたくて、親指を唇の端に近づける。すると、彼女の舌が、私の指を舐めた。ちろり。ほんのすこし。それだけで私の頭が弾けた。また味わいたくて、再度指を近づける。ちろり。また、近づける。ちろり。繰り返すうちに、私の腰のあたりが震えている気がした。
ハッと意識を彼女に戻すと、彼女は私の親指を咥えていた。何が起きているのか、わからない。咥えるエマの目が何かを訴えていて、きっと私も同じ目をしていると思った。私は彼女に指を咥えさせたまま、反対の手で彼女の頭を撫でた。目を細めるエマに、全てが許された気がした。
彼女を撫でながら、咥えさせた指を外す。すこし寂しそうな顔をするエマを撫でて機嫌をとる。そうしながら、外した方の手で彼女の胸元を探っていく。はじめに服を緩めていたおかげで簡単に手が入る。私とそう変わらない、けれど愛おしい胸だ。その中心に、固い蕾がある。ほんの少し指が触れた。するとエマは小さく、でも確実に身じろいだ。嬉しくなった私はもっと乳首を刺激する。優しく、撫でるように。指先で引っ掛けるよう何度も。はじめはまだ幾分柔らかさの残っていた乳首が、指で弾くごとにどんどん固くなる。彼女の呼吸が熱くなっていく。
「カグ……ラ……?」
私は言葉で答えず、撫でて答える。彼女が私の指先一つで悶えている。彼女と共に私の腰も静かに震えていた。
「あ……あっ……」
エマの初めて聞く声が聞こえる。あえて乳首への刺激をやめ、乳輪の周りを指先で優しくひっかく。
「ふっ……う……」
次第に指を乳首へ近づけていく。ゆっくりと、期待を持たせるように。
「う……う……ん……」
そして乳首に到達する。でも触れるのは乳首の根元だけ。かりかり。かりかり。
「ふっ……ふ……はっ……あ……」
膝に触れる呼吸の温かさからエマを感じる。彼女は本能からか身じろぎをして、指を乳首の先へ当てようとする。それを私は気づかないふりでかわす。わざとかわされていることに気づかないエマは、何度も何度も身をよじらせる。それが可愛らしくて、さらに意地悪をする。
「か……カグ……ラ……」
「エマ……?」
いじめているのは私なのに、さも心配そうに声をかける。いつもの理知的な表情は見る影もない。ただとろけた無垢な目で私を見ている。優しい声音でエマを呼びつつ、私の指は無慈悲に、彼女の乳首を潰した。
「あああっ……!」
エマの身体がはねる。脚がにわかにばたつく。反応の良さに気分を良くした私はさらに乳首をつねる。
「ああっ!あっ!!」
彼女は刺激に夢中で、もう撫でられていることに気づいていなさそうだ。私は撫でていた手の行き場所を探す。目に入ったのはだらりと突き出し、嬌声をあげるエマの口だった。そこに、中指と薬指をさっきよりも深く挿れた。とても温かくて、柔らかかった。ここに私がいつも作るご飯が入っていくと思うと、たまらなかった。彼女の舌が私の指を喜ぶように迎え入れる。エマはきっと、もう何をしているのか自分でもわかっていない。エマは私の片手で身を震わせながら、もう片方の手を一生懸命にしゃぶっていた。
静かな時間だった。聞こえるのはもうだいぶ小さくなった焚き火の音、エマの口から漏れる喘ぎ声と指をしゃぶるいやらしい水音。ふと、彼女の腰が震えているのに気づいた。私はしゃぶらせる指をそのままに、そっと胸元から指を抜き取ると、彼女の帯を解いていった。エマがショーツだけの姿になる。彼女の白い肌が、乳房が眩しい。とても綺麗だ。白い腰が、艶かしく動いている。そして私は、あらわになった彼女の乳首にそっと口をつけた。
「ああっ……!!」
指に伝わる彼女の甘噛みを罰として受けつつ、エマの乳首を丹念に舌で転がした。もう止まらなかった。視界の端で動きを増す白い腰がうれしい。私の指を舐めることさえ困難になった彼女の口から手を抜き、暴れる体を押さえてさらに乳首を転がした。吸って、咥えて、噛んだ。いつしかはだけたもう片方の乳首も刺激した。
「カグっ……ら、あああっ! あっ……!!!」
それから、彼女は一際大きく跳ねた。腰が震えている。エマの信じられない痴態が目に焼きついていく。
「エマ……」
もっとみたい。
「カ……グラ……」
よだれで濡れたエマの口元が動く。
「す……き……」
「え……」
私はやはり卑怯だ。聞こえないふりをしてしまった。そうしたらもう一度言ってくれる気がしたから。
「カグラ……す……き……」
声にならなかった。頭が朦朧としている。勘違いかもしれない。都合の良い聞き間違いかもしれない。それでも。それでもうれしくて。答えなくちゃと、声を出した。
「わ、わ、わた……し……も、す……き」
「ふふっ……」
エマは微笑んだ。そしてわたしも。これだけで、全てが報われた気がした。これからどれだけ辛いことがあって、たとえ全てに嫌われてしまっても、このことさえ覚えていれば、きっと全部幸せなんじゃないか。そう思わせてくれる時間だった。
それはそれとして。彼女の白い腰を私は逃さなかった。ショーツの上から彼女の秘部をなぞる。
「きゃっ……!」
びっくりしたのかエマは小さく悲鳴をあげる。だけど、最初だけ。
「あっ……う……ん……」
すぐに艶めいた声に変わっていた。
「ん……ああ……あっ……!」
とても熱くて濡れている。下着越しでも、わかる。撫でるうちに、どの部分をどのような強さで撫でればよいか、なんとなくわかってきた。それぐらい彼女はわかりやすい。下からだんだんと、少し強く擦る。すると声と共に腰が浮く。それを一定の速さで、繰り返す。
「ああっ……! あっ……ああああ!!」
それだけで彼女は簡単に達してしまった。途中から逃げていく腰を追いかけるのが楽しくなっていた。下着を脱がせると彼女は完璧に濡れていて、知識のない私でもこれはどういう状態なのか、手に取るようにわかった。そして彼女が1番敏感であろう場所を、私はそっと舐め上げた。すると彼女は今までで1番大きな声で喘ぎ、1番大きく腰をそらせた。
「あああっ!!?? あっ! あああああ!!!!」
もう誰の液体なのかわからなかった。私も夢中で舐め上げ、舌で転がし、彼女を虐め尽くした。何度も腰が跳ねていたし、その度に出る嬌声が耳に心地良かった。気づいたら指まで挿れていて、その指もふやけていた。彼女は上のざらざらとしたところが弱かった。そこを押すように同じペースで指を出し入れする。彼女の喘ぎが早くなる。
「……だ……め……あ、ああっ!」
指を抜いたと同時に、なんとエマが漏らした。
「あ……ああ……!」
自然に腰が上がっていて下がらない。彼女の秘部から噴き出した液体が、綺麗なアーチを描いてシートと私を濡らす。
「はああ……あ……」
出すこと自体が気持ちいいのだろう。悩ましげな声でだらしなく噴き続けている。こんなことがあるのだろうか。彼女の身体全体がとても卑猥だった。……今、舐めたらどうなるんだろう。そう思った時にはすでに行動に出ていた。
「っっあ!?」
濡れることなんかかまわない。それよりもったいないなと微かに思った気もする。エマの手が私を引き剥がそうと頭を押さえる。そして細くて柔らかな彼女の太ももが頭を締めつけた。でもそんな抵抗も私が舐めるごとに緩んでいく。
「ああっ……ああ……」
しあわせだ。私はたぶん、1人でしていた。エマの指を借りて、私の下腹部にあてがっていた。あのすらりとした指が、私に触れている。それだけでとても気持ち良かった。彼女の綺麗な指先が、私の1番良いところを引っ掻いて、たまらない。その時。
「……私もしたい」
エマの指が、動いた。私の1番気持ち良いところを無造作に刺激して。私は、それだけで、簡単に果てた。
「カグラだけずるい……。私もカグラにあげたい」
なにを? と聞く暇もなく、何度も、何度も。彼女の躊躇いのない、心のこもった愛撫。頭の奥から快感が弾けていった。それからのことは覚えていない。たくさん「すき」と言った気がする。彼女の指と舌を身体中に感じた気もする。確実なのは凄まじい腰の疲れと、圧倒的な幸福感に包まれたこと。そして、気づいたら、日が昇っていた。
「エマ、カグラ、その髪飾りをどうしたのですか?」
どこかぎこちなく歩く私を気遣ってか、バウエラが心配そうに声をかける。バウエラによると、あの髪飾りは性豪で有名な魂が宿っているとか、交尾欲の強いヌシの穢れが溜まっているとかどうとか。その話が終わる前にエマはその髪飾りをどこかにやっていて、それ以来見せることはなかった。捨てられたものだと思って内心少し悲しんだりもした。それからしばらくして。
「カグラ。また肉と魚が食べたい。クゥも食べたいと言ってる。だから、行こう」
そう言って、買い出しにエマが誘う。自分から誘ってくれるなんて嬉しいな、なんて。そろそろバウエラのセンサー圏外。道は合ってたよね。
「え、エマ、この道そういえ……ば……?」
この前野生の鹿を見たんだよ、なんて。そんなことを言おうとして。ふと、エマの髪に目がいった。エマの編んだ髪に、あの時の華の髪飾りがついていた。
終わり
キャンプの調理器具はコロニーで買いました(嘘)
気が向いたら本編サイズのエマでエロ書きたい。反応くれ
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