朝になっても、大男の腕も、桜の中の異物も外れていなかった。
カーテンの隙間から差す薄い光が、VIPルームの床を白く切っている。
桜は瞬きをした。
頬のすぐ後ろで、大男の呼吸が続いている。ゆっくり吸い、長く吐く。そのたびに、背中へ押しつけられた厚い胸板が上下した。
後ろから胸の下へ回された腕は、まだ右腕と胴をまとめて抱え込んでいる。重ねられた脚も、桜の両脚を挟んだまま。動かせるのは、シーツの端に触れた左手の指先と、手首だけだった。
そして、子宮の奥には巨大なペニスが挿入されたまま、熱を失わずに居座っている。
羽交い締めにされた身体をほんの少し捩っただけで、太い軸が膣壁を擦った。
「っ……ん……」
掠れた声が喉から漏れる。
動かない。それでも、なくなってはいない。昨夜、桜が意識を失う寸前と、何ひとつ変わらない太さと重さだった。
意識が途切れてから、どれほど時間が過ぎたのか。その間に何があったのか。
分かるのは結果だけだった。
腹はさらに張り、浅く息を吸うだけで下腹部の皮膚がつっぱった。自分の腹とは思えないほど重い。左手を伸ばして触れると、丸みを帯びた表面が固く押し返してくる。
(……こんなに……)
首をわずかに動かす。
べちゃり、と濡れた音がした。
太いペニスで塞がれた膣口の隙間から精液が溢れ、尻の割れ目を伝ってシーツへ染み込んでいる。腰の下は広く濡れ、端の方はもう冷たかった。布団の中に、汗と精液と男の肌の匂いがこもっている。
(いったい……どれだけ出されたんでしょう……)
問いは声にならなかった。
答えを持たない大男の呼吸が、不意に変わる。
吸う息が短くなり、桜の胸下を抱える腕へ力が戻った。
「え……」
大男が起き上がる。
挿入されたまま、桜の上体まで一緒に持ち上げられた。横たわっていた身体が立てられ、腹の中へ重力が掛かる。
ずしり。
子宮の奥に溜まった精液が動き、太いペニスの周囲でたぷんと揺れた。
「きゃぁっ!?」
桜の背が反る。
結合したまま、大男は右腕を解かず、片腕を桜の膝裏へ差し入れた。もう一方の腕は胸の下を支えている。その二本だけで桜を抱き上げ、ベッドから立ち上がった。
「ま、待ってください……抜いて、せめて……っ」
返事はない。
結合したまま、大男は歩き出した。
一歩。
ずんっ。
「あっ!」
二歩。
ずんっ、ぐちゅっ。
「んぁっ……!」
揺れるたび、ペニスの先が子宮口へ当たる。腹の中の精液も遅れて揺れ、内側から膣を押し広げた。
桜は落ちないよう左手を男の肩へ掛けた。爪を立てても、大男の歩幅は変わらない。右腕は胸の下に抱え込まれたまま、足も膝裏から持ち上げられている。逃げるためではなく、落とされないために縋るしかなかった。
昨日の拘束台が近づいてくる。
「いや……また、あそこに……?」
金属板の脇に立つと、大男は桜を抱えたまま身体の向きを変えた。冷たい台へ背中を押しつけ、右腕を解く。
自由になったのは一瞬だけだった。
がちん。
右手首へ金具が閉じる。
「っ、待って——」
がちん。
左手首も固定された。
続いて両足首が左右へ開かれ、金具の中へ収められる。尻の下だけが持ち上がるように台の角度を変えられ、腰が浮いた。膣口が上を向き、中の精液が溢れにくい姿勢になる。
手首と足首を引いても、金属が皮膚へ食い込むだけだった。
大男が腰を引く。
「あ……」
膣の奥に居座っていたものが、ようやく動いた。
ぬぽっ……ぐちゅっ……ずりっ。
「んぁっ……! ぁぁ……」
太い亀頭が膣口を押し広げ、ペニスが抜かれた。
塞いでいたものがなくなった瞬間、膣の奥から精液がごぽごぽと溢れ出す。
どろり。とろり。次から次へと白濁が流れ、尻から拘束台を伝い、床へ落ちた。腹は少しずつへこんでいく。それでも、子宮の周囲に残る熱い重みまでは消えない。
「はっ……はぁ……」
桜が息を継ぐ頭上で、大男の影が動いた。
昨夜から何度も射精したペニスは、抜けた直後こそ半ば萎えていた。だが、白い精液を纏ったまま、桜の頬へ近づいてくる。
「……え?」
片手が顎を掴む。
「も、やめ——んむっ!」
半勃ちのペニスが、桜の口に挿入された。
ぬちゅっ。
熱い亀頭が唇を押し広げ、舌の上へ乗る。自分の膣から抜かれたばかりの精液が舌へ塗りつけられ、生温い塩気が口いっぱいに広がった。
「んぐっ……んんっ!」
顔を背けようとしても、後頭部を大きな掌に押さえられる。ペニスは舌を押し下げ、喉の手前まで入ってきた。
じゅぽっ。ぬちゅっ。
抜ける。
桜が息を吸うより先に、また入る。
じゅぽっ、じゅるっ。
「ん゛っ……ぅ、ぐっ……」
激しくはない。逃げられない喉の深さを確かめるように、ゆっくり、同じ距離を往復する。
桜は舌で押し返そうとした。けれど、舌先が裏筋を擦るたび、大男のペニスは硬さを増していく。太い血管が舌へ浮き上がり、亀頭が喉の入口を押し開いた。
ごぽっ。
「んぐぅっ……!」
喉が反射で縮む。胃の底までひっくり返りそうな吐き気がこみ上げた。
そのとき、VIPルームの扉が開いた。
靴底が床を打つ。一定の足音が、拘束台へ近づいてくる。
「おはようございます」
穏やかな声だった。
桜は横目だけを動かす。涙で滲んだ視界の端に、外国人風の男のスーツが映った。
「おや、もう朝の工程を始めているんですね。順調で何よりです」
「んぐっ……んっ!」
ペニスに口を塞がれたまま、桜は喉を鳴らす。男は拘束台の脇まで来ると、桜の顔ではなく、膨らんだ腹へ目を落とした。
「言いたいことがありそうですね」
桜は何度も瞬きをした。
「今は呼吸を優先してください。話は、それが終わってからにしましょう」
外国人風の男はそう言って、大男の腕にも、桜の口にも触れなかった。ただ、下腹部の丸みを確かめるように目を細める。
「一晩で、ずいぶん溜まりましたね。素敵なお腹ですよ、桜さん」
その言葉に合わせたように、大男の腰が速くなる。
じゅぽっ、じゅぽっ、じゅるるっ。
「んんっ! んぐっ……!」
硬くなりきったペニスが喉奥を往復する。桜がえずくと、一度だけ浅くなる。鼻から短く息を吸った直後、また根元近くまで押し込まれた。
ごぽっ。じゅるっ。
唾液と精液が口端から溢れ、頬を伝う。呼吸が追いつかない。涙が目尻からこぼれて、髪へ消えた。
(息……できな……)
手首を引く。
がしゃん、と金具が鳴る。
大男の腰が止まった。
根元まで口へ埋めたまま、ペニスが膨らむ。
(出される……!)
桜が喉を閉じた瞬間、太い軸が跳ねた。
ビュルルルルルルッ。
「んぐぅっ!?」
熱い精液が喉の奥へ直接放出される。
一度目の脈動で、飲み込む以外の逃げ道を失った。粘つく液体が喉を滑り、胃へ落ちる。
ドクン。
次の精液が口内を満たした。
ドクン、ドクン。
「んがっ……ごぽぉっ……!」
息ができない。
飲み込んでも追いつかず、一部が鼻へ逆流する。むせ返る匂いが頭の奥へ突き刺さった。肺が焼けるように苦しい。咳き込みたいのに、喉は太いペニスと精液で塞がれている。
桜の肩が激しく跳ねた。
その動きを見て、ようやく大男が腰を引く。
ぬぽっ。
「げほっ! ごほっ、ごほっ……!」
桜は顔を横へ向け、飲み切れなかった精液を吐き出した。大男のペニスは抜けた後もしばらく脈打ち、残りの白濁を顔と髪へ飛ばす。
びゅるっ。びゅるっ。
頬を伝った熱が顎から胸へ落ちる。桜は咳き込みながら、拘束された肩を上下させた。胃の中には、確かに飲み込まされた重みが残っている。
「よく耐えましたね、桜さん。まずは息を整えてください」
「はっ……はぁっ……何を……する、つもりなんですか……」
「昨夜お話しした、最後の工程ですよ」
「これが……そう、なんですか……?」
男は答えず、桜の呼吸が戻るのを待った。
その沈黙の方が、説明より恐ろしかった。
胃には飲み込まされた精液の熱。膣と子宮には、一晩の残りがまだ重い。桜はその二つを別々に感じながら、男の手元を見た。
「さて。あなたにも、これをプレゼントします」
外国人風の男が手元から取り出したのは、金属製の貞操帯だった。
腰を囲む帯の中央に、目を逸らしたくなるほど極太のバイブが固定されている。金属の板は前側を覆う形に湾曲し、その中心から伸びる器具だけが不釣り合いに太かった。
男が持ち上げると、部品同士が触れ合う。
かち、という小さな金属音がした。
「お姉さんとお揃いですよ。良かったですね」
桜の呼吸が止まる。
「……お揃い?」
「ええ」
「姉さんも……それを、着けられているんですか?」
外国人風の男は微笑んだだけだった。
肯定にも、否定にも見える微笑み。
桜は貞操帯へ視線を戻す。姉と同じだというのは、この男の言葉で初めて知った情報にすぎない。自分には確かめる術がない。
「姉さんは、今どこに——」
「それは、これが終わってからです」
「でも……!」
「昨夜のお約束どおりですよ、桜さん」
穏やかな声のまま、男は極太のバイブを桜の股間へ下ろした。
冷たい先端が、開かされた太ももの間をなぞる。
「力を抜いてください。挟みますよ」
「待ってください、まだ、お腹が……っ」
手首と足首は拘束台の金具に固定されている。尻だけを少し持ち上げられた姿勢では、腰を引くことさえできない。
バイブの先端が膣口へ押し当てられた。
「んっ……!」
ぬぷっ……ぐちゅっ。
緩みきった膣へ、極太の器具が入ってくる。
残った精液を押し戻しながら、太い先端が沈んでいく。押し退けられた白濁が奥へ逃げ、子宮口の周囲へ熱い重みをせり上げた。
「あっ……待って、まだ……そんな太いの、入れたら……っ」
「大丈夫。昨夜、十分に準備されています」
「大丈夫じゃ、ありません……!」
拒絶しても、男の手は止まらない。
ぬちゅっ、ぐぷっ。
バイブの太い軸が根元まで収まり、先端が子宮口へ突き当たった。
「あぁっ……!」
桜の腰が浮こうとする。だが、持ち上げられた尻は金属台へ押し返され、器具だけが膣の奥へ残った。
男は貞操帯の左右を腰骨へ回す。
冷たい金属板が下腹部と尻へ密着した。膨らんだ腹の下を囲み、抜こうとしても器具ごと身体へ押し戻す位置で、左右の部品が噛み合う。
かち、かち。
桜が腹に力を入れるたび、膣内のバイブが残留した精液を奥へ押し上げた。
「や……外してください……」
「まだ履かせただけですよ」
外国人風の男の指が、前側の錠へ触れる。
かちり。
たった一音で、貞操帯が閉じた。
桜は手首を引き、次に足を閉じようとした。どちらも金具が鳴るだけだった。膣からバイブを抜く自由まで、あの音で奪われた気がした。
「お姉さんとお揃い、ちゃんと履けましたね」
「こんなの……姉さんが、本当に……?」
問いの途中で、貞操帯の奥が震えた。
ぶるるるるっ……。
「あぁっ!?」
極太のバイブが子宮口を揺さぶる。
膣と子宮に残った精液まで一緒に波打ち、下腹部の内側で、たぷん、と重みが跳ねた。吸いかけた息が喉で止まり、金属帯が膨らんだ腹へ食い込む。
「や、やめてください……これ以上は……もう……」
男は貞操帯の前側から手を離した。
「まだ使っていないところが、ひとつあります」
「……え?」
外国人風の男の指が、貞操帯の後ろへ回る。
冷たい指先が尻の割れ目をひと筋なぞった。振動する金属の縁を越え、閉じた肛門の周囲を押し開く。
そして、アナルの縁で止まった。
「そこ……?」
男は答えない。
説明は、それだけだった。
拘束台の足元にいた大男が動く。
桜は首だけを捻った。
先ほど口から抜かれ、半ば萎えていたはずのペニスが、また血を集めていく。太い血管が浮き、重たげな亀頭が持ち上がった。昨夜から何度も射精したとは思えない硬さと大きさだった。
(そこは……だめ……)
大男が拘束台の後ろに立つ。
巨体が朝の光を遮った。
片手で桜の右の尻を、もう片方で左の尻を掴み、左右へ開く。熱い亀頭が、閉じた穴へ押し当てられた。
前では貞操帯のバイブが震え続けている。その金属の縁と後ろの穴との狭い隙間へ、太すぎる先端が押し込まれてくる。
「だめです……そこは、入らな——」
ぬぷっ……ぐぐっ。
言い終える前に、肛門の輪が円く押し潰された。
「んぁっ……!」
亀頭の先だけで、穴の縁が引きつる。熱い。太さが合っていない。尻を逃がそうとしても、持ち上げられた骨盤は金属台に預けられたまま動かない。
「入らない、です……お願い……やめてください……っ」
大男から返事はない。
腰がいったん引かれる。
わずかに開かれた穴が閉じようとした瞬間、大男は体重ごと前へ出た。
ずぶっ。
「ああぁっ!?」
亀頭が輪を割り開き、太い軸が半分まで一気にめり込む。
狭い直腸が、内側から形を変えさせられた。裂けそうな痛みが尻から腹へ走る。そのすぐ前では、極太バイブが止まらず震えている。
薄い肉壁を挟んで、前と後ろの異物が互いの硬さを伝えてきた。
ぶるるるっ……。
「ひっ……!」
膣側から細かな振動が来るたび、直腸に入ったペニスの表面まで震える。大男のペニスが後ろから押すたび、バイブが前へ弾かれて子宮口を突いた。
「いや……太い、無理です……っ」
大男が腰を引く。
ぬちゅっ……。
開かれた直腸が太い軸へ吸いつき、抜けかけた瞬間にきつく縮む。
次の一突きが、その収縮を押し潰した。
ずんっ。
「ひぁっ!」
半分。
引かれる。
ずぶっ、ぐりっ。
「あっ、あぁっ……!」
さらに奥。
また引かれ、今度は重い腰が尻へぶつかった。
ぱんっ、ずんっ。
「んぐぅっ……!」
根元の手前。
少しずつ慣らす動きではなかった。一突きごとに深さが変わる。後ろから押されるたび、直腸の内側が太い形へ無理に引き伸ばされ、前のバイブは横から弾かれた。
ずんっ、ずちゅっ、ぱんっ。
肉と肉がぶつかる乾いた音へ、濡れた粘膜の音が絡む。
「あっ……おく……っ、変……んぁあっ……!」
胃の中の精液が揺れた。
膣と子宮に残った熱は、バイブに掻き回されている。
そのすぐ後ろで、直腸が大男のペニスをさらに深く呑み込まされる。
別々の苦しさが、腹の中で逃げ場を奪い合った。
「息……っ、待って……息が、できな……」
吸えば、膨らんだ腹へ金属帯が食い込む。
吐けば、後ろの穴を広げている熱がさらに奥へ進む。
桜は手首を引いた。金具が鳴るだけだった。足を閉じようとしても、開かれた角度から数センチも動かない。逃げられない腰だけが、大男の一突きごとに拘束台の上で揺さぶられる。
(これが終われば……姉さんのことを……)
男の主張を信じたわけではない。
それでも、ここまで耐えた先にしか手掛かりがない。処女に戻れるという言葉も、凛へ近づくための言葉も、今の桜には捨てられなかった。
(耐えないと……)
思考は、次の衝撃で切れた。
ぐりっ……ずちゅっ……ずんっ。
「ああぁっ!」
何度目かの突きで、大男のペニスがついに根元まで埋まった。
直腸の奥を太い亀頭が塞ぎ、前ではバイブの先端が子宮口へ押し返される。二つの硬い形が薄い肉壁越しに桜の腹を挟んだ。
「だめ……前も、後ろも……同時は……っ」
外国人風の男の指が、貞操帯の側面へ触れた。
振動が一段強くなる。
ぐいんっ……ぶるるるるっ。
「ああっ、だめぇっ……!」
桜の背が拘束台から浮く。
膣の奥は細かく震え、直腸は大男の一突きごとに大きく押し広げられる。前の振動が後ろのペニスへ伝わり、後ろの衝撃が前のバイブを子宮口へ押し返す。
身体が勝手に強張った。
痛みから逃げようと縮んだ膣がバイブを締め、直腸もペニスへ吸いつく。自分で選んだ動きではない。けれど反射は止まらず、締まった肉が次の刺激をさらに深くした。
「ちが……これは、違います……っ、私が、したいんじゃ……!」
返る言葉はない。
ぬちゅっ、ぱんっ、ずぶっ。
速さが増す。
「あっ、ひぁっ、んぐっ……!」
一突きごとの境目が消えていく。桜の腹の表面が内側から押されるたび、たぷんと形を変えた。胃の内容が喉元へせり上がり、桜はえずきそうになるのを飲み込む。
「や、やめ……もう……お腹、壊れ……っ」
敬語の形が保てない。
懇願の切れ端だけが、突かれるたびに口から落ちた。
「いやっ……あっ、あぁっ……!」
大男の両手が桜の腰骨を掴む。
太い指が皮膚へ食い込んだ。
次の一突きが、それまでより深く、重く入る。
ずんっ。
「ひっ……!」
根元まで埋まったまま、動きが止まった。
直腸の奥で、ペニスがさらに膨れる。太さがもう一段増し、広げられた穴がきつく締め上げられた。大男の指が腰へ食い込み、巨体が微かに震え始める。
桜の背筋が冷えた。
(また……出される……)
ビュルルルルルルッ……!
「んぐぅっ!?」
熱い精液が、直腸の奥へ叩き込まれた。
一度目の脈動だけで、腸壁が内側から押し返される。
ドクン。
二度目で熱がさらに広がる。
ドクン、ドクン。
三度目には液体の重みまで加わり、下腹部の奥が膨らんだ。
「入る……っ、もう、入らない……お腹、これ以上は……!」
射精は止まらない。
ビュルッ、ビュルルルッ。
出口は大男のペニスの根元で塞がれている。逃げられない精液が奥へ奥へと溜まり、水位を上げるように直腸を満たしていく。
「んぁっ……あ……!」
熱が追加されるたび、直腸が膨らむ。その圧力が膣内のバイブを前へ押した。バイブは白濁に浸かったまま振動を返し、子宮の奥に残る精液まで鈍く波立たせる。
胃。
膣と子宮。
直腸。
三つの場所で、たぷん、たぷん、と別々の液体が揺れる。
満腹とは違う。
腹の中身をすべて、男たちの熱で置き換えられたような重さだった。漏れそうなのに、前は貞操帯で閉じられ、後ろは大男のペニスで栓をされている。
「はっ……息……でき、な……」
肩が跳ね、次の呼吸が遅れる。
手足を引けば拘束が皮膚へ食い込む。内側からは精液が押し広げ、外側からは金属が締めつける。桜の身体だけが、その間で逃げ場を失っていた。
長い放出が弱まった後も、大男は抜かなかった。
根元まで埋めたまま、直腸の出口を塞ぎ続ける。
間を置いて、ペニスがまた脈打った。
どぷっ。
「んぅっ……!」
残りの精液が奥へ押し出される。
やがて、外国人風の男が拘束台の脇へ寄った。
桜の腹へ掌を置く。
押し込まず、胃と子宮と直腸へ溜まった重みを量るように、一度だけ触れた。
「満ちましたね」
「なに、が……これで、何を……」
その言葉が落ちた直後だった。
胃の底で、何かがひくりと動く。
精液の熱ではない。
子宮の奥が脈打ち、続いて直腸の壁が内側から細かく震えた。三経路に溜まった熱を道標にするように、異質な疼きが腹の中心へ集まってくる。
「……なに……これ……」
骨と内臓の境目が、ゆっくりほどかれていく。
筋肉が、桜の意思とは違う順番で収縮した。
膣内のバイブは同じ速さで震えている。大男のペニスも、直腸を塞いだまま動いていない。それなのに、そのどちらとも違う熱が、もっと深いところ——自分では触れられない身体の奥を伝って広がっていく。
外国人風の男は、答えの代わりに微笑んだ。
「始まりましたよ」
「何が……始まったんですか……?」
男は答えない。
桜にも分からない。
分かるのは、手足の拘束が解けていないこと。
貞操帯の極太バイブが、精液に満ちた膣の奥で唸り続けていること。
大男のペニスが、大量の精液を満たした直腸を根元で塞いでいること。
そして、限界まで詰め込まれた三つの熱とは別の何かが、桜の身体を内側から作り替えるように、まだ広がり続けていることだけだった。