※この作品はR-18です。

濁った宝石   作:湖畔R

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第7話 赤い録画灯

 目隠しが外れたとき、遠坂凛の視界へ最初に刺さったのは、男の顔ではなかった。

 

 カメラの赤い録画灯だった。

 

 暗闇に慣れた目を、白いライトが焼く。凛は反射的に瞼を閉じ、すぐに細く開いた。

 

 赤い点は消えない。

 

 録画中だ。

 

 ライトの向こうで、五人の男がベッドを囲んでいた。足元には鞄と機材。正面には出入口。レンズの脇に立つ金髪の男が、表示を確かめてから笑う。

 

「じゃ、続き撮るぞ。名前は凛ちゃん、で合ってるよな」

 

「そのカメラを止めなさい。今すぐ」

 

 凛は頭上の腕を引いた。拘束具が、がちっ、と鳴り、擦れた手首へ鋭い痛みが走る。両足首も左右へ開かれたまま、薬の残る身体は命令に追いつかない。

 

 それでも目は動く。

 

 五人。正面扉が一つ。カメラ一台。ライト二灯。右の男が鞄を持ち、左の男が寝台へ一歩近い。金髪が全体へ指示を出している。

 

「何が目的? これは契約に入ってないわ。誰に頼まれたの」

 

「質問は後。とりあえず俺たちに付き合ってくれや」

 

「ふざけないで。撮影は契約にも――」

 

「俺ら、その契約っての知らねえんだわ」

 

 金髪は友人へ話すような軽さで肩を竦めた。

 

 別の男が寝台へ膝を乗せ、凛の脚を押し開く。

 

「触るなっ!」

 

 腰を捩ろうとした瞬間、膣内に残っていた白い精液が、ぬるっ、と溢れた。腿を伝う筋がライトに照らされる。

 

「景気よく出してもらってんな」

 

「見るな……撮るな!」

 

「もう撮れてるって、凛ちゃん」

 

 その一言が、時間を巻き戻せない事実だけを突きつける。

 

 凛はカメラを睨んだ。顔を背ければ、男たちの位置を見失う。目を閉じれば、何を撮られ、誰が触れたか分からなくなる。

 

 ならば、見る。

 

 全員の顔も、声も、動きも覚える。

 

「口、開けろ」

 

 右から来た男が、硬く勃った性器を凛の唇へ押し当てた。

 

 凛は顔を横へ振る。すぐに髪を掴まれ、頭を正面へ戻された。

 

「離しなさい。入れたら歯を立てるわよ」

 

「やってみろ。困るのはお前だ」

 

 後頭部を押さえられ、反対の手で顎を掴まれる。親指が唇のあいだへねじ込まれ、口が開いた瞬間、先端が舌の上へ滑り込んだ。

 

「んぐっ……!」

 

 性器が喉の手前まで押し込まれ、息が塞がる。噛もうと顎へ力を込めれば、髪を掴む手がさらに頭を引き寄せた。

 

 じゅぽっ、じゅぽっ……じゅるっ……。

 

 同時に、脚の間へ別の男が割り込む。

 

 濡れた膣口へ先端が触れた。

 

 ぬぷっ……。

 

「ん゛っ……!」

 

 前の男が残した精液を奥へ押し戻しながら、太い肉が一息に沈む。薬で力は鈍っているはずなのに、押し広げられる痛みと、膣奥を圧迫する重さだけは鮮明だった。

 

「中でいいんすよね?」

 

 凛の膣へ入ったまま、男が金髪へ顔を向ける。

 

「ああ。好きにしろ。顔もちゃんと映せよ」

 

 金髪がカメラの角度を直した。

 

「やめ――んぐっ!」

 

 抗議は口の中で潰れた。

 

 ぱんっ、ぱんっ、ぬちゅっ、ぬちゅっ……!

 

 下から突き上げられるたび、凛の腰が寝台の上を滑る。その動きに合わせ、口の性器が喉近くまで入り、じゅぽっ、と唾液を鳴らした。

 

「んぐぅっ……ん゛っ……!」

 

 呼吸ができない。

 

 凛は頭を振るのをやめ、鼻から短く息を吸う。次に口の男が引く瞬間を待つ。一拍だけ生まれた隙間へ空気を取り込み、また押し込まれる。

 

 ぐちゅっ、ぱんっ、ぐちゅっ、ぱちゅっ……!

 

 脚の間の男が凛の腰を掴み、奥へ押しつけたまま震える。

 

 びゅるっ……びゅるるるっ……!

 

「――っ!」

 

 熱い精液が膣奥へ注がれた。腹がびくびくと痙攣し、閉じられない脚が震える。性器が抜けると、前から残っていたものと新しい精液が混ざり、膣口からどろりと溢れた。

 

「次、俺」

 

 待っていた男がすぐに場所を入れ替わる。

 

「待ちなさい……っ、せめて拘束を外して――」

 

「まだ二人目だろ。五人いるんだぞ」

 

「人数の話なんか、してない……!」

 

 ぬぷっ、ぬちゅっ、ぐちゅっ……。

 

「あっ……!」

 

 返事を待たず、二人目の性器が精液で濡れた膣へ入る。根元まで沈むと、男は凛の腰を両手で掴み、下から突き上げ始めた。

 

「ほら、腰振れ」

 

「動けるわけ……ないでしょう……!」

 

「じゃあ俺が動かす」

 

 凛の尻が持ち上げられる。頭上の手首と開かれた足首を支点に、身体だけが前後へ揺さぶられた。

 

 ぱちゅっ! ぐちゅっ! ぱちゅっ! ぬるっ!

 

「あっ、や……そこ、やめ……!」

 

 ライトの熱。男の汗。シーツを濡らす精液。レンズの奥で変わらず光る赤い点。

 

 別の男が凛の髪を掴み、開いた口へ性器を押し込んだ。

 

「んぐぅっ!」

 

 口では喉の奥を突かれ、同時に膣では深い場所を抉られる。上と下の動きがずれるたび、凛の背が寝台へ擦れ、拘束具が激しく鳴った。

 

 じゅぽっ、じゅるっ、じゅぽっ……。

 

 ぱんっ、ぐちゅっ、ぱんっ……!

 

 口元の男が後頭部を抱え込み、性器を深く埋めたまま腰を押しつける。

 

 びゅっ、びゅるっ……!

 

「ん゛っ……!」

 

 生温かい精液が舌と上顎へ広がる。凛は飲み込まないよう喉を閉じたが、呼吸を求めた反射で一部が流れ落ちた。受け止めきれない分は唇の端からこぼれ、顎を伝う。

 

 じゅぽっ、と性器が抜けた。

 

「げほっ……げほっ……!」

 

 身体を丸めることもできず、仰向けのまま激しく咳き込む。顎を掴まれ、濡れた顔をカメラへ向けられた。

 

「やめ……撮らないで……!」

 

 その間も、膣の男は止まらない。

 

「おら、受け取れっ……!」

 

 腰が奥まで押しつけられる。

 

 びゅるっ……びゅるるっ……!

 

「あぁっ……!」

 

 二度目の熱が重なり、腹の内側がさらに重くなる。抜かれた途端、白濁した精液がごぽっ、と溢れ、尻の下へ広がった。

 

「まだ終わりじゃねえぞ」

 

 入れ替わった男が凛の膝裏を掴んだ。拘束された脚を、金具が許す限界までさらに押し開く。

 

「いや……脚、離して……!」

 

 精液で濡れた膣口へ性器があてがわれる。

 

 ぬぷっ、ぐちゅっ……!

 

「あっ……もう、やめて……!」

 

 膝裏を持ち上げられた姿勢では、腰を捩ることさえできない。男は白濁液を掻き混ぜるように、深いところだけを短く何度も突く。

 

 ぱんっ、ぐちゅっ、ぱんっ……!

 

「いやっ、それ以上……入れないで……!」

 

「もう入ってるって」

 

 笑いながら、男が奥へ強く押しつける。

 

 びゅるっ……びゅるるるっ……!

 

「あぁっ……!」

 

 新しい精液が膣奥へ重なり、押し出された白濁液が腿を伝った。

 

「あー、出た出た。これで何発目だ?」

 

 凛は息を吸い、朦朧としかける意識を数へつなぎ止めた。

 

「……四……よ……」

 

「まじかよ。数えてたのかよ!」

 

 男たちの笑いが重なる。

 

「アンタたちの顔も、声も……忘れない」

 

 虚勢ではない。

 

 自分で選び、守れるものが、まだ残っている。凛は涙で滲む視界を開き、金髪の目、口元、髪の分け目まで刻み込んだ。

 

 金髪の笑みが薄くなる。

 

「じゃあ、忘れられない映像にしとくか」

 

 空いた脚の間へ、待っていた最後の男が入る。白濁した液の溢れる膣口へ先端を押し当て、そのまま奥まで沈めた。

 

 ぬぷっ……ぐちゅっ。

 

「あっ……!」

 

 金髪が顎で合図する。

 

 カメラを持つ男が近づき、凛の顔と身体を同じ画面へ収めた。赤い録画灯が、手を伸ばせば触れられそうな距離で光る。

 

「や……近づけないで……!」

 

 最後の男の動きが荒くなる。

 

 ぬちゅっ、ぱんっ、ぬちゃっ、ぐちゅっ……!

 

「あっ、あぁっ……中は、もう……!」

 

「まだ入るだろ」

 

 膣奥を連続して突かれるたび、溜まった精液が、ぐちゅっ、ぐちょっ、と音を立てた。凛は目を閉じかける。

 

 閉じれば、顔を忘れる。

 

 凛はもう一度目を開いた。恐怖から逃げるためではない。男たちの顔を最後まで覚えるためだった。

 

 びゅるっ……びゅるるっ……!

 

「っ……!」

 

 最後の熱が加わり、白濁液が腿を伝ってシーツへ落ちる。

 

 どれほど時間が過ぎたのか。

 

 やがて男たちの身体が離れ、部屋には荒い呼吸と機材の駆動音だけが残った。

 

 凛は寝台へ倒れたまま胸を上下させる。口の端から唾液と精液が垂れ、喉は焼けるように痛む。腹は重く、力を込めるたび膣から白い液がこぼれた。

 

 金髪の男がカメラへ近づく。

 

「それ……消しなさい……」

 

 凛は掠れた声を絞り出した。

 

「条件なら聞く……だから――」

 

「条件?」

 

 男は録画停止ボタンへ指を置いたまま笑う。

 

「勘違いすんなよ。凛ちゃんをしばらくおもちゃにしていいって聞いてる。これは、そのための保険だ」

 

「誰から……」

 

「それを教えたら、保険にならねえだろ」

 

 赤い灯が消えた。

 

 だが、映像は消えていない。

 

「保存しとけ。コピーはまだ作るな」

 

 金髪が仲間へ命じる。

 

 保存先は分からない。削除条件も分からない。「まだ」という一語が、すでに複製まで予定されている可能性を突きつける。

 

 そして、彼らにも上位の指示者がいる。

 

 凛が確定できたのは、そこまでだった。

 

「おい、あれ持ってこい」

 

 男の一人が鞄を開く。

 

 ぐいん……。

 

 低い機械音とともに取り出されたのは、解放の鍵ではなく、太く長いバイブだった。

 

「いらない……近づけないで」

 

 拘束具は外されていた。だが薬の名残で指先は満足に曲がらず、肘をついて起きようとしても腕が震え、すぐにシーツへ落ちる。

 

「いい画が撮れたから、プレゼントだ」

 

「データを消して。何が欲しいの」

 

「まだ交渉できるつもりか?」

 

 男は笑い、振動する先端を凛の膣口へ押し当てた。

 

「やめて……そんなの入れないで……!」

 

「俺たちの精液、ちゃんと奥に入れとけよ。こぼすともったいねえ」

 

 ぬぷっ……ぐちゅっ……。

 

「んっ……あぁっ……!」

 

 太いバイブが精液を押し戻しながら、膣壁を押し広げていく。入り込むほど、溜まった白濁液は奥へ追いやられ、下腹の重さが増した。

 

 ごぽっ……ぬるっ、ぐちゅっ……。

 

「奥……当たってる……抜いて……!」

 

「よし、根元まで入ったな」

 

 冷たい金属帯が腰へ回された。

 

 凛は反射的に手を伸ばす。左右から腕を押さえられ、寝台へ戻された。別の男が両脚を固定する。

 

「何をする気? それを外しなさい!」

 

「貞操帯ってやつだ。特別製のな。動くと挟むぞ」

 

 かち、かち、と金属部品が噛み合う。帯が下腹部と股間へ密着し、バイブの根元を覆った。男が部品を押し込むと、金属が腰を締めつけ、器具がさらに奥へずれた。

 

 ぐぐぐっ……。

 

「んはぁっ……!」

 

 最後に錠が閉まり、鍵が回る。

 

 かちり。

 

 小さな音が、さっきまでの拘束具よりも重く響いた。

 

 腕を押さえていた手が離れ、脚も解放される。

 

 凛は震える指で金属帯の継ぎ目を探った。腹側。腰骨の脇。股間を覆う板の縁。指が入る隙間はどこにもない。

 

 鍵穴は一つ。

 

 刻印を追う。魔術式らしいものは見当たらない。少なくとも、いま触れられる表面は純粋な機械に見えた。

 

 金髪の男が鍵を凛の目の前で揺らす。

 

「返しなさい」

 

「無理。鍵は俺が預かる」

 

「こんなものを着けたまま帰れるわけないでしょう」

 

「帰れるって。服着りゃ見えねえよ」

 

「お金なら――」

 

「交渉は終わり」

 

 軽い声のまま、男は鍵をポケットへ入れた。

 

「いい子にしてりゃ、そのうち外してやるよ。じゃあな、凛ちゃん」

 

「っ……!」

 

 このまま男たちを帰すわけにはいかない。魔力回路を起動、男たちに攻撃を――

 

 その瞬間、バイブが強く唸った。

 

 ぐいんっ、ぐいんっ、ぐいんっ……!

 

「あっ……!」

 

 奥へ固定された器具が膣壁を激しく擦る。溜め込まれた精液が、ぐちゅっ、ぐちょっ、と掻き回され、硬い先端が同じ場所へ何度も当たった。

 

「止まって……っ、や……!」

 

 操作部を探して金属帯を撫でる。

 

 ボタンはない。配線もない。

 

「楽しんでくれ」

 

 その様子を横目に、男たちが笑いながら出ていき、扉が閉まった。

 

 継ぎ目へ爪を立てたところで、振動が一段強くなる。

 

 ぐいんっ! ぐいんっ!

 

「んっ、あっ……いやぁっ!」

 

 腰が跳ねた。逃げようと脚を閉じるほど金属帯が押され、バイブが奥へ当たる。

 

 望まない絶頂が、腹から背へ駆け上がった。

 

「あっ……あぁっ……!」

 

 膣が器具を締めつける。収縮に押された白濁液が、金属の隙間から、とろっ、と腿へ流れた。

 

   ◇

 

 一人になった部屋は異様に静かだった。

 

 バイブの動きが小さくなり快感の波が引くと、凛は寝台へ手をつき、まず上体を起こそうとした。

 

 この装置の動き、遠隔で誰かが操作しているのか。最初から強弱を設定されているのか。

 

 いまは、どちらとも断定できない。

 

 凛は歯を食いしばり、這うように浴室へ向かった。

 

 タオルを濡らし、顔、胸、腹、腿を拭く。外側の精液は落ちても、バイブが動くたび、内側からまた白いものが溢れた。

 

 ぬるっ……とろっ……。

 

(まずはここを出る。考えるのは、家に戻ってから)

 

 次の行動を一つに絞る。

 

 凛は散らされた服を拾い、一枚ずつ身につけた。脚を上げるだけでバイブが膣内でずれ、ぐいん、と奥へ触れる。

 

「んっ……」

 

 下着は金属帯の上からでは収まりが悪い。何度も引き上げ直し、スカートを下ろす。鏡の前で身体を横へ向け、外から輪郭が見えないことだけを確かめた。

 

 ホテルの廊下では、壁に手をつかない。

 

 背筋を伸ばす。歩幅を狭くする。一歩ずつ、止まらず歩く。

 

 エレベーターが降り始めると、バイブが低く唸った。

 

 ぐいんっ……ぐいんっ……。

 

「……っ」

 

 膝を曲げれば崩れる。凛は階数表示だけを見た。

 

 ロビーにも人がいる。精液の匂いが自分の周囲へまとわりついている気がした。誰も振り返っていない。それでも全員に知られているように感じる。

 

 自動扉が開き、夜気が火照った肌を刺した。

 

 凛は通りへ出て、タクシーを止めた。

 

 後部座席へ身体を沈める。貞操帯が腹へ食い込み、バイブの先端が奥へ押しつけられた。

 

 目的地は遠坂邸ではなく、一本離れた角を指定した。

 

 ドアが閉まった途端、振動が跳ね上がった。

 

 ぐいんっ、ぐいんっ、ぐいんっ……!

 

「……んっ」

 

 凛は座席の縁を掴む。太腿を閉じても刺激は逃げず、押された金属帯が器具をさらに深く当てる。

 

「お客さん、大丈夫ですか?」

 

 運転手がルームミラー越しにこちらを見る。

 

 凛は呼吸を数えた。一つ吸い、二つ吐く。声を一文ずつに切る。

 

「ええ。少し、体調を崩しただけ。窓を少し開けてもらえる?」

 

「病院へ回りましょうか」

 

「必要ないわ。家で休めば大丈夫」

 

 また波が来た。

 

 ぐいんっ……ぐぐっ、ぐいんっ……!

 

「……っ!」

 

 喉の奥で声を殺す。膣が収縮し、精液が貞操帯の縁から漏れた。

 

 凛は畳んだハンカチを腿の下へ滑り込ませる。だが白濁液はすぐに布を濡らし、受け止めきれなかった雫が座席へ落ちた。

 

 車が止まるまで、凛はバイブの動きと精液が膣内でぐちょ、ぐちょと掻き混ぜられる感覚に耐えなければならなかった。

 

 料金を払い、扉を出て振り返ると、さっきまで自分が座っていた場所には小さな染みが残されていた。

 

 それを知られたくなくて、ドアを急いで閉める。

 

 タクシーが角を曲がるまで歩き続けた。

 

 見えなくなってから、ようやく塀へ手をつきそうになる。

 

 それでも堪えた。

 

 遠坂邸の門をくぐる。鍵を開け、玄関へ入った瞬間、張りつめていた膝が折れた。

 

「……っ」

 

 床へ手をつく。

 

 冷たい板の感触が掌へ返る。

 

 外から持ち帰った精液の匂いが、自分の家へ流れ込む。

 

 安全なはずの場所へ、男たちの映像と、鍵と、身体の中の器具までついてきた。

 

 ぐいん……ぐいん……。

 

 振動が一度弱まり、凛が息をついた直後、予告もなく細かなリズムへ切り替わる。

 

 ぐいんっ、ぐぐっ、ぐいんっ……!

 

「……あっ……!」

 

 凛は声を噛み殺した。

 

 浴室へ向かうため、もう一度、床へ手をついた。

 

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