ガラリと扉を開く。その部屋の中には疲れた様子を見せる一人の女性がいた。普段はぴっしりと着こなしているスーツは着崩れており、魅惑の足を装飾していた黒いパンティストッキングは脱ぎ捨てられていた。
ひっつめに結わえられた髪はほどかれ、軽く手櫛で整えたような感じになっており、化粧も崩れかかっている。それでも、魅力は失われておらず、むしろいけない大人の魅力が増してさえいるような気がしている。
ただ僕が性欲が抑えきれず、欲望が溜まった状態だからそう見えるのかもしれない。
迷宮資料室。先ほどまで散々生徒に犯されていただろう翠先生が一人いる。さすがにこの入学したての時期では長時間のセックスは体がもたないのか、すでに男子生徒の姿はない。今、この部屋は僕と翠先生の二人きりの空間になった。
「こんばんは、翠先生」
「こんばんは。えっと、平太君ですか……。それで、何かありましたか?」
疲れをにじませた顔でこちらを見る。名前を憶えてくれていたことに感激しつつ、それよりも今の興奮して堪らない状態をどうにかして欲しいという欲望でいっぱいになっていた。
普段の僕なら性処理をして欲しいという妄想はすれど、行動には移せなかっただろう。だが、ダンジョンに潜ってレベルを上げた今は、脳が性欲に支配されて本能のままに行動に移してしまっていた。
後悔するかもしれない。初体験をこんな感じで失うというのも理想とは違う。だが、かろうじて残っていた理性が、同じパーティーメンバーに襲いかかることはなく、そこらにいる女子生徒を無理やり襲うようなこともしなかった。いや、そうなっていても女の子に嫌われたくないという気持ちのほうが大きかっただけ。ただの小心者なだけなのだ。
前世から引き継いだ知識、先輩から聞いていた知識から、担任の先生が『性処理用』として『練習用』として扱われていることを知っていた。この学園においては犯してもいい存在だと扱われている。むしろセックスして中出しされないと死んでしまうというのだ。だったら自分がやってもいいんじゃないか。だから、僕が犯してあげないと。なんて、思考の元、ふらふらとした足取りでこの部屋までやって来たのだ。
「あー、えっと、今日僕ダンジョンに行って、レベル上がって、あの……」
その言葉を聞いて理解した、というよりも大方予想していたのだろう、
「あぁ、なるほど、そういうことですか……」
これから起こることを想像したのか、翠先生は少し疲れの表情が増した。
「えっと、それで、出来ればでいいんですけど……。興奮が抑えきれずに生徒を襲ってしまう淫乱教師みたいな設定でお願いします……」
「……は?」
その言葉はさすがに予想外だったのだろう。驚きで目を丸くしていた。普段は犯され放題な先生にこんなお願いをする生徒がいるとは思えない。かろうじて残っていた理性が欲望と混じりあって、こんなお願いをしてしまっていた。少しマゾっ気がある自分にとって、美人教師に無理やり初めてを奪われるというシチュエーションは憧れの一つだ。せっかく美人の先生がいてお願いできるのだから、せめてそれだけでもかなえようと、ここまで無理してやって来たのだ。その夢だけを胸に重い足を引きずってここまで来たのだ。ここまで来てあきらめる理由なんてない。
先生は男の言うことを拒否することが出来ない。それを分かっていながらそんなお願いをした。こういうことをしてしまう自分はなんて卑怯者なのだろう。
今日以降はこんなお願いをするつもりはない。いや、出来ないと言ったほうが正しい。こんな変態的なお願いは二人きりの時にしか叶えられない。他に誰かがいれば彼女はただ犯されるだけ、無理やり欲望のはけ口にされているだけだ。自分のこんなお願いしようものならほかの生徒たちに馬鹿にされるだろうし、性処理の邪魔だと言われるだろう。それに、僕にだってプライドはある。こんなところを他の誰かに見られたくはない。
「えっと、だから、むぐっ」
先生の顔をまともに見ることができなかった。斜め左下の地面を見たまま、続けてお願いしようとしていた時、両頬を掌で挟まれ、無理やりにキスをされる。
「チュ、ん、むちゅ、はむ」
「んむ! んっ、んんんッ!?」
いきなりキスをされて驚きで目を見開く。至近距離に美人な先生の顔がある。目を開いたままこちらをじっと見つめ、貪るようにして唇を吸われる。お願いした。確かにお願いしたが、こうもすぐに行動に移されるとは思っていなかった。こちらを見つめる瞳の中には妖艶さがある。まさに淫乱教師そのものだった。それほどまでに、男からの指示には従わなければならないのだろうか?
鼻から空気を吸えば、大人の女性の匂いでいっぱいになる。その中に微かに感じるオスの臭い。つい先ほどまで男子生徒に犯されて、口の中にまで精液を出されていたのだろう。そんな臭いがある。だが、それが気にならないくらいに、発情したメスの匂いだった。
この部屋に来る前から勃起していたちんぽはキスだけでビクンビクンと嬉しそうに跳ねまわる。密着した柔らかい唇の隙間に舌先がヌルリと差し込まれる。
「んっ、あふ……、くちゅ、ちゅぱ、ぴちゅ……」
唇をこじ開けられ、侵入してきた舌によって口腔内かき回される。舌同士を絡め合い、唾液を交換しあう。生まれてきて初めての刺激。さすがは性行為に特化したジョブに就いているだけはある。その暴力的な快楽によってなすすべもなく射精してしまうのだった。
びゅく、びゅる、びゅるるる。
ズボンの中に射精する。不本意ながらも耐えきれずに精液を漏らしてしまった。ビクビクと体を震わせる僕を見て、射精したことを悟ったのか唇がようやく離される。糸を引きながら離れる唇に名残惜しさと共に、キスだけで射精してしまったという情けなさを感じる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
長時間唇をふさがれ、上手く呼吸が出来なかった。酸素を補給するために息が荒くなる。呆然として惚けた顔で先生を見る。普段生真面目な顔はとろけきっており、その中に優越感が混じったような表情をしていた。普段やられているばかりの先生にとって、こうして男子生徒をやりこめる瞬間がなかったのかもしれない。ストレスも溜まっているのかもしれない。
何を言うわけでもなく、ただ快感に浸りながらぼんやりと先生の顔を見つめていると、我に返ったのか先生は、
「あっ、ご、ごめんなさい」
そう謝ってから急いで体を離して距離を取った。体に触れていた胸の感触、脳を支配していたメスの甘い匂いが離れてしまう。支えがなくなってたことにより、力が抜けきってしまっていた体は腰が砕けるようにして尻もちをついてしまう。
「あぁ」
名残惜しさに情けない声が漏れる。ああ、もう終わってしまうのか。そう残念に思っていると、
「あの、それで……」
先生の目線は僕の股間へと向く。射精したばかりであるのにも関わらず、ちんぽは相変わらずギンギンに勃起してしまっている。レベルが上がったことによる弊害、いや、賜物、レベルが上がれば上がるほどに精力も強くなってしまう。少し上がっただけでこれなのだ。今後レベルを上げ続ければどうなってしまうのだろうかと、今から不安であるとともに楽しみでもある。
ちんぽはいまだズボンを押し上げて固くしている。下着の中は精液で濡れて気持ち悪い。先生はそんな股間を見つめ、
「キスだけで射精しちゃうなんて……」
なんて呆れたようにも恍惚としているようにも聞こえる言葉を漏らし、そして、僕の疼き猛っている勃起に手のひらを押し当てる。
「あぁ、ん」
その掌の刺激はズボンの上からでも強く、ちんぽはまた嬉しそうに跳ねる。
「すごい、まだガチガチ……」
怪しく光る眼で、舌なめずりするようにこちらを見ているようにみえるのは光の加減のせいだろうか? 普段やられっぱなしの先生にとってめったにないこの状況に興奮してくれているのかもしれない。いや、僕に限ってそんなことが起きるはずがない。ただ、先生は僕がさっきお願いした『痴女教師』を演じてくれているだけだろう。
翠先生は僕のズボンに手をかけてベルトを外し、そして、躊躇することなくずり下ろした。ズボンと同時に下着ごとずり下ろした結果、固く反り返ったちんぽはばね仕掛けの玩具のように跳ね上がる。精液で汚れているちんぽが露出され、それが先生の目の前に丁度ある。
他人とはっきりと比較したことはない。短小とか租ちんだとは思いたくないが、確実に大きくはないサイズのちんぽが先生に見られている。美人な先生に見られているだけでも反応してしまう。ただ見られているだけでイッてしまいそうだ。己の早漏さに呆れてしまいそうになる。これもレベルを上げればどうにかなるのだろうか? なってくれないと困る。
こんな恥ずかしい姿をほかの女の子には見せたくない。先生が初めてでよかった。もっと力をつけて、セックスも練習しなければならない。より一層、ダンジョン探索に力をいれねばと心に決めつつ、とりあえず今は翠先生との行為を楽しむことにした。