ロビンは宇宙ステーションの窓から外を見て、我が目を疑った。
「疲れてんのかな」
「どうしたんだい、もうホームシック?」
「変なのが見えるんだ」
指差した先には、広い宇宙に小さな窓。窓から見える部屋。
「は?」
窓の中には日本人っぽい背が高く美しい男がいて、部屋のチェックをしている。
宇宙ステーションの窓のところに次々とクルーが集まった。
「君にも見えるのか?」
「見える」
「あれはデートの準備ね! 間違いないわ。あれは着物っていうのよ。私知ってる!」
「あれは日本の浴衣だよ。今夏祭りの時期なんだ。地球に遊びに行く準備かも」
「待って、どこから出したのあの水槽?」
それから、どこからか水槽を出し入れしてたりしていた浴衣の男はドアを開く。その先は地上に見えた。
「ワープ装置……」
「地球に見える」
「あれ日本じゃない? なんとなく」
「宇宙人は空間を操る技術を持っているのでは?」
観察を続けることしばし。
浴衣の男は、とても美しい浴衣の男を伴って戻ってきた。
「あれはエイリアンかしら。日本人なのかしら」
「君の言ったとおり、求婚しているように見えるね。スライムとかドラゴンとかプレゼントして求愛してる」
「あっ 連れてこられた男が指輪を嵌めさせた」
「なんてロマンチックなの!」
「擬態かもだけど男同士に見えるな」
「なんてこった、LGBTの波が宇宙まで!」
「凄くいちゃいちゃしてる……」
「あのドラゴンとかもっと近くで見たい」
「窓どうなってるんだろ。触ってみたい」
そんなわけで、あるがままを報告したのだが、エイリアンの相引きについて公開するかどうかの相談をしていると、日本国首相から待ったがかけられた。
「これは我が国の重大な機密なので黙っていていただきたい」
「機密とは? 聞き捨てならないな。エイリアンが来ているなら公表すべきだ」
「そこをなんとか……!! 口止め料は期待していただきたい」
「私に賄賂は通じないぞ」
「まあまあ、宇宙技術かもしれないし、みてから決めようじゃないですか」
そんなこんなで、日本国首相が持ってきたのが小さな不思議生物だった。
「先方はえっちな写真の流出を阻止してくれればこれを贈ると言ってます。今後の付き合いも考えてえっちな写真については無かった事としませんか? 賛同した方から選んでいいですよ」
「私はドラゴンしか見てない」
「私もドラゴンと戯れるエイリアンしか見なかったわ。ゲイカップル? なんのこと?」
「スライムならいっぱいいるから3匹セットとかにならない?」
「空を飛ぶ魚なんてロマンチックすぎる」
「ふふふ。みなさん、わかってないですね。ここはマンドラゴラでしょう」
「えっちな写真さえ無かったことにすればいいんだろ? エイリアン日本に来てるの?」
「一応オカルト案件なんですよ」
「エイリアンもオカルト案件だが?」
「なんか女神を祀る一族と聞いてます。かなり戦闘力が高くて、大人しく溶け込もうとはしてるんで遠巻きにしながら様子見してる案件なんです。ああ見えてメスっぽいです」
「マジで?」
「彼の弟? 妹? が地球人との子供を作ってます。ただ、相手が日本の特殊な一族なので、アンタッチャブルなんですよね」
「そんな一族がいたのか」
「アメリカにもいますよ? エクソシストがそれです」
「ああ、それでオカルト案件……」
「オカルトな人達から見ても謎な一族ってことで報告あがったんですよね。刺激しないようにと。利益は分けますので、そっとしておいてあげてください。戦闘力は本当に高いみたいなので」
「例えば?」
「相手に送ってた大きなスライム君、あれ傷を癒すことができるそうです。休日に二人ペースなら治療して構わないと」
「そういうことなら。侵略はないんだな?」
「兆候が見えたら即連絡します」
そんな話し合いが行われ、1週間後に世界各国でとある筋から頂いた不思議ペットが公開された。
国会議事堂では、巨大な水槽とその中に入れられた小さな生き物が展示された。
国民が押し寄せて大変なことになったのだった。
なお、展示内容には美味しい食べ方と味も添えられていて、日本人は涎を垂らして貴重すぎて絶対に食べられない展示を見るのだった。
しかし、人の口に戸は立られないもの。
えっちな写真の流出は無かったが、経緯の流出は起こってしまったのだった!
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
返信不要の場合は返信不要と書いておいてください。
https://odaibako.net/u/karin2022v
リクエスト、返信不要の匿名感想はこちらにお願いします。