「雫〜! お話終わった? 日帰りの予定だったじゃん。ドロドロ遺産争いあった?」
「普通に遺伝的な話とか、父さんがしてた訓練の話だったよ。詳しくは伏せるけど、私は子供作らないほうがいいかもね」
「なんか悪いの?」
「ちょっとね。普通にしていれば問題ないよ」
「ふぅん。雫は子供作んねーのか。子供同士結婚させてもいいかなって思ってたけど」
「残念ながら、無理だね」
「ちぇー」
雫は、当たり前のように後ろから抱きしめて、私の胸を掴んだ。
私、半分女の子って事だよね。これってまずいんじゃないだろうか。
私はやんわりと腕を外した。
「それと、こういうのは無しにしよう」
「なんで? 男同士じゃん」
「ちょっと距離が近くないかなって」
「それがなんだよ。俺らずっとこうだったじゃん」
ぎゅっと抱きしめてくる光也に、私はため息を吐いた。
「いやほら、彼女が嫌がるよ?」
「お前、子供作んねーって言ったじゃん」
「え? 君だよ。当主だろ君」
「候補だし」
なんだか光也が怒るので、私はポカンとして、笑った。
「私はずっと君の親友だよ。どこにも行かない」
「ほんとかよ」
「ほんと。借金返してないしね」
「そっか」
光也がほっとした顔をする。
私は、光也をぎゅっと抱きしめた。
「退魔師、一緒に頑張ろうね」
「お、おう」
それから、私達が年頃になって、体質について聞かれた。
「なー。どんな遺伝体質で子供作りたくねーの?」
「あまり言いたくないんだ。そんなわけで、お見合いとかも私はいいよ。ごめん」
「だよな。雫は一生独身! 俺も一生独身!」
「君は独身だと困るだろ」
私に圧が掛かって困るんだよね。光也が結婚しないのは私のせいだって。
私だって光也が結婚するのは寂しい。でも、ちゃんと祝福できる。
「俺は雫が好き」
真剣な目で見られる。
真剣に返したかった。そういう意味かは置いておいて、光也が好きだから。
「私は君をそんなふうには考えられないよ。大事だけど、恋人としてじゃない」
「なら、一回だけ。一回だけさせて。それで諦めるから」
「光也」
「お見合いする事になって、それで……お願い」
私は、拒否しきれなかった。
「……ちゃんとコンドームをしてくれるなら」
「する! ちゃんとする!」
「一ヶ月待ってくれ。準備するから」
「一緒に準備しよ!」
そうして、毎夜毎夜開拓されて、1週間後。
私は光也に抱かれた。
私はコンドームさえあれば大丈夫なのだと思っていた。
「ちゃんとつけてる?」
「ん、外れた」
「ちゃんとつけてくれ……」
最終的に、私のお尻からは白濁の液が垂れていた。
つまりはそういうことだ。
エッチ初心者でやりたい盛りの若者がうまくやるなんて不可能だったのだ。
私はことが終わり次第、と言っても爆睡して次の日になってしまったのだが、とにかく慌てて洗浄した。
どうなる事か不安だったが、検査キットはさすがだった。
陽性だった。
顔を青ざめさせていると、突如現れた光也は私から検査キットを取り上げた。
「やった。これで条件達成!」
「は?」
「三ヶ月以内に着床したら、お前相手も考えるって」
「は?」
「絶対産ませるから。ちゃんと生まれるまで孕ませるし」
どうやら、私は嵌められたらしい。
マシュマロ
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