※この作品はR-18です。

【完結】女湯の薄暗いスチームサウナで汗だく巨乳お姉さんに脅されて、お互いの汗が混ざるようなドロドロえっちをするはめに   作:コベヤ

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男の娘

「無理ですよっ! なんで僕が女湯の巡回に行かないといけないんですか!」

「すまんな、俺も自分で言っててどうかと思うよ。でもまさか女性従業員が全員インフルでダウンとはなぁ」

 

 僕が両手を握って抗議しても、年配の男性社員さんは辛そうな表情をして唸ることしかできない。

 

「……本当に一人もいないんですか?」

「うむ、困ったことに」

 

 僕が受付でお姉さんのことを考えてぼんやりしていると、社員さんがやってきて突然こんなことを言い出した。

 なんでも今日の朝からインフルエンザでの欠勤の連絡が多く来ていて、その大多数が女性の従業員からだったと。

 朝の営業準備は女湯も男性だけでなんとかなったが、営業時間中の定期的な見回りと清掃はそうもいかない。

 しかし、つい先ほど昼から来る予定だった頼みの綱の女性アルバイトから欠勤の連絡が入ってしまった。

 そこで白羽の矢が立ったのは若くて、小柄で、可愛くて、ぱっと見女の子にしか見えない僕なんだと。

 

「いやそれならもう閉めた方がいいですよ」

「それはそうなんだが……お客さんにいきなり帰ってくれとは言えんだろう。できて明日の営業からだ。少なくとも今日の営業はなんとかせにゃならん」

「でも僕男ですよ。今時そういうのはまずいでしょう。何らかの法に触れそうですし」

「まぁ、仕事だし、緊急事態だし、昔は女湯に男が入って掃除をしていたこともあったらしいし、そこまで大きな問題にはならないと思うが」

「それって何十年前の話ですか。僕は今の話をしているんですよ!」

 

 これだからここ数年の世情に疎い人は。

 今はもうそういうの通用しないんだ。

 隙を晒したら即処刑。

 

「一応変装の用意はあるんだが、どうしても引き受けてはくれないのか?」

「……絶対無理ですよ」

 

 おぞましき男女論で大盛り上がりな対戦型SNSの時代に、男が女湯に入ったなんてことがどこかから漏れれば大炎上して、このスーパー銭湯は低評価の嵐で吹き飛ばされてしまうことだろう。

 それどころ変に正義感を気取った特定厨に僕の住所、氏名、顔、家族構成、連絡先が特定されてさらし者にされた挙句、せっかく入った高校でいじめられて退学ルートだ。

 それだけは絶対に嫌だ。

 

「じゃあ、今日の営業を乗り切ったらバイト代追加で一万円。これならどうだ」

「えっ、一万円!?」

 

 その言葉を聞いた瞬間、僕の脳内を駆け巡るsteamのウィッシュリストのゲームの数々。

 それに一万円あればまだ高い新作ゲームだって買える。

 買えてしまう。

 

 まぁ、考えてみれば営業中の従業員なんてのは一瞬だけ現れては浴槽の水質を検査したり、桶や椅子を元の位置に戻したり、サウナのタオルマットを交換したりしてすぐにいなくなってしまうものだ。

 所詮空気みたいなもので、従業員のことを一々意識している客なんてそういない。

 それになんの偶然か僕は見た目が女の子で、それなら女湯にいたって何も不自然じゃない。

 そう思えば、何の問題もないように思えてきた。

 うん、ローリスクハイリターン。

 あと半日ちょっと頑張るだけで、簡単に一万円が手に入る。

 

 だが、悔しいっ!

 具体的なお金の額を提示された途端に都合のいいことばかりを考えてしまう自分が。

 僕ってこんなにお金の力に弱い人間だったんだ……。

 

 しかしそれ以上に悩ましい。

 何のゲームを取捨選択するべきか。

 

 違う、そうじゃない。

 いいのか、自分の人生をたかだか一万円ぽっちで危険にさらして。

 僕の人生と一万円、どっちの方をとるべきか。

 

「じゃあ二万円でどうよ」

「やります! やらせてください!」

 

 天秤は傾いた。

 二万あれば欲しいゲーム全部買えるからね。

 仕方ないね。

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