世界一狭いダンジョン 〜で、最悪高慢エルフたちへの復讐が始まった件〜 作:菜種K
降り注ぐ滴の中で──
エルフの尼僧は僕に貫かれて涙していた。
「いや! いやぁああぁ! やめてぇえぇえ!」
チチェーラの腰は、声とは裏腹に激しく僕のものをむさぼりながら踊っていた。
僕はちょうど目の前に来た彼女のいきり立った乳首に吸い付き、ちょっとキツめに噛んでやった。
「はぁあぁぁああん! らめぇええぇ!」
拒絶の声をあげながら腰を振り続けるチチェーラに、僕はなんとも言えない歪さを感じていた。
彼女は男たちに陵辱された経験を追体験しているのかもしれない。
純潔を奪われ、信頼を裏切られ、汚されまくった経験に悦びを見出しているのだ。
なんという歪んだ性癖だろう。
「そんなに嫌か? 僕が嫌なのか? 人間が嫌なのか? 教えてくれよ」
尼僧は動きを止めることなく、狂気すら孕んだ目で僕を見た。
「人間……汚らわしい人間! はあ! はあ! いや! いや! もおぉいやぁああ!」
余計なことを言うなというように、チチェーラは巨大な乳房を僕の顔に押し付けて口を塞ぎ、激しくこすった。
そして、侵入者を押し潰そうとするダンジョンのように、彼女の秘宮は僕を締め上げ、絶頂に導いた。
「ああ! 出そうだ! お前の嫌な人間の精が! 中に! 出るぞ!」
「だめ! だめ! 出さないで! 孕んで! しまうぅうぅううぅ!」
人間とエルフは交雑できるのか?
今さらながらそんなことを思いながら、僕は最後の高まりを迎えた。
チチェーラの腰は僕を絞り尽くそうとするように、さらに強く締まっていった。
二人の律動がシンクロして、同時に限界を突破する。
「うぉあぁあ! いっ! いぐ! いぐ! いっぐぅうぅう!」
「おおぉおぉ! ふんっ! ふんっ!」
さっき、アハーレの中に出したばかりなのに、僕のモノは勢いよく弾けた。
突き上げられたチチェーラは動きを止め、まるで排尿でもしたようにブルっと震えた。
「うっ!……はあ……はあ……あぁあああぁ……」
絶頂に達した尼僧はゆっくりと下を向き、さっきとは違う感情のこもった目で僕を見下ろした。
革のアーマーに包まれたままの僕の胸に指を這わせ、吐息まじりに囁く。
「人間……最低の人間……アハーレも私も汚して……ひどい男……」
僕は果てた疲れと、尼僧の言葉への疲れで大きくため息をついた。
「そうだな。あんたたち、高等なエルフ族から見れば何をしようとしまいと、人間なんてケダモノなんだろ。でも僕は、あんたたちを……特にあんたを蔑んだりはしないぜ」
チチェーラは顔を上げて不審の表情を浮かべた。
「私を? 私があなたに蔑まれる理由がありますか? 私を一方的に奪ったのはあなたでしょう。あなたが同じエルフ=プレの男だったとしても、女を犯した上に蔑むなんて、神がお許しには……」
「そうやって自分に嘘をついて誤魔化しているところが、憐れだと思うんだよ。だけど蔑みはしないって言ってるんだよ」
尼僧の顔色が変わった。
「私を……憐んでいるのですか?」
「ああ。あんたは汚されることに悦びを感じながら、そんな自分を憎んでる。憐れだよ」
チチェーラは涙をこぼしていたが、その奥の瞳は悲しさより屈辱感に燃えているようだった。
僕は不思議と安堵した。
嘆かれるより、怒ってくれた方がまだ救いがあるような気がしたのだ。
お互いに。
滴る湧き水に濡れながら、エルフの尼僧は唇を噛んで呟いた。
「く……悔しい……!」
そのまま何も話すことなく、チチェーラは尼僧服を身に着け、僕はうつ伏せになって彼女と顔を合わせないようにした。
やがて時が来て岩が動き出し、ダンジョンは元の形に戻っていった。
どこかで堰き止められていた湧き水がどっと流れ出し、魔蛇の死骸と血を洗い流す。
ようやく立ち上がりながら、チチェーラは言った。
「あなたは許せない。でも、一つだけ忠告します。キンジェラは……キンジェラだけには手を出してはいけません。さもなければ……恐ろしいことになりますよ」