女神様に【真の】願いを叶えてもらいました。やったね!(ヤケクソ) 作:かりん2022
薄めた粥を食べる。
くそっ くそっ くそっ
私の胃の戦闘力は赤ちゃん並みか!?
ああもう、葛籠 宝さんの食べてるカレー美味しそうだよぅっ
「あんまり量食べるなよ?」
「うう〜」
「宝。竹井さんと食事するなんて珍しいな」
あっ この人はーえーと、イケメンの相手候補その2、破軍 友徳さんだ。
夏油ポジだが一般出ではなく、宝さんと同じく名家の出。
自動操縦の時に私が助けた事があるらしい。
「おはようございます」
その一言で、友徳さんは目を丸くした。
「おはよう……おはよう!」
挨拶しただけでこれだけ喜ばれるとか、今までどんな操縦してたんですか、女神様……。
「私も一緒に食べていい、かな」
「私は別に」
「ちょうど用事があったんだ、ちょうどいいな。1週間後の件だけど、ちょっと僕と瑠璃は準備があって1週間開けるわ。もちろん、約束の時間にはバッチリ間に合わせるから」
「策があると?」
「まあな。でもまだ内緒」
「私には言えない?」
「後でちゃんと話すから」
「絶対だよ? で、竹井さん。ずいぶん薄いお粥みたいですけど、これで力出るんですか」
「サプリがあるから、多分……」
「瑠璃の奴、今までサプリで済ませてきたから胃が退化してて、ジュースでも腹壊すんだよ。今、腹の訓練してるとこ」
「……美食に目覚めたので」
「私、料理が得意だよ!」
「僕も得意なんだ」
「私も。決戦が終わったら、三人で料理する?」
ちょっと言ってみたら、友徳さんはすごくすごく嬉しそうな顔をして顔を赤らめた。
「是非!」
はえー可愛い。イケメンな上に可愛い。
ストレートに好意を見せてくれる。
私が見惚れていると、宝が出発しないと、と言って私を引っ張って行った。
確かに急がないとだね。
「じゃあ、手始めにここの妖魔を倒してみてくれ」
「うん」
ちっちゃい化け物を軽く剣でスパッとやって、本命を探る。
「本体は、と。んー。探知……探知下手かも……私と宝さんの気配しかしない」
「今やったのが本体な。じゃあ、どんどん強いの探すか」
「そうして」
あまりにも弱くてうまい事実験が出来ない。
それでも何とか1日で最低限の実験と訓練を終え、私は探知の練習をしつつ、スキルテレポートで移動して強い妖魔を片っ端から狩る事にした。食事はサプリで済ませ、夕飯にお粥食べて仮眠して夜も暗いうちから出撃。
それにしても、妖魔を狩ってもドロップアイテム出ないのクソ過ぎない?
前日はちょっと早めに帰った。
憑依されてた女の子を、取り憑いていた妖魔をボコって解放させて宝さんに任せる。なかなか手強くてムキになっちゃった。とりあえず立てた東京から妖魔の気配を一掃するって目標に固執しすぎたかもしれない。ちょっと疲れたし明日もあるから早めに寝た。
かなり強いっていうから、少しドキドキして、朝早く起きてお風呂に入り、きちっと身支度を整えた。勇者の正装である。
「すげ……その服、どうしたの?」
「今日は決戦だしね。正装してきたよ」
なんか見惚れてくれたみたいで嬉しい。
「あっ 竹井さん! 昨日は怪我なかった? その服は?」
「今日の決戦に向けた正装。似合う?」
「とても似合うよ。格好いい。でも決戦はないよ。君が昨日倒したからね」
なんと。後、友徳さんもほっぺた赤い。そんな似合う? 嬉しい。
「どうりで強いと思った」
「怪我一つしなかったのに?」
「癒しただけだよ。流石に怪我はしたよ」
「痛くないかい?」
「もう全部治したから」
「そろそろお粥も卒業だろうし、味覚も育ってきただろうし、今晩は四人で一緒に打ち上げしねー? あ、残りの一人は医者の讃良な。腹壊しても安心! お腹に優しくて美味しいご飯いっぱい作ってやるよ。で、明日は普通の料理食べよう」
「食べる!!」
「私も作るの手伝うよ」
「じゃあ三人でそれぞれ作ろうか、私も見た事ない料理をご馳走してあげるよ!」
それにしても。
私は嬉しそうにハイタッチする宝さんと友徳さんを見つめた。
私との距離近くない?
すごくペタペタ触ってくる。そして私にくっついて写真を撮ってくる。
この好感度の謎の高さは一体……。
女神のオート操縦の成果?
いや違う。認めよう。
勇者の単純な強さが、弱肉強食で生きてきた術者の名家を惹きつけるのである。
あくまでも力に惹かれているのであって、自分が愛されてると勘違いすると痛い目見るので注意ね!(n敗)
でもイケメンにチヤホヤされるの嬉しいから今は調子に乗っちゃおう〜。