ドラクエ4の世界に異世界転生したら進化の秘法で巨大金玉男にされたので憧れのマーニャ に連続種付けする 作:古のもの
ミントスの街を散策しながら、健太は静かに戦力の不安を噛みしめていた。
マーニャさんとミネアさんは実力がある。ソロ君もそれに追随するほど成長を見せている。俺だって、サポートとして上手くやれているつもりだ。だが、ライアンやアリーナといった、本来主力になるはずのメンバーが不在のまま進むとなると、かなりの覚悟がいるはずだ。
そう思いながら石畳を歩いていると、通りの隅で敷物を広げて簡易な店を構えている中年男性に声をかけられた。
「よう、旅の方。どうだい、見ていきな」
マーニャが首を傾げる。
「昨日はなかったはずよね?」
店主は肩をすくめた。
「今さっき着いて、始めたんでね。どうだい? 他では手に入らないものばかりだぜ」
自信ありげな笑みを浮かべている。健太は何気なく、滑車のついた弓を手に取った。
店主が説明を始める。
「そいつはコンパウンドボウと言ってな。滑車のテコを使って、普通の弓より引く力がなくても強力な矢を放てるんだ」
健太の指が止まった。
(こんな弓、ドラクエにはないはずだ……。この店主は転生者か、あるいは転生者から供給を受けているか)
店主は続けて矢を見せてきた。
「コレは劣化ウランとか言う素材で、とにかく貫通力が桁違いなんだぜ〜!」
健太の表情が強張る。
(劣化ウラン? 戦車の弾に使われている……?)
さらに店主は、小さな金属の球体——手榴弾まで取り出した。点火はマッチのような摩擦で行う仕組みらしい。
「キングスライムも一発で粉々になるとのことだ」
次に金属の扇を広げて見せる。
「そこの踊り子のねーちゃんにコレはどうかな? 超高強度アラミド繊維に炭素繊維——ケブラーとカーボンで作った防刃・打撃扇だ。絶対に折れない、壊れない、超軽量」
最後に、棘のついたモーニングスターを掲げた。
「このモーニングスターも凄いぞ! 打撃と同時に数万ボルトの電流を注入して、感電させちまうのさ」
皆が珍しい品に興味津々で覗き込んでいる。マーニャは扇を手に取って感触を確かめ、ソロは弓を真剣な目で見つめていた。
健太は静かに尋ねた。
「これらは、どこで入手したんですか?」
店主は少し考えてから答えた。
「確かゴッドサイドを経由して横流しされたものみたいだけど、ほんとの出所は俺もわからねー」
健太は即座に決断した。
「全部買います」
マーニャが目を丸くする。
「え? いくらすんのこれ? そんなお金あったっけ?」
ミネアも困惑した表情を浮かべた。店主はにやりと笑って言った。
「100万ゴールドでどうだい?」
健太は懐から金貨を取り出し、静かに100万ゴールドを支払った。九条から得たルビーの売却益が、ここで役に立った。
店主は満足げに品を箱に詰め始める。健太はそれらを受け取りながら、内心で深く息を吐いた。
(……また、異物だ。この世界には、俺以外にも現代の知識を持ち込んだ人間がいる。しかも、兵器級のものを)
ミントスの賑やかな通りに、新たな装備を抱えた一行の姿があった。