ひしゃげた鍵で釣った魚は、間男の給餌を受け入れる。 作:鯛と琴
ソフィアは、彼女と同じ騎士養成学校の面々を集めた部隊を率いて、訓練所を出る。
空は徐々に暗くなっていて、時間をかけると探索部隊の危険も高まる。
なのにも関わらず、先頭を歩いていたニナは突如立ち止まり、口元に指を置くジェスチャーで静かに行動するよう伝えてきた。
その視線の先には、宿舎の前に佇む司令官と、アリシア。
「今日は楽しかったですね、司令官」
「ああ、楽しかった。仕事に戻りたくないくらいにはな」
「またそうやって。明日からはきちんと仕事やってもらいますからね?」
「明日からは、な。今日が終わるまでは休みだ」
「まあ、それはそうですけど」
「……だから、その、なんというか、アリシアにも休みが必要なんじゃないかなーって」
「……? ですから今日、司令官にお休みをいただいて……」
途中で何かに気付いたのか、頬を赤らめて口を窄める。
司令官も、いつになく緊張した様子だった。ニナにも、ソフィアにも、他のどの女にも見せない表情。なんなら彼自身だって困惑しているだろう。
それほどまでにアリシアの存在が彼を支えていたことを、その場の誰もが否応なしに実感させられていた。
「ソフィア、隊長……?」
「……静かに。邪魔しちゃ悪いわ。バレないように、早く行きましょう」
目の前で問題が起きていたら、司令官はいてもたってもいられない。そういう男だということを理解していた。
だから、見つからないように、そして見てしまわないように。司令官が辿々しく吐き出した本当の気持ちにも耳を塞いで、ただ部隊は静かに通り抜ける。
だが、ソフィアを慕う同期の男の目には、その頬に涙が伝っているように見えた。
───
──
─
大穴入り口の周辺、大剣を構えた男たちは大量のゴブリン達に襲い掛かられ防戦一方になっていた。
後衛は1人を除き、ダメージによってまともに動けなくなっているようで、耐えることはできても火力で押し返すことができていない様子が伺える。
「白雷よ……!」
そのゴブリンたちを吹き飛ばしながら、眩い閃光が駆け抜けた。直撃を免れた個体がソフィアを睨む。そこに一歩遅れて現れたニナが、ソフィアを飛び越えて拳を振り下ろした。
それに続くように、ソフィアの部下たちもゴブリン達にかかっていった。ゴブリン達の数的有利が崩れ、その表情に焦りが浮かんでくる。
「大丈夫ですか?」
「あ、ああ、助かった。ただ、後衛の奴らは傷を負ってる」
「私が怪我の状況を見ます。ソフィアさんは前線をお願いします!」
「ええ、任せるわ!」
ニナが目をやると、怪我人の傷口には強い魔力の残滓が残っていた。記憶が呼び覚まされるように、マジックアローという単語が思考に浮かび上がる。
狡猾なゴブリンは、かつて魔術を使うモンスターと手を組んで前線基地を襲撃したことがある。同じように、後衛を先に落として数で攻める作戦にハマってしまったのだろう。
一方で何かしらの防御魔術に阻まれているのか、気絶こそしているものの大きな出血はないようだった。
残った最後の魔術師がかけたものだろうかと顔を上げると、見慣れた客の姿があった。
「ニナちゃん!? あ、あの、ご、ごめんなさい、ぼ、ぼぼぼ、僕、守れなくて……」
最愛の人に、役に立たなかった姿を見られてしまった、そう考えたのか、余計に青ざめた顔で卑下する彼。
その瞬間、何者かが呪文を詠唱する声が聞こえてきた。
「危ない!」
ニナは反射的に、彼を庇うように身体を投げ出した。司令官が撃たれた時のトラウマが蘇る。
しかし、その身体に衝撃が伝わることはなかった。彼の防御魔法が、ニナごと彼を包み、マジックアローを弾き返していた。
「あ、は、弾けた……? って、ニナさん、大丈夫でしたか!?」
「え、ええ……」
困惑しているあたり、自分でも予想外の出力が出たのだろう。それが愛する人を守るため発揮された火事場の馬鹿力であることに気づくと、ニナは自信のなさそうな彼を勇気づける必要があると思った。
「ありがとうございます、その防御魔法……凄いですね。倒れていた方も、気絶しているだけで大きな傷はありませんでした」
「そ、そっか、そう、なんだ……よかったぁ……」
「もっと自信を持ってください、前線で活躍していることも、その能力も。そして──」
不器用な彼にはつくづく、庇護欲を唆られる。有能で危なっかしい司令官とは正反対だ。どこか欠けているのは似ているかもしれないが、私が埋めるべき穴はどちらか、既に明白だった。
「私と並び立てるくらい、強くなってください」
「……は、はい!」
気づけばゴブリン達は戦力差に恐れをなし、少しづつ逃げ出していた。これで事態は収束したかと思った矢先、探索隊の男があることに気づく。
「マーガレットがいない!」
───
──
─
祈りによって兵士の傷を癒すことができるマーガレットは、シスターでありながら今回のように浅い階層の探索に協力することもあった。
しかしながら戦闘においては素人も同然。それはゴブリン達の目から見ても明らかだったのだろう。
ソフィア達が来るよりも前に、魔術を使えるモンスターが気配を消して近づき、マーガレットを誘拐していた。
目的は当然、その女体。
ソフィア達の活躍により逃げ帰ってきたものの、この極上の女が手に入ったとあれば儲けもの。
ゴブリン達は下半身に血を滾らせ、マーガレットを取り囲んでいた。
しかし気を失った女を犯すのも味気ないと、1匹のゴブリンがその肉棒でマーガレットの顔を叩く。
「ぐっ……ん、えっ!? やっ……! げほっ、がほっ!」
意識を取り戻すや否や、マーガレットの視界に広がる絶望的な状況。思わず悲鳴を上げそうになるが、矢の衝撃が肺に響いたのか、咳き込んで上手く声が出せない。
その小さな身体のどこに隠していたのかと思うほど聳り立つ柱たち。
マーガレットは覚悟を決めて目を閉じ、手を合わせた。声の代わりに、心の中で念じるように祈りを捧げる。
立ちこめる酷い臭気は、賢く、人型のゴブリンであってもその生活水準や倫理観が人間と全く異なる生物であることを否応なく思い知らせてくる。
下着を剥ぎ取ると、ゴブリンの一体が顕になった肉穴に陰茎を押し付ける。
ずぷっ。
だが、その剛直は肉を貫くことなく、むしろソフィアの剣によってゴブリンの身体が穿たれていた。
鮮血がマーガレットの目前に飛び散り、目から光のなくなったゴブリンが脱力して動かなくなる。
既に敗走しているゴブリン達がマーガレットを諦めるには、それだけで十分であった。
「よかった、間に合って……ごめんなさいね、痛々しいところを見せてしまって」
マーガレットは首を横に振ったが、内心、ゴブリンに慈悲の心を向けずにはいられなかった。
「ソフィア隊長、向こうで気絶していた探索隊も全員目を覚ましました」
「了解。それじゃあ全員、帰還するわよ」
いよいよ日が沈めば、ただ帰るだけでも大変な苦労になる。ソフィア達はすぐに大穴を脱出すると、ニナ達と合流して前線基地へと帰還していった。
「司令官、上手くやってるかしら」
「あまり御主人様が失敗しているところは想像つきませんが」
「……それもそうね」
前線基地には他にも帰還した人たちが宿舎へと集まってくるのが見えた。
司令本部も部署によってはぽつぽつと明かりが消え、外には仕事に飽きたのであろうベリサがソフィア達の帰還を心配そうに待っていたのだった。
───
──
─
同刻。
ペンを携えたクマのぬいぐるみが、アリシアの部屋の窓から月を眺めていた。
ベッドの上は月明かりに照らされて、アリシアの貧相な身体がよく見える。
探索者たちと違って、筋肉のついていない細い腕と脚。
未だ飢餓の厄災の影響が残っているのかと心配になる腰のくびれ。
実年齢よりさらに幼く見える、膨らみの全くない胸。
その全てを、興味津々で撫で回す司令官。
「あの、いつまで触ってるんですか……恥ずかしいですよぉ……」
「いやあ、そんなこと言われてもなあ。アリシアがエッチすぎるのが悪い」
「なんですかっ……それ……っ」
それは決して前戯のような、身体を慣らすための行為ではなく、司令官の大きな手は無遠慮にぺたぺたと身体をまさぐる。
それなのに、その手のごつごつとした感触にアリシアの心臓はどくどくと早くなり、子宮がじんわりと熱を帯びてくる。
次第に手が顎、そして頭まで伸びると、司令官はアリシアを抱き寄せて、顔同士を近づけていった。
ちゅ。
ぴちゃ、むちゅっ。
唇同士を何度も何度も押し付け合う。あまりにも性的でありながら、舌は絡めずにひたすら繰り返すバードキス。
ぶちゅ、むちゅうぅ、ぶっちゅ、ぶちゅ、むちゅん。
司令官の愚息にも芯が入っていくのを、アリシアのお腹が受け止める。こんなに薄い身体なのに、ちゃんとぷにぷにしていて柔らかい。
早まった呼吸が愚息を撫でるように押し返していた。
「緊張してるか?」
「初めてですし……そりゃあ……」
「俺も緊張してるぞ、初めてじゃないけどな」
「むぅ、なんですかそれ。その割にデリカシーないですね」
「すまん、全くだな」
そう言うと、司令官はまるで自分の顔から視線を逸らさせるように、アリシアの顔を自分の胸元に押し当てた。
彼の心臓からも同じように音がする。照れた顔を隠したいのか、なかなか抱擁をやめてくれない。
どうにも不器用だが、これが彼の甘え方らしい。自分にしか見せないであろう姿に、アリシアはつい怒る気を失って、むしろ胎の奥を一層キュンキュンとさせてしまっていた。
より密着すると、剛直がお腹に沈み込んで、ちょうどポルチオを刺激してしまい、余計に愛液が溢れて来る。
亀頭を擦り付けている司令官も同じで、先走りがアリシアのお腹の上に塗りたくられた状態になっていた。
そうして、てかてかになった身体の上で、司令官は愚息を滑らせるように下へ、入り口がある方へと潜り込ませていく。
つるつるとしていて、毛の一本もないその入り口は、まさに蜜壺と言うべきほどに愛蜜を垂らしていた。
「挿入れるぞ、アリシア」
「……はい」
覚悟を決めたように、司令官はアリシアに向き直って、最終確認を取ると、その蜜壺に剛直をゆっくりと挿していった。
にゅち……ぎゅちち、にゅちゅ。
これだけ解していても、狭い膣口に押し返されそうになる。痛くないようゆっくり進めるも、今度は壁に阻まれた。
「少し痛むと思うけど、我慢できるか?」
「はい、お願いします……!」
ぷち、ぷちゅぷちゅ……っ、ぶちゅ。
その薄膜を破り、奥に歩を進める。
侵入者を捉えるかのように膣がぎゅうぎゅうとキツく締め付けてくる。互いの性器は痛いほどに密着していた。
「痛っ……!」
破瓜の痛みに顔を歪ませ、涙を浮かべるアリシア。はち切れんほどの逸物が内臓を圧迫する。
「うぐっ……キッツい……か、すまん、痛いよな、もう少し慣らして……」
「っ、それ……はっ、ダメです、イヤですっ……! もう抜かないで、離れないでくださいっ、どこにも……っ!」
弱々しい足で司令官の腰を引き寄せようとするアリシア。歯を食いしばり、ふぅふぅと痛みを和らげるような過呼吸がいじらしくて。
そこで、彼の何かが弾けた。
ずぷん。
「んぎゅうっ……!?」
喉から押し出されたような、悲鳴に近い何かを漏らすアリシア。まるで拘束されていた鎖から解き放たれるかのように、キツい膣肉を押し除けた剛直が子宮口に叩きつけられたのだ。
「おっ!? お゛ぐぅっ、いきなりっ……!」
間髪入れる間もなく、尻と尻がぶつかり合う音がパンパンと響く。掻き出されるように流れ出た血液が原始的な欲求を駆り立てる。
「んにゅうっ、うぐっ、きゅう、んぎぃ……っ!」
もはや「司令官」という肩書きは捨て本能で動く一人の餓鬼になりながら、それでも蓄えた性経験が無意識に目の前の雌穴を解していく。
あるいは、あまりの興奮に伴って漏れ出した大量のカウパーにも助けられていたのかもしれない。
「んにぃっ、にょおっ、ほっ♡ おっ♡ お゛ほっ、ほきょおっ♡」
なんにせよ、アリシアの声色にも次第に色が混ざり、姦しくも和姦と呼べるほどにそれらしい交わりへと変化していった。
「おっ♡ ほぉん♡ じ、じれぇ♡ えっへぇ♡ がっ♡ あぁん♡ んきゅうっ♡」
喘ぎ声というにはあまりに素っ頓狂な声だが、それがかえってアリシアらしい。普段の姿と、目の前で乱れ散らかす姿を比較すると、愛おしくも興奮が止まらない。
司令官は、否、男はアリシアに覆い被さり、腰振りをさらに早くする。体重をかけたずっしりとしたピストンがアリシアの顔をさらに歪ませる。
ぶちゅ、ぶちゅうっ♡
じゅるるるるるっ♡ れろっ♡ じゅるれろ♡
ぢゅっぷん、ぶじゅる、ぶちゅううぅ〜っ♡
そうして崩れて不細工になった顔に、男は無心で吸い付いた。アヘ顔を晒して、舌を放り出していたのを、男の舌が絡めて押し戻す。
「んっむ!? ふっ、ふーっ♡ んんっ、ふーっ♡ ぷはあっ!」
「ぷはっ、アリシアっ、好きだ、アリシアっ!」
「へえっ!? にゃっ♡ にゃんっ、ですかぁ♡ いぎぃっ♡ にゃ、りぃっ♡」
「アリシアっ、アリシア……っ、好きだ、愛してる……っ!」
「お゛お゛お゛ぉ゛〜〜〜〜〜っ♡」
司令官の口からとめどなく流れ出ている本音を、快楽でぐちゃぐちゃになった脳みそに焼き付けられ、アリシアは多幸感で余計におかしくなる。
「もうっ、ぐっ、俺も、射精るっ、イクぞ、アリシア……!」
「ほお゛っ!? んっ、んう゛ぅ〜〜〜っ♡」
呂律が回らず頷くことしかできないアリシア。その身体へと、ひときわ大きく打ち付けられた腰とともに、子種の濁流が解き放たれる。
ぶっ……びゅるるるるぅ〜〜〜っ♡
どぴゅるるるるっびゅるるぅ〜〜〜〜〜♡
「ぷぎゅっ!?」
ぷしっ♡ ぷしゅいいぃっ♡
ハメ潰されて逝くように、声とは呼べない音を鳴らしながら、アリシアも絶頂を迎える。勢いよく噴き出した潮がシーツを超えて床へと飛び散り、水溜りを作っていた。
ぶぴゅ♡ ぼぴゅっ♡
どぷどぷっどぷりゅりゅりゅうっ♡
びゅるびゅるぴるるぅ〜〜〜っ♡
その勢いは止まることを知らずにアリシアの子宮から膣内までを満たしていく。最後の一滴まで注ぎ込むように、再度腰を叩きつけながら吐精する。
どくっ、どくん♡
びゅーっ♡ ぴゅるるっ♡
とぷ……っ♡ とぷん……っ♡
無理やり耕されて、大分緩くなった穴からぬるりと逸物を引き出す。ごぽごぽと空気が漏れる音と共に、精液が漏れ出した。
「ほおっ……♡ へえっ……♡ しれぇ……かん……っ、乱暴、すぎます、よぉ……♡」
「はぁ、はぁ……アリシアが言ったんだろ、抜くなって……」
「こんなっ♡ めちゃくちゃにして欲しいとは、言ってません……♡」
「でも、気持ちよかっただろ?」
「そ、それは……♡」
「あんなによがってたもんな、すごい声だったぞ」
「っ……!」
余韻も引いて、ようやく冷静になった頭に、自分がとてつもなく下品な喘ぎ声を出していた事実が突きつけられる。アリシアは頬を真っ赤に染めて怒り出した。
「やっぱりデリカシーないですね! 司令官! そんなこと言ったら司令官だって、ずっと私のこと好きだとか愛してるとか言ってたじゃないですか!」
「そっ、それはそりゃ、雰囲気のためだ」
「じゃあ他の人にもああやって軽々しく好きって言ってるんですね!?」
「そっ、それは違うぞ!?」
「じゃあやっぱり、司令官は私のことが誰より好きなんじゃないですかぁ〜!」
子供の喧嘩みたいに言い合う二人。痛いところを突かれた司令官は、数刻思考した後、まだ熱の残る愚息をアリシアに再び突き立てた。
にゅる、にゅぷぶぶぅ〜〜っ♡
「んぐぅっ!? おほおぉ〜〜〜っ♡」
「ああそうだ、俺はアリシアのことが誰より好きだからな、もう一回戦付き合ってもらっても……っ、良いよなっ!?」
照れ隠しもあるが、本音を言うにはそうするしかなかったから仕方がない。精液が混じったのもあり、今度はすんなりと挿入できた。
「しれぇっ、かんっ! そういうのはっ……んおぉ♡ ずっ、ずるいですよぉっ!」
アリシアにも余裕ができたのか、感じていながらも反論されてしまう。
だけど、この距離感でいられること、それそのものが司令官にとってアリシアが大切な理由であった。
逆も然りと思えば、彼の休日デート作戦は大成功だったと言えるだろう。
「ちょおっ!? なんですかこの体位っ!?」
「なんだったかな……ああそうだ、まんぐり返しとか言ったか」
「これじゃ私また無理やりされてるみたいじゃないですかぁ〜っ!!!」