二人は辺境の街から、馬車で再び水の街へ向かった。
手紙の内容が気になり、道中は静かな会話を交わした。
女武闘家は窓辺から運河の流れを眺めながら「剣の乙女様、何の用かしら……また戦いの話?」と首を傾げた。
竜騎士は槍を膝に置き、「直接会って話したいって書いてあったから、大事なことだろう。エオルゼアの英雄譚について、ってことだし……」
二人は街に着くと、法の神殿へ直行した。白い石柱がそびえる入り口で、神官に案内され、剣の乙女の部屋へ。
彼女は白いローブを纏い、布で隠された目を向け、優しく迎えた。
部屋のテーブルに座り、お茶を頂きながら、剣の乙女は話を始めた。
「貴方が以前話した、異世界の英雄譚についてです。光の氾濫、罪喰いの事……覚えていらっしゃいますか?」
竜騎士は紅茶のカップを置き、頷いた。
「ええ、忘れられるものじゃない。第一世界の光の氾濫で世界が飲み込まれ、生き物が罪喰いと呼ばれる白い怪物に変わる現象……。光の過剰が、すべてを無に帰すほどの災厄だった」
女武闘家も隣で聞き入り、彼女の表情が少し引き締まる。
あの異世界の話は、彼女にとっても遠いものだが、竜騎士の過去の一部だっ
剣の乙女は静かに続けた。「ここから離れた雪山の近くの遺跡で、真っ白な魔物が現れたとの報告がありました。その魔物は周囲の動物や魔物すらも、同じような白い魔物に変えてしまうそうです」
彼女の声は穏やかだが、布の下の視線にわずかな不安がにじむ。
神殿の窓から差し込む光が、部屋を優しく照らす。
「それが、貴方が話した罪喰いに酷似していたので……調査して欲しいのです。光の氾濫のような現象が、この世界で起きているとしたら、災厄の始まりかも知れません」
女武闘家は拳を軽く握り、「白い魔物……本当に罪喰いなの? 周りを変えるなんて、怖いわ……」
竜騎士は目を細め、「可能性はある。第一世界の光の氾濫は、生き物を光の怪物に変え、世界を無に近づけた。もしここで似た現象が起きているなら、止めるしかない」
彼の言葉は決意に満ち、手紙の謎が解け、剣の乙女の依頼が明らかになった。
二人は互いに視線を交わし、依頼を引き受ける事にした。
「分かりました。調査します」
竜騎士が答えると、剣の乙女は安堵の息を吐いた。
法の神殿を出ると、竜騎士と女武闘家は防寒着を買いに行った。
雪山の近くはかなり寒いらしいので、水の街の道具屋で購入した。
厚手の毛皮のコートとブーツ、手袋を揃え、店主の「あの辺りは寒いから気をつけなよ」という言葉を胸に、神殿へ戻った。
剣の乙女の好意で夜は神殿に泊めてもらえる事になった。
広々とした客室で荷物を置き、二人は夕食を済ませ、夜の浴場へ向かった。
浴場は剣の乙女の好意で貸切にしてもらえた。
広大な石造りの湯船が湯気を上げ、神殿の荘厳な雰囲気が漂う。
女武闘家は目を輝かせ、「貸切だし、一緒に入ろうよ!」と竜騎士の手を引いた。
竜騎士は少し照れくさそうに頷き、「そうだな……」と答えた。
二人は服を脱ぎ、湯に浸かる前に体を洗い合った。
泡立てた石鹸で互いの背中を洗い、温かな触れ合いが心を癒す。
女武闘家は彼の肩に手を置き、「貴方の体、綺麗ね……」と優しく撫でた。
竜騎士は彼女の腰を抱き、「君もだよ……」と返した。
お風呂に入ると、湯の熱さが体を包み、竜騎士はくつろぎながら疲れを癒す。
旅の疲れと緊張が溶けていくようだった。
女武闘家は近くにくっつき、前回の事を話した。
「あの時……剣の乙女様も入って来たの…無数の傷があって私と同じだった、ゴブリンに……」
彼女の声は小さく、浴場の湯気が過去の記憶をぼかすように立ち上る。
竜騎士は「そっか……あの人もゴブリンに……」と呟いた。
今までゴブリンの非情さを嫌と言う程見て来た。
あの人も同じような目にあったのだろうか?
ふと目が女武闘家の方を向く。
彼女がゴブリンに襲われる所は実際には見ていない。
どんな地獄を見て来たのだろうかと思うと、胸が締め付けられるような感覚がした。
確かに彼女は強くはなった……でも彼女もまたゴブリンの被害者なのだ。
彼女の身体にはゴブリンから受けた傷が浮かんでいた。
湯の熱で赤く浮かぶ傷跡が、彼女の白い肌に痛々しく刻まれている。
竜騎士は優しくその傷に触れ、口付けをした。
柔らかな肌に唇を寄せ、傷を癒すように。
女武闘家はびっくりして、「どうしたの……?」と聞いた。突然のキスに、体が少し震えた。
竜騎士は「何だか君が愛おしくて……少しでも君の傷が消えたらいいなって……」と答えた。
彼の声は低く、傷跡を指で優しくなぞる。
女武闘家は「この傷……ゴブリンの爪が食い込み傷になったの……こんな傷のある女なのに……あなたは優しい……」と呟いた。
彼女の目は潤み、過去の苦しみが少し蘇るが、竜騎士の温もりがそれを溶かす。
竜騎士は「前にも言ったけど、僕は君の全てが好きなんだ。その傷も君の過去も……愛おしい」と答えた。
二人は自然とキスをしていた。
湯の熱さと互いの唇が重なり、優しい触れ合いが心を満たす。
神殿の静けさが二人の世界を優しく守っていた。
その時、後ろから気配がして二人が振り向くと、剣の乙女が全裸で浴場に来ていた。
白いローブを脱ぎ捨て、普段は付けている目の布を取り、優雅な体躯が露わになっていた。
彼女は湯船の縁に立ち、優しく言った。「あら、わたくしお邪魔だったかしら?」
女武闘家はハッとして、体を湯に沈めた。
前回一緒にお風呂に入った時、剣の乙女は竜騎士との関係を詳しく聞きたがっていた……きっと、この人……わざとだ……。
彼女の心に疑念が湧き、頰が少し赤くなる。
貸切のはずの浴場に、大司教が現れるなんて、偶然とは思えない。
竜騎士は突然の剣の乙女の登場にパニックになった。
「え、え?! 貸切じゃないの? 何でこの人…入って来ているの? すっ裸で……訳がわからない」
顔を真っ赤にしてのぼせ上がり、湯の熱さと驚きが体を襲う。
視界がぼやけ、湯船の中で体が傾く。
意識を失う直前に、女武闘家の「大丈夫? しっかりして!」との声が聞こえた。
彼女の心配げな顔が、最後にぼんやりと浮かぶ。
剣の乙女は湯に浸かりながら、ふふと笑った。
「あらあら、大丈夫かしら? わたくしが原因かしらね」
剣の乙女と女武闘家は竜騎士を支えながら、浴槽から出た。
竜騎士が気が付くと、女武闘家の膝の上だった。
湯気の立ち上る浴場で、彼女の柔らかな太ももが彼の頭を優しく支え、温かな湯の熱気が体を包む。
視界がぼやけ、ゆっくりと焦点が合うと、女武闘家の心配げな顔がすぐ近くにあった。
「大丈夫?」
彼女の声は優しく、手が彼の頰を撫でる。
竜騎士は体を起こそうとし、「うん……びっくりした」と答えた。
突然の剣の乙女の登場にパニックになり、のぼせて気を失った自分が恥ずかしい。
顔を少し赤らめ、周囲を見回す。
浴場はまだ貸切のようで、剣の乙女の姿はどこにもない。
女武闘家はちょっと意地悪そうに笑い、「剣の乙女様の見たでしょ? スタイル凄かった?胸大きいよね!」と聞いてきた。
彼女の目はからかうように輝き、湯に濡れた髪が頰に張りつく。
浴場の会話で剣の乙女の好奇心を知っていた彼女は、わざと彼をからかっているようだった。
竜騎士はちょっと思い出して顔を赤らめるが、すぐに彼女の目を見つめると「君の方が素敵だよ」と答えた。
剣の乙女の美しい姿が一瞬よぎったが、女武闘家の温かな膝の上にいる今、彼女の存在が全てだった。
彼女の柔らかな肌、優しい笑顔、それが彼の心を満たす。
女武闘家は「あら? 嬉しい」と頰を少し赤らめ、じゃあ、さっきの続きしちゃう?とキスをする。
彼女の唇が優しく彼の唇に触れ、湯の熱さと混じり合う。
キスは深くなり、二人は浴場の湯気に包まれながら、甘い時間を再開した。彼女の体が彼に寄りかかり、膝の上でのキスが、優しい余韻を残すのだった。
キスが終わると、女武闘家は湯船の中で竜騎士の首に腕を回し、甘い息を漏らしながら囁いた。
「したくなっちゃった……?」
彼女の目は潤み、湯の熱さとキスの余韻が体を火照らせる。
湯気が二人の体を優しく包み、神殿の浴場の静けさが甘い緊張を増幅させる。
竜騎士は彼女の視線に息を飲み、頰を少し赤らめた。
「うん、したいけど……さっきの事もあるし、なんかここじゃ落ち着かないな……」
彼の声は照れくさく、剣の乙女の突然の登場がまだ心に残っていた。
女武闘家は悪戯っぽく笑い、竜騎士の耳元で囁いた。
「じゃあ、部屋に戻ったら鍵閉めてしようか……」
彼女の息が耳をくすぐり、湯の温かさと混じって体を震わせる。
彼女の指が彼の背中を優しくなぞり、誘惑の響きが甘い。
竜騎士は「そ、それなら……」と頷いた。
顔を赤らめ、彼女の腰を抱き寄せて「うん……部屋なら、ゆっくりできるよ」
二人は湯船で体を寄せ合い、キスの余韻を楽しんだ。
二人は大浴場でゆったりと湯に浸かりながら、楽しく会話して過ごした。
剣の乙女の乱入のハプニングの事も「さっき、貴方本当にのぼせちゃって。びっくりしすぎよ!」
女武闘家がクスクス笑うと、竜騎士は照れくさく「君の前でカッコ悪いところ見せちゃったな……」と答えた。
二人は風呂から上がると、近くに二人で座った。
女武闘家は竜騎士の肩に頭を預け、優しく言った。
「カッコ悪くないよ。そんな貴方も好きよ」
彼女の声は甘く、剣の乙女の乱入で気絶した彼をからかうように笑う。
「今はこれで我慢してね」と、手を彼の下腹部に伸ばし、優しく刺激を始めた。
彼女の手が上下に動き、指が亀頭を優しく刺激する。
湯気の残る浴場で、二人の体が再び熱くなり、竜騎士の息が少しずつ荒くなる。
彼女の細い指が彼のモノを包み込み、ゆっくりとしたリズムで撫で上げる。
視線が絡み、彼女の目は悪戯っぽく輝いていた。
そして彼女自身も、自分の秘部とクリトリスを刺激しながらオナニーをしていた。
片手で彼を愛撫し、もう片手で自分の体を触れ、甘い吐息を漏らす。
湯の熱さと指の動きが、彼女の体を火照らせる。
ただでさえ手で刺激されているのに、彼女のオナニー姿で視覚的にも性欲を刺激され、竜騎士の息が荒くなる。
「君……そんな姿……反則だよ……」
彼の声は低く、彼女の腰のくねりや指の動きに目が釘付けになる。
彼女は耳元で「いつでもイっていいからね」と囁く。
手の動きが激しくなり、彼女の自身を慰める指も早くなる。
竜騎士の体が震え、快楽が頂点に近づく。
竜騎士は「あっ……も、もう出そう……」と恍惚の表情を浮かべ、女武闘家の視線を感じながら、射精をしてしまった。
熱い白濁液が彼女の手をべっとり濡らし、浴場の床に飛び散る。
彼女もオナニーで秘部から液が溢れて床を濡らした。
二人は息を荒げ、互いの体を抱きしめ合った。
彼女はクスクスと笑った。「相変わらず凄かったね……」
竜騎士は照れくさく体を起こし、「君のせいだよ……」二人は再度体を洗い合いった。
二人は浴槽を出ると、湯気の残る体を拭き合い、部屋に戻って鍵を閉めた。
神殿の客室は静かで、窓から差し込む月光がベッドを優しく照らす。
女武闘家は鍵を回すと、すぐに竜騎士を抱きしめ、湯上がりの温かな体を密着させた。
「やっと二人きり……」
彼女の声は甘く、息が彼の首筋をくすぐる。
二人は全裸になり、抱きしめ合いながらキスを交わす。
唇が重なり、互いの舌が優しく絡む。彼女の柔らかな胸が彼の体に押しつけられ、肌の感触が二人の心を熱くする。
いつも竜騎士はあまり自分から攻めて彼女がゴブリンに犯される事を思い出させない様にと主導権を渡していた。
彼女のペースで進むのが、彼女の心を安心させると思ったからだ。
しかし今日は、たまにはと彼女を押し倒して、優しく見つめながら挿入して、優しく責める事にした。
彼女の目を見つめ、ゆっくりと腰を進め、熱くなったモノが彼女の内側を優しく満たす。
彼女は挿入されると甘い声が出る。
「あ……んっ……」
そんな彼女の表情を楽しみながら、キスをしたり、乳首を優しく指で刺激したり、時には甘えさせる様に頭を優しく撫でた。
彼女の髪がベッドに広がり、頰が赤く染まる。
「何だか……優しい……」
彼女の声は甘く、体が彼の動きに合わせて震える。
竜騎士は彼女の反応を楽しみ、腰の動きを優しく速める。彼女の内側が彼を締めつけ、甘い摩擦が二人の体を熱くする。
キスが深くなり、乳首を指で摘むと、彼女の声がさらに高くなる。
「あっ……そこ……」
頭を撫でると、彼女は甘えん坊のように体を寄せ、キスを求めた。
この優しい愛撫が、彼女の心の傷を優しく癒していった。
彼女とキスをしながら、耳元で囁く。
「何処が気持ちいいか、言ってごらん……」
唇が優しく離れ、彼女の頰を撫でるように息を吹きかけた。
女武闘家はえ?と小さな声で驚き、目を少し見開く。
恥ずかしそうに顔を赤らめ、視線を逸らしながら、唇を動かした。「ここ………です」彼女の声は僅かに聞き取れるくらいに小さく、自分の秘部を示す部分を言った。
羞恥で体が震え、湯上がりの肌がさらに熱く火照っていた。
竜騎士は「よく言えたね、偉いね」と頭を優しく撫でる。
彼女のポニーテールを指で梳くように、彼女は羞恥で顔を赤くしているが、興奮しているみたいだった。
息が少し荒くなり、目が潤み、欲情の火が点っていた。
彼女の体が彼に寄りかかり、手が彼の胸を優しく撫でる。
女武闘家は「欲しい……あなたの……精液欲しいよぉ」と甘く囁き、彼のモノを締めつけた。
竜騎士も彼女の体を抱き寄せ、女武闘家とお互いを貪る様に求め合い、腰の動きと息が激しくなる。
彼女の内側が彼を更に締めつけ、ぬるぬるとした感触が二人の体を繋ぐ。キスが深くなり、彼女の甘い声が部屋に響く。
「あ……もっと……」
女武闘家は懇願する様に、「今日は安全な日だから中に……お願い……」と耳元で囁く。
彼女の声は欲情に震え、体が彼に密着する。
竜騎士も「中に出すよ……もし出来ても僕は構わないさ……君の事を愛しているから……」と答え、中に射精した。
熱い白濁が彼女の内側を満たし、彼女は痙攣しながら、イってしまった様だった。
体がびくびくと震え、甘い吐息を漏らす。
「あ……っ……!」
終わった後、彼女は息を整えながら、「ダメだよ、出来たら一緒に冒険出来なくなっちゃうし……まだ一緒に色々冒険したいから……」と少し照れくさく言った。
二人は激しい情熱の後、ベッドで抱き合いながら余韻を楽しんでいた。
彼女の体が彼の胸に寄りかかり、互いの汗ばんだ肌が触れ合い、息がゆっくりと整う。
部屋の静けさが心地よい。女武闘家は彼の首筋に顔を埋め、甘い吐息を漏らしながら、ふと口を開いた。
「そういえば、剣の乙女様って、いつも乳首服の上から分かるくらい立っているの、何でだろう?」
竜騎士は彼女の言葉にびっくりし、体を少し起こした。
「し、知らないよ! 君の方が女性なんだから、分かるんじゃないの?」
彼の声は照れくさく、突然の話題に戸惑いが隠せない。
神殿での出会い、剣の乙女の白いローブの下に浮かぶ微かな輪郭を思い浮かべ、顔が少し赤くなる。
女武闘家はクスクスと笑い、体をくっつけて耳元で囁いた。
「下着着けないのかな? それとも、あの生地が擦れて気持ちいいのかしら?」
彼女の目は悪戯っぽく輝き、想像を膨らませるように彼の胸を指でなぞる。湯上がりの体がまだ熱く、余韻の甘さがこの話題をさらに楽しくさせる。
竜騎士は「突然君は何を言い出すのかと思えば……で、でも確かに気にはなるよね……」と苦笑いした。
彼女の好奇心に引き込まれ、竜騎士は「まぁ、あのローブの生地が薄いのかも知れないけど……本当にいつも立ってるの?」
女武闘家は「立っているよ、明日見てみなよ」笑った。
彼女の笑い声が部屋に響き、二人は体を寄せ合ってさらに笑い合った。
そして、いつの間にか二人は抱き合ったまま眠りについた。
翌朝、二人は剣の乙女に出発の挨拶に向かった。
神殿の応接室で、彼女は白いローブを纏い、布で隠された目を向け、優しく迎えた。
「おはようございます。お二人はもうお出かけですか?」
部屋の窓から差し込む朝の光が、彼女の姿を柔らかく照らす。
二人は彼女の前に立ち、挨拶をしようとしたが、視線が剣の乙女の胸に集中してしまう。
ローブの薄い生地の下、乳首が服の上から分かるくらいに立っているのが目に入り、二人は思わず固まった。
剣の乙女は竜騎士を静かに見つめた。
竜騎士は慌てて視線を急いで逸らすと、彼女はふふ、と優しく笑った。
「昨日は大丈夫でしたか? 」
のぼせて倒れた事を心配している様だった。
竜騎士は顔を赤らめ、慌てながらも「大丈夫です! あの時はびっくりして……」と答えた。
昨夜の浴場の乱入を思い出し、声が少し上ずる。
女武闘家も隣で少しぎこちなく、「それでは、調査の件は任せてください!」と言った。
彼女の視線も剣の乙女の胸にちらちらと行き、言葉が少しつっかえる。
剣の乙女はにこやかに、「では、調査の方頼みました。お気をつけて下さいね」と答えた。
彼女の声は穏やかで、二人の視線に気づいているのかいないのか、優しい笑みを浮かべる。
二人は頭を下げ、その場を去った。
神殿の廊下を歩き、外へ出ると、ホッと一息ついた。朝の空気が清々しく、昨夜の甘い余韻がまだ体に残る。
外へ出ると、女武闘家は竜騎士に「見た?」と聞いた。小声だが、好奇心に満ちた目で彼を見る。
竜騎士は少し照れくさく、「見た……乳首立っていたね……」と答えた。
神殿の荘厳な雰囲気で、そんな事に気づいてしまった自分がおかしい。
女武闘家は「あれ誰も指摘しないのかしらね?」と首を傾げた。
彼女の武闘着のスカーフを直しながら、不思議そうに言う。
竜騎士は「確かに……」と答える。二人は顔を見合わせ、クスクスと笑った。この小さな謎が、神殿の思い出を少しコミカルに残すのだった。
二人は手を繋ぎ、雪山の調査へ向かう準備を始めた。
二人は法の神殿を後にし、水の街から馬車で雪山近くの砦へ向かった。
馬車の車輪が石畳を転がる音が心地よく、窓から差し込む陽光が二人の顔を優しく照らす。
女武闘家は座席に体を預け、竜騎士に尋ねた。
「光属性が強くなると罪喰いになるって言うのが、よく分からないんだけど……光の力が強くなるっていい事じゃないの?」
竜騎士は槍を膝に置き、彼女の疑問にゆっくり答えた。
「僕達の世界では、体内は様々なエーテルのバランスで成り立っている考えなんだ。だから、闇に偏り過ぎると人は妖異化するし、逆に光に偏りすると罪喰い化するんだよ。光が強すぎるのは、闇が強すぎるのと同じくらい危険さ。バランスが崩れると、世界そのものが壊れてしまう」
女武闘家は窓の外の景色を眺めながら、首を傾げた。
「じゃあ、何で罪喰いって名前なの? 光の怪物だから?人の罪を喰らうの?」
竜騎士は少し間を置き、静かに答えた。
「罪喰いは対話も出来ないし、行動目的も推察不能だ。ただ人々を襲い、喰らい、同じ怪物に変異させていくだけの存在。当時の人々は恐怖し、やがて人々はそれらの怪物を『自分たちの罪を喰いにきたのだ』と考えるようになったそうだ、だから『罪喰い』と呼ばれる様になったと言われているんだ」
彼の声は低く、第一世界の悲劇を思い浮かべるように響いた。
光の氾濫により夜のない世界が訪れ、生き物を怪物に変えたあの光景が、脳裏に蘇る。
女武闘家は目を少し見開き、「罪を喰いに……そんな風に思ってしまうなんて、怖いわね。人々がどれだけ絶望したか、想像できる……」
彼女は竜騎士の腕に頭を預け、馬車の揺れに身を任せた。
「この世界で同じ事が起きないといいけど……」
竜騎士は彼女の髪を優しく撫で、「そうだね。僕たちが止めるよ。君と一緒に」馬車は遺跡へ向かい、二人の決意が固まる。
この会話が、砦の調査への覚悟を深めるのだった。