合宿の審査を終えた夜、誰もいない遠月リゾートのイタリアン厨房。小柄な体躯にシェフコートを纏った水原冬美は、無表情のまま冷ややかな視線を幸平創真へと向けていた。
イタリア料理店『リストランテ エフ』のオーナーシェフであり、本場イタリアで培った圧倒的な技術と理論を誇る遠月OG・水原冬美。感情をめったに表に出さず、常に冷徹かつ完璧さを求める彼女の態度は、後輩たちから「氷の料理人」と恐れられていた。
「……幸平創真。私にパスタで挑むというの? ……無謀。イタリアンの真髄は、そんな大衆食堂の延長で届くような甘いものではないわ」
淡々と呟く冬美に対し、創真は白いバンダナをきゅっと頭に締め直し、ニッと不敵に笑ってみせた。
「へへ、本場の技術が凄ぇのは百も承知ですよ、冬美先輩。だからこそ、俺の『ゆきひら』で培った手打ちの知恵で勝負させてほしいんです」
創真が取り出したのは、デュラムセモリナ粉に日本のうどん作りの発想を取り入れたオリジナルのブレンド粉。手際よく生地を捏ね上げ、伸ばし、包丁で切り揃えて自家製の手打ちパスタ(タリアテッレ)に仕立てていく。
合わせるソースは、濃厚なトマトベースに発酵調味料のコク、そしてじっくり炒めた根菜と肉の旨味が溶け込んだ特製ラグーソース。調理室全体に、イタリアの陽気で力強い香りと、どこか懐かしく心を解きほぐす芳醇な湯気が充満していく。
創真は手ぬぐいで額の汗を拭うと、湯気が立ち上る美しい一皿を冬美の前に突き出した。
「おあがりよッッッ!」
堂々たる叫びとともに提出された一皿——『ゆきひら流・熟成ラグーのモチモチ手打ちタリアテッレ』。
「……見た目は悪くない。けれど、私の舌を満足させられるかしら……」
冬美は表情を変えぬままフォークを取り、艶やかにソースが絡んだ麺を一口口へと運んだ。その瞬間——冷徹と称された冬美の瞳が大きく見開かれた。
「っ……!? な……なに、この食感……そして、この温かさは……ッ!?」
噛み締めた瞬間、麺の圧倒的なモチモチ感と小麦の香ばしさが口いっぱいに広がる。本場イタリアのアルデンテとは一味違う、日本人のDNAに直球で響く絶妙な弾力。そして、濃厚なラグーソースの奥からあふれ出す、まるで我が家で囲む食卓のような温かく優しい味わいが、彼女の舌と身体を優しく包み込んでいく。
「本場のイタリアンの技法をベースにしながら……日本の家庭料理が持つ圧倒的な『温もり』が注ぎ込まれている……! 完璧な理論だけを追求してきた私の心が……こんなにも温かく満たされるなんて……っ!」
幼い頃から厳格な修行に身を置き、完璧さゆえに孤独な高みに立ち続けていた冬美。その固く閉ざされていた心の壁が、創真の作った温かな一皿によって音を立てて崩れ去っていく。
無表情だった冬美の瞳から、一粒の温かな涙が頬を伝ってこぼれ落ちた。
「私……ずっと、こういう温かい味を探していたのかもしれない……。創真……くん……っ」
「へへ、美味いだろ? 疲れた時には、こういうのが一番効くんだぜ」
創真が優しく微笑み、彼女の小ぶりな頭へそっと手を置く。その男らしく温かな手に触れられた瞬間、冬美の胸の奥で激しいときめきと熱気が爆発した。
「……ダメ。身体が熱くて……胸がキュッとして止まらない……っ」
無表情だった顔を真っ赤に染めた冬美は今や頬を激しく紅潮させ、必死に創真の服の裾を掴んでいる。パスタの熱が身体全体に巡っているようで、時折その小柄な身体を小さく震わせた。
「どうしたんだ、冬美先輩? 身体、すごく熱いな……」
「創真……くん……。わからない……ただ、あなたに触れられると……私の中の氷が溶けるように身体が疼いて……っ」
その言葉通り、シェフコート越しに伝わってくる彼女の体温は異常なほど高い。創真は優しく冬美の細い肩を抱き寄せた。
ぎゅうっ……
「冷たかった心が解かされたから……身体も素直に熱くなっちまったんだろうな」
「ん……っ。私……恥ずかしい……こんな感情、生まれて初めてで……っ」
クールな表情の奥で乱れた情熱が渦巻いているのが見て取れる。創真は彼女の愛らしい耳元に唇を寄せ、静かに囁いた。
「大丈夫だよ。俺に任せてくれれば、全部温めてやるから」
ふぁ……っ!
吐息の混じった囁きに反応して、冬美の小柄な身体がビクンと激しく震えた。堪えきれず涙がぽろぽろと溢れ落ちていく。
「狡い……こんなに優しくされたら……もっと温めて欲しくなってしまう……っ」
「へへ、それでいいんだよ。まずはこの服、脱がせていいか?」
優しく問いかけると、冬美は恥ずかしそうにコクリと小さく頷いた。創真は慎重にシェフコートのボタンを一つずつ外していく。
ぷつ…… ぷつんっ……
「俺の手、熱いだろ?」
「ううん……すごく温かい……っ。触れられるたびに、私の中にある氷がさらに溶けていくみたい……」
コートを脱がせると、中からタイトな白いシャツが現れた。胸元のボタンを外して肌を晒していくと、その華奢な体格からは想像もつかないほど豊満で柔らかな膨らみが露わになる。
ぱさっ…… すとんっ……
「きれいな白い肌だな……透き通るみたいだ」
「ぁ……っ! そんなに見つめないで……っ! 溶けちゃいそうだから……っ!」
優しく指先を滑らせると、指先から伝わる男の熱に冬美が小さく甘い悲鳴を上げた。しかしそれは拒絶ではなく、更なる愛撫を促すような切ない声色だった。
創真は慎重にブラジャーのホックを外し、薄布を滑り落とした。
ぷちっ…… しゅるるっ……
「見てもいいか、冬美先輩?」
「はぅ……っ。恥ずかしいけど……創真くんになら……見られてもいい……っ」
ゆっくりとブラを外すと、綺麗な半球形の乳房が露わになった。小柄な胴体の上に揺れる豊かな胸、その頂点にある淡いピンク色の小さな突起が、期待に胸を躍らせるようにキュッと硬く尖っている。
「可愛いな……こんなに華奢なのに、膨らみはすげぇ立派で……」
「言わないで……っ! でも……早く触って欲しいの……っ」
むにゅむにゅっ! ふにゅんっ!
「ひぃんっ! その触れ方……っ! 胸の奥から温かいのが広がって……っ!」
創真が包み込むように掌で揉みしだくと、冬美の口から蕩けたような甘い吐息が漏れる。指に吸い付くような柔らかさとモチモチとした弾力が、創真の手のひらを満たしていく。
「先端も……すごく素直だぜ」
ちゅぱっ! ちゅうぅっ!
「ひゃあっ! 舐めちゃだめぇ……っ! 乳首まで溶けちゃう……っ!」
口に含んで優しく吸い上げると、冬美の小さな身体が弓なりに反り返った。
れろれろっ! ぢゅるるぅっ!
「ふぁぁんっ! 創真くんの舌、すごく熱い……っ! 私の中まで解かされていくぅ……っ!」
氷が解けていくイメージがそのまま快楽となって全身へ広がっていく。創真は空いた手を下へ伸ばし、ショートパンツの隙間へと手を入れた。
くちゅ…… ぬるるっ……
「すごく濡れてるな……? 氷がすっかり水になっちまってるぜ」
「やぁ……っ! 言葉で責めないでぇ……っ! でも……もっと温めて欲しいのぉ……っ!」
照れながらも熱く潤んだ眼差しを向けてくる冬美。創真はショートパンツを一気に引き下ろした。
しゅるるっ…… すとんっ……
下着越しでもはっきりとわかるほどの溢れる湿り気。レースの薄布には大きな蜜の染みができている。
「すげぇことになってるな……。ここで氷が全部解けて溢れたみたいだ」
「ひぅっ! そこ触らないでぇ……っ! 優しく……優しく撫でて欲しいのぉ……っ!」
ショーツを足首まで脱がせると、綺麗な愛らしい割れ目が露わになった。既に透明な溢れ出た愛液で湿り、トロトロと滴り落ちている。
ぬるぬるぅっ! くちゅくちゅぅっ!
「ひぃんっ! 指で撫でられると……っ! 氷が水になって流れ出ちゃう……っ!」
入口の秘唇を優しくなぞるだけで、さらに溢れる密が指先を濡らす。創真はそのまま指を一本、熱く蠢く膣内へゆっくりと挿入した。
ぬぷぅっ…… じゅぷぷぅっ……
「はぁぁんっ! 指が入ってきたぁ……っ! 中に温かいのが流れてきて……っ!」
未知の感覚に戸惑いながらも、彼女の身体は熱い肉壁で創真の指を強く歓迎した。奥まで挿入すると、吸い付くような締め付けが指を襲う。
ぐちゅぐちゅっ! じゅぽじゅぽぉっ!
「ひゃあんっ! 搔き回されると……っ! 氷がバラバラに砕けていっちゃう……っ!」
指のピストン運動に合わせて蜜がジュポジュポと音を立てて溢れ出す。冷たかった身体が情熱の熱気で水へと変わっていく感覚が、冬美の理性を狂わせていく。
「こんなに解答されてしまったら……もう元の自分に戻れないかも……っ」
「それなら俺が、毎日温めてやるよ」
「ふぁぁ……っ! そんな事言われたら……また溶けちゃいそう……っ!」
涙を浮かべながら悦びに打ち震える冬美。創真はさらに指を二本に増やし、深く掻き回した。
ぐりぐりぃっ! こりこりっ!
「ひぃぃんっ! そこダメぇ……っ! 一番敏感なところ集中して攻められたら……っ!」
弱点を的確に捉えられ、リズミカルに刺激されると、小柄な身体がガクガクと激しく震え始める。
「もう……っ! 限界……っ! 氷が全部水になっちゃうぅ……っ!」
ぷしゃああぁっ!! びくびくんっ!!
勢いよく大量の潮を吹き出して冬美は絶頂を迎えた。無表情だった顔は涙と蜜で乱れ、恍惚とした表情へと完全に変貌している。
「はぁ……っ! はぁ……っ! すごかったぁ……っ。全部溶けちゃったよぉ……」
脱力して厨房の床に座り込む冬美。しかしその潤んだ眼差しは、まだ何かを求めるように創真を見つめていた。
「まだ足りないのか……? もっと温めて欲しいか、冬美先輩?」
小柄な身体を縮めながら、小さくコクリと頷く冬美。創真はズボンを下ろし、荒々しく脈打つ剛直を取り出した。
ぶるんっ!
「ひぃっ! なにこれ……大きすぎる……っ! 私の中に入るの……?」
「大丈夫。優しく抱いてやるから」
創真は冬美を持ち上げ、調理台の上に腰掛けさせると、濡れそぼる入口に剛直の先端を宛がった。
ぬるっ…… ぐぷぷぅ……
「んんっ! 挿入ってくる……っ! 太くて熱い塊が……っ!」
ゆっくりと押し広げるように挿入していく。狭く引き締まった膣道が、創真のペニスをぎちぎちと受け入れていく。
ずぶずぶぅっ…… ごりごりぃっ……
「ひぃんっ! 奥まで届いてる……っ! 内側から温められて……頭がおかしくなりそう……っ!」
最深部まで挿入すると一度動きを止める。冬美の小柄な身体がピクピクと可愛らしく震えていた。
「大丈夫か、冬美先輩?」
「うん……っ。痛くはない……ただ……熱すぎて、頭がクラクラするのぉ……っ!」
熱さに身体が慣れてくると、彼女の表情が少し柔らかくなった。創真はゆっくりと腰を動かし、ピストンを開始した。
ぱん…… ぱんっ…… ずこんっ……
「あっ! あんっ! ゆっくり動かされると……っ! 溶けた氷が形を変えていくみたい……っ!」
優しいストロークで身体の奥の肉を解していく。冬美の喘ぎ声も次第に甘く艶やかなものへと変わっていった。
ぱんっぱんっ! ずちゅずちゅっ!
「ひゃあんっ! もっと激しくしてもいいよぉ……っ! 完全に溶けちゃいたいのぉ……っ!」
その言葉を聞いた創真は一気に腰の動きを加速させた。冬美の小柄な腰をガシッと両手で掴み、激しく突き上げる。
ぱんっぱんっぱんっ!! どちゅどちゅどちゅっ!!
「ひぎぃっ! 激しすぎるぅ……っ! でも……すごく気持ちいいのぉ……っ!」
「俺もめちゃくちゃ気持ちいいぜ……っ! まだまだ温め続けてやるからな!」
創真の剛直が奥深くまで突き入れられるたびに、冬美の身体がポンポンと跳ねる。冷徹だった料理人の肢体が、今や創真の熱によって完全に支配されていた。
たぷたぷんっ! ぶるるんっ!
「あぁんっ! 激しいの止まらないよぉ……っ! こんなに温められたら……もう二度と寒くないよぉ……っ!」
快楽の涙を流しながら悦びの表情を浮かべる冬美。固く閉ざされていた心と身体が、創真の熱によって完全に解けきっていた。
「もうすぐイク……っ! もう氷じゃなくなっちゃうぅ……っ!」
「俺も出そうだ……っ! 最後に全部温めてやるぜ!」
創真はラストスパートをかけ、激しく腰を叩きつけた。冬美の身体が激しく痙攣し始める。
ぱんっぱんっぱんっ!! ずこんずこんっ!!
「イク……っ! 氷が全部溶けて温かい水になっちゃうぅ……っ!!」
「俺のも受け取れよ……っ! お前の氷を全部解かして、温かい海にしてやる!」
どぴゅるるぅっ! びゅるるるぅっ!! どくどくどくどくぅっ!!
「ひゃああぁんっ!! 熱いのが流れてきてるぅ……っ!! 私の中が全部溶けちゃうよぉ……っ!!」
大量の精液が冬美の子宮内を満たしていく。その情熱的な熱さに、冬美は全身をビクビクと痙攣させて二度目の絶頂を迎えた。
びくんびくんっ! ぷるぷるぅっ!
「ふぁぁ……っ。もう……氷なんかじゃないよぉ……。全部温かい水になっちゃったよぉ……」
放心した表情で創真を見つめる冬美。創真はペニスをゆっくりと引き抜くと、汗ばんだ彼女を優しく抱き寄せた。
静まり返った厨房の奥、柔らかな長椅子の上。
甘く濃厚な情熱の余韻が漂う中、小柄な冬美は創真の胸の中に小さくすっぽりと収まり、彼の首元へしがみついていた。
乱れた黒髪の間から覗く耳まで真っ赤に染め、先ほどまでの冷徹な面影は跡形もなく消え去っている。
「……信じられない。私ともあろう者が、後輩の男の子にこんなに泣かされて……身も心もぐちゃぐちゃにされちゃうなんて……」
冬美は小さく鼻を鳴らしながら、上目遣いで潤んだ瞳を創真に向けた。
「でも……すごく温かかったわ。あなたの料理も……私を抱きしめてくれたその身体も……」
「へへ、冬美先輩にそう言ってもらえると光栄だぜ。いつでも作りに来ますよ」
創真がぽんぽんと優しく彼女の華奢な背中を撫で上げると、冬美は「ん……っ」と甘い声を漏らし、創真の胸元へさらに深く顔を埋めた。
「……逃がさないわ。これからは私の専属シェフとして……そして、私を温めてくれる存在として……ずっと側にいなさい」
無表情を取り戻そうと強がりながらも、抱きつく腕にはいじらしく力が込められている。そんな冬美の愛らしい姿に、創真は胸を張り、力強い笑顔で手をとった。
「お粗末!」
その決め台詞とともに、冬美は愛おしそうに目を細め、創真の唇へとそっと甘く情熱的なキスを落としたのだった。
(第14話 おわり)