遠月学園の一大イベント『秋の選抜』予選。熱気に包まれるメインアリーナは、スパイスの芳醇な香りと観客の歓声で沸き立っていた。
Aブロックの審査員席中央、脚を組み、冷ややかな眼光で参加者たちを見下ろしていたのは、巨大食品企業HUB社のCEOであり「カレーの女王様」の異名を持つ千俵なつめであった。
「フン……どいつもこいつも、既存のカレーの域を出ない退屈な品ばかり。私の舌とビジネスを満足させられる料理人なんて、この遠月にも存在しないのかしら?」
高飛車に扇子をあおぎ、冷言を吐くなつめ。徹底的な合理主義と市場価値だけで料理を評価してきた彼女にとって、生徒たちの作品はどれも物足りないものだった。
そこへ、白いバンダナを頭にきゅっと締め直した幸平創真が、湯気を立てる一皿を携えて堂々と審査員席の前へと進み出た。
「へい、お待ち! 幸平創真特製、『カレーリゾット・オムライス』だ!」
創真が差し出したのは、黄金色に輝くふわふわの卵で包まれた美しいオムライス。だが、ただのオムライスではない。包まれた米はスパイスの効いた特製カレーリゾットであり、切った瞬間に濃厚な旨味と複雑なスパイスの香味が弾け飛ぶ仕掛けになっていた。
「オムライスですって……? カレーのテーマでそんな子供騙しの料理を提出するなんて、私を馬鹿にしているの?」
なつめは冷笑を浮かべ、鋭い視線で創真を睨みつけた。しかし、創真は怯むどころか、不敵で力強い笑みを浮かべて胸を張った。
「おあがりよッッッ!」
威勢の良い決め台詞とともに突き出された一皿。なつめは呆れ交じりにスプーンを取り、オムライスを大きくすくって口へと運んだ。
その瞬間——なつめの脳裏を、暴風雨のようなスパイスの衝撃が突き抜けた。
「っ……!? な……なにこれぇぇぇっ!? 卵のトロトロとしたまろやかさの中から、怒涛のように押し寄せる香辛料の嵐……ッ!!」
カルダモンとクミンの鮮烈な香り、マンゴーチャツネの絶妙な甘みとコク、そして隠し味として仕込まれた牛骨スープの圧倒的な旨味。それらが舌の上で緻密に計算されたハーモニーを奏で、一口噛むごとに全身の血流が激しく脈打ち始める。
「なんなのこのスパイスの調合は……!? 単に辛いだけじゃない……食べた人間の心を温め、元気づけるような……温かな『真心』が身体中に染み渡っていく……ッ!」
なつめがこれまで関わってきたのは、売上や効率だけを追求した冷たいカレービジネスだった。だが、創真のこの一皿には、食べる者への純粋な愛と「美味いものを食わせたい」という熱い情熱が満ち溢れていたのだ。
創真のスパイスの熱気が、なつめの着ている高級スーツを内側から弾き飛ばすかのように駆け巡る(おはだけ)。
「こんなの……私のビジネスの計算を遥かに超えているわ……! この男……幸平創真……ッ!!」
なつめはカッと顔を真っ赤に染め上げ、荒い息を吐きながら創真を見つめた。
徹底的な合理主義で固められた彼女の氷の心が、創真の情熱と男らしさによって完全に溶かされた瞬間だった。単なる審査員の評価を超え、一人の女性として、創真という少年に激しく心と身体を奪われてしまったのだ。
「参ったわね……。私の舌も、私の心も……完全にあなたに買収されちゃったわ……ッ」
うっとりと潤んだ瞳で創真を見つめるなつめ。満点の評価を下した後も興奮と身体の火照りが収まらない彼女は、胸の昂ぶりを抑えきれず、審査の合間を縫って創真をアリーナ裏の控室エリアへと呼び出した。
熱気あふれる会場から一歩外れた控室エリア。なつめは熱を帯びた全身を冷ますため、備え付けの簡易シャワー室へと駆け込んでいた。微かな水音と熱い湯煙が立ち上る中、後を追うようにやってきた創真が扉の向こうから声をかける。
「創真くん……? 来てくれたのね……っ」
ガラス扉越しに、甘ったるく媚びを含んだ声を投げかけるなつめ。さっきまでの冷酷なCEOとしての威厳ある面影は、すでにどこにもない。
「ああ、呼んだのはあんただろ? 一体どうしたんだよ」
湯気が充満する室内で、創真が不思議そうに声をかける。そこへ、高級ブランドの薄手バスローブ一枚のみを羽織り、シャワーで濡れた髪を拭いながらなつめがしなやかな足取りで出てきた。
「フン……審査員をここまで虜にした責任、取ってもらわなきゃ困るわ」
言葉とは裏腹に、潤んだ瞳で創真の背中にしがみつく。湿ったバスローブ越しに、彼女の豊かな胸の柔らかさと熱が、創真の肌へダイレクトに押し付けられた。
「さっき食べたカレーリゾット・オムライス……あんな熱いものをお腹に納めてから、ずっと全身が火照って仕方がないのよ……っ」
「へぇ……なら俺が冷ましてやろうか?」
ニヤリと力強い笑みを浮かべた創真が、なつめの細い腕を掴んで素早く反転させる。突然の接近と密着に、戸惑いを隠せないなつめの顎を指先でクイッと持ち上げた。
「ひぅ……っ! 近すぎよ……っ!」
「あんたのその冷徹な顔が、今は真っ赤になってんのが面白いんだよ」
創真は迷わずその唇を奪い、強引に熱い舌を滑り込ませた。口内に残るカレーの芳醇な香りとなつめの柔らかい舌先の感触が濃厚に混ざり合う。
「ん……んんっ! こんな強引なキス……っ!」
「カレーの女王様には、こういう強引なのも新鮮だろ?」
熱い吻から解放されたなつめの頬は、完全に朱に染まっていた。創真は彼女のバスローブの帯紐をあっさりと解き明かし、隠されていたしなやかで魅力的な肌を露わにした。
「見ないで……っ! 私のビジネススーツを脱いだ姿なんて……恥ずかしいじゃない……っ!」
「へっ……カレーの女王の本性ってやつを、じっくり見せてもらうぜ」
露わになった豊満な胸を、創真の手が力強く鷲掴みにする。
「ああぁっ! 突然何すんのよぉ……っ!」
「強がりなこと言ってるわりに、乳首ビンビンになってんじゃねぇか」
こりこりぃ……
「ひぃんっ! 触るなぁ……そこ弱いんだからぁ……っ!」
普段の威厳を保とうと強がるものの、甘い刺激に声が裏返ってしまうなつめ。創真の指先は胸をしつこく揉みしだくだけにとどまらず、引き締まった腹部を滑り、濡れそべる下着の中へと大胆に侵入した。
「下の方も相当期待してるみたいだな? こんなに湿って……」
くちゅ…… くちゅくちゅっ……
「嘘よぉ……っ! スパイスのせいで体が熱いだけなのぉ……っ!」
溢れ出た愛液で湿りきった陰部に指先が触れただけで、なつめの全身に電撃のような快感が走る。壁に手をついたまま、ガクガクと膝を震わせて腰が砕けそうになっていく。
「嘘つく女王様には、もっと激しいお仕置きが必要だな」
創真はシャワー室の壁際に彼女を立たせると、硬く太く怒張した肉棒を眼前で見せつけた。
「これを舐めて素直になってくれよ、女王様?」
「誰がそんな下劣なことを……っ!」
強気に反論しようとしたはずの唇が、吸い寄せられるように肉棒の先端へと伸び、熱い竿を舐め上げ始めた。
ぺろ…… ちゅぷぅ……
「んっ……大きい……こんな大きなもの入ったら……っ」
「ほら……もっと奥まで咥えてみろよ?」
後頭部を優しく、かつ力強く押さえつけられ、極太の肉棒を喉の奥まで深く飲み込まされる。
じゅぷっ! ぐぽっ!
「んんんっ! んぐぅう……っ!」
涙目で咽びながらも、創真の太さを受け入れることに快感を覚え、口腔内で懸命に奉仕するなつめ。喉の奥まで犯される背徳感に、頭の中が白く痺れていく。
「そろそろ限界だろ? 立ちな」
創真は彼女を立ち上がらせ、タイル張りの壁際に両手をつかせると、なつめの引き締まった腰を引き寄せ、バックの体勢から猛り狂う肉棒を秘部へ一気に押し当てた。
ぐぷぅ…… ずぶずぶぅっ!
「ひぃぃん! 来た……っ! 創真くんの熱いのぉ……っ!」
期待以上の圧倒的な質量と熱量が膣内を隅々まで満たし、なつめの身体が歓喜で跳ね上がる。先ほどまでのカレーのスパイスによる火照りが、内側から一気に爆発する。
「んんっ……! 中で燃えるみたいに熱いわよぉ……っ!」
「動き出すぜ!」
ぱんっ! ぱんっ! ずちゅぅぅっ!
「あああっ! ダメぇ……速すぎぃ……っ!」
創真の力強いピストン運動に合わせて、絶え間なく艶やかな悲鳴が響き渡る。控室エリアの薄暗いシャワー室内に、水滴の落ちる音と肉体が激しくぶつかり合う情熱的な音が木霊する。
「ひぃんっ! 奥の弱点に当たってるぅっ! 初めて……こんなに感じるのぉ……っ!」
「女王様の弱点はここか?」
ぐりりりぃ……
「やぁぁっ! そこ抉られたら刺激強すぎぃ……っ!」
敏感なスポットを的確に抉られ、壁に縋り付くことしかできないなつめ。快感の波に呑まれ、視界がチカチカと明滅を繰り返す。
「もうダメ……イっちゃう……っ!」
「なら一緒にイこうぜ!」
創真の腰使いが激しさを増し、最奥を叩き潰すような突きが叩き込まれる。
どちゅっ! どちゅんっ! ぱちゅぅぅっ!
「ひあぁぁっ! イクゥウウッ!!」
絶頂を迎え、身体を美しく弓なりに反らせるなつめ。同時に膣内が創真の肉棒を壊さんばかりに激しく締め付ける。
どぴゅるるぅっ! ぶしゃあぁぁっ!
「ああっ! 中で出てるぅっ! 創真くんの熱いのが入ってきてるぁっ!」
灼熱の白濁が子宮へと大量に解き放たれ、恍惚とした表情を浮かべるなつめ。そのまま膝から崩れ落ちそうになるところを、創真の逞しい腕が優しく支え上げた。
「はぁ……はぁ……私……こんなに乱されちゃうなんて……」
「へへ……カレーの女王様も、結局は俺のスパイスで狂わされる一人の女だってことだ」
シャワー室での激しい行為を終え、汗と愛液を温かいお湯で流した二人。創真になつめを抱え上げさせ、二人はVIP専用のプライベートルームへと移動した。
静まり返ったアリーナ裏のプライベートルーム。
先ほど浴室で交わし合った甘く濃厚な情熱の余韻と、かすかなスパイスの香りが漂う部屋の中、なつめはバスローブを緩やかに羽織った姿で、創真の膝の上にすっぽりと収まり、彼の首元へしがみついていた。
かつて「カレーの女王」として冷徹に立ち振る舞っていた姿はどこにもなく、朱に染まった頬と熱っぽい瞳で、創真の胸元にうっとりと顔をうずめている。
「……はぁっ……ふふ、あんなに大勢の人がいる会場の裏の浴室で……こんな若い男の子に身体も心もぐちゃぐちゃにされちゃうなんて……」
なつめは甘い吐息を漏らしながら、創真の胸元を撫で上げ、照れくさそうに微笑んだ。
「でも……すごく熱くて、幸せだったわ。あなたのスパイスと同じように……私の中の一番深いところまで、熱く痺れさせてくれた……ッ」
「へへ、カレーの女王様。俺の料理の熱、しっかり伝わっただろ?」
創真がぽんぽんと優しく彼女のしなやかな背中と引き締まった腰を撫で上げると、なつめは「ん……っ」と甘く身をよじらせ、上目遣いに愛おしそうに創真を見つめた。
「ええ……完璧に参ったわ。HUB社の全権をかけても……あなたという存在を手に入れたくなったわ。これからは私のことも、その逞しい腕でずっと愛し続けなさい……ッ」
大人の色気と素直な甘えを覗かせるなつめの姿に、創真は胸を張り、力強い笑顔で手をとった。
「お粗末!」
その決め台詞とともに、なつめはとびきり艶やかな笑顔を浮かべ、創真の唇へとそっと甘く濃密なキスを落としたのだった。
(第25話 おわり)