※この作品はR-18です。

色劇のソーマ 〜至高の愛と絆のフルコース〜   作:坂本太郎

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【第9章:スタジエール編】 第43話:【百合編】『高唯 × リュシ・ユゴー』

『SHINO'S TOKYO』の仕込みと営業がすべて終了した深夜1時。

メインダイニングの照明が落とされ、シックなシック調の空間に静寂と、微かに残る上質なワインやハーブの香りが漂っていた。

 

フロアの奥にあるVIP用個室のレザーソファで、ホール責任者の高唯は、解いた髪を軽く手ぐしで整えながら、一人深々とため息をついていた。

 

「……はぁ。私としたことが、今日のホールオペレーションで少し集中を欠いてしまうなんて……」

 

その脳裏から離れないのは、ほんの数日前に研修期間を終えて去っていった一人の少年——幸平創真の存在だった。

彼がホールと厨房で見せた圧倒的な熱気、そしてこの密室で与えられた、身体の芯まで溶かされるような激しい愛と熱量。彼が去った後の店は、どこか冷えてぽっかりと穴が開いたように感じられていた。

 

「……ソウマのせいね」

 

静かな声が響き、ドアの隙間から滑り込んできたのは、調理着のボタンを少し緩めたリュシ・ユゴーだった。

青髪のショートボブを揺らし、透き通るような白肌を薄く赤らめたリュシは、どこか苛立ちと熱を孕んだ瞳で唯を見つめていた。

 

「リュシ……? 貴方もまだ残っていたの?」

 

「ええ……。仕込みを終えても、全然集中できないの。包丁を握っていても、フライパンを煽っていても……ソウマのあの料理の匂いと、手が私に触れた時の感触が頭から離れない……」

 

リュシはつたない日本語で呟くと、唯の隣に静かに腰掛け、ソファに深く背を預けた。

 

「ふふ……貴方も同じなのね、リュシ。あの身の程知らずな研修生に、完全に毒されてしまったというわけね」

 

唯は自嘲気味に微笑むと、ソムリエエプロンの端をぎゅっと握りしめた。

創真という強烈な存在が残していった熱気と快感の記憶。それが二人の中で消えるどころか、日を追うごとに疼き、渇きとなって全身を苛んでいたのだ。

 

「ソウマはもうここにはいないのに……身体の奥が、ずっと熱いの。彼に触れられた場所が、甘く痺れたまま……」

 

リュシが胸元を押さえながら甘い息を漏らす。その仕草と、フランス人らしいストレートな情熱の吐露に、唯の胸の奥でもカッと熱い火が燃え上がった。

 

「ねえ、リュシ……。彼が私たちに残していったその熱……このまま一人で耐え続けるなんて、理不尽だと思わない?」

 

唯は吸い寄せられるようにリュシの頬へ細い指先を滑らせ、その透き通るような肌を撫で上げた。

 

「ユイ……?」

 

「私たちが……創真にどれほど激しく満たされたか。お互いの身体を使って、あの熱の余韻を確かめ合いましょう……。ソウマの記憶を、二人で分け合うのよ」

 

「……っ。Oui(ええ)……ユイ。私に……ソウマの熱を感じさせて……っ」

 

同じ男に屈服させられ、同じ愛の毒に浸された二人のプロ。

言葉を超えた共犯関係のもと、唯とリュシは吸い寄せられるように唇を重ね、互いの服のボタンへと指をかけたのだった。

 

暗がりが包むVIP個室のソファの上で、二人は互いの唇を貪るように吸い合う。

どちらからともなく始まった口づけは次第に激しさを増し、絡み合う舌と舌が湿った音を立て、互いの唾液が顎を伝って糸を引く。

 

「んぁっ……ふはっ……ユイの唇……ソウマのものよりずっと甘いわ……っ」

 

リュシが青髪を乱しながら、荒い息とともに甘く囁く。唯はその言葉に瞳を潤ませ、挑発するようにリュシの細い首筋に歯を立て、甘噛みした。

 

「バカ……創真は男なんだから、比べなくていいわよ……っ」

 

冷ややかな言葉とは裏腹に、唯の内心では「確かに……私も創真にこうされた時と同じくらい、身体が熱くなってる……っ」と、認めたくない敗北感と快感が入り混じった吐息が漏れる。

唯の白い指がリュシの調理着のボタンにかけられる。一つ、また一つとボタンが外されるたび、薄暗い部屋にリュシの雪のように白い肌が露わになっていく。

 

「きゃっ! 突然脱がさないでよ……っ」

 

リュシがおどおどと抗議するが、その手には唯を拒む力などない。逆に、唯のソムリエドレスの胸元を乱暴に掴み、広げようとする。

 

「おあいこでしょ?」

 

はだけっ!

二人の衣服が同時にソファの片隅へとはじけ飛び、上半身が完全に露わになる。

アジアンビューティーな唯の豊かな胸と、北欧の雪のように白いリュシの小ぶりで形の良い乳房が、互いの体温を求めてぴったりと密着した。

 

「ここ……ソウマに噛まれたところね」

 

唯がリュシの鎖骨のあたりに、微かに残る小さな歯型に気づく。創真の情熱の痕跡。唯がその場所を指先で優しく撫で上げると—

 

すりっ……

「ひゃあっ! そこダメ……っ! 直接触られたら……創真を思い出しちゃうからぁっ!」

 

リュシの身体がビクンと大きく震える。唯はその反応を楽しむように、わざとその痕跡に自分の唇を重ね、強く吸った。

 

ちゅぷっ……

「じゃあ、もっと思い出していいわよ」

 

深い吸いつく音が室内に響く。

 

「あんっ! ユイのばかぁっ!」

 

リュシも負けじと、唯のなで肩を小さな手でまさぐる。

 

ふにゅっ……こりゅんっ!

「ひゃあんっ! 私の弱いとこばっかり狙わないで……っ!」

 

唯の声が快感で裏返る。リュシの指先が、唯の最も敏感な乳首を捉えていた。

 

「だってユイ……ソウマにもここを弄られて、可愛らしい声を上げてたでしょ? あの時の貴方、すごく淫らだったわよ」

「バカ……そんな昔のこと、覚えてないわよ……っ」

 

二人はもはや衣服の意味をなさない布切れを僅かに纏ったまま、飢えた獣のように互いの身体を求め合う。

ソファの上で体位を変え、唯がリュシの上に重なりながら、再び激しいキスを繰り返す。

 

ぢゅぷっ……れろれろっ……

「んんっ! ユイの舌……ソウマみたいに熱くて激しいわ……っ」

 

「リュシの唇……フランスの高級ワインみたいに、芳醇で深い味がするわ……っ」

 

互いの唾液が顎を伝い、首筋へと流れ落ちる。唯の手がリュシのスカート部分から、その奥へと伸びる。

 

すすぅっ……すべすべっ!

「きゃあっ! 待って……どこ触ってるのよ……っ」

 

滑らかな太腿の内側を撫で上げられると、リュシの身体が快感で弓なりに反る。

 

「だってリュシも、創真にここを弄られて、私より先にイッてたんでしょ?」

「やだぁっ! そんなことまで覚えてるのね……っ」

 

逆にリュシも、唯のドレスを捲り上げる。

 

ぺらっ!

「きゃっ! 唯、何するのよ……っ」

 

すりすりっ……くちゅっ!

「ひゃあぁんっ! 濡れてるのバレちゃうじゃない……っ」

 

唯の秘部が、創真を想うだけで蜜で溢れているのをリュシの手が確認する。

 

「やっぱりユイも……創真を思い出して、こんなに濡れちゃってるのね」

「貴方もでしょ……っ!」

 

二人は同時に、相手の濡れそぼった下着の中に指を滑り込ませた。

 

ぬちゅぅっ!

「ユイ……っ! 私の中に入れたいのかしら? ユイの指……ソウマのあの太いのに似て、すごく熱いわ……っ」

 

「リュシの指も……ソウマよりも優しくて……でも確実に感じるわ……っ」

 

互いの膣内を探り合い、二本の指が最奥を掻き回す。二人の喘ぎ声がVIP個室に絡み合い、淫らなハーモニーを奏でる。

 

ぐちゅぐちゅっ! ぴちゃぴちゃっ!

「ひゃあんっ! ユイぃっ! もうダメェッ! イキそうなのぉっ!」

 

「私もよぉっ! もうダメ……ッ! イクぅぅっ!」

 

最後は同時に絶頂へ—

 

「ソウマ……っ! ユイ……っ! 愛してるぅっ!」

「リュシ……っ! 私もよぉぉっ!」

 

びくんっ! ぷしゃぁぁっ!

 

二人の身体が同時に激しく震える。ソファのレザーが二人の愛液で濡れるほどの、激しい潮吹きとともに、二人は同時に果てた。

 

荒い息をつきながら、ソファの上に重なり合う二人。リュシが唯の豊かな胸に顔を埋め、余韻に浸る。

 

「はぁ……はぁ……ユイ……すごいわ……。貴方との愛、創真の時より激しかったかも……っ」

 

唯がその濡れた青髪を優しく撫でる。

 

「ふふ……貴方だって、負けないくらい情熱的だったわよ。でも……まだ足りないわね」

 

リュシが驚いたように顔を上げる。

 

「また……するの?」

 

「当たり前でしょ? ソウマの代わりになるまで……私たちが心底満足するまでね」

 

唯の瞳に妖しい光が宿る。リュシは嬉しそうに頷き—

 

「Oui……! 何度でも愛してあげるわ……ユイ……っ」

 

二人は再び唇を重ねる。創真の熱は消えぬまま、二人の新たな、そして秘密の愛が始まったのだった。

 

暗がりが包むVIP個室のソファの上。

甘く濃厚な愛の余韻と、ほのかな体温の香りが漂う中、二人は乱れた衣類のまま、ぴったりと身体を重ね合わせて深く息を整えていた。

 

唯の豊かな胸元に顔をうずめ、リュシは青髪を乱しながら、甘い吐息とともに唯の首筋へそっと唇を寄せている。

 

「……はぁっ……ん……っ。ユイ……すごいわ……。身体の奥の乾きが……ソウマの熱と一緒に満たされていくみたい……っ」

 

リュシが甘えた声で呟くと、唯は優しく彼女のなで肩を抱き寄せ、指先で青髪を愛おしそうに撫で上げた。

 

「ふふ……本当にね、リュシ。貴方の温もりを通して……創真が私たちをどれほど激しく愛してくれたのか、改めてよく分かったわ……」

 

アジアンビューティーな唯の頬と、リュシの白い肌が、ともに美しい桜色に染まっている。

互いの身体を貪り合ったことで、創真に与えられた快感の余韻は消えるどころか、二人の中でより深く、確かな愛の絆へと昇華されていた。

 

「ソウマがまたこの店に来た時は……二人で逃がさないようにしなくちゃね」

 

唯がどこか妖艶で凛とした笑みを浮かべると、リュシもブルーの瞳を輝かせ、嬉しそうに頷いた。

 

「Oui……! 今度こそ二人で……ソウマを私たちの愛でいっぱいに満たしてあげるわ……っ」

 

同じ男を愛し、その情熱を共有する特別なパートナーとなった二人。

唯とリュシは互いの瞳に映る熱を感じ取りながら、とびきり艶やかで可憐な笑顔を交わし、再びそっと深く甘いキスを重ね合わせたのだった。

 

(第43話 おわり)

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