セントラル(中枢美食機関)による「残党狩り」の嵐が遠月学園を吹き荒れる中、郷土料理研究会の存続を賭けた特設対戦会場は、重苦しい緊張感に包まれていた。
会場の厨房側に静かに立つのは、セントラルが送り込んだ刺客——小古類。
目元を覆い隠すほど長い前髪と、腰まで届くブロンドの長髪。言葉を一切発することなく、まるで機械のように精密な手つきで包丁を振るうその姿は、周囲の観客や研究会の部員たちに異様な威圧感を与えていた。
対戦相手である田所恵が、故郷の温もりや仲間への想いを料理に込めようと必死に汗を流す一方で、類はセントラルの絶対的教義「完璧なるレシピ」を淡々と遂行していく。その瞳には感情の光などなく、ただ冷たい影だけが落ちていた。
——試合開始の直前。舞台裏の控え室エリアの静寂を破るように、軽やかな足音が近づいてきた。
白いバナナを首に巻いた幸平創真が、湯気の立ち上る小椀を載せたトレーを手に「よっ、対戦前にちょっとお腹満たしとくか?」と、準備中の類の元へとフラリと姿を現した。
「…………」
類はピクリとも動かず、前髪の奥から冷ややかな視線を向けるだけで完全に無視を決め込もうとした。しかし、創真が差し出した小椀からふわりと漂ってきた香気が鼻腔をくすぐると、その小さな鼻先が微かに動いた。
それは、創真が特製で仕立てた『ゆきひら流・ほろほろ鶏と塩昆布の濃厚出汁スープ』であった。香ばしく炙った鶏の芳醇な旨味と、選び抜かれた塩昆布の深いコクが絶妙なバランスで溶け合い、湯気とともに広がっている。
「緊張して固くなってちゃ、せっかくの料理も台無しだろ? ほら、食ってみろよ。……おあがりよ!」
創真がいつもの自信に満ちた不敵な笑みを浮かべ、決め台詞とともに小椀を目の前に差し出す。
その力強い言葉と温かい香りに気圧されるように、類は無言のまま細い手でお椀を受け取った。前髪の隙間から小さな唇を覗かせ、恐る恐るひとくち、温かいスープを口に含んだ。
じわぁぁぁっ……!
「……っ!?」
一口含んだ瞬間、驚天動地の衝撃が類を襲った。
お口の中で一気に弾ける鶏の豊かな旨味の濁流と、それを包み込む塩昆布の深い滋味。お腹の底からじんわりと全身の毛細血管へと広がっていく圧倒的な温もりと多幸感が、これまで冷え切っていた類の心と身体を劇的に解きほぐしていく。
類は驚きのあまり、前髪の奥に隠された大きな瞳を見開いた。
「……あたたかい……っ。こんなの……食べたこと……ない……っ」
ぽつりと漏れた小さな声。いつも感情を殺していた彼女の頬が、ポッと熟した桃のように鮮やかな朱色に染まっていく。
創真はニヒヒと八重歯を見せて笑うと、「へへ、 いいリアクションすんじゃねぇか」と言って、類の頭をぽんぽんと優しく撫で上げた。
その大きな掌から伝わる熱気と、男らしい包容力。誰からも一人の人間として温かく接してもらったことのなかった類にとって、その手つきは胸の奥をキュンと激しく打ち震わせるのに十分すぎた。
(この人……私を……ちゃんと見てくれた……っ。冷たい影の中にいた私に……こんなにも熱くて温かいものをくれた……っ)
創真への溢れんばかりの憧憬と甘い恋慕が、類の胸の中で爆発するように一気に芽生えたのだった。
「……幸平……くん……っ」
食戟の合間、物陰となった静かな準備室。類は小さく口を開くと、創真の服の裾をキュッと細い指先で強く掴んだ。長い前髪の隙間から覗く頬は真っ赤に火照り、その目元は熱い情熱と愛液で潤んでいる。
「どうした、小古? もうすぐ食戟の判定だぞ?」
「……身体が……あつい……っ。幸平くんのスープ……食べたら……お腹の奥がキュンキュンして……どうしても止まらないの……っ」
無口で感情を見せなかった少女が、息を荒げながら切実な想いを吐露する。類は震える手つきで自ら制服のボタンを解いていった。弾け飛ぶように肌が露わになり、普段は隠されていた色白で可憐な身体と、柔らかく揺れる乳房が創真の目の前に差し出される。
「私を……もっと温かくして……っ。幸平くんの……熱い愛で……私の中をいっぱいに満たしてほしいの……っ!」
影のある少女が見せたあまりにも一途なおねだりに、創真の瞳にも熱い野性が宿った。
「へへ……そんな風に一途におねだりされたら、応えないわけにはいかねぇな」
創真は類の華奢な腰を力強く抱き寄せると、その繊細な胸元を温かい掌で優しく包み込み、ゆっくりと揉みほぐしていった。
むにゅっ……やわやわ……っ!
「あ……んっ……! 手が……すごく大きくて……熱い……っ! 幸平くんの手……気持ちよすぎて……私、どうにかなっちゃいそう……っ!」
創真の愛撫に、類は長い髪を揺らしながら甘い吐息を漏らす。創真がその豊満な胸を優しく愛でていると、類は自らひざまずき、前髪を揺らしながら創真の腰元へと顔を寄せた。
「私……幸平くんの熱いところ……もっと近くで感じたい……っ」
震える細い指先で創真のベルトを外し、露わになった男らしい熱量をその小さな手で包み込む。類は長い前髪の隙間から上目遣いで創真を見つめると、小さな口を大きく開けて、先端からそっと含み込んだ。
じゅぷっ……ちゅぷ……っ
「……んッ……! 小古……お前、すごく丁寧で温かいな……っ」
「んむ……ちゅっ……れろっ……っ。幸平くんの……すごぉく固くて……熱い……っ。私……もっと喜ばせたい……っ」
無口だったはずの類が、真摯な瞳で創真の猛りを一心不乱に奉仕していく。舌先を巧みに滑らせ、熱い息を吹きかけながら全体を丁寧に舐め上げる姿に、創真も思わず低い喘ぎ声を漏らした。
「くっ……最高だぜ、小古……! 次は、俺がお前を全力で愛してやる番だな」
創真は類をそっと抱き上げると、準備室のベンチへと優しく横たえた。スカートを押し上げ、露わになった彼女の可憐で敏感な秘密の場所に、自らの顔を深く埋めていく。
ぺろり……じゅぷ……っ!
「あひゃうっ……!? 幸平……くん……っ! そこ……口で舐められるなんて……私……っ!」
「んぐっ……小古の中……甘くて最高のダシが出てやがる……っ」
創真の熱い舌先が、類の最も敏感な突起と溢れ出る蜜を優しく掬い上げ、くちゅくちゅと音を立てて激しく愛撫する。
「ああんっ! 舌が……熱い舌が当たって……頭がおかしくなっちゃうぅっ! 幸平くん……そこ……ダメぇっ! イっちゃう……イっちゃうからぁ……っ!」
類の身体が弓なりに跳ね上がり、溢れ出る愛液が創真の口元を濡らしていく。絶頂の余韻で可憐な身体を震わせる類を慈しむように見つめると、創真は自らの猛りを彼女の密部へと充てがった。
「準備はいいか、小古……。本番行くぞ!」
「うんっ……! 幸平くんの熱いの……私の中に……いっぱいに注ぎ込んでぇっ!」
創真は彼女のスカートを捲り上げ、溢れ出た愛液で濡れそぼる最奥の秘部へと、自らの猛りを深く一気に押し込んでいった。
ずぷりっ! ぐちゅっ!
「あぁぁんっ……! 入ってきた……っ! すごく太くて……一番奥まで……熱いのが届いてる……っ!」
「小古……お前、すごく中がキュッと締まってて温かいぞ。俺の熱さ、ちゃんと伝わってるか?」
「んっ……ふあぁっ……! 伝わってる……っ! 幸平くん……もっと……もっと激しく突いて……っ! 私を……幸平くん色にぐちゃぐちゃにして……っ!」
激しく腰を打ち付けるたび、パンパンという肉体と肉体がぶつかり合う音と、湿った甘い水音が静かな準備室に激しく響き渡る。
ばちゅんっ! どすっ! じゅぷじゅぷっ!
「あ……あ……っ! 幸平くんの……力強い突き上げ……すごぃ……っ! 私……私、幸せすぎてイっちゃう……っ!」
「よし、一気に行くぞ……小古っ!」
創真が腰の動きを極限まで加速させ、類の最も敏感な最奥を連続で力強く突き上げた。
どすんっ! どすんっ! ぶちゅぅっ!
「い"く"ぅ"ーーーっ!! 幸平くんの……熱い愛……私の中に……いっぱい注いでぇぇっ!!」
びゅるるるぅーっ! どくどくどくぅっ!
創真の猛りから解き放たれた濃厚な精液が、類の深奥へとドクドクと直接注ぎ込まれていく。
「んぁぁぁっ……! 温かい……っ! 幸平くんの熱いのが……私の中に溢れて……本当に幸せ……っ!」
類は歓喜の叫びを上げながら盛大な絶頂を迎え、身体を激しく痙攣させながら創真に強く強く抱きついたのだった。
食戟の判定の舞台へと戻った類は、どこか放心したような甘い表情を浮かべていた。
対戦相手である田所恵の郷土料理——故郷の温もりが詰まった一品を口にした瞬間、類は直前に創真から注ぎ込まれた甘く熱い情愛の記憶と一気に重なり合い、胸がいっぱいになって戦う意欲を完全に失ってしまったのだった。
「……負けました……っ」
類は静かに頭を下げ、田所恵の勝利が決した。セントラル側は驚愕と失望に包まれたが、類の心には爽やかな風が吹き抜けていた。
会場の隅で待っていた創真の元へと戻った類の表情に、負けた暗さは微塵もなかった。前髪の隙間から覗く瞳は潤み、愛おしそうに創真の腕へとギュッと抱きつく。
「……食戟……負けちゃった……。でも……私、幸平くんの熱い愛さえあれば……もう何もいらないの……っ」
「へへ、お疲れさん。よく頑張ったな、小古」
創真に優しく頭を撫でられ、小古類は心から満たされたように、これまで誰にも見せたことのない可憐で甘い微笑みを浮かべる。その幸せそうな表情を見つめながら、創真はいつもの気負わない笑みを浮かべて軽く片手を上げた。
「お粗末!」
満ち足りた余韻の中、ふたりは静かに寄り添いながら、次なる戦いと甘い日常へと歩みを進めていくのだった。
(第48話 おわり)