連隊食戟の白熱する審査を終えた夜、WGO(世界美食機構)に割り当てられた特設VIP控室。
重厚な革張りソファと温かい暖炉の光が差し込む静かな室内に、一等執行官のアン、同じく一等執行官のデコラ、そしてクラージュの3人が集い、のんびりと寛いでいた。
机の上に置かれているのは、創真が「厳しい審査のお礼に」と手渡していった、特製の『ゆきひら流・焼きハチミツと柑橘の温かいハーブティー』と『カマンベールとイチジクのサクサクパイ』である。
「……ふう。幸平創真という料理人は、本当に恐ろしいお方ですわね。WGOの審査員たる私達の厳格な理性を、あのような一皿で易々と解かしてしまうのですから……」
アンがメガネをすっと指先で押し上げ、ハーブティーの芳醇な湯気を立ち上らせながら優しく頬を緩める。
「ほんとよ! ツンと澄まして厳しく審査してやるつもりだったのに、あの熱々のグラタンと、創真のどこまでも温かい笑顔……っ。あんなの、身も心もメロメロになっちゃうに決まってるじゃない……っ!」
健康的な浅黒い褐色肌を朱に染めたデコラが、パイを頬張りながらフンスと鼻息を荒くする。
「……ええ。幸平創真の料理には、単なる技術を超えた『包み込むような温もり』がありますわ……。彼の前では、WGOの執行官という重責も……自然と忘れてしまうほどに……」
やわらかな金髪のボブヘアを揺らすクラージュも静かに頷き、胸元に手を当てながらうっとりと緑の瞳を細めた。
創真から貰った温かいハーブティーの香りと、彼の料理がもたらした多幸感。
アンが二人を見つめ、どこか悪戯っぽく、しかし愛おしそうに微笑んだ。
「お二人とも……すっかり幸平の包容力に心を奪われておりますのね。ですが、分かりますわ。彼の手は大きくて温かく、私達の不安や緊張をすべて吹き飛ばしてくれる……本当に罪な殿方です」
「アン先輩だって、あのスフレを食べたあと、執務服を弾けさせて幸平にすがりついていたじゃありませんか……っ!」
デコラが赤面しながら突っ込むと、アンは「あら……っ」と頬を染めて照れくさそうに咳払いをした。
「でも……幸平に抱きしめられ、愛されたとき、私……生きてきて一番幸せな心地がいたしましたの。お二人もそうではありませんでしたか?」
「……はい。創真の胸の中……すごく安心できて、身体の芯までポカポカになりましたわ……」
クラージュが素直に微笑み、デコラの肩へとそっと身を寄せた。デコラも「うぅ……うん。私、創真に愛されたとき……嬉しくて泣きそうになっちゃったんだから……っ」と胸を押さえた。
厳格で冷静、常に緊張感を強いられるWGOの一等執行官という立場。
しかし今、創真という共通の特別な男への愛おしさと、彼が残していった温もりによって、3人の間の張り詰めていた壁は綺麗さっぱり溶け去っていた。
「私達……普段は厳格な審査官として背筋を伸ばしておりますけれど……今夜くらいは、こうしてお互いの温もりを分かち合っても良いのではありませんかしら……?」
アンが柔らかい瞳で手を差し伸べると、デコラとクラージュは息を呑み、吸い寄せられるようにアンの温かい胸元へと飛び込んだ。
「アン先輩……っ」「アン……あたたかいですわ……っ」
お互いを深く優しく抱きしめ合う3人。
創真の優しさを語り合い、お互いの体温を分け合う中で、控室には甘く火照るような情熱と、可憐な百合の香気が急速に満ちていったのだった。
創真から受け取った温かいハーブティーが湯気を立てているVIP控室。
ソファに身を寄せ合うアン・デコラ・クラージュの3人は、創真によって開かれた体内の疼きと熱を確かめ合うように、互いに手を伸ばしていた。
「アン先輩……お二人と触れ合うと、幸平が私達に注ぎ込んでくれた熱が……身体の奥で蘇るようですわ」
最初に動いたのはデコラだった。彼女はソファに沈むアンの胸元に、しなやかな褐色の手をそっと優しく滑らせる。乱れた執務服越しでもわかる柔らかな胸の膨らみは、確かに創真が愛おしそうに慈しんでいた“温もり”そのものであった。
「っあ……デコラ……そんな風に直接触られては……っ」
アンが息を呑みながら身をよじる。メガネが斜めにずり落ちたその表情は、いつもの理知的な印象を完全に裏切り、淫らに火照った女性の艶香を宿していた。
クラージュがそっとテーブルにハーブティーのカップを置き、長めのボブヘアを揺らしながら二人の方へとにじり寄る。
「創真が私達にくれたあの特別な温もり……私も……もっと深く感じたいのです……」
彼女は整然とした執務服のスカートの裾を自ら持ち上げると、アンの足元に跪くようにしてすり寄った。普段はおっとりとして冷静沈着なクラージュが、このように情欲を露わにして他者に強だだねるのは極めて珍しいことだった。
「ふふ……クラージュもずいぶん積極的になりましたわね……っ」
アンが優しく溢れる吐息とともに微笑み、クラージュの滑らかな頬を撫でる。その手つきは慈愛に満ちていながらも、どこか甘い熱を帯びていた。
「当たり前よ……あの人のおかげで……私達の心の鎧も、秘密の場所も、全部トロトロに溶かされちゃったんだから……っ!」
デコラが嫉妬を混じえた甘い悲鳴を上げ、アンの白い首筋に熱い唇を吸い付けた。ちゅぷ、と淫らな音を立てて生肌を喰む刺激に、アンの身体がびくんと大きく跳ね上がる。
「ひゃぁっ……! デコラ……そこはダメですわ……っ! 創真にもたくさん甘噛みされたばかりなのに……っ!」
思わぬ快感のフラッシュバックにアンは背中を反らせた。その拍子に、彼女の大ぶりな豊満が執務服のボタンを弾き飛ばさんばかりに大きく露わになる。黒いスーツの襟元がはだけ、豊かな乳房が露わになった。
「アン先輩の肌……創真に抱かれたときと同じくらい、すごく熱いですわ……っ」
デコラは顔を真っ赤に染めながら、その露出したアンの胸元へ果敢に顔を埋め、ツンと立った蕾を舌先で転がし始めた。
れろっ……ちゅぷ……っ
「あんっ……! んあぁっ……! デコラ、舌の使い方が激しいですわ……っ!」
一方、クラージュはアンの背後に回り込むようにしてその華奢な腰に腕を巻きつけ、タイツ越しに湿り切った秘部へと細い指先を滑り込ませた。
ぐちゅっ……ぬぷぅ……
「っ……!? クラージュまで……いきなりそこに触るなんて……っ!」
「私達……創真の種を注がれて、まだこんなに濡れていますもの……。お互いの蜜を混ぜ合わせたら……もっと気持ちよくなれますわ……」
クラージュは優しげなタレ目を恍惚に細めながら、アンの秘溝に指を深く沈め、うねるように動かし始めた。
アンの口から「はぁぁんっ……!」と高らかな悲鳴が上がり、彼女はデコラの黒髪をきゅっと抱きしめ、クラージュの愛撫に腰をくねらせて応える。
デコラもまた、アンの胸を吸い上げながら自らの手をスカートの中に潜り込ませ、クラージュの濡れそぼった秘部へと指を宛がった。
「あんっ……! デコラ……そこ……指が入ってきますわ……っ!」
「ふふ……クラージュもすっごくヌチャヌチャじゃない……。創真に注がれた熱いのが、指に絡みついてくるわ……っ」
3人はそのままソファの中央で絡み合うように崩れ落ちる。アンを中心にして、左右からデコラとクラージュが密着し、お互いの指と唇で相手の弱点を貪り合う。床には乱れた執務服のボタンやタイピンが転がり、アンのメガネはサイドテーブルに投げ出されていた。
「っ……あぁっ! デコラとクラージュの指……すごく奥まで入ってきて……っ! 創真に突かれたときみたいに……子宮がキュンキュンしちゃいますわ……ッ!」
「私だって……アン先輩とクラージュの体温を感じて……創真の顔が浮かんできて……イッちゃいそうよぉ……ッ!」
「あぁっ……私達……3人同時に……溶けてしまいそうですわ……ッ!」
指先が秘壺の最奥を同時に抉り、3人は互いの身体を強く抱き締め合いながら、高烈な絶頂の波へと呑み込まれていった。
「―――っ!!」「んあぁぁぁっ……!」「あぁっ……!」
重なる甲高い嬌声とともに、温かい愛液がソファの上で混ざり合い、3人の身体はビクビクと激しく痙攣した。
アンの甘い悲鳴が響き渡る中、ソファの上で3人の身体はさらに濃厚に重なり合っていく。
アンを中央にして横たわらせると、デコラとクラージュは互いに向かい合い、アンを挟み込むような体勢を取った。
「見てくださいまし……私達3人、まるで円を描くように重なり合って……『トリプルシックスナイン』の形になっておりますわ……っ」
アンが火照る吐息を漏らしながら呟く。
デコラがアンの胸元に顔を埋めてその豊かな乳房と蕾を貪り、同時にアンは眼下に位置するクラージュの湿り切った秘部へそっと顔を寄せる。そしてクラージュは身体を逆に反らせ、デコラのしなやかな褐色肌の股間へと直接唇を宛がっていた。
互いに頭と股間を交互に向かい合わせ、3人が同時に相手の最もセンシティブな場所を口唇と舌で愛撫し合う、幻想的で淫らな『トリプルシックスナイン』の完成であった。
じゅぷ……れろっ……ちゅちゅっ……
「んっ……! アン先輩の舌……クラージュの秘部に届いて……っ! 私もアン先輩の胸を……んちゅっ……ぐちゅっ!」
デコラが夢中でアンの蕾を吸い上げながら腰を揺らすと、その股間を舐め上げているクラージュの鼻腔に、甘い愛液の芳香が充満する。
「ふあぁ……っ! デコラの蜜の味……すごく甘くて……創真の種と混ざり合って、とっても濃厚ですわ……っ!」
クラージュは長めのボブヘアを揺らし、デコラの褐色肌の股間へ激しく舌先を滑り込ませた。
じゅっぽ……クポッ……ぐちゅぅっ……!
「ひゃうんっ……!? クラージュ、舌を奥まで……っ! ああぁっ、アン先輩の胸を吸いながらイッちゃいそう……っ!」
デコラが背中を反らせて狂おしい歓喜の悲鳴を上げる。
アンもまた、胸をデコラに責め立てられ、股間をクラージュの温かい指先とデコラの吐息に挟まれながら、頭が真っ白になるほどの多幸感に包まれていた。
「あぁっ……! 3人で同時に舐め合って……愛し合うなんて……っ! 創真……私達……貴方のくれた熱で、こんなにも淫らに繋がっていますわ……ッ!」
トリプルシックスナインの体勢のまま、3人の舌と指先はさらに加速度を増して激しく動き回る。
互いの蜜が口内に溢れ、肌と肌が擦れる淫らな音が部屋中に響き渡る。
「んむっ……ちゅぷ……っ!」「あんっ……そこ、すごいですわ……ッ!」「あぁぁっ……イく……3人いっしょに……ッ!」
極限まで高まった快感の波が同時に3人を襲い、限界を迎えた。
「―――っ!!」「んあぁぁぁっ……!」「あぁっ……!」
重なる甲高い嬌声とともに、温かい愛液がソファの上で混ざり合い、3人の身体はトリプルシックスナインの体勢のままビクビクと激しく痙攣した。
「はぁ……はぁ……っ。私達……WGOの執行官としては、あまりにも淫らで……あってはならないことをしていますけれど……」
アンが息を激しく弾ませ、汗ばんだ肌を二人と寄せ合いながらつぶやく。
「今夜だけは……創真がくれたこの熱を深めるために、許してしまいましょう……」
デコラが潤んだ瞳で強く頷き、アンの頬に甘くキスを落とした。
「ええ……っ。創真はきっと……『みんなで仲良く溶け合ってくれて嬉しいよ』って、あの温かい笑顔で笑ってくれるわ……っ」
クラージュも二人の胸元に顔をうずめ、安らかな幸福感に満ちた溜息をついた。
「ええ……。創真の愛が……私達3人をこんなにも深く繋いでくれたのですから……」
窓の外で時計塔が深夜十二時を告げても、創真の余韻に包まれた彼女たちの甘く濃密な夜は、いつまでも穏やかに続いていくのだった。
しんと静まり返ったVIP控室。
甘く濃厚な百合の余韻と、ほのかなハーブと柑橘の芳香が漂う部屋の中で、大きな革張りソファの上に重なり合うように身を寄せ合っていた3人は、満ち足りた静かな息を整えていた。
アンの豊かな胸元に頭を預けるデコラと、その二人の体を包み込むように後ろから抱きつくクラージュ。3人とも乱れた執務服の胸元を押さえたまま、朱に染まった頬を寄せ合っている。
「……ふあぁっ……アン先輩、クラージュ……っ。私達……WGOの幹部同士で……こんなにも淫らに愛し合ってしまうなんて……っ」
デコラは甘い吐息を漏らしながら、乱れた黒髪を指で整えつつ、隣のアンと身体をすり寄せた。
「ふふっ……良いではありませんか、デコラ。幸平の優しさと愛に触れた私達だからこそ……こうしてお互いの温もりを、深く深く理解し合えたのですから……」
アンが優しくデコラの額へちゅっとキスを落とすと、デコラは「んっ……っ」と嬉しそうに小麦色の頬を染めて目を細めた。
「……ええ。WGOの重責から解放されて……皆の温もりに包まれて……すごく幸せな時間でしたわ……」
クラージュも愛おしそうに二人の背中を優しく撫で上げ、安らかな笑顔を浮かべた。
「さあ……明日はまた審査官として、厳格に務めを果たしましょう。そして……あの素晴らしい幸平創真の料理と愛を、また私達全員で受け止めましょうね」
「「はい……っ!」」
創真への愛おしさを共有し、WGOの絆をより一層深く結んだ3人は、互いの温もりに包まれながら、とびきり艶やかで可憐な笑顔を浮かべたのだった。
(第61話 おわり)