世界最高峰の料理コンテスト『BLUE』。
castle本丸での本戦トーナメント初戦、重々しい漆黒の軍服を身に纏い、冷然としたサディスティックな殺気を漂わせて創真の前に立ちふさがるのは、裏の料理界「真夜中の料理人(ノワール)」の凄腕幹部・サージェであった。
かつて料理対決で才波朝陽に敗れ、そのまま彼の配下となった過去を持つ彼女。調理専用に過激な改良が施された武器や兵器を自在に操る「兵装料理(ディッシュ・アームド)」の使い手であり、どんな突発的な条件下であっても即座に「必殺料理」を生み出す圧倒的な実力を誇っていた。
『BLUE』予選でも一部免除を受け「第三の門」から登場した彼女は、主催者である薙切真凪の気まぐれな指名によって門番を務め、表の料理人たちにノワールの絶対的な恐怖と実力差を見せつけた存在であった。
サージェは冷徹な眼差しで創真を見下ろし、黒い軍用手袋を嵌めた手を突きつける。
「フン……幸平創真。裏の料理界において、料理とは相手を無慈悲に打ち破り屈服させるための『兵器』だ。表の甘っちょろい第一席が作る生ぬるいクリスマスケーキなど、私の兵装料理が生み出す漆黒の『暗黒降誕祭(ノワール・ホワイト・クリスマス)ケーキ』の前に粉々に砕け散るがいい!」
サージェが取り出したのは、完璧に計算された純白の高級生クリームと白銀の糖衣飾りに覆われた、一見すると可憐なクリスマスケーキ。しかし、その内部には兵器から抽出されたような鋭利なスパイスと、冷酷なまでに攻撃的な甘みが極限まで凝縮されていたのだった。
だが、事前にサージェから舐めてかかられていた創真は焦るどころか、白いバンダナをきゅっと結び直し、ニッと不敵で温かい笑みを浮かべたのだった。
「へへ、サージェ。確かにお前のケーキは兵装料理なんて大層な名前をつけるだけあって、鋭くて強い美味さだ。だけどな……クリスマスってのは人を打ち負かしたり傷つけたりするための日じゃねぇんだよ! 寒ぇ冬の夜に、大事な奴と温かいテーブルを囲んで笑顔になる……そんな最高のひとときのためのもんなんだ! 喰らいな……俺の『ゆきひら流・あったかベリーと極上ショコラの和みブッシュ・ド・ノエル』だッ!」
創真が取り出したのは、しっとり焼き上げた温かい濃厚ショコラスポンジと、北海道産の極上フレッシュ生クリーム、そして隠し味に白味噌と和三盆を忍ばせた特製甘酸っぱいベリーソース。
甘く芳醇なショコラとフレッシュなイチゴの香り、そしてどこか懐かしく心を落ち着かせる温かい香気が調理場全体を満たし、冷え切っていた闇の会場を優しい多幸感で包み込んでいったのだった。
創真が仕上げて提示したのは——『ゆきひら流・あったかベリーと極上ショコラのブッシュ・ド・ノエル』。
「な……なんですって……!? この包み込まれるような優しい香りは……!? 殺気も攻撃性もない……ただ温かいだけのケーキが、私の兵装料理に勝てるはずが……ッ!」
動揺を隠せないサージェに対し、創真は胸を張り、力強い一言を叩きつけた。
「おあがりよッッッ!」
威勢の良い決め台詞とともに差し出された一皿。サージェは警戒しながらもナイフを入れ、一口口へと運んだのだった。
その瞬間——サージェの胸の奥で凍りついていた暗闇の世界に、どこまでも優しく温かい光の奔流が差し込んだ。
「っ……!? な……なにこれぇぇぇッ!? お口の中でとろける温かいショコラと、甘酸っぱいベリーが……私のお腹の底まで優しく満たしていく……ッ! 戦わなくていい……誰も傷つけなくていい……そんな温かい居場所が、ここにあるような気がして……ッ!!」
「戦い」と「破壊」の中でしか生きられなかったサージェの頑なな心が、創真の包容力溢れる温かいケーキによって綺麗さっぱり解き放たれていく。
あまりの美味しさと温もりに涙が溢れ出し、サージェの冷徹でサディスティックな仮面が完全に砕け散ったのだった。
極上の旨味が全身を激しく駆け巡り、サージェのしなやかな肌がカッと熱く朱に染まると、彼女を縛りつけていた重厚な軍服と胸当てが音を立てて激しく弾け飛んだ(おはだけ・授与(おさずけ))。
「あぁぁっ……あはぁっ……! 創真のケーキ……温かくて……私、涙が止まらないの……っ! こんな温もり……私、知らなかった……ッ!」
鎧を脱ぎ捨て、涙を拭ったサージェ。
「本当の温もり」を教えてくれた創真に身も心も救われた彼女は、冷たい武装をすべて解き、一人の素直な女性として創真の胸の中へとすがったのだった。
暗く冷たい『BLUE』裏会場の一角。試合が終わり、勝負の決着がついた後、壁際に追い込まれたサージェは、激しく弾け飛んだ重厚な軍服と胸当ての破片を咄嗟に胸元で押さえていたのだった。
普段なら厳重な兵装によって隠されている白く滑らかな素肌が露わになり、羞恥と混乱によって彼女の頬はカッと熱く染まり上がっていた。目の前には、白いバンダナを汗で濡らした創真が力強く立っていたのだった。
「……っ! な……何をする気だ……幸平創真……っ!」
サージェの声は可憐に震えていた。ついさっきまで鋭利な軍刀のように冷徹でサディスティックだったその瞳には、迷子になった子供のような不安と戸惑いが色濃く宿っていたのだった。
彼女はかつてない恐怖に襲われていた。それは肉体的な危害を加えられることへの恐怖ではなく、「兵装料理人として自分が守ってきた冷徹なアイデンティティ」が、この目の前の男が放つ圧倒的な温かさによって溶かされてしまうのではないかという未知の感覚への恐怖であった。
創真はドカンと壁に手をつき、逃げ場を失った彼女を優しく包み込むように囲い込むと、鋭いはずの眼光をどこまでも穏やかに向けたのだった。
「怖がることねぇよ、サージェ。お前はもう誰かを負かすために戦わなくていいんだからな」
創真はそう優しく囁くと、彼女の額にそっと温かい唇を寄せたのだった。触れ合ったのはほんの短い一瞬。しかし、その小さなキスだけでサージェの全身から張り詰めていた緊張が綺麗さっぱり抜けていったのだった。
「あ……っ……! 唇が……おでこに……っ」
初めて体験する種類の純粋な温もりに、サージェは小さく可憐な吐息を漏らしたのだった。必死に抵抗しようと強張っていた身体がしなやかに弛緩し、壁に身体を委ねるようにしてずるずると床へ座り込んでいく。
サージェ自身、自分の身に何が起こっているのか理解できずにいた。温かい。ただそれだけのことなのに、なぜか心の奥底に強く張り詰めていた氷の城壁が、音を立てて内側から崩れていくような感覚を覚えていたのだった。
「ほら、素直でいい子だな」
創真はそのまま腰を落とすと、座り込んだサージェの細い肩を優しく抱き寄せたのだった。固く無骨な軍服の触感ではない。剥き出しになった滑らかな素肌に直接伝わる創真の体温は、あの「ゆきひら流」のクリスマスケーキと同じくらい……いや、それ以上に直接的で愛おしいほど温かかったのだった。
「創真……っ」
自分でも驚くほど素直で柔らかい声が出たのだった。サージェはおずおずと両手を伸ばし、創真の広い胸へと自分の額をそっと預けたのだった。
「お前が作ってくれたあのケーキ……本当に温かかったわ。今までノワールとして食べたどんな攻撃的な料理とも違っていた……ただただ幸せで、私のお腹の底がじんわりと温かくなったの……」
「そうか。お前にそう言ってもらえると、作った甲斐があったぜ」
創真は彼女の言葉を肯定も否定もせず、ただ優しく耳を傾けながら、はだけた背中の露わになった肩甲骨を指先でそっとなぞるように撫で上げたのだった。
「ずっと一人で戦ってきて……暗闇の中で寒かったんだろ?」
「……っ!?」
完璧に図星を突かれ、サージェは弾かれたように顔を上げたのだった。潤んだ大きな瞳が創真の顔をしっかりと捉える。彼は彼女のこれまでの苦悩や孤独のすべてを悟っているかのように、どこまでも穏やかで力強い眼差しで見下ろしていたのだった。
「もう我慢して強がらなくていいんだぜ」
創真の手が彼女の可憐な顎にそっと添えられる。促されるままにサージェがゆっくりと目を閉じると、先ほどよりも濃厚で温かい感触が唇に重なり合ってきたのだった。
ちゅっ……ちゅぷ……ふはっ……
最初は探るように浅く啄んでいたキスであったが、お互いの熱を感じ取るにつれて次第に深く濃厚なものへと変化していったのだった。舌先が優しく絡み合い、互いの温かい唾液が滑らかに混ざり合う。それはまるで彼女の作った攻撃的な白銀のケーキと、彼の作った温かいショコラベリーソースがひとつに溶け合っていくかのようであった。
「んふ……ぁ…っ! 創真の……お口の中……すごぉく温かい……っ!」
蕩けるような多幸感が全身の細胞を駆け巡る。サージェは我忘れて両腕を伸ばし、創真の逞しい背中にぎゅっとしがみついたのだった。もっとこの温もりが欲しい。自分を救ってくれたこの男が離れていかないように、必死に彼を求め続けたのだった。
唇がそっと離れると、艶やかな銀糸が二人の間に引かれ、ぷつりと儚く途切れたのだった。ハァハァと熱く甘い息を吐き出すサージェの耳元で、創真が甘く低い声で囁きかける。
「サージェ……もっと奥まで温めてやるよ」
「……あっ……お願い……私を……っ!」
創真の大きな手が、乱れたブラウスの隙間から滑らかに侵入していったのだった。直接肌に触れる彼の指先の熱さに、サージェは背筋を大きく反り返らせたのだった。
「んんっ! そこ……素肌に直接触られたら……っ!」
「すげぇ冷えてるな……。今までどれだけ一人で暗闇の中で我慢してきたんだよ」
創真の手のひらが、円を描くようにして彼女の豊かな乳房全体を優しく揉み解していったのだった。絶妙な力加減と圧倒的な体温に、サージェはうっとりと喉を仰け反らせる。
「あっ! ひぃっ……! 創真の手……大きくて……温かくて……すごぉく気持ちいいわ……っ!」
今まで一度も感じたことのない幸福感と快楽の波に酔いしれるサージェ。すると次の瞬間、創真の指先がキュッと彼女の固く尖った乳頭を摘み上げたのだった。
きゅっ!
「ひゃあんっ! 胸の先……強くしちゃダメぇっ!」
突然の鋭い快感の刺激に、サージェは甲高い悲鳴を上げてしまったのだった。しかし、それは痛みなぞではなく、今まで忘れていた女性としての悦びを激しく呼び覚まされるような感覚であった。
「おっと悪い。優しくほぐしてやるつもりだったんだけどな」
創真は悪戯っぽくニヤリと笑うと、今度は指の腹で優しく転がすように愛撫を再開したのだった。
「んっ……んんっ……! やだ……そこばっかり優しく弄られたら……っ!」
「嫌じゃないだろ? もっとして欲しそうな顔をしてるぜ?」
「そ……そんな恥ずかしい顔なんて……っ!」
言葉では抗議しながらも、サージェの身体は驚くほど正直であった。無意識のうちに創真の太腿に自分の秘部をぎゅっと擦り付けてしまっていることに気づき、彼女は慌てて脚を閉じようと試みたのだった。しかし、創真の力強い足がそれを決して許さなかった。
「隠すことねぇだろ。ほら、隠し切れてないぜ」
創真の手先が滑らかなスカートの内部へと深く潜り込んでいく。そこはすでに、彼女の体温と快楽によって熱くトロトロに溶け出していたのだった。
「あっ! そこは……ダメ……触らないで……っ!」
「どうしてだ? こんなに熱くてぐちゃぐちゃに濡れてるのに」
創真の意地悪で愛おしい問いかけに、サージェは答える余裕すら失っていたのだった。敏感なクリトリスを指先で軽くなぞられただけで、全身を突き抜けるような激しい快感が駆け抜けたのだった。
「あぁぁっ! 頭が……白くなっちゃう……っ!」
「やっぱりな。ほら、見てみろよ」
創真が滑らかな愛液で濡れた自分の指先を、見せつけるように彼女の可憐な鼻先へ持ってきたのだった。
「お前が俺を心の底から欲しがってる証拠だぜ」
羞恥によって顔が沸騰しそうなほど赤く染まるサージェであったが、同時に胸の奥が痛いほど嬉しかったのだった。この強い男を自分の身体が求めているという事実こそが、今の彼女にとって何よりも甘美な真実であった。
「……お願い……創真……私を笑わないで……っ」
サージェは震える指先で自らスカートの裾を大きく捲り上げたのだった。蜜で濡れそぼった可憐な秘部が、無防備に晒される。
「私……寒くてたまらないの……。創真の熱いので……私の中を温めて……っ!」
かつて冷酷無比な兵装料理人だった美女が見せる、破廉恥で愛おしい媚態。創真はゴクリと喉を鳴らすと、ズボンの前をゆっくりと開いたのだった。
ぶるんっ!
「ひっ……! なんて大きさなの……っ!」
太く逞しく隆起した極上の肉棒が姿を現したのだった。サージェは思わず息を呑み込み、その圧倒的な存在感に目を奪われた。
「お、大きすぎて……私の中に入るかしら……っ」
「怖いか、サージェ?」
心配そうに覗き込んでくる創真の優しい瞳に対し、サージェは首を小さく横に振ったのだった。
「違うの……。嬉しくて……っ。創真が私を本気で求めてくれているのがわかるから……っ!」
「そっか。よし、任せとけ」
創真は優しく微笑むと、彼女の細く滑らかな膝裏に手を回し、大きく脚を開かせたのだった。そして昂った熱い先端を、濡れそぼった花弁の入口へとじっくりと押し当てたのだった。
ぬぷ……
「あ……っ! 固いのが……あたってる……っ!」
期待と快感が混ざり合った可憐な悲鳴。しかし次の瞬間、彼女を包み込んだのは言葉にできないほどの圧倒的な安心感であった。
「肩の力を抜けよ、サージェ」
創真の優しい囁きと同時に、太い亀頭がゆっくりと蜜壺へと埋没していったのだった。
ずぷぅ……ずぶぶっ!
「んんんっ! は……入ってくるぅ……っ! 太いのが私の中に……っ!」
未知の肉厚な領域をじわじわと押し広げられていく感覚。痛みなどほとんど存在しなかった。代わりに押し寄せてきたのは、心とお腹がみっちりと満たされていくような幸福な充足感であった。
「どうだ……? 痛くねぇか?」
「わからない……っ! でも……すごく……お腹の奥が温かいわ……っ!」
自分の中心を貫かれているはずなのに、それがまるで創真の温かい魂そのものが自分の中に入り込んできたかのような錯覚を覚えるのだった。彼の存在をダイレクトに全身で感じられることが、何よりも嬉しかった。
「もっと奥まで深々と行くぜ」
宣言通り、創真は体重をかけてさらに深く腰を押し進めていったのだった。
ずぶっ! ズズズッ!
「ひぃんっ! あっ! そこ……一番深いところまで来てる……っ!」
ついに最奥まで到達し、子宮口をトン、と優しく突かれたのだった。
「あぁぁっ!」
ビクンと全身を跳ねさせながら、サージェは両手両脚を創真の身体に絡めつけ、必死にしがみついたのだった。
「だめ……私…もう…おかしくなりそう……っ!」
しかし創真は動きを止めず、ゆったりとした力強いペースで腰を前後に動かし始めたのだった。
ぬちゃ……ぐぷ……ぬぷぷ……
結合部から粘り気のある艶やかな水音が周囲に響き渡る。
「あっ……あん……! だめぇっ! 引き抜いちゃいやぁっ!」
離れていこうとする創真の肉棒を逃すまいと、膣内がキュウキュウと愛おしく締め付ける。
「なら、激しくしてもいいのか?」
「うん……! きて……私の中に激しくいっぱいきてぇっ!」
完全に理性を手放した愛おしい懇願。創真はニヤリと不敵に笑うと、望み通り激しいピストン運動を開始したのだった。
パンッ! パンッ! パンッ!
「ひぃっ! 速いぃっ! 激しすぎるわぁっ!」
肉と肉が激しくぶつかり合う情熱的な音が部屋全体に響き渡る。その力強いリズムに合わせるように、サージェも自ら夢中で腰を振り上げたのだった。
「創真ぁっ! 好きぃっ! 貴方のことが大好きなのぉっ!」
「俺もだぜ、サージェ!」
名前を強く呼ばれるたびに、胸の奥から熱い興奮が込み上げてくる。もう何も難しいことは考えられなかった。ただ目の前にいる愛しい男の温もりだけを、全身で味わい尽くしたかったのだった。
ズブッ! ズボッ! バコンッ!
創真の突き上げるような動きがさらに加速する。同時に彼女の身体を強く抱き締め、どこにも逃げられないよう完全に固定したのだった。
「あぁぁんっ! イく……私…もう限界……イっちゃうぅぅっ!」
「一緒に最高のところへイこうぜ!」
「うん……一緒……創真と一緒にいこぉっ!」
二人の高まりが最高潮に達したその瞬間であった。
「出すぞ、サージェッ!」
「だしてっ! 私の中……創真の熱いのでいっぱい満たしてぇっ!」
ドグゥゥッ!! ビュルルルルッ!!
「ああぁぁぁぁっ!!」
灼熱のスペルマが、子宮口を直接叩くように迸り出たのだった。あまりの熱量と幸福感に、サージェは瞳を蕩けさせ、白目を剥きそうになるほどの絶頂を迎えたのだった。
「ああぁぁ……っ! 熱いっ! 創真の熱いスープで……私…溶かされちゃうぅ……っ!」
ビクンビクンと四肢を歓喜に震わせながら、彼女の顔にはこれ以上ないほど恍惚とした笑顔が浮かんでいたのだった。冷徹な兵装料理人は、完全に創真の愛によって救われ、堕ちたのだった。
長い射精が終わり、創真がゆっくりと身体を引き抜くと、サージェはぐったりと力を抜きながらも、幸せそうに彼を見つめ返したのだった。
「創真……っ」
「もう、寒くねぇだろ?」
「ええ……もう全然寒くないわ……っ」
サージェは創真の胸に顔を擦り付けながら、心からの笑みを浮かべたのだった。
静まり返った『BLUE』会場のVIP控室。
甘く濃厚な愛の余韻と、ほのかなショコラとイチゴの甘い芳香が漂う中、大きなレザーソファの上で、乱れた軍服の胸元を押さえたままのサージェは、創真の膝の上にちょこんと座り、彼の首元へぎゅっと腕を回していたのだった。
かつての冷酷で殺気を撒き散らしていたノワール幹部の面影は微塵もなく、朱に染まった頬と潤んだ瞳で、創真の胸の温もりを愛おしそうに確かめている。
「……ふあぁっ……創真……っ。私……闇の料理人として貴方を打ち倒すはずでしたのに……貴方の手と抱擁の温もりに……すっかり救われてしまいました……っ」
サージェは甘い吐息を漏らしながら、創真の首筋に何度も濃密なキスを重ね、彼の手を自分の腰へと愛おしそうに引き寄せたのだった。
「でも……身体の奥がポカポカして、信じられないくらい温かくて幸せ……。貴方のあのケーキみたいに……私、もう二度と冷たい暗闇には戻れないわ……っ」
「へへ、サージェ。もう誰も傷つける必要も、身構える必要もねぇんだぜ。これからは俺の隣で、温かいもんたっぷり食わせてやるからな」
創真が優しく笑い、彼女の頭を優しく撫で上げると、サージェは「んふぅ……っ」と愛おしそうに目を細め、上目遣いに創真を見つめたのだった。
「ええ……っ! これからは貴方だけに愛される特別な女性として……私をずっとずっと抱きしめていてね……っ」
冷たい武装を完全に脱ぎ捨て、素直な愛を爆発させるサージェの姿に、創真は胸を張り、力強い笑顔で彼女の身体をしっかりと抱き直したのだった。
「お粗末!」
その決め台詞とともに、サージェはとびきり可憐で美しい笑顔を浮かべ、創真の唇へとそっと背伸びをして甘く濃厚なキスを落としたのだった。
(第65話 おわり)