あれとアレのサイズは合わなかったけど、それ以外は相性バッチリな2人 作:レモン大佐
『ユウ』
吹奏楽部3年生、担当楽器はバリトンサックス。メッセージアプリのアイコンは、3年間愛用していた楽器。
『なーちゃん』
吹奏楽部1年生、担当楽器はユウと同じ。アプリのアイコンは、楽器を構えた自撮り写真。
初めてのエッチにこそ失敗したものの、その後は楽しくイチャイチャして、今まで知らなかったドキドキを味わった、その夜。
「……」
自宅に帰ってきたユウは、自室の勉強机に向き合って黙々と試験勉強をしていた。
教科書や参考書に書かれている問題を、ノートに書いて解く。
その手とシャーペンの動きは淀みは無い。
慌てて新しい知識を詰め込んでいるのではなく、既に自分のものとなった知識を正確に理解しているかの確認のような勉強であった。
「んー……もう、これでいっか」
勉強を始めて、大体2時間が経過した。
ユウは自身の集中力が途切れてきたことと、とりあえず明日行われる秋の中間考査の試験範囲分の確認が出来たことを理由に、勉強する手を止めた。
座りながら腕を伸ばし、集中していた頭と体をほぐすように動かした後、スマートフォンへと手を伸ばす。
余計な音が鳴らないように設定していた機内モードを解除すると、メッセージアプリ『リャイン』にいくつかのメッセージが一斉に届いた。
「タッ君にマサトに、会長か……」
慣れた手つきで画面を操作し、届いたメッセージを確認していく。
1年生の時からクラスメイトのタッ君とマサトからは、明日の中間考査で行われる3科目での重要点を確認する旨の内容が届いていた。
会長こと、生徒会長からは今日の試験内容の出来栄えを確認するものであり、
『今回も私が勝ちますので』20:30
と、強気なメッセージが添えられていた。
「会長の勝ちでいいって、ずっと言ってるんだけどな……」
ユウは楽しげに笑いながら呟き、
『勝負になるように頑張りますね』未読21:13
と返信した。
友人と会長へ送った返信には既読がつかないものの、きっと今頃は試験勉強の最中だろうと思い、ユウはさして気にしなかった。
そして、ふと……スマートフォンの画面に向かうユウの視線は、今返信を送った友人や会長の下にいる、『なーちゃん』の欄へと向いた。
画面をタップして、メッセージ画面を表示すると、
『もうすぐ着くけど、大丈夫?』既読13:02
『大丈夫です! ドキドキしながら待ってます…!』13:03
と、昼過ぎのやり取りを始めとして、今日まで交わされた2人のやり取りが表示された。
試験勉強の進捗具合や、吹奏楽部の相談事のような真面目なやり取りもあれば、お昼休みにあったちょっと面白い話や、お互いの家庭内での面白おかしい失敗談など、他愛のない話題も多い。
メッセージのやり取りを見れば、その時の自分がどんな気持ちで、何を考えていたかが思い出せる。
「……はは、ずっと楽しそうにしてるじゃん、俺」
付き合ってるからの3ヶ月、ユウはずっと楽しく、心満たされる日々を過ごせていたようだった。
ユウは楽しそうに微笑みながら、画面に指を走らせる。
(きっと今は勉強中だと思うけど……、こんばんは、くらいなら大丈夫……かな)
短い挨拶と、試験への応援。これだけで済ませようと心に決めて、ユウはなーちゃんへのメッセージを送信したが、
『なーちゃん、こんばんは。試験勉強、頑張ってますか?』既読21:18
『こんばんは、ユウ先輩。中間考査の勉強は順調ですか…?』21:18
同時に、なーちゃんからもメッセージが届き、ユウは思わずと言った様子で破顔した。
どうやらお互いにとって、今がやり取りするのに丁度良い時間らしいと思ったユウは続けてメッセージを送ったが、
『もし良かったら、ちょっとだけ電話しない?』既読21:19
『もしかしたら、お電話の方が早いかもしれませんね…(´∀`)』21:19
やはりと言うべきか、同じタイミングで同じ内容を送り合っていた。
画面の中にあるなーちゃんのアイコンをタップして、音声通話を選択する。
プルル『ガチャ』
きっとスマホを手にしている状態だとは分かっていたものの、1コール鳴り終わるよりも早く、2人は繋がった。
「もしもーし」
『あ、もしもし〜』
昼間にあれだけ言葉を交わしたにも関わらず、こうして今話せることが、何よりも嬉しく、幸せだと彼は感じた。
「こんばんは、なーちゃん」
『はい……こんばんは、先輩』
電話口から聞こえる彼女の声は普段より少しだけ控えめで、よく聞くためにユウは自然と耳を澄ませる。
「勉強中だった?」
『勉強中……でしたけど、ちょっとだけ休憩です。先輩は?』
「俺は明日の分は一通り終わって、あとはもう寝るだけ……って感じかな」
『え……終わるの、ちょっと早いですよ先輩。もうちょっと、勉強しましょうよ』
椅子の背もたれにゆっくりと体重をかけつつ、ユウは通話を続ける。
「ウチの学校、進学したり就職したり、推薦だったり一般受験だったりでやることバラバラだから、3年生のこの時期のテストは内容易しいからね。なーちゃんは、どう? 明日の試験、大丈夫そう?」
『明日は多分大丈夫です。数学苦手なんですけど、数学は初日だったので……それ以外なら、何とかなるかなって感じなので』
数学が苦手と語るなーちゃんではあるが、本人の学業の成績は基本的に優秀である。
他教科に比べて点数が落ちやすい、取りにくいというだけで、苦手科目と言えども平均点は余裕で越える程度には勉強ができる子であった。
「何とかなりそうなら、安心したよ。じゃあ、明日試験終わったら早速部活だね。早く楽器、吹きたい?」
『すっごく吹きたいです!』
これまで控えめだったなーちゃんの声が、2段回ほど大きくなった。
『もうずっと吹きたくて……でも試験期間中は禁止されてるのでずっと我慢してて……!』
電話の向こうから聞こえる熱弁と熱意に覚えがあったユウの口元が、自然と緩む。
「あはは、分かる分かる。クラ(リネット)とか(トラン)ペットの中のマイ楽器組は、家でコソ練してるみたいなんだけど……」
『バリ(トンサックス)だとそれは出来ないですもんね……。持ち運びが大変すぎます……』
「楽器も大きければケースも大きくて重いからね。ケースの大きさ、なーちゃんくらいだっけ?」
『私の方がさすがに大っきいですよ〜! もー!』
電話の向こうで憤慨しているものの、今ひとつ迫力に欠ける彼女の姿を想像して、ユウは喉を鳴らすようにして笑った。
そして、そんなユウの笑いが聞こえたのか、なーちゃんもまた小さく笑い、その音を電話口に溢した。
「流石になーちゃんそこまで小さくはないよね。吹部は明日から練習再開で……次の演奏は、文化祭かな?」
『えっと、文化祭の前に、近場の吹奏楽部が無い中学校や小学校への訪問演奏が2つあります。それから文化祭で、その次に、市内のショッピングモールの開業20周年の記念イベントでの演奏と、市内の秋祭り、それと県内の音楽祭が、今月と来月の演奏予定です!』
「うーん、当たり前にやってたけど、この時期ハードだなぁ……。先生、押しに弱いから演奏依頼されたら断りきれないんだろうけど……」
『あはは……。でも、忙しいですけどたくさん演奏できるのは楽しいです!』
そう語るなーちゃんの声は本当に楽しそうで、そんな声につられてユウも気づけば笑っていた。
お互いの笑い声がスマートフォンから聞こえてくる中、ユウは1つ意識して呼吸をしてから、話題を変えた。
「なーちゃん」
『はい』
「今日は……ありがとうね。その……すっごく、気持ち良かったし……何より、嬉しかった」
改めて言葉にすると気恥ずかしいとユウは感じたが、それは電話の向こうにいるなーちゃんも同じようだった。
『いえいえ、こちらこそ……です。私も、とっても……きもちよかった、ので』
さっきまで明るい声で楽しそうに吹奏楽の事を語っていたなーちゃんであったが、今はただひたすらに優しく、それでいて恥ずかしさが僅かに混ざり込んでいるような声色になっていた。
お互いの声がお互いの羞恥心をくすぐるようで、
「それなら良かった……。その、上手く言えないんだけど……は、初めてこういうことした相手が、なーちゃんで良かった……って、思ってて……」
『え、あ……、わ、私もおんなじ……で……。えっと、はじめての、え……えっちが、先輩で良かったなって、し、しあわせだって、いま、思ってます……!』
話しながら2人は昼間の行為を思い出していて、その恥ずかしさで、どんどんしどろもどろになりながらの通話になっていった。
話しながら、ほんの数時間前の出来事が脳裏によぎったユウは、気恥ずかしさとは別の感情で頬を赤くする。
音声通話であるため見えていないが、なーちゃんもまた、似たような理由で顔を真っ赤にしていた。
「あはは……幸せは、さすがにちょっと言い過ぎてるかもだけど……、でも、そう言って、そう思ってくれたなら、嬉しいな」
『い、言い過ぎなんかじゃ、ないですもん。だって、先輩さえ良ければ……また、したいなって、おもってるので……』
もしこれがビデオ通話であったなら、彼女は今どんな顔をしているのだろうか、と、ユウは思いつつ、言葉を返す。
「そう言って貰えるのも嬉しいけど……いっぱいイチャイチャした日の夜にまたしたいは、ちょっと……えっちすぎると思うよ?」
『っ! え、いや、あの、そ、そういう、つもりじゃ、なくて……ううん、そういうつもり、では、あるけど……ぅあぁぁぁぅぅ〜〜……』
電話口から流れてくる情けない呻き声を聞いていると、ユウは自然と微笑んでいた。
(あー、もう……本当に、本当に可愛いなぁ、なーちゃんは)
ユウとしては心の中でだけ呟いたつもりだったのだが、
『あぅうぅぅ……こんな、こんな情けないとこ見て、かわいいなんて言わないでください〜っ!』
どうやら口にも出ていたようで、なーちゃんが可愛らしく抗議していた。
見えてはいないが、きっと手をブンブンと振って足をパタパタと揺らしながら抗議してるんだろうなとユウは思ったし、実際にそうである。
「えー、でも本当のことだし……」
『ほ、本当のこと! だとしても! です!』
あたふたしつつも真剣になーちゃんは答え、そんなところも愛おしいとユウは感じた。
会話に通話、メッセージでのやり取り、そして触れ合うこと。
ユウにとって、なーちゃんとのコミュニケーションは全て楽しいものである。
コミュニケーションを重ねれば重ねるほど、より彼女を欲して、求めてしまう。
今だって、この楽しい通話をもっとずっと続けたいとユウは思っている。
それでもユウは、その思いに蓋をして我慢することを選ぶ。
「……なーちゃん。休憩はそろそろ終わろっか。勉強、再開しないとね」
『……』
どれだけ好き合っていても、2人はまだ高校生。
学生の本分は勉強であり、そこを疎かにしないというのは、2人が付き合う時に決めた約束事の1つだ。
なーちゃんとて、もちろんその事は頭に入っている。が、
『もうちょっとだけ、先輩の声……聞きたいです』
分かっているが、あと少し……そう思ってしまうのが恋心であった。
ユウだって、もう少し話していたい。その気持ちに、嘘偽りは無い。
しかし、進路がほぼ確定して余裕があるユウと、まだ1年生で勉強にしっかり向き合わねばならないなーちゃんでは、今回の試験が持つ意味がまるで違う。
それが分かってるなら、そんなタイミングでまぐわうなという話にもなるのだが、少なくともユウにとっては『それはそれ、これはこれ』な話であった。
今は、少なくとも今夜は勉強に集中しなければならない。そう思っているからこそ、ユウは今だけ心を鬼にしてなーちゃんを嗜める。
「俺だって、なーちゃんとまだいっぱい話していたいよ。なんなら、このまま日が変わるまで話したい。でも、今夜だけは我慢して勉強して?」
『……はい』
渋々、と言った声色で、なーちゃんはユウの言う事を聞くことにした。
「うん、良い子だ」
やるべき事で仕方のない事とは言え、ここで話を切り上げるのはユウも寂しいものがあった。
「ごめんね、なーちゃん。でも、せめて今日だけは頑張らないとだからね」
『……うん』
寂しそうな声で返事だけをするなーちゃんに、ユウは少し迷ってから飴をあげる事にした。
「……その代わり、明日は今日の分も合わせて、いっぱい話そっか」
『……っ、本当ですか!?』
落ち込んでいたなーちゃんの声が一気に明るくなり、飴の方向性が合っていることに安堵した。
「もちろん。どうかな? それなら勉強頑張れそう?」
『はいっ! もうこれだけで、明日は頑張れますし、何なら100点取れちゃいそうです!』
「えー本当〜?」
なーちゃんの頼もしい言葉を聞いたユウではあったが、さすがにそれは無理だろうとも思っている。
だが、本人がそう言ってやる気を出しているならと思い、ユウは1つ提案をする事にした。
「じゃあ、明日の3科目でそれぞれ……95点以上取れたら、取れた科目の分だけなーちゃんのお願い事をなんでも聞いてあげるね」
まるで勉強を嫌がる小学生へやる気を出させるような内容ではあったが、
『ほ、本当ですか!? 絶対にですか? 後からやっぱり無しだったはだめですよ!?』
幼い頃から真面目で勉強が嫌いではなく、このようなご褒美を提示されたことのなかったなーちゃんにとっては、これもまた初めての経験でワクワクするものであった。
あまりにもご褒美への食いつきが良かったため、ユウは慌てて、
「お願いはもちろん、常識の範囲内でね」
と予防線を張ったが、なーちゃんはどこか意味深に、
『わかってますよ〜?』
と言い返すだけだった。
どんなお願い事が来るのだろうか。
ユウは怯えつつもほんの少しワクワクも感じながら、苦笑いをした。
「あはは……それじゃあ、勉強頑張ってね、なーちゃん」
『はいっ! 頑張ります!』
「うん、良い返事だね。……おやすみ、って言うのはまだ早いけど、先に伝えておくね。おやすみなさい、なーちゃん」
『はい……おやすみなさい、ユウ先輩』
お互いにお休みを言い合い、名残惜しそうに画面を数秒見つめてから、ユウは通話を切った。
スマホを机の上に置き、天井をぼんやりと見上げる。
数秒ほどそうしてからユウはゆっくり立ち上がり、部屋を出た。
階段を降りると、何やら美味しそうな匂いが1階に漂っていることに気付く。
匂いを辿りリビングにやってくると、そこにはミニカップラーメンを食べている妹の姿があった。
「春華、それ夜食?」
「うん」
「太るぞ?」
「黙れ」
並ぶとよく似ている、とよく言われる妹の春華は、切れ長の目でジロリと睨みつける。
顔立ちが整っているだけに、睨み顔には迫力がある。
だが兄妹であるユウは全く怖がる事なく、むしろケラケラと笑いながら隣に座った。
「勉強してたの?」
「うん。受験勉強」
カップ麺に味変としてラー油と一味唐辛子を入れながら春華は答える。
「偉いなぁ。つっても春華は成績良いから、第一志望にしてるウチの高校は余裕だろ?」
「合格するだけなら、今日からノー勉でもいける。でも目標は、ユウ兄ぃがやれなかった新入生代表挨拶することだからね。何が何でもトップで入る」
「変わったモチベだな」
「うん、先生達にも言われる。そんだけ勉強出来たら県内の私立の良いとこにも余裕で入れるぞ、とかも言われる。腹立つ」
調味料の辛味が満遍なく行き届くようにカップ麺を混ぜながら話す春華に向けて、ユウは「俺の時も言われた〜」と懐かしんで笑った。
「志望校変える気ない、つってんのに。先生達マジでしつこかったけど、『先生達が諸々お金全部出してくれるなら私立行きますよ』って答えたら、黙った」
ドヤァ……と、誇らしげに話す妹を見て、ユウは苦笑いを返す。
「あんまり敵を作るようなことしない方がいいぞ?」
「これはもう、性格だから仕方ない。それに、だからユウ兄ぃがいた学校に行くの。『え!? 侑哉先輩の妹なの!?』『おお、あの侑哉の妹か』ってなって、最初から味方がいる」
「おお、賢い」
「ふふん。これが妹の処世術」
これまたドヤァ……と、憎たらしいほど綺麗な顔でドヤ顔をしてみせる妹であった。
そんな妹に再び苦笑いしていると、不意に春華が話題を変えた。
「ところでユウ兄ぃ、電話もう終わった?」
「あー、うん。聞こえてた?」
ユウは内心少し焦ったが、表情にそれを出す事なく会話を続ける。
「まあ、なんかボソボソ聞こえるな〜、くらいには」
「ん、ごめん、次から気をつけるね。もしかして、それで気が散って夜食しにきた?」
「それもある。だから太ったらユウ兄ぃのせい」
言いながら麺を食べ切り、残ったスープに冷やご飯を入れる妹を見て、「それは太るだろ」という言葉が喉元まで出かけたが、ユウはそれを飲み込む事に成功した。
「ユウ兄ぃは、まだ寝ないで勉強する?」
スープを取り込む冷やご飯の上に、粉チーズをパラパラとふりかけながら春華が尋ねる。
「いや、もう寝るよ。その前に歯磨こうと思って降りてきた」
「ん、そっか。わかった」
「うん。勉強頑張れ、春華」
口いっぱいにご飯を頬張った春華は返事をせず、手を振って答えた。
リスみたいだなと思いつつ、ユウはリビングを後にして洗面所に向かい、丁寧に歯を磨いた。
明日の学校帰りにでも次の歯磨き粉を買おう、とユウは考えながら部屋に戻ると、すぐに明かりを消してベッドへと潜り込む。
明日に備えて寝ようとしたところで、アラーム代わりにしているスマホが枕元にない事に気づいた。
(机の上か……正直、アラームなくても4時半には起きれるけど、念のため目覚ましかけとくか)
万が一起きれなかった時の事を心配して、ユウはもぞもぞとベッドを出て勉強机に向かい、暗がりの中でも迷う事なくスマホを見つけて手に取る。
そしてアラームをセットしようとしたところで、数件のメッセージが届いている事に気づきいた。
(タッ君とマサトからはスタンプ……さっきの返事かな。会長からは『勝つつもりで来なさい!』の激励で……なーちゃんからは、メッセージ2つと画像1つ……?)
ベッドに寝転んだユウは真っ先に『なーちゃん』の欄をタップして画面を開く。
「え、ちょっ、は? なーちゃん!?」
画面を開いて真っ先に目に飛び込んできた画像を見て、ユウは思わず慌てた。
送られてきたのは自撮りなのだが、ベッドの上に女の子座りをしながらパジャマを捲り上げているという、この時間帯に見るにはいささか刺激が強い画像であった。
「え、えー……」
驚きながらも、ユウはその画像から目が離せなかった。
足跡のない雪原のように色白く、柔らかな肌。
肋骨がギリギリ浮き出るか出ないかくらいに痩せた、細い腰回り。
捲り上げられた淡い水色のパジャマからチラッと見える、可愛らしいレースが施されたブラとショーツ。
顔こそ映らない角度での自撮りではあるが、間違いなくなーちゃんだとユウは断言できた。
昨日までは断言はできなかったかもしれないが、今日からなら断言できると、ユウは力強く思った。
画像に目を奪われたユウは、ふと、なーちゃんがしているポーズが気になった。
(右手で撮影、パジャマは捲り上げた裾を口で咥えてる。左手……の指先が、おへそ?)
画面に映るなーちゃんの左手の人差し指が、自身のへその辺りを指差していた。
指先が柔らかなお腹を押し込み、プニっとほんの少しだけ凹んでいた。
(小さくてキュッとしてて可愛らしいおへそではあるけど……?)
ポーズの意図を理解しかねたユウは、画面いっぱいに表示していた画像から、メッセージ画面へと切り替えて、届いてるメッセージを確認する事にした。
そして届いてる2通のメッセージを読んだユウは、
「──〜〜〜っ! えっ……っちすぎるよ、なーちゃん〜〜……」
なーちゃんのポーズの意図を理解して、悶え、枕へと伏せた。
「これは……今夜、寝れないかもなぁ……」
ユウの心配は的中し、この後は画像とメッセージを何度も見返しては、悶々とした夜を過ごしたのであった。
『おやすみなさい、ユウ先輩。お返事は、大丈夫ですから寝てください…zzz』21:50
『…ちなみに、ですけど…。19.2cmだと、ここまで届いちゃうみたいです』21:58
ここから後書きです。
まずは、ここまで読んでくれてありがとうございます!
主人公やヒロインの名前よりも先に名前が出てくるのが主人公妹なのはどうなのかと思いつつも、そんな物語があってもいいかなと思って書いてました。
この物語を考えた時に構想したのが、今回の話までだったので、とりあえず書くべき部分は最低限書いたぞ!と言う気持ちです。
ここから先は更新されないかもしれませんし、更新するとしてもちょっと時間がかかるかもしれないなと思います。
ここまで読んでくださった方は大体察していると思いますが、私は今回がR18書くのが、というよりエロ書くのが初めてです。
R18を書きたかったというよりは、書こうと思った話がR18に引っかかるかも、という感じでした。
でもどうせ書くなら読んで貰えた人に、エロかったと、エッチだったなと感じてもらえたら良いなと思ってましたが、1人にでもこの物語りがそう刺さっていたら嬉しいなという気持ちです。
最後になりますが、もし良ければ1つアンケートにご協力お願いします。
ここまで読んでくれてありがとうございました!
①〜④話で、1番エロい!1番エッチだ!と感じたのは何話ですか?
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①話、主な内容は乳首責め
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②話、主な内容は大きさ測定会
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③話、主な内容はフェラチオ
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④話、主な内容は自撮り