「近所の冴えないおじさんに、ねちっこく愛撫されて堕ちた人妻」 —冴えないおじさんシリーズ Vol.1— 作:境彩華
彩華は、完全に健二のものになっていた。
もう「健二さん」とは呼ばない。彼も「彩華さん」とは呼ばなくなった。
昼間夫が家を空けると、二人は互いを「彩華」「健二」と呼び合い、何度も身体を重ねた。
ある晴れた昼下がり。
ドアを開けた瞬間、彩華は健二の胸に飛びつくように抱きついた。
「健二……会いたかった。お願い、早く……」
自分から唇を重ね、深く舌を押し込む。ちゅうっ、ちゅるっ、と音を立ててねっとりと絡め、やがて口を少し離すと、糸を引く唾液を彼の口にたらした。
「お願い……私の唾、いっぱい飲んで……」
健二は喉を鳴らして、ごっくん、ごっくん、と飲み下した。満足そうに息を吐く。
「美味しいよ。彩華。……もう僕がいないと、寂しくて生きていけないね。ほら、おいで」
彩華は彼の言葉に、熱くうなずいた。
健二は屋上を提案した。
「今日は屋上でエッチしよう」
彩華は目を丸くした。
「えっ……屋上? 誰かに見られたら……」
「むしろ、見られた方が興奮するんじゃないか。彩華は」
彼女は顔を赤くして否定した。でも、胸の奥で何かが熱く脈打った。
見られたいという、ずっと隠してきた欲求が、彼の言葉でくすぐられる。
「嫌よ。そんなの……」
「じゃあ、今日はもうしない。明日も、その次も、しない」
健二は静かに、しかしはっきりと言った。彩華の表情が強張る。
もう彼なしでは満たされない身体になってしまっている。拒否すれば、この熱から遠ざかってしまう。
「……わかったわ。でも、すぐに終わらせて」
二人は非常階段を上がり、マンションの屋上へ出た。
昼間の光が強く、風が髪を揺らす。周囲には他の建物の窓が見え、いつ誰が見ているかわからない開放感があった。
重い鉄製の非常ドアを押し開けると、眩いばかりの真昼の光と、吹き抜ける突風が二人を包み込んだ。
マンションの屋上は、遮るものが何もない完全な青空の下だった。
強い風が彩華の髪を激しく乱し、薄手のスカートの裾をパタパタと派手に煽り立てる。
「……っ、健二、本当にここで……?」
思わず声を震わせた彩華の目に飛び込んできたのは、周囲を取り囲む街のパノラマだった。道路を挟んだ向かいのオフィスビル、少し離れた高層マンションの幾重ものベランダや窓ガラス。
下を見下ろせば、幹線道路を走る車の走行音や、遠くを歩く人々の日常のざわめきがかすかに響いてくる。
誰かが双眼鏡を覗けば一発でわかる。カーテンを開けた住人と目が合ってもおかしくない。 昼間の剥き出しの太陽の下、いつ誰に見られても不思議ではない極限のシチュエーションが、息を呑むような恐怖となって彩華の全身を縛り上げた。
見つかれば家庭も、評判も、今までの「幸せな人生」のすべてが音を立てて崩壊する。
だが――その破滅の恐怖と同時に、全身の毛穴が開くような狂おしい背徳の熱が、下腹の奥から一気にせり上がってきた。
躊躇いながらも足を踏み出した彩華の腕を、健二が静かに引いた。
「大丈夫だよ……誰も見てないよ。それとも、見られたい?」
低く掠れた声で囁かれ、彩華の背筋にゾクゾクとした快感が走る。
健二は彼女を屋上のコンクリート壁へと誘導し、ザラついた冷たい縁に両手をつかせ後ろから腰を抱き寄せた。
日差しに焼かれた壁の感触と、吹きつける風の冷たさ。
その直後、背後から健二の逞しい胸板と熱く硬くなった股間が、隙間なくピッタリと彩華の尻に押し当てられた。
「……あぁっ」
「一番恥ずかしいところを、よく見せて」
スカートをまくり上げ、パンティを下される。脚を大きく広げ、尻を突き上げるような体勢で、健二は彼女の尻を割り、アナルに顔を近づけた。
吐息がかかり、次にべっとりとした舌が、きつく閉じた入り口をゆっくりと舐め上げる。
「ひあっ……! だめ、そこ……お尻の穴なんて……」
「彩華の一番恥ずかしいところを、じっくり味わいたいんだ」
れろっ、くちゅっ、と卑猥な音を立てて、健二は執拗にアナルを舐め続けた。
舌先で入り口をほぐし、時折浅く突き入れる。彩華は恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも、腰を逃げることができなかった。
「あああっ……こんなところで……恥ずかしいところ、舐められて……もう、いやぁ……」
そう言いながら、前の秘部からは愛液が止まらずに溢れ出していた。太ももの内側を伝い、床に落ちるほどの量になる。
「んっ……あっ……誰か、来るかも……」
「来てもいい。むしろ、見せてやろう。僕の彩華が、こんなに濡れてるところを」
健二はそう呟きながら、さらに深く顔を埋めた。
見られること、舐められること、すべてが快楽に変わっていく。
「んっ……彩華のお尻、とっても美味しいよ。ちょっとしょっぱくて……。僕が毎日、ぺろぺろしてあげるからね」
舌でアナルをねっとりと味わったあと、ゆっくりと顔を上げ、溢れる愛液を指ですくい、自分の肉棒に塗る。
熱く硬くなった肉棒を、すでにぐしょぐしょに濡れた秘部に押し当てた。
「入れるよ」
ぬちゅっ、と音を立てて、根元まで沈める。彩華は思わず声を上げ、すぐに口を手で押さえた。
「あんっ……!だめ、声……出ちゃう……」
「もっと出して。いっぱい」
健二はゆっくりと、しかし深く腰を動かした。屋上の風が二人の汗を冷やし、それがかえって敏感さを増す。誰かに見られているかもしれないという緊張が、快楽を何倍にもした。
「ひあっ……あっ、すごい……こんなの、すぐ……いっちゃう……」
「いいよ……僕の中でいって」
彩華は彼の背中に爪を立て、短く鋭く達した。内壁が痙攣し、熱い潮が結合部から溢れる。足が震え、彼に支えられないと立っていられない。
健二は彼女を抱きかかえるようにして、満足げに微笑んだ。
「……やっぱり、見られるのが大好きなんだね」
翌日の昼間。 遮光カーテンを閉め切った薄暗いリビングで、健二が改めて提案した。
「次は、配信しよう。顔は目元だけのマスクで隠せば絶対にバレない。……僕たちがここで愛し合っている姿を、画面の向こうの誰かに見てもらおう」
「だめよ……!バレたら取り返しがつかないわ」
彩華は強く首を振り、拒絶の言葉を口にした。
だが――前日の屋上で味わった、白日の下に晒されるあの狂おしい背徳の痺れが、今も皮膚の奥で消えずに疼いていた。
誰かに見られたい。貞淑な妻という檻を壊し、剥き出しの女の肉体を無数の視線で肯定されたい――その底なしの渇望が、理性のブレーキをじわじわと押し戻していく。
「……本当に、顔は隠れるのね? 少しだけよ……?」
震える声で承諾した彩華に、健二は満足そうに目を細めた。
リビングのテーブルの上に小型の三脚が立てられ、スマートフォンのカメラがベッドに向けられる。
二人は黒いマスクを着用し、間接照明だけを灯した。
カチリ、と健二の指先が画面の赤いボタンを押す。
画面の隅に『LIVE』の赤文字が点灯した瞬間、彩華の心臓が激しく跳ね上がった。
レンズの向こう側に、広大なインターネットの闇が直結したのだ。
閲覧者数のカウンターが、数字を刻み始める。 『1』『12』『48』『130』……。 平日の昼間だというのに、アングラな配信プラットフォームに屯する見知らぬ他人が、ものすごい勢いで集まってくる。
《スタイルめちゃくちゃエロい》《隣の男、おっさんじゃん! なにこの組み合わせ》 《もっと近くで見せろ》《昼間から盛ってんなぁ》
スマートフォンの画面下部を、無数の欲望に塗れたコメントが猛スピードでスクロールしていく。冷たいレンズの奥から、何百人もの見知らぬ男たちのねっとりとした視線が、自分の素肌に直接突き刺さってくるような錯覚。
彩華は緊張で息を呑み、硬直していた。だがその時――背後から健二の逞しい腕が伸び、彩華の肩を引き寄せた。
画面の中で、くたびれた中年の男の手が、若く白い女の肌を滑らかに撫でていく。
その瞬間、チャット欄が爆発するように加速した。
《うわ、おじさんの身体ヤバすぎ》 《腕の筋肉エグい!》 《奥さん声漏れてる、最高》
賞賛と興奮のコメントが画面を埋め尽くした瞬間、彩華の中で何かが音を立てて弾け飛んだ。
見られている。名もなき無数の人間たちが、自分たちの一挙手一投足に息を呑み、熱狂している。
健二の筋張った指先が秘部に食い込むたび、彩華の瞳から緊張の色が消え去り、濁った悦楽の光が灯った。
彼もまた、かつて浴びていた大衆の歓声と熱狂を思い出したかのように、カメラの画角を完全に掌握しながら、一切の躊躇なく彩華の身体を貪り始めた。
健二が彼女を押し倒し、体位をシックスナインに変える。
互いの最も敏感な部分を、同時に舐め、しゃぶり合う。
「んむっ……じゅるっ……はぁっ……」
「くちゅっ……れろっ……彩華のここ、とろとろだ。美味い……」
ねっとりとした舌音と、唾液の混じる水音がマイクに拾われる。興奮が高まるにつれ、マスクが邪魔になった。
健二が先に自分のマスクを引き剥がし、彼女のマスクも外した。
素顔を晒したまま、深く舌を絡め、肉棒を喉の奥まで咥え合う。
その瞬間、コメントが溢れ始めた。
「え、これKENJIじゃね?」 「マジで? あの伝説の」 「昼下がりの情事の人だろ」 「ゴールデンフィンガーのKENJIが戻ってきたのかよ」 「エロい身体だな……もっと見せろ」
視聴者数が一気に跳ね上がる。健二は彼女を抱き起こし、背面座位の体勢に変えた。自分の上に跨がらせ、熱い肉棒を彩華の濡れた膣に押し当てる。
ぬちゅっ……くちゅっ。
根元まで沈めた瞬間、彩華の声が裏返った。
「んあぁっ……!入ってる……すごい……」
健二は彼女の膝を外側に開き、観音開きの状態で結合部をカメラの真正面に向けた。
どす黒い肉棒が、ピンク色の秘部を大きく押し広げ、愛液を滴らせながら埋もれている様子が、はっきりと映し出される。
「見て、彩華。僕の肉棒と、彩華のあそこが繋がってるのが……皆に丸見えだよ」
「あああっ……恥ずかしい……! 見られてる……こんなところ、見られてるのに……」
羞恥で顔が真っ赤になる。なのに、内側がきつく締まった。
見られているという事実が、快楽を鋭くする。腰が勝手に動き、彼のものを絞り取ってしまう。
「でも……気持ちいい……みんなに、見られながら……いきそう……」
コメントがさらに過激になる。
「すげー、ばっちり見えてるぞ」 「KENJIの超絶技巧見せろ」 「我慢できねぇ」 「もっと見せろ、もっと突き上げろ」
健二は下からゆっくりと、しかし深く腰を打ち付け始めた。
ぬちゃっ、ぬちゅっ、ぱんっ、ぱんっ、と濃厚な水音と肉のぶつかる音が響く。
片手で彼女のクリトリスを執拗に転がし、もう片方の手で乳房を掴んで乳首を指で捻る。
「あんっ……あっ、あっ……健二の……すごい……奥まで……!」
「コメント、見て。『もっと見せろ』だってさ。ほら、もっと開いて」
彩華は羞恥に顔を真っ赤にしながらも、自ら腿をさらに開いた。カメラに向かって、結合部がより露わになる。爱液が糸を引き、健二の根元を濡らしている。
「みんな……見て……健二の肉棒で……私のあそこ……いっぱいにされてる……ところ……」
「いい子だ。僕の彩華は、本当にエロい」
健二の動きが徐々に速くなる。下から突き上げるたびに、彩華の乳房が揺れ、甘い声が漏れ続ける。
「ひあっ……! だめ、そこ……クリ、いじらないで……いっちゃう……」
「いって。皆の前で、いって」
「あん!……いく、いくっ……健二っ……!」
彩華の内壁が大きく痙攣し、熱い潮が結合部から勢いよく噴き出した。
カメラに向かって飛沫が散り、コメントが一斉に騒めく。
「すぐ抜けた」「俺もまぜろ」「3Pやらせろ」
「潮吹いたわこいつ」「KENJI健在すぎる」 「この女、堕ちてるな」
健二は彩華がいき終わるのを待たず、さらに激しく腰を動かした。
ぬちゃぬちゃと音を立てて中をかき回し、奥を何度も突く。
「僕も出す。中に、出すからな」
「出して……中に、たっぷり出してぇ……健二の、濃いの……」
どくどく、と脈打つ精液が最奥に放たれる。満たされていく感触に、彩華はカメラの前で大きく身を反らし、甘い悲鳴を上げた。
精液が結合部から溢れて垂れ落ちる様子まで、はっきりと映っていた。
「はぁっ……はぁっ……みんな……見てくれて……ありがとう……」
彩華は虚ろな目でカメラを見つめ、力なく健二の上に倒れ込んだ。
コメントは止まなかった。一晩で100万回を超える伝説のライブ配信となった。
翌朝。
彩華はいつものように貞淑な妻の顔で、夫に「行ってらっしゃい」と微笑み、ドアを閉めた。
夫は何も知らない。
「最近、彩華が楽しそうで良かったよ」
彼は靴を履きながら、ふと鼻を鳴らした。
「それに、最近部屋の匂い変わったね。アロマ炊いてるの?」
彩華は一瞬だけ息を止め、すぐに自然な笑みを作った。
「ええ、ちょっとね」
実は、健二の加齢臭を消すために買った消臭アロマだった。
昼間の情事の後に焚いて、痕跡を消すためのもの。それを夫は、ただの良い変化として受け取っている。
「いい匂いだよ。なんか、落ち着くね」
そう言って出かけていく背中を見送りながら、彩華は静かにカーテンを閉めた。
今日も、健二が来る。そう思うだけで、すでに秘部が熱く疼き始めている。
午前中。彩華は買い物リストを見つめていた。
本来なら今すぐ出るはずだった。でも、時計を見る。十一時前。健二が来る時間まで、あと少し。
(……午後でいいか)
リストを畳んで、ソファに座り直す。カーテンの隙間から外を眺めながら、彼女は静かに待った。
もう昼間の時間の使い方が、彼を基準に変わってしまっていた。
夜。
夫が彼女を求めた。
「彩華……今夜、いい?」
彼女はいつものように、優しく頷いた。服を脱ぎ、彼を受け入れる。
だが、中に入った瞬間にわかる。
熱も、硬さも、大きさも、動きも——すべてが健二とは比べものにならない。浅く、早く、すぐに終わってしまう。
「ん……っ」
彩華は声を殺した。身体はすでに健二の熱を知ってしまっている。
夫のものが動くたびに、「早く終わってほしい」という気持ちが強くなる。
終わったら、明日の昼、健二に満たしてもらえる。
そのことだけを考えて、彼女は上手に腰を動かした。健二との日々で覚えた、男を早くいかせる技術。
「ああ、彩華……気持ちいいよ。すごく良いよ……」
夫は恍惚とした声を上げた。
「僕のために、勉強してくれたんだね。嬉しい。愛してるよ」
完全な勘違いだった。彩華は彼の背中を優しく撫でながら、心の中で別の男の名前を呼んでいた。射精され、熱が中に残る。
でも、それは満たされない熱だった。むしろ、欲求不満をさらに募らせるだけのものだった。
夫は満足そうに寝息を立てた。
彩華は天井を見つめ、静かに腿を閉じた。中に残った熱は、満たされないまま冷えていく。身体の奥が、まだ疼いていた。
(……足りない)
隣で規則正しい寝息が続いている。
その音を聞きながら、彼女はゆっくりと手を股の間に滑らせた。すでに湿っている自分の秘部に指を沈めると、小さく息を詰めた。
頭の中に浮かぶのは、夫の顔ではない。薄毛で、加齢臭のする、あの男の顔。
ねっとりとした舌と、容赦なく奥を突いてくる大きな肉棒。
「んっ……健二……」
声を殺しきれず、掠れた吐息が漏れる。指の動きが速くなる。腰が小さく浮いた。
「ああ……もっと……健二……もっと、激しくして……」
隣の寝息は変わらない。その事実が、かえって興奮を煽った。彼女は腿を開き、自分の指を彼のものと重ねて想像しながら、深くかき回した。
「あなたが、欲しい……早く、来て……」
明日の昼が、待ち遠しくて仕方がなかった。
達する瞬間、彩華は枕に顔を埋めて、小さく、長く喘いだ。
一方、隣の家。
健二は暗い部屋で、昼間の彼女の感触を思い出していた。
愛している。本気で、そう思っていた。
けれど、彼女の生活を壊してまで自分のものにしようとは考えなかった。
離婚を切り出すつもりも、夫の前に立つつもりもない。
ただ——。
「戸籍だけの関係なんて、どうでもいい」
彼は独り言のように呟いた。バーコード状の薄い髪が、部屋の明かりに光る。
「体も心も、彩華は一生僕の物だ。もう、逃さないよ」
少し間を置いて、低く続ける。
「もう完全に、僕に虜になったね。……一生、快楽を味合わせてあげるよ」
静かな決意が、彼の低い声に乗った。
明日も彼女は僕を求める。そしてその先も、ずっと。
夫婦の円満な日常は、表面だけは続いていく。
その下で、彩華の身体と心は、完全に別の男に所有されていた。
——終わり。