楽×マリー『オネガイ』その後
に載せていますので、そちらをご覧ください(^^)
万里花が楽にいかがわしい宣言をした日の夜。
楽が寝ているすぐ横で(本当は途中で起きていたが)、万里花は動画を見て最後の詰めを行っていた。
そして、数十分の後、ヘッドホンを外して不敵に微笑む。
「…ふう、よし。これで大体イメージトレーニングは完了しましたわ。あとは…うふふ♪」
楽は再び寝ていて、この笑い声を聞くことはなかった。
そして翌朝。
いつものように、二人で支度をする。
玄関を出ようとすると、ふと、万里花が楽を呼び止めた。
「らっくん!…えり、曲がってますよ♪」
そう言って、楽にすっと近寄り、えりを正す。
「!…やばい、この感じ、超幸せ…」
「♪」
楽はにやけっぱなしのまま、玄関を出た。
学校へ向かいながら、楽が話し出した。
「…普通に一緒に学校来てるけど、これ、千棘たちに見つかったら殺されるよな…」
「うふふ♪だからいつもの道とは違う道を通ってるのでしょう?♪」
万里花との関係を言うのは簡単なのだが、最近の千棘・小野寺・鶫の行動の変化に戸惑い、未だに恋人関係のことを言いだせずにいた。
と、言っても、お互いの呼び名が変わっていたりその他諸々の行動から、おそらく二人はもう付き合っているのだろう、と言う見当はつけられていたのだが。
そのため、二人はいつものルートとは違う、少し遠まわりになる道を選んでいた。
「わりいな、こんな遠まわりさせて…」
楽は、少ししゅんとした顔を万里花に向けた。
「らっくんのしゅんとした顔、かわいいですわ♪あ、そうじゃなくて…。
いいんですよ?私としては程良い運動になりますし、何より、らっくんと居られる時間が長くなるんですから♪」
そう言って、にこっと笑う。
朝の陽気に、よく似合う笑顔だった。
「ぜ、前半は…こほん。…万里花、かわいすぎ…。」
顔を赤くして、俯きがちに言った。
「え?♪今何ておっしゃったんですかー?♪」
「な、何回も言えるかっての!」
そんな、いつも通りのやりとりをしていた。
しかし楽の頭の中では、万里花の昨日の宣言が頭の中でぐるぐると巡っていた。
そんな状態でいるためか、授業にも身が入らない。
「(…うう、いつ、どこでされるかも分からないまま待つってのは中々きついな…すぐってことは無いんだろうけど…)」
そんなことを思いながら、ちらりと万里花に目をやる。
「(…なんで俺が見た時点でこっちを見てんだ…)」
そんな風に思っていると、LINEの通知が入る。
そっと見てみた。
「私、授業中はらっくんを見ているか、夢の中でらっくんと戯れているかの二択ですの♪」
「…。…いや、授業聞こうぜ…。…いや待て、何で俺が考えてることがわかったんだ!?」
根が真面目な楽としては、これはそのうち何とかせねばと思うカミングアウトだった。
休み時間。
「らっくん♪ちょっと、良いですか?」
別教室へ移動中、万里花が楽を呼び止めた。
校舎の廊下の隅の方で、人があまり通らない場所であった。
「(うお…まさか…)どうした、万里花?」
平静を装っていたが、内心気が気ではなかった。
そんな楽の心を見抜いているのか、万里花はにまっと微笑む。
「うふふー…♪」
「な、なんだよ…?」
呼び止めたにも関わらず、万里花は何か話題を切り出す訳でも無く、にこにこと笑いながら楽を見ている。
「…?…!」
その視線が辿る先を見ていると、楽の顔の方から徐々に下に降りてきて、足の付け根の方まで降りてきた。
明らかに、楽のモノに視線をやっている。
「…な、なんだよ…?」
この、言い方がいけなかった。
不審がりながらも、どう考えても期待しているとしか思えない言い方だったのだから。
この、楽の語調と表情を見て、万里花は更に大きくにまっと笑う。
「…うふふー…♪♪」
何か言う訳ではなかった。
そして、恍惚とした表情で、ゆっくり、舌なめずりをした。
「…!…いって…」
楽は、視線と、表情と、ちょっとした挙動だけで、いとも簡単に勃ってしまった。
「…なんでもないです♪」
「…え?」
万里花は、そう言うとあっさり向きを変え、小走りで行ってしまった。
「…な、なんだよそれ…」
ぽつん、と残された楽は、肩透かしを食ってしまい、呆然と立ち尽くすのであった。
昼休み。
二人は屋上で弁当を食べていた。
この行動自体はいつものことなのだが、今日の状況が状況なだけに、楽の気持ちは落ち着かなかった。
「…なあ、万里花、さっきの休み時間のは…」
「ああ、あれですか?ちょっと焦らしてみようかと思いまして♪」
「…おまえなあ…」
ごく正直に言われて、呆れの言葉しか出ない楽。
「…どうですか?」
万里花が楽に顔をずいっと近付ける。
何とも言えない、感情の読み取りづらい表情に楽はどきっとする。
万里花の目は、楽の目を真っ直ぐに見つめて、楽が例え何を言おうとも、本音を目から引き出そうとしているかのようだった。
「…な、何がだよ」
質問してはいる。が、恐らくこのとぼけ方も、万里花にはわざとだと見透かされている。
そんな気がして、楽は『俺ももうちょっと、本音を隠す練習した方がいいのかな…』などと心の中で思ったりした。
「…うふふ♪…舐めてほしいですか?」
「んぐっ!?げほっげほっごほっ…!」
「きゃっ!らっくん、しっかりなさってくださいまし…!」
表情をごまかすように食べ物を口に含んだ瞬間に、万里花にずばり聞かれてしまったことで、思い切りむせてしまった。
「…けほけほっ…ふう…わりいわりい」
「あうう、ごめんなさい…」
「いや、気にすんな」
涙目で謝る万里花の頭を撫でる。
「うう…こほん、では…舐めてほしいですか?」
「…なんで改まっておいて、さっきより高いテンションで聞けるんだ…」
目を輝かせながら質問してくる万里花に、楽は驚愕していた。
「…いや、その、まあ…」
『はい!期待してます!』などと言える訳もなく、楽はどもった。
だが、次の瞬間。
「はーい、わかりましたー!」
「!?うおっ!?」
弁当箱を脇に置き、ベンチに座っている楽のベルトを外し、いとも簡単にズボンをずり下ろした。
あまりに突然の行動に、楽は焦る。
「お、おい、そんないきなり…」
パンツ姿で慌てる楽。
「えへへ…でももう、こーんなになってますよ…?」
万里花はにこにことしながら、楽のモノをパンツ越しに撫で回す。
万里花が言う通り、すっかりぱんぱんに腫れ上がっていた。
「…う…」
ぐうの音も出ない。
「うふふ…さーて、どうしましょうか…♪」
にこにこと笑いながら、楽のモノを撫で回す。
楽は、期待感のあまりにどうにかなりそうだった。
しかし。
「…あ、やっぱり…」
「え…」
思いとどまったかと思うと、万里花は急にまさぐるのを止めて、ズボンを引き上げてしまった。
「な、なんで…」
まるでお預けをくらった犬のように、物欲しそうな顔で万里花を見つめる。
「(あん、もう…らっくんのこの顔、たまらない…♪)今はもう時間もあまり無いですから…放課後にしましょう?…体育倉庫で待ってます♪」
最後の言葉は、耳元で囁くように言った。
「…!」
楽は、万里花の言葉を聞いて、ごくりと息を呑んだ。
「それじゃあ、行きましょう♪」
そう言うと万里花は、何事も無かったかのように軽やかに歩いて屋上を出てしまった。
「…我慢出来るのか、俺…?」
あまりの焦らしに、残りの授業中耐えられるか不安になる楽であった。
そして放課後。
チャイムが鳴った瞬間に楽は立ち上がり万里花の下へ行こうとしたが、プリントを集める仕事をすることを忘れていた。
焦りやいらいらを周りに悟られぬように必死で隠しながら、早急に作業を終わらせる。
終わらせた瞬間に、ばっと万里花の席を見たが、もう彼女は居なかった。
「…早く…!」
楽は小走りで教室を抜け出した。
…はっ…はっ…はっ…
息を切らせる音が聞こえる。
楽はようやく体育倉庫に辿り着いた。
実際の時間は2~3分であったのだが、楽の体感ではまるで何十分もかかったかのように感じた。
息を荒げながら、倉庫の扉を開ける。
そこには、万里花が既に待っていた。
「お仕事お疲れ様です♪そんなに急がなくても、私は逃げませんよ…?♪」
そう言いながら、万里花は下着を手際よく脱ぎ捨てていた。
「…何をしてるんだ…?」
「うふふ♪全裸になるのは、流石に他の人が来たときにまずいかなと思いまして。それで、脱がなくてもらっくんも私も興奮出来るように、下着を脱いでみました!♪ちゃーんと上下脱いでますよ?♪」
そう言うと、上下の下着を指で掴んでひらひらとさせた。
万里花の制服には、彼女の両突起が浮かび上がっている。
ロングスカートを履いているが、いつもよりもヒップのラインが見えやすくなっていた。
「な、なんつう分かりやすい理由…」
呆れるしかなかった。
「うふふ~、でも、ちゃんと効果は出ているようですね?」
万里花の言葉を聞いて、楽は視線を下にやる。
「…そのようで…」
正直にも程がある自身の身体に、楽は呆れてしまった。
「♪それでは…♪」
そう言って万里花が楽に近付く。
「…っ」
楽は急に緊張したのか、固まってしまった。
「うふふ♪力を抜いてくださいまし…こちらへどうぞ♡」
そう言うと、マットが下に敷いてあり、跳び箱が背もたれの代わりになる場所へ誘われた。
「こちらに立って頂けますか?…えいっ!♪」
「うお!?」
ずるり、とズボンを脱がせる。
しかも今度は、パンツごとだった。
楽の凶悪なモノが、倉庫の中でそそり立つ。
「えへへ…すごい匂い…嗅いでるだけで妊娠しちゃいそう…♡」
楽のモノをゆっくりと掴み、裏筋やカリの匂いを嗅ぎながらはしたない言葉を口にする万里花。
今までは、手でしごくことはあれど、直接口を付けることはなかった。
しかし、今日は違う。確実に、口を付けられる。
楽の期待は、否応なしに高まった。
「…それじゃ、頂いちゃいますね…?」
「…っ」
万里花の言葉で息を呑む楽。
そして、次の瞬間。
…ぺろっ
「!!!」
たった一舐めされただけで、楽の背中に電気が走った。
その反応を見て、万里花は更ににこっと笑う。
「…♪」
首の角度を変えながら、竿の部分やカリを舐めまわす。
「うおっ…うぐっ…」
楽の呼吸が、再び荒くなる。
楽の膝は、がくがくと震えていた。
この時点での快感も十分だったのだが、この後の展開を考えると、期待だけで気をやってしまいそうだった。
万里花は、そんな楽の反応を楽しみながら、舐める場所や速度を次々と変えて行く。
そして、一度舌を離すと、亀頭をじっと見つめた。
「それじゃ…らっくんのおちんちん…きゃっ♡」
万里花がその言葉を口にしただけで、楽のモノは更に怒張した。
「…おまえが、そんな上品な顔で言うのは反則だろ…」
「…えへへ♡」
かわいらしく微笑む万里花を見て、楽は自分の胸がきゅんと鳴るのを感じた。
「それじゃ、改めて…。らっくんのおちんちん、食べちゃいますよ?ね?食べちゃいますよ…?」
そう言いながら、今まで以上の速度で楽のモノを舐めまわす。
「頂きまーす…あむっ!」
「!?うああっ…!!」
万里花は、深々と楽のモノを咥え込んだ。
あたたかいものに包まれる未知の感触に、楽は悶える。
思わず、背筋がびくんと反り返った。
万里花の膣内に入れるときもとてつもなく気持ちの良いものであったが、そのときは自分の気持ち良さよりも、万里花の反応を見る喜びが優っていたため、自身の快楽についてはあまり考えていなかった。
しかし今は、完全に自分だけが一方的に快楽を享受している。
万里花の頬は楽のモノに沿ってぼこんと膨れ、表情は恍惚としている。
この顔を見て、楽はまた、たまらなく欲情した。
「んぐっ…んぶっ…んむぅっ…♡」
決して歯が当たらぬよう、優しく出し入れする万里花。
その間も、手で絶妙に玉を撫で、口の中で舌を使って亀頭をつつく。
「…お…あ…!」
歯を食いしばり、薄暗い宙を見つめる。
跳び箱に背中を預けて立っていたのだが、快感に耐えられなくなり、徐々にずり落ちる。
ずり落ちている間も、万里花の両手は楽の腰骨を押さえ、楽からぴったりくっついて離れないようにする。
…はっ…はっ…はっ…
…ぐじゅっ、じゅぽっ、ぴちゃっ、じゅるるっ…
倉庫に響くのは、楽の荒い息遣いと、それ以上の音量でいやらしく立てられる、万里花がしゃぶる音であった。
「んぶっ…ぷはっ…らっくん、おいしいよぉ…んぶぐぅっ…!」
「!!」
万里花は少しだけ喋った直後に、更に深く咥え込んだ。
むせる直前まで喉の奥深くに咥える。
その快感に楽は打ち震え、背筋を更に大きく反らせた。
「うおああ…!ま、万里花、無理すんなよ…?」
この感覚に溺れそうになったものの、万里花への心配がそれを勝った。
楽の言葉を聞いて、万里花は口を放す。
「…もう、らっくんたら、本当に、本当にお優しいんですね…♡」
万里花はそう言うと、楽のモノに愛おしそうに頬ずりをした。
「でも…たまには、私のことをもっと乱暴に扱ってくださってもいいんですよ…?」
「え…」
万里花は楽の両手を自分の後頭部に回した。
「今から…あなたの好きなように、私の口を使ってくださいまし♪」
うっとりとした顔で、口を大きく開け、舌を垂らした。
「さあ…楽様…♡」
楽の中で、ぷちん、と理性の糸が切れる音がした。
「…」
「むぐぅっ!?おむっ、んぐっ、ぶぐっ、んぶっんぶっんぶっ…んんんっ…!!」
楽は立ち上がり、無言で自らのモノを万里花の口にねじ込んだ。
手で万里花の顔を引き寄せ、同時に腰を激しく打ち付け始める。
息遣いは先程までより荒々しくなっているが、目の色は明らかに冷たくなっている。
むせそうになるのを、なんとか我慢しながら従う万里花。
目線だけ上に上げた時、楽の冷たい目を見て、完全にスイッチが入ったと確信する。
そして、自分の背筋にぞくぞくとしたものが走るのを感じた。
…ああ、今から自分は、この人にめちゃくちゃにされるんだ…きっと呼吸もろくにさせてもらえないんだ…きっとどんなに苦しくても、この人は休ませてくれないんだ…
そう思ったとき、万里花の太ももを温かい液が伝った。
その後もひたすらに乱暴にねじ込まれる楽のモノ。
万里花はその中でも、懸命に舌を駆使して楽の亀頭や裏筋を愛撫する。
時折、楽は快感に耐えかねて、一瞬だけ腰を引いて震える。
そしてまた、ピストンを始める
幾度となく、この行為が繰り返された。
そして、ふと、楽が自らのモノを万里花の口から引き抜いた。
「…けほっ…。…?」
万里花が不思議に思い見上げると、楽は目の色がいつものように戻っていた。
万里花のことを気遣って、頬を優しく撫でる。
「…大丈夫ですよ、もうじきイケますでしょう?そのときまで、どうぞなんなりと…♪」
頬を撫でる手を愛しそうに触りながら、万里花が幸せそうに囁く。
「…わかった」
「!!んぶぅっ!!」
目の色は優しいまま、再び万里花の口にねじ込み、腰を打ち付け始めた。
「…ぷぁっ、楽様…楽様…楽様…♡」
勢い余って、楽のモノが一瞬口を離れた瞬間に、愛しそうに恋人の名前を何度も呼ぶ万里花。
この状況での様付けの呼び名は、楽の征服欲をたまらなく刺激した。
「万里花…万里花…万里花…!!」
「んぶぅあっ…んぐぅ…ふむぅぅ…♡」
楽は両手で万里花の頭を撫で、耳を刺激し、首筋をなぞる。
万里花は両手を楽の両膝の裏に回し、背筋を反らせて出来るだけ楽と密着する。
楽は快感で頭がちかちかして、今にも意識が飛びそうになっていた。
万里花も、足元のマットを自らの液でびしょびしょに濡らしていた。
二人の、二人だけの、たまらなく、幸せな時間だった。
そして、間もなく。
「万里花…万里花…出るぞ…出る、出る、出る…!!」
「んぶぁっ…むごっもごごっ…♡(来てっ出して…♡)」
どぶっごぶぶっごぼぼぼっごぶごぶっ…
万里花の口の中に、楽の精が大量に放たれた。
昨晩からどきどきしていた上に、何度もお預けをくらって、最後にこれだけの行為を経ての射精である。
通常の量で済む訳がなかった。
あまりの量に、口からどころか、鼻からも逆流して噴き出しそうになる。
しかし、それでも万里花は一滴もこぼさず、すべて飲み込んだ。
飲み込みながらも万里花は楽への愛撫を止めなかったため、その快感で楽は腰を落とし膝立ちになり、やがてぺたっと座り込んだ。
…はっ…はっ…はっ…
二人の荒い息遣いが聞こえる。
万里花は、ちろちろと舌でつつき、最後に数回吸い上げると、名残惜しそうに咥えていたものを放した。
そのとき、万里花の唾液と楽の精が混じり、淫猥な糸が二人を繋いでいた。
「…これは…気持ち良すぎるな…はまっちまったらどうしよう…」
万里花の頭を撫でながら、うーんと悩む楽。
「あら♪私は毎日でもして差し上げたいのですけれど♪」
少し首を傾けて、にこやかに微笑む万里花。
「え…本当に?」
「はい♪お掃除やお食事の用意だけでなく、夜伽や…あら、この場合は朝伽と言えばいいのですかね?朝伽と、昼伽と…」
「!?ま、待て待て、朝に昼にって…学校行く前と学校の途中でもやる気か!?」
「あら…らっくんはしたいのかなと思ったのですが…ちがいますか?もちろん、私もしたいのですよ♪」
そう言って笑う万里花を見て、楽は再び胸がきゅんと鳴るのを感じた。
「…何回俺をどきどきさせれば気が済むんだよ、おまえは…」
「えへへー♪…何十回でも、何百回でも、何千回でも、何万回でも…♪」
万里花はそう言うと、ゆっくりと楽に抱き付く。
「それで…したい、ですか?」
「…はい」
「よろしい♪」
楽は観念したのか、ゆっくりと抱きしめ返した。
「そろそろ行くか」
「はい♪」
しばらく抱きしめ合った後、二人は立ち上がった。
「あ、ここの処理しなきゃな」
「ああ、それは大丈夫ですよ♪」
「まさか、右助さんに頼んであるんじゃ…」
不憫の王・右助を思い出す。
「ああ、彼には刺激が強すぎますので♪ここは…」
万里花の言葉を合図に、本田が登場する。
「…本当に、いつもいつもお世話になります…」
「今回は私がやりますが…その、流石に刺激が強いので、次回からは一条様がやって頂けると…」
本田が少し口ごもりながら言った。
顔がほんのり赤くなっている。
彼女にしては珍しい、と言うより、楽にとっても、万里花にとっても初めて見る姿だった。
「…あ、ですよね…そうします」
何とも言えない気分になりながら、倉庫の扉を開けた。
どちらから言うでもなく、二人は手を繋いでいた。
しかし。
次の瞬間。
「ん」
「あら」
「え」
倉庫から出て来た楽の目と、千棘の目がぱったりと合った。
楽は顔が固まったまま、万里花と繋いでいた手を反射で離してしまう。
その反応に、万里花は少しだけ拗ねるのだった。
「ち、ちち、千棘…なんでここに…」
「何って…先生があんたを呼んでて、カバンもあるから探しに来たんだけど…」
説明をしながら、倉庫をちらっと見る。
「ふーん…なーにやってたのかな…けだものさん…?」
「…ええっ、と…ですねえ…」
今回は何一つ言い返すことができないため、どもりにどもる楽。
冷や汗が大量に流れ出ていた。
そんな楽を一瞥すると、倉庫につかつかと近付いて行く千棘。
がららっ、と扉を開ける。
「…なに?この匂い…」
訝しげに眉をひそめる。
本田は既に、一時撤退していた。
「(やばい死ぬ誰か助けて)」
楽は内心恐怖で死にそうであった。
そのとき。
「あら、何をしようと私たちの勝手じゃありませんか?ねー、らーっくん?♪」
「ば、ばか、おまえ、このタイミングで…!」
「ちょ、ちょっと万里花!?」
万里花がこれ見よがしに楽に抱き付く。
「えー?よいではありませんかー♪」
そう言って、楽の股間をまさぐり始める。
それを見て、千棘の顔が真っ赤になる。
「!!!…うう…ば、ばかー!!!」
「うわっ!…あ、あれ…?」
てっきり、いつものようにぶん殴られるものだと思い、思わず目を伏せた。
しかし、何も起きないため不思議に思って目を開けると、千棘の姿が無くなっていた。
どどどどどっと言う足音を立てながら、ものすごい速度で走り去る千棘の後ろ姿だけ、わずかに確認することが出来た。
「…ど、どうしたんだ…?」
楽は呆然としながら、千棘の走り抜けた後の体育館に立ち尽くしていた。
走りながら、千棘の頭の中では色々な思いが巡っていた。
「(なによ、なによ、なによ…!あたしだって楽とあんなこと…ってちがう、そんなことあいつとしたい訳じゃ…あ、そんなことじゃなくて…ああ、もう!)」
ききっ、と立ち止まる。
大量の埃が、廊下にぱたぱたと舞い落ちた。
「…ちがわない。私…楽と話すだけじゃ足りないんだ。…あいつに、もっと触れたいよ…」
自らの本音に気付いた千棘。
そのとき、お腹の奥が、じわっと熱くなるのを感じた。
続く。
実は今までずっとしないようにしていた行為だったので、せっかく書くなら濃厚に書こう!と思ったら…内容だけで言えば極めてシンプルなのに、1話の字数が今まで最大になりましたw
今後の構想もだいぶ練られて来たんですが、一つ一つじっくり書きたいので、本格的に多人数になる展開はもう1~2ヶ月かかると思います。途中過程もじっくり楽しんで頂けたら嬉しいです!
ToLOVEるの小説も(まだ2話分だけですが)R-18の方に書き始めました。アイディアが浮かんだ方を優先で書くので、少し更新のペースがゆっくりになるかもしれません。
今後とも、よろしくお願いします(^^)!
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!