前回から時間は更に遡る。
土曜のデートの、鶫が楽に対して仕掛け、その現場を発見した万里花が鶫を人目につかない茂みの中へ連れて来たところ。
鶫の腕を掴んでいた万里花は、その手をぱっと放す。
「鶫さん、そこにお座りなさい」
万里花が指定したのは、木の真下であった。
「は、はは、はいい…」
鶫は相変わらずぶるぶると震えている。
目は、ギャグマンガでしか見ないようなうるうるした目である。
鶫が正座したのを確認すると、万里花はゆっくり話し始めた。
「…そんなに怖がらなくてもいいですよ」
「…へ?」
万里花は穏やかに微笑んだ。
「らっくんへのあのようなアプローチ、それ自体は…私とて似たようなことはたくさんやってきましたから」
「あ…そ、そうなの…か…」
鶫は万里花の言葉を聞いて、一気に安心する。
「 で も 。 」
万里花の言葉に反応した鶫はびくっ!!と、飛び跳ねそうになった。
「私とらっくんとの逢瀬を、わざわざ私の目の前で邪魔しようとは…いい度胸をしていますね…?」
顔は笑っているのだが、背後が大炎上している。
「(うああ…こ、怖いよおおお…!!!だ、だが、ここで屈してしまっては今後の行動に支障をきたしてしまう…!それは、お嬢や小野寺様にまで影響すること…ここで負ける訳にはー!)」
「何を考えているか手に取るように分かりますよ、このつぐむっつり」
「ほがあ!!?」
鶫の決意も束の間、万里花の先手であっと言う間に何も言えなくなってしまった。
「う、うう…わ、私だって、あいつともっと一緒にいたいのだーーー!!!」
言い訳にもならない、素直な自分の感情をさらけ出す。
若干、と言うより、かなり、ヤケが入っていた。
「あら、それだったららっくんをデートに誘えばよろしいではないですか♪」
「え…」
万里花があっさり言った言葉に、鶫は面食らう。
「え、あ…い、いいのか?」
「もちろん♪だってそれに乗るかどうかはらっくんの意志ですから♪将来の伴侶たるもの、それくらい許容できなくてどうしますか!」
えっへん、と万里花は自慢げに胸を張る。
「…な、何と言うドヤ顔…」
鶫は呆気にとられている。
「…でも」
「え?」
「あなたがこの場で全力で謝らなければ、私もあなたと同じように、デート途中に乱入して、らっくんに好き放題しますよ?…あなたの存在なんて忘れるくらいに。」
目が冷やかになる。
「…!!」
しかし、その後すぐに万里花の目は元に戻った。
そして語調もいつもの調子に戻る。
「…あなた方が恋敵なのは、初めから分かっていたことです。だから…せめてらっくんと本当に二人きりになれるときは…そっとしておいて、くれませんか?私は…本当に、らっくんが好きで、好きで、…愛しているんです。」
万里花は切ない表情を浮かべた。
「…た、橘万里花…」
「まあ、今日は最後に小野寺さんが仕掛けてくるのは流れ上分かっています。今日までは仕方無いとしましょう。」
「…あ…」
万里花の言葉で、万里花の楽に対する想い、そしてライバルである自分達への思いがわかり、鶫の中で罪悪感が急速に膨らむ。
そして。
「…す、すまない…」
ぽそり、と呟く。
「ん?」
「す、すまなかった。今回は本当に私が悪かった。許してくれ、とは言わない。本当にすまなかった。」
心の底からの謝罪だった。
「…ふう、ま、いいでしょう♪」
万里花はにこっ、と笑った。
「…あ、ありがとう…」
万里花の笑顔をみて、鶫はほっと一息ついた。
しかし。
「さーて…と…」
万里花は急に荷物をごそごそと漁り出す。
「あ、あの…万里花さん…?」
その不審な様子に、急に不安感が募る鶫。
「ああ、何をしてるか、ですか?
もちろん、あなたへのお仕置きグッズを用意してるんですよ♪」
ぶぼばばばっっっ
盛大に吹き出した。
「んなーーー!!?な、なんで、だってさっき…!」
「え、許すのと罰しないのは別問題ですよ?あなたは薬の件×2に王様ゲーム、それに今回と…もう、たまった罰が多いこと多いこと♪」
「うあ…そ、それを言われると…」
後ろめたいことが多すぎて、鶫は何も言えなくなる。
「さてさて…あ、ありましたわ♪
じゃーん!」
<アイテム類>
・ローター×3
・ボールギャグ
・拘束用ベルト
「んなーーー!!!??ちょ、ちょっと待て!!!」
鶫はアイテムを見るなり、全力で慌てだす。
「あらー♪これを見てすぐに何が起きるか分かるなんて…よっぽどのスケベですね、鶫さん♪」
「だ、大体どこから…」
ぱちんっ、と、万里花が指を鳴らす。
「はっ」
音も無く、本田が現れた。
「もう大丈夫よ、ありがとう」
「はっ」
そして再び、音も無く消えた。
「…な、何と言う…」
従者の身体能力の無駄遣いっぷりに、鶫は呆れ返る。
「ああもう、ここまでのくだりで思いの外時間を食ってるのですからさっさととろけてください」
「急に雑になった!?」
鶫も思わずツッコむ。
「あ、私、ご存じの通り力がとてつもなく弱いので…一切抵抗しないでくださいね?抵抗されたら…後でもっとひどいことしますよ…?」
「…は、は、はい…」
再び圧力を強める万里花に、鶫はぶるぶると震えながら応じる。
「じゃあ、まずは…♪」
「…っ」
万里花は、(何故か)手際良く鶫の両腕を頭の後ろで組ませ、両手首を重ねて固定した。
「そして次は…」
「ば、ばか、こんな恥ずかしい体勢…!!」
鶫は一気に顔を赤らめる。
足をМ字に開かせたのである。
ミニスカートを履いていたため、鶫の下着が露になってしまった。
…はっ…はっ…はっ…
その体勢のまましばらく万里花にじっと見られ、否が応でも緊張が高まる。
「…ど、どうする…つもりだ?」
「んー、ここまでで大した反応が無かったらここでやめるつもりだったんですけど…鶫さん、反応が良いどころか、嫌がりながらも次の行為を期待するって言う一番いやらしい反応を見せてくれました♪なので、ここからどんどん責めますね♪」
「ほわあ!!?ば、ばか、おまえは何を言って…」
「うるさい。あまり騒がないように。」
「んぐー!!?」
万里花は鶫の言葉を遮るように、彼女の口にボールギャグをはめ込んだ。
下着を露にした状態で開脚し、ボールギャグを咥えて顔を赤らめている美少女。
例え男でなくても、欲情を煽るには十分であった。
「…」
「!?むぐー!むぐぐー!!(だめー!やめろー!!)」
万里花は無言で証拠写真を押さえていた。
「記念です、記念♪」
「むぐぐぐー!!むぐー!!(何のだー!!こらー!!)」
「よし、まずは…」
そう言うと、鶫の上着のボタンを外し始めた。
あっと言う間に、ブラが露になる。
「むぐぐー!」
「はいはーい、焦らしませんよー♪」
そう言うと、今度はあっと言う間にブラを外してしまい、鶫の乳房が外気に晒されてしまった。
「…!!」
あまりの恥ずかしさに、鶫の目はぐるぐると回りショートしかけている。
「…よし♪」
「…んぐぐぐぐーーー!!!」
万里花は鶫の胸を、何の躊躇もなく揉み始めた。
ただ強くするだけでは痛いだけと分かっているため、鶫の弱い所を探し、少しでも感じやすいところを全力で責める。
「んぐ…んぐう…!」
もはや抵抗する意思すら削がれ始める鶫。
「だいぶ感じてくれてますわね♪じゃあ次は…えいっ♪」
「んぐぐーーー!!?」
今度は鶫の両突起を強くしごき始めた。
敏感になっている鶫は、急に強い快感が頭に叩き込まれ、発狂しそうになる。
「…~~~!!!!!」
くぐもった声で、全力で喘ぐ鶫。
「まだまだ~それそれ~♪」
「…~~!!…~~~!!!…~~~~!!!!」
万里花は楽しくなってきたのか、ノリノリで突起責めを続ける。
鶫は断続的に痙攣をして、その度に後頭部がぶつかりそうになったが、万里花が突起を引っ張ることでそれを無理やり止められていた。その止める行動でもまた感じてしまうため、もはや快楽の逃げ場が無かった。
そして、気付くと、声を上げることすら出来なくなっていた。
「それじゃあここに…ほいっ、と♪」
「!?」
先程用意したローターを、鶫の両突起に固定した。
「それではスイッチを…ま、鶫さんなら身体が丈夫でしかもドМですから、いきなり強にしますね♪」
「~~~!!!」
鶫の抵抗も虚しく、万里花はスイッチを強に入れた。
「んぐぐ…んぐ…んぐう…!!!」
鶫の背中に電気が走り、背筋を反り返らせる。
「うふふ…口に咥えたままなのは苦しいですか?」
「…!」
鶫はこくこく、と頷いた。
実際、この状況下で口でいつも通り呼吸が出来ないのは相当苦しかった。
鶫の唾液も、先程から垂れっぱなしになり、彼女の衣服をぐちゃぐちゃに汚している。
「外したいですか?」
「!…!」
再び、頷く。
「うーん…外さない方があなたのためだと思いますが…ま、いいでしょう♪でもその前に、これを着けてからにしましょうねー♪」
「!?…!!…!!」
「この辺かな…?あ、そうですね♪よっと♪」
万里花はもう一つのローターを取り出すと、それを鶫の下着の中に押し込み、突起に当てがった後に下着で固定した。
「手で責めたら、あなたの匂いが私に染み付いてしまいますから…道具で我慢してくださいね♪それじゃあ、口を楽にしてして差し上げますね…♪」
「…ぷはっ!ま、待って…!!」
この状況で自由に言葉を発することが出来るようになったことが、非常にまずいことに気付く。
先程の万里花の言葉の意味にも同時に気付いた。
「スイッチ…オン!♪」
入れたのは、もちろん、強だった。
「…うあ、うう…ああああああ!!!!!」
鶫は声を抑えることもできず、全力で喘ぎだす。
敏感になった3つの突起に強い振動を加えられるのだから、たまったものではない。
「や、やめ、やめてくれ…おね、お願いです、止め…て…止めて…!!」
涙目になりがなら懇願する。
「あら、かわいい顔をしちゃって…♪でも、大丈夫ですよ?」
「え…?」
次の瞬間、万里花がリモコンのボタンを押すと、3つとも動きが止まった。
「あ…」
突然訪れた静寂に、鶫は戸惑う。
わずかばかりの安心感が、鶫を包み込んだ。
「さて、次はどうなりますかね…♪」
「…え?それはどういう…んあああああ!!?」
安心したのも束の間、右の突起には強い振動、左の突起には微振動、下の突起には中くらいの振動が起きる。
「な、どういう…んぐううう…!!」
「このモードは一定時間経つごとに一度全てオフになった後、ランダムに強・中・弱・オフのどれかになるんですよ♪運が良ければ3つとも振動しませんから♪」
「そ、そんな…んぐううう!!?」
万里花の説明に返答をする間もなく、鶫は再び、全身を激しく痙攣させた。
「さてと…じゃあ私はこの辺で♪」
そう言うと、万里花は何事もなかったかのように立ち上がる。
「!?ちょ、ま、待ってくれ…これを外してくれないと…!!」
その様子を見て、鶫は本気で焦り始める。
「大丈夫ですよ♪先程桐崎さんたちが近くにいるのを確認しましたし、もうじき探しに来てくれるでしょう♪それにここは本来人が全く通らない場所ですから、…あなたが声を抑えることが出来れば、他の人には見付かりませんよ?」
そう言って、冷やかに微笑んだ。
「あ、ま、待って…そんな…無理だ…」
「え?何が無理なんです?」
「…こ、声を出さないのなんて…無理だと…言ってるんだ…」
鶫の語気が徐々に弱くなる。
「どうしてですか?」
そんな鶫を見て、万里花は責めの手を休めないどころか強めて行く。
「…そ、そんなこと、言える訳…」
「じゃあ、3つとも強にしましょうかね~えいっ!」
「うああああ!!?ま、待って、言うから、言うからあ!き、気持ち良すぎて声を我慢出来な…んあああああ!!!」
鶫の自白を待たずに、一瞬でローターの振動を強にする。全く容赦が無い。
「えーなんですかー?ローターの音でちゃんと聞こえませーん♪」
楽しそうに万里花が聞こえないフリをする。
「ひっ、ひぐっ、待って、息、できな…あっ…かはっ…」
鶫は涙を流しながら、虚ろな目で万里花を見つめて全身を痙攣させている。
「あら、流石にやりすぎましたかね?…えいっ」
「あ…うあ…」
完全にオフにはせず、3つとも弱にした。
「さあ、言ってください」
「あ…き、気持ち良すぎて、声を抑えるなんて出来ないんだ…」
もはやどこを見ているか分からないような焦点の合っていない目で、鶫が言った。
「よろしい♪では、特別にボールギャグを戻してあげましょー!あ、ローターはさっきのモードに戻しますから、ドキドキ感を楽しんでくださいね♪ではではー♪」
「むぐー!?むぐ!んぐぐ!!…んぐ…う…」
両腕を後ろに縛られ、乳房を露にし、足はМ字に広げられ、そして3つの突起にローターを着けられ、ボールギャグで声が漏れない代わりに助けを呼ぶことも出来ない状態にされたまま、鶫は万里花に放置された。
「…むぐぐ、むぐむぐ…(…誰か…助けて…)んああああ!!!」
茂みの中に、美少女の、甘ったるいくぐもった声が響いた。
その後、千棘たちに救出されるまでの時間は10分程度だったのだが、その時間は鶫にとって永遠にも感じた。
千棘たちの声が聞こえたとき、助けを求めることも、自分の状況を伝えることが出来ない状況は、どうしようもなく恥ずかしく、どうしようもなく情けなくてみじめで、どうしようもない程の…羞恥心と、それに伴う快感を覚えた。
「…ふう。やりすぎたかしら…?まあ、あれくらいがちょうど良いですわね♪…らっくんのSっぷりが移ってしまいましたかね…?…うふふ、後でいっぱいいじめてもらいましょ♪」
そんな風に独り言を呟きながら、万里花は楽の下へと戻ったのであった。
続く。
鶫と万里花だったら、自然と万里花がSになりました。まあそれも今後の展開次第でいくらでも…と言った感じでしょうか。
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!