進め!アシスタント道 作:ろくりん
作業部屋の隣にあるバスルームから、シャワーの勢いよく降り注ぐ水音が微かに聞こえてくる。
先ほどまで、ヨウの目の前で限界ギリギリのコスプレ七変化を披露していた早坂ユイは、大量の衣装を着替えて汗をかいたからと言って、一人で先にお風呂へと向かってしまったのだ。嵐のように騒がしかった後輩アシスタントが席を外したことで、タワーマンションの作業部屋には、パソコンの冷却ファンの単調な唸り音と、少し強めに設定された冷房の風の音だけが残されていた。
そして、部屋の中央に敷かれた仮眠用の広いマットレスの上には、葛城ヨウと、この部屋の主である秦谷ヒナの二人だけが取り残されていた。
「葛城さん。心拍数が異常に跳ね上がっていますね。顔も赤いですし、呼吸も浅くなっています」
ヒナは、先ほど着替えたばかりの純白のナース服に身を包んだまま、マットレスの上に仰向けに倒れ込んでいるヨウを見下ろして淡々と告げた。
彼女が着ているのは、一般的な病院で見かけるような清楚で清潔感のあるナース服では断じてない。胸元は深いV字にカットされており、彼女が少し前屈みになるだけで、理想的なお椀型を描く二つの膨らみと、その間に刻まれた深い谷間が惜しげもなく晒される。スカートの丈に至っては、太ももの半分すら覆えていない超ミニ丈であり、動くたびに下着のラインが透けて見えるほど生地が薄かった。頭にはちょこんとナースキャップが乗せられており、彼女の艶やかな黒髪と白い肌のコントラストをより一層際立たせている。
「いや、そりゃ心拍数も上がりますよ。こんな至近距離で、先生のそんな過激な格好を見せられ続けてたら、健康な男なら誰だって病気になりますって」
ヨウが荒い息を吐きながら抗議すると、ヒナは全く悪びれる様子もなく、自身の首から下げていた本物の聴診器のイヤーピースを耳に装着した。
「それは困ります。私のアシスタントである以上、常に健康で、私の要求に応えられる強靭な肉体を維持してもらわなければ。あなたが本当に病気になっていないか、私が直々に診察してあげます。じっとしていてください」
ヒナは冷ややかな声とともに、聴診器の冷たい金属の円盤を、ヨウのシャツのボタンの隙間から滑り込ませて直接胸板に押し当てた。
「ひゃっ」
冷房で冷やされた金属の感触に、ヨウは思わず小さく身をよじった。しかし、ヒナはヨウの胸の上に乗り上げるようにして体重をかけ、逃げ道を完全に塞いできた。ナース服の薄い生地越しに、彼女の柔らかな胸がヨウの腕に押し付けられ、甘いシャンプーの香りがヨウの鼻腔をくすぐる。
「動かないでと言ったはずです。……やはり、心臓の鼓動が早すぎますね。ドクン、ドクンと、まるで激しい運動をした直後のように血流が全身を巡っているのがわかります」
ヒナは真剣な眼差しで宙を見つめ、聴診器から伝わってくるヨウの心音を冷静に分析している。その職人のような真面目な顔つきと、彼女が身に纏っている淫靡なナース服とのギャップが、ヨウの下半身にさらなる血液を集中させていく。
「先生、診察はもう十分でしょ。俺はどこも悪くないですから」
「素人が自己判断しないでください。次は体温を測ります」
ヒナは聴診器を首に戻すと、今度はナース服の小さなポケットから電子体温計を取り出した。そして、ヨウの脇にそれを挟み込もうとするのではなく、なぜかヨウのズボンのベルトに手を伸ばしたのだ。
「えっ、ちょ、先生。体温計なら脇で」
「本当に熱を持っている場所の温度を測らないと、正確なデータは取れません。今回の次作のテーマは、医療現場における倒錯した快感です。患者の局所的な発熱と、それを治療する看護師の献身。そのリアリティを追求するためには、妥協は許されません」
ヒナはヨウの制止を完全に無視し、手慣れた動作でヨウのベルトを引き抜き、ズボンのファスナーを一気に下ろした。そして、ボクサーパンツのゴムを指先で弾き、ヨウの限界まで膨張しきった分身を白日の下に晒した。
「……見事な発熱ですね。血管が浮き出て、はち切れんばかりに膨張しています。視覚的なデータだけでも、葛城さんの身体が極度の興奮状態にあることが明確にわかります」
ヒナはまるで珍しい実験動物でも観察するかのように、ヨウの急所を至近距離でマジマジと見つめた。彼女の吐息がヨウの敏感な先端に直接かかり、その生温かい風圧だけでヨウの腰がビクンと跳ね上がる。
「先生、お願いだから、そんなに見つめないで」
「恥ずかしがる必要はありません。これは医療行為であり、同時に私の作品のための神聖な検証作業です」
ヒナはそう言いながら、電子体温計の冷たい先端を、ヨウの熱く反り上がった分身の側面にピタリと這わせた。
「うおっ」
急所に触れる異質なプラスチックの感触。そして、それを握っているヒナの細く白い指先が、体温計を添えるという名目でヨウの分身を優しく包み込んでいる。冷たさと温かさ、硬さと柔らかさが複雑に絡み合い、ヨウの脳髄を強烈に揺さぶる。
ピピッ、ピピッ、ピピッ。
数秒後、無機質な電子音が静かな部屋に鳴り響いた。ヒナは体温計の液晶画面を確認し、小さく息を吐いた。
「驚きました。局所的とはいえ、尋常ではない温度を記録しています。葛城さん、このまま放っておけば、あなたの身体は熱暴走を起こして破裂してしまうかもしれません」
「誰のせいで熱暴走してると思ってるんですか。先生がそんなエロい格好で、俺の下半身を弄るから」
「原因が何であれ、目の前に苦しんでいる患者がいるなら、治療を施すのが看護師の務めです」
ヒナは体温計を床に放り投げると、おもむろに自分のナース服のスカートの裾を両手で摘み上げた。
元々太ももの半分も見えていない超ミニ丈のスカートがさらにめくり上げられ、その奥に隠されていた純白のショーツが露わになる。しかし、ヒナの行動はそれだけにとどまらなかった。彼女はショーツの縁に指をかけると、一切の躊躇いもなくそれを一気に膝下まで引きずり下ろし、足先から蹴り飛ばしたのだ。
「えっ、先生。なにして」
「物理的な冷却と、溜まった熱の排出を行います。一番効果的なのは、粘膜同士の直接的な接触による熱交換です」
ヒナは完全に狂った医療理論を堂々と展開しながら、ヨウの太ももの上に跨るようにして両膝をついた。
下着を失った彼女の柔らかな秘部が、ヨウの下腹部のすぐ目の前にある。冷房の風を受けてわずかに粟立った白い肌と、緊張と期待でうっすらと潤いを帯び始めた彼女の入り口。ナース服という記号がもたらす背徳感と、現役女子高生の生々しい裸体のコントラストが、ヨウの理性の最後の糸を完全に断ち切った。
「じゃあ、遠慮なく治療してもらいますよ」
ヨウが下から腰を浮かせると、ヒナは自らの柔らかな肉の割れ目をヨウの硬く熱い先端に的確に押し当て、そのままゆっくりと腰を沈み込ませた。
「んっ……ふぅ……」
ヒナの口から、先ほどまでのクールな声音とは全く違う、甘くかすれた吐息が漏れた。
ヨウの分身が、ヒナの狭く熱い内部にミリ単位で侵入していく。ナース服の滑らかな生地がヨウの胸板や太ももに擦れる感触と、直接触れ合う粘膜の生々しい感触が同時にヨウの神経を刺激する。
「ああっ。すっごい、奥まで、一気に入って」
完全に根元まで繋がり合った瞬間、ヒナは背中を大きく反らせて甲高い声を上げた。彼女のナース服の胸元がさらに大きくはだけ、柔らかな双眸が空気を求めて激しく上下に揺れる。
「葛城さん、これは治療です。もっと腰を動かして、あなたの身体に溜まった悪い熱を、私の奥の奥に全部吐き出してください」
ヒナはヨウの胸倉を掴み、自らも腰を前後に動かし始めた。
「先生がそう言うなら、徹底的に治療してもらいますよ」
ヨウはヒナの華奢な腰を両手でしっかりと掴み、下から勢いよく突き上げを開始した。
パンッ、パンッと、肉と肉がぶつかり合う卑猥な打撃音が、静かなタワーマンションの一室に響き渡る。ヨウの容赦ないピストンは、ヒナの奥の最も敏感な部分を的確に削り上げ、彼女のクールな仮面をあっという間に粉砕していった。
「あっ、ああんっ。すごい、葛城さんの、熱いのが、奥のお肉をグリグリって」
ヒナは涙目になりながら、ヨウの肩にすがりついた。彼女の内部はヨウの動きに合わせて激しく収縮を繰り返し、極上の締め付けでヨウの下半身から無限の快感を引き出していく。
「先生、このナース服、最高にエロいです。布が擦れる感触がたまらない」
ヨウは下半身の動きを止めないまま、ヒナのナース服の胸元に手を滑らせた。服の上からでもはっきりとわかる、彼女の胸のトランポリンのような弾力。ヨウは布地ごと彼女の胸を乱暴に揉みしだき、親指の腹で硬く尖った桜色の突起を執拗に擦り上げた。
「ひゃんっ。ダメ、おっぱい、服の上からそんなに強く揉まれたら、擦れて、おかしくなっちゃうぅっ」
「リアリティを追求するんでしょ。看護師が患者に押し倒されて、服を乱されながら快楽に堕ちていく表情。俺が完璧に引き出してあげますよ」
ヨウの意地悪な言葉に、ヒナは快感に打ち震えながらも、クリエイターとしての本能を僅かに呼び覚ました。
「そう、です。その、無理やり感。抵抗したいのに、快感に負けて、身体が勝手に反応してしまう、その絶望と悦びの入り混じった顔。私に、もっと教えてっ」
ヒナは自らの欲望を正当化するように叫びながら、さらに深くヨウの分身を咥え込もうと腰を激しく打ち付けてくる。
職人としてのストイックな探求心と、年相応の女の子としての純粋な性欲が完全にバグを起こし、ヒナの脳内は快楽物質でドロドロに溶け出していた。
「先生、中、めちゃくちゃ締まってますよ。俺の熱、どんどん上がってます」
「いいですよっ。もっと、もっと私の中をめちゃくちゃにしてっ。あなたの全部の熱を、私の奥に注ぎ込んでぇっ」
ヒナはもはや自分が何を言っているのかもわかっていない様子で、ヨウの首に腕を回して舌を絡ませてきた。甘い唾液が交わり、互いの吐息が熱く混ざり合う。
ヨウはヒナの滑らかな舌を吸い上げながら、腰の回転速度を極限まで引き上げた。
パンパンパンパンッという連続した打撃音が室内に響き、ヒナのナース服が乱れに乱れて、ほとんど裸と変わらないような無残な状態になっている。彼女の白い肌が汗で輝き、快楽に歪んだ表情は、彼女が描く同人誌のどのヒロインよりもエロティックで、破壊的な魅力を持っていた。
「ああっ、葛城さん、私、イッちゃうっ。頭の中、真っ白に、イッちゃううぅぅっ」
ヒナの内部の肉ひだが、ヨウの分身を千切らんばかりの勢いで強く収縮を繰り返す。その極上の圧力と、ヒナの絶頂を迎えた絶叫が引き金となり、ヨウの限界も同時についに訪れた。
「俺も、出ますっ。先生の中に、全部っ」
ヨウはヒナの最も深い場所を的確に突き上げ、渾身の力を込めて自らの欲望のすべてを解き放った。
ドクン、ドクンと脈打つたびに、熱く濃密な液体がヒナの奥底へと勢いよく注ぎ込まれていく。生命の熱が直接内側に流れ込む感覚に、ヒナは「ひぃんっ」と甲高い声を上げて全身を弓のように反らせ、ヨウの胸の上に崩れ落ちた。
冷房の効いた部屋の中に、二人の荒い呼吸音と、汗ばんだ肌が擦れ合う微かな音だけが響いている。
ヨウは心地よい疲労感と強烈な達成感に包まれながら、自分の胸に顔を埋めているヒナの艶やかな黒髪を優しく撫でた。
「……はぁ、はぁ。治療、終わりましたよ、ヒナ先生」
ヨウが冗談めかして耳元で囁くと、ヒナはビクッと肩を揺らし、ゆっくりと顔を上げた。
彼女の顔は首の先まで真っ赤に染まっており、瞳にはまだ快楽の余韻が色濃く残っている。しかし、数秒後には彼女の目元がすっきりと晴れ渡り、再びクリエイターとしての強烈な光が宿った。
ヒナはふらつく足取りでヨウの上から退くと、乱れきったナース服の胸元をサッと直し、近くのデスクからメモ帳とペンをひったくるように手に取った。
「素晴らしい検証データが取れました。布越しに胸を揉まれる摩擦の痛覚と快感の比率。患者に主導権を握られた際の、看護師の心理的抵抗の崩壊プロセス。そして何より、内部に熱を注ぎ込まれる瞬間の、腹筋の無意識の収縮具合。これらをすべて言語化し、次作のネームに叩き込みます」
ヒナはまだ荒い息を吐きながら、ものすごい勢いでメモ帳に文字を書きなぐっていく。
つい十数秒前までヨウの下で快感に泣き叫んでいた美少女が、瞬時にプロの顔に戻って作品作りに没頭している。その凄まじい切り替えの早さと、エロに対する狂気じみた執念に、ヨウはただただ圧倒されるしかなかった。
ブラック企業を辞めて飛び込んだこのアシスタント道は、確かに常識外れで無茶苦茶だ。しかし、この美少女作家の底知れぬ探求心に付き合い、極上の快感を分かち合えるのなら、ヨウにとってこれ以上の職場は存在しない。
「葛城さん。次はメイド服での奉仕シチュエーションの検証に移ります。五分だけ休憩を与えますので、すぐに体力を回復させてください」
メモを取り終えたヒナが、振り返って容赦のない追加発注を出してきた。
「えっ、今からですか。俺、今さっき全部出し切ったばかりなんですけど」
「何を言っているんですか。あなたの絶倫ぶりなら、五分もあれば十分に復活できるはずです。私たちの新しい表現の開拓は、まだ始まったばかりなんですよ」
ヒナの強引すぎる指示に、ヨウは引きつった笑いを浮かべるしかなかった。
隣のバスルームからは、まだユイのシャワーの音が聞こえてくる。ユイが戻ってくれば、さらに過酷で快楽に満ちた実験が待っていることは火を見るより明らかだった。
「わかりました。先生の作品のためなら、俺の下半身は何度でも火を噴きますよ」
ヨウはマットレスの上に大の字に寝転がり、次の過酷な診察プレイに向けて、急速に自らの男性ホルモンを再生産し始めた。エロと同人制作にまみれた葛城ヨウのドタバタな日常は、こうして果てしなく続いていくのだった。