進め!アシスタント道 作:ろくりん
冬の大型同人誌即売会、通称冬コミの開催を翌日に控えた、締め切り前夜。
東京の街はすでに深い眠りにつき、タワーマンションの窓の外には、凍てつくような暗闇と、時折窓ガラスを震わせる北風の音だけが存在していた。
しかし、秦谷ヒナの作業部屋の中は、常軌を逸した熱気と、人間の限界を超えようとする三人の凄まじい執念によって、まるで異界のような空間へと変貌を遂げていた。
「葛城さん。残り三ページです。背景のトーン処理と、最終的なベタの調整、ペースを上げてください」
メインデスクから響くヒナの声は、もはや生気を感じさせないほどに掠れていた。彼女の目の下にはくっきりと濃いクマが刻まれ、透き通るように白かった肌は、連日の徹夜作業によって土気色に濁っている。
「わかってます。でも、手が……視界が、ぼやけて……」
サブデスクに座る葛城ヨウもまた、極限状態にあった。
100ページという暴力的なまでの作業量は、絶倫を誇るヨウの体力をも完全に削り取っていた。カフェインもエナジードリンクも、もはやただの水分と化している。脳の芯が痺れるように痛み、ペンを握る右手の指先は痙攣を繰り返し、液晶タブレットの画面が二重にも三重にもブレて見えた。
隣のマットレスでは、早坂ユイが自らの担当ページをなんとか終わらせ、気絶するように倒れ伏している。彼女の豊かな胸が微かに上下していることだけが、唯一の生存確認だった。
「このままでは、朝の入稿に間に合いません。睡魔と疲労が、私たちの思考を完全に停止させようとしています」
ヒナは重い息を吐きながら、椅子から立ち上がった。その足取りはふらついており、今にもその場に倒れ伏してしまいそうだ。しかし、彼女の黒曜石のような瞳の奥には、作品を完成させるというクリエイターとしての狂気的な炎が、いまだにギラギラと燃え盛っていた。
「先生、さすがに限界ですよ。もう指が動きません」
ヨウが弱音を吐くと、ヒナはヨウの背後に回り込み、その肩を強く掴んだ。
「限界などありません。脳が疲労の信号を出しているのなら、それを上回る強烈な快楽信号で上書きすればいいだけのことです。これまで何度もやってきたでしょう」
「でも、俺の下半身だって、もう感覚が」
「言い訳は聞きません。葛城さん、立ちなさい。そして、私を後ろから抱きなさい」
ヒナの絶対的な命令に、ヨウは鉛のように重い身体を無理やり動かして立ち上がった。
ヒナは自らが穿いていた極端に短いショートパンツと、その下にある純白のショーツを、一切の躊躇いもなく足首まで引きずり下ろした。そして、ヨウのサブデスクの天板に両手をつき、上半身を深く倒して、無防備で艶やかなお尻をヨウの正面へと突き出したのだ。
「私を後ろから激しく突きながら、そのまま画面に向かってトーンを貼りなさい。下半身から突き上げる強烈な快感と、腰の反復運動が、必ずあなたの脳を覚醒させます」
「先生を後ろから突きながら、作画しろって言うんですか。いくらなんでも、そんなアクロバティックなマルチタスク」
「できるはずです。いえ、やらなければ新刊は落ちます。早く、私の中にあなたの熱を入れなさいっ」
ヒナの悲痛で淫らな叫びに、ヨウの男としての本能、そして絶倫アシスタントとしての矜持が強烈に刺激された。
大好きな美少女が、自らの身を挺してまで作品を完成させようとしているのだ。ここで勃たなくて何が男か。
ヨウは自らのスウェットのズボンを一気に引き下げ、疲労でうなだれていた分身を外の空気へと晒した。ヒナの真っ白で滑らかなお尻と、そこから覗く愛液で濡れた秘部が視界に入った瞬間、ヨウの分身にドクンと熱い血液が送り込まれ、瞬く間に猛々しい硬さを取り戻した。
「いきますよ、先生っ」
ヨウはヒナの華奢な腰を両手でガッチリと掴み、自らの熱く硬い先端を的確な位置に当てがうと、渾身の力を込めて一気に腰を打ち込んだ。
「んあぁぁっ」
ヒナの口から、疲労を切り裂くような甲高い絶叫が漏れた。
ヨウの分身が、ヒナの狭く熱い内部へと根元まで一息に侵入する。連日の過酷な作業で極度に緊張していた彼女の粘膜は、ヨウの侵入を待っていたかのように凄まじい力で吸い付き、全方位から暴力的なまでの圧力で締め上げてきた。
「すっごい。先生の中、めちゃくちゃ熱いっ。目が覚めましたよっ」
「ああっ、葛城さんの、奥まで、ドスンって……。さあ、手を止めるなっ。そのまま、トーンを削りなさいっ」
ヒナはデスクに突っ伏したまま、ヨウの突き上げを受け入れながら絶叫した。
ヨウはヒナの腰に下半身を密着させたまま、右手を伸ばして液晶タブレットのペンを握り、左手でキーボードのショートカットキーに指を置いた。
パンッ、パンッと、肉が激しくぶつかり合う卑猥な打撃音。
それと全く同じリズムで、カチャッ、カチャッとキーボードを叩く音が室内に響き渡る。
「うおぉぉっ、これ、ヤバいっ。腰を動かすたびに快感が脳天に突き抜けて、線のブレが完全に消えたっ」
ヨウは自らの腰のストロークを、ペンの動きと完全に同期させていた。
ヒナの最奥を強く抉る瞬間に、トーンの削りを入れる。腰を引く瞬間に、次のレイヤーを選択する。快楽という名の強烈なドーパミンが、疲労物質を完全に駆逐し、ヨウの脳髄を透明なトランス状態へと導いていく。
「あっ、ああんっ、いいっ、葛城さん、すごくいいっ。そのリズムで、私の奥を、もっとめちゃくちゃに突き破ってっ」
ヒナもまた、ヨウから与えられる強烈な物理的刺激によって脳を覚醒させ、自らの手元のキーボードを叩いてセリフの写植作業を進めている。
作画とえっちが完全に融合した、狂乱のマルチタスク。
「先生っ、トーン処理、終わりましたっ」
「次ですっ。最後の見開きの背景、仕上げの描き込みに入りなさいっ。ペースを落とすなっ」
ヨウはヒナの腰を打ち据えながら、次々と画面を切り替えていく。しかし、さらに精密な背景のペン入れとなると、立ちバックの体勢ではどうしても手元が狂いそうになった。
「先生、背景の描き込みは座らないとキツいですっ」
ヨウが叫ぶと、ヒナはヨウの分身を自らの中に咥え込んだまま、強引に身体を捻ってヨウをオフィスチェアへと座らせた。
「ならば、座って描きなさい。私が上で跨ります」
ヒナがヨウの膝の上に跨り、対面座位の体勢で激しく腰を上下させようとした、まさにその時だった。
「んんっ……私も、手伝うぅっ……」
激しい水音と喘ぎ声に目を覚ましたユイが、ふらふらとした足取りでマットレスから這い出してきた。彼女はTシャツ一枚の無防備な姿のまま、ヨウの座る椅子の下へと潜り込んできたのだ。
「ユイちゃん、起きたのか。でも、今は」
「アッシーくん、背景描くんでしょ。手は止めちゃダメ。私がおっぱいとお口で、アッシーくんのこと絶対寝かせないようにしてあげるから」
ユイはそう言うと、ヨウの膝の上に跨っているヒナの太ももの間から顔を出し、自らの巨大な胸をヨウの下腹部に押し付けてきた。
「えっ」
「ユイ、葛城さんの分身は今、私が使っています。邪魔をしないで」
ヒナが抗議するが、ユイは悪戯っぽい笑みを浮かべて首を振った。
「先生は上から腰振ってて。私は、根元の方と、裏筋を攻めるから。これで快感二倍だよっ」
ユイは自らの豊かな双眸でヨウの分身の根元を強く挟み込み、さらにヒナの秘部と結合している隙間に向かって、柔らかな舌先を滑り込ませてきたのだ。
「ひゃああっ」
「うおぉぉぉっ」
ヨウとヒナの口から、同時に信じられないほどの絶叫が漏れた。
ヨウの分身は、ヒナの極上の名器に深く飲み込まれながら、その根元をユイの爆乳によってギュウギュウと締め上げられている。さらに、ユイの熱い舌先が、二人の結合部から溢れ出す愛液を舐め取りながら、ヨウの最も敏感な裏筋と、ヒナの秘部の入り口を同時にチロチロと愛撫してくるのだ。
「ユイちゃん、それ、ヤバすぎるっ。快感が、桁違いだっ」
「ああっ、んんっ、ユイの舌が、私のクリトリスにも当たって……葛城さんの太いのが中にあるのに、外からも舐められて……頭、おかしくなるぅっ」
ヒナは完全に理性を吹き飛ばされ、ヨウの肩にしがみついて狂ったように腰を跳ねさせ始めた。
ズボッ、ズボッという激しい結合音と、ユイの胸がヨウの下腹部にぶつかるムニュッという音。そして、三人の体液が絡み合う卑猥な水音が、作業部屋の空間を完全に支配する。
「アッシーくんっ、手、動かしてっ。最高に気持ちよくなりながら、最高の背景を描き上げてぇっ」
ユイが下からヨウを見上げ、自らの胸を激しく擦り付けながら叫ぶ。
「わかってるっ。俺は絶倫アシスタントだっ。この程度の快感で、筆は止めないっ」
ヨウは全身の毛穴から汗を吹き出しながら、震える手で液晶タブレットのペンを握りしめた。
下半身からは、二人の極上の美少女による、人間の限界を超えた快楽の波が絶え間なく押し寄せてくる。しかし、ヨウの脳髄はその快感をすべて作画のエネルギーへと変換する、完全なトランス状態に突入していた。
視界は恐ろしいほどにクリアになり、ペンの先が画面の上を魔法のように滑っていく。
ヒロインの絶望と快楽を表現する、緻密な背景。光と影のコントラスト。モブキャラクターたちの欲望に満ちた表情。
ヨウの筆は、ヒナの激しい腰の動きとユイの執拗な舌技のリズムに完全に同期し、これまでにない圧倒的な熱量を持った画面を次々と構築していった。
「葛城さんっ、すごいっ。あなたの描く線が、今までで一番、生々しくて、エロティックですっ」
ヒナがヨウの描く画面を見つめながら、歓喜の涙を流して腰を打ち付ける。
「ああっ、アッシーくんのおちんちん、私のおっぱいの中でビクビク脈打ってるぅっ。もっと、もっと気持ちよくなってっ」
ユイの奉仕も限界を超え、彼女の口の端からは大量の唾液と愛液が混ざり合って滴り落ちている。
三人の呼吸が、鼓動が、そして魂が、一つの巨大な渦となって融合していく。
部屋の時計の針が、朝の五時を回った。
外の空が白み始め、吹雪が嘘のように止んで、静寂な冬の朝焼けが窓の外に広がり始めたその時。
「先生っ。最後の背景、完成しましたっ」
ヨウの絶叫が、部屋の中に響き渡った。
「確認しましたっ。データの統合、エクスポート、開始しますっ」
ヒナが自らのキーボードを叩き、最終的な出力処理を走らせる。
画面の中央に、プログレスバーが表示された。それがじりじりと右へ伸びていく数十秒間、三人は結合したまま、息を殺して画面を見つめ続けた。
九十パーセント、九十五パーセント、九十九パーセント。
ピローン、という軽快な電子音とともに、『出力完了』のダイアログボックスが表示された。
「……終わりました。入稿、完了です」
ヒナが震える声で宣告した瞬間。
張り詰めていた三人の緊張の糸が、一気に弾け飛んだ。
「うおぉぉぉぉっ。終わったぁぁぁっ。出るっ、先生、ユイちゃん、俺、もう全部出ますっ」
作画の完了という究極の達成感が、ヨウの射精中枢の最後の扉を蹴り破った。
「出してくださいっ。私の中に、あなたの熱い思いを、全部ぶちまけてぇっ」
「私もっ、アッシーくんの精液、お口でいっぱいいっぱい受け止めるぅっ」
ヒナがヨウの首に強く抱きつき、ユイがヨウの分身の根元を胸と口で限界まで締め上げる。
ヨウは全身の筋肉を硬直させ、自らの魂そのものを絞り出すようにして、渾身の絶頂を迎えた。
ドクン、ドクンと、これまでで最も強く、そして長い脈動がヨウの下半身を駆け巡る。
熱く濃密な白濁液が、ヒナの最奥へと怒涛の勢いで注ぎ込まれ、同時に根元から溢れ出した精液を、ユイが口と胸で余すところなく受け止めていく。
「んあぁぁぁぁっ……」
「んぐっ、ごきゅっ、ぷはぁっ……」
ヒナとユイもまた、ヨウの放出に合わせて強烈な絶頂を迎え、三人の快楽の叫びが朝焼けの部屋に溶け込んでいった。
永遠にも感じられる絶頂の時間が過ぎ去り、ヨウは完全に精魂尽き果てて、椅子の背もたれに深く沈み込んだ。
ヒナはヨウの胸の上に崩れ落ち、ユイは机の下でヨウの太ももに頬を擦り付けて、幸福そうな寝息を立て始めている。
「……葛城さん、ユイ。本当に……お疲れ様でした。私たち、やりましたね」
ヒナが夢現の声で囁き、ヨウの胸板に優しくキスを落とした。
「ええ……。100ページ、完全制覇ですね。俺たち、最強のサークルですよ」
ヨウは疲れ切った腕をなんとか持ち上げ、二人の美少女の頭を優しく撫でた。
体力も気力も完全にゼロ。指一本動かすこともできないほどの極限の疲労感。しかし、ヨウの胸の奥には、ブラック企業では絶対に味わうことのできなかった、圧倒的な達成感と幸福感が満ち溢れていた。
狂乱のマルチタスクと、トランス状態でのえっち。
彼らのすべてを注ぎ込んだ冬の新刊は、こうして無事に産声を上げたのだった。窓から差し込む冬の朝日が、すべてをやり遂げた三人の汗ばんだ身体を、優しく、そして神々しく照らし出していた。