進め!アシスタント道 作:ろくりん
三月も半ばに差し掛かり、窓の外の景色は少しずつ春の兆しを見せ始めていた。しかし、タワーマンションの高層階にある作業部屋の中は、相変わらず季節感など完全に無視した灼熱の修羅場と化していた。
春のイベントに向けた新刊の原稿作業は、いよいよ佳境中の佳境、いわゆるデッドエンドの領域に突入している。
部屋の中には、ただひたすらに液晶タブレットを叩くペンの音と、キーボードのショートカットキーを連打する機械的な音だけが、延々と響き渡っていた。
「……っ、痛っ」
不意に、静寂を破るような小さな悲鳴が上がった。
メインデスクに向かっていた秦谷ヒナが、突然ペンを握っていた右手を止め、顔をしかめて自らの右肩を押さえたのだ。
「先生、どうしたんですか。肩ですか」
サブデスクで背景のトーン処理をしていた葛城ヨウが、慌てて手を止めて振り返る。
「……ええ。長時間の無理な姿勢が祟ったようです。肩甲骨から首にかけての筋肉が完全に硬直してしまい、指先に痺れが出てきました。これでは、繊細な線が引けません」
ヒナは悔しそうに唇を噛み、椅子に深く寄りかかった。常に完璧なペース配分と狂気的な集中力を誇る天才美少女作家であっても、連日の徹夜作業と睡眠不足による肉体的なダメージからは逃れられない。
「あー、私も腰が限界かもぉ。ずっと座りっぱなしだし、胸の重みで肩こりもピークだよぉ」
背後のマットレスで作業をしていた早坂ユイも、ここぞとばかりにペンを放り出し、ゴロンと仰向けに転がった。彼女の着ているダボダボのTシャツがめくれ上がり、規格外の巨大な双眸が重力に従って左右にだらしなく流れる。
原稿の進捗はギリギリのライン。ここで二人の手が止まってしまえば、春の新刊は確実に落ちてしまう。
ヨウは立ち上がり、大きく深呼吸をした。
いつもなら、ここでヒナから「気付けのフェラチオをします」だの「限界突破のドーピングに付き合いなさい」だのと、ヨウの下半身を酷使する命令が下されるところだ。常に美少女二人に主導権を握られ、振り回され、精力を搾り取られるのがヨウの日常である。
しかし、今日ばかりは様子が違った。ヒナもユイも、本当に肉体的な疲労がピークに達しており、ヨウを性的なモデルとして動かす気力すら残っていないようだった。
「先生、ユイちゃん。もしよかったら、俺がマッサージしましょうか」
ヨウが提案すると、ヒナが怪訝そうな顔でヨウを見上げる。
「マッサージ、ですか」
「はい。実は俺、ブラック企業にいた頃、上司の肩揉みや接待マッサージを散々やらされてたんで、指の力とツボを押さえる技術には結構自信があるんです。先生たちの疲労回復のお手伝い、させてください」
ヨウがアシスタントとして申し出ると、ヒナは少し迷った後、ゆっくりと立ち上がってマットレスへと向かった。
「……わかりました。今は一刻も早く筋肉の硬直を解く必要があります。葛城さんの技術に期待しましょう」
ヒナはマットレスの上にうつ伏せになり、細く白い腕を投げ出した。暖房の効いた室内で彼女が着ているのは、黒いシルクの薄手のキャミソールと、極端に丈の短いショートパンツだけだ。
「やったー、アッシーくんのマッサージだぁ。私もお願いっ」
ユイも嬉しそうにヒナの隣にうつ伏せになり、無防備な背中をヨウに向けてきた。
ヨウは二人の間に膝をつき、まずはヒナの肩甲骨に両手の親指をそっと当てた。
「いきますよ、先生。少し痛いかもしれませんが、すぐに気持ちよくなりますから」
ヨウは自らの体重をゆっくりとかけながら、ヒナの肩甲骨の縁に沿って凝り固まった筋肉を的確に押し込んでいった。
「くっ……んんっ」
ヒナの口から、苦悶とも快感ともつかない艶やかな声が漏れた。
「先生、かなり張ってますね。原稿のプレッシャーが全部ここに乗しかかってるみたいだ。もっと奥までほぐしますよ」
ヨウは指先の力を強め、キャミソール越しにヒナの滑らかな背中を揉みほぐしていく。硬く結ばれていた筋肉の筋が、ヨウの指先でコリコリと音を立てて解れていくのが手を通してもはっきりと伝わってきた。
「ああっ……そこ、すごく痛いですけど……奥まで響いて、気持ちいいです……」
ヒナの身体からスッと力が抜け、彼女の呼吸が徐々に深く、そして熱を帯びたものに変わっていく。
「次はユイちゃんですね。ユイちゃんは胸が大きいから、腰と背筋に相当な負担がかかってるはずです」
ヨウはユイの腰骨のあたりに手のひらを当て、背骨に沿ってゆっくりと体重をかけて押し上げていった。
「ひゃんっ。アッシーくん、そこ、すっごく効くぅっ」
ユイがマットレスに顔を埋めたまま、嬉しそうに足をバタバタと動かす。
ヨウの大きな手が、ユイの柔らかな肉を揉みしだき、疲労物質を散らすように的確なマッサージを繰り返す。
いつもは自分がこの二人にベッドの上で指示され、モデルとして扱われている。だが、今は自分の指先一つで、あのクールなヒナ先生が声を震わせ、自由奔放なユイが甘く鳴いているのだ。
ヨウの胸の奥に、アシスタントとしての奉仕精神とともに、ほんの少しの支配欲と、抑えきれないスケベな欲望がふつふつと湧き上がってきた。
「先生、ユイちゃん。もっと本格的にやりますよ。服、邪魔なんで脱がせてもらってもいいですか」
ヨウが真面目な声で提案すると、完全にマッサージの快感にトロトロに溶けかけていた二人は、全く抵抗することなく頷いた。
「ええ……。葛城さんの手に、すべて任せます……」
「アッシーくん、服脱がしてぇ……」
ヨウは心の中でガッツポーズを決め、ヒナのキャミソールとショートパンツ、そしてユイのTシャツを丁寧に脱がせていった。
暖房の効いた部屋の照明の下に、二人の完璧な全裸が並んで横たわる。
ヒナの雪のように白く滑らかな肌と、ユイの健康的で豊満な肉体。
ヨウはあらかじめ用意していた、無香料のベビーオイルのボトルを手に取った。オイルを手のひらにたっぷりと注ぎ、両手を擦り合わせて人肌に温める。
「少し冷たいですよ」
ヨウはオイルで濡れた手を、ヒナの背中から腰にかけてゆっくりと滑らせた。
「んあっ……」
オイルの滑らかな感触と、ヨウの手のひらの熱が直接肌に伝わり、ヒナの身体がビクンと大きく跳ねた。
ヨウはそのまま、ヒナの美しいお尻の丸みを両手で包み込み、筋肉の緊張を解くように優しく揉みほぐしていく。
「葛城さんっ……そこは、マッサージとは関係ないのでは……」
ヒナが抗議の声を上げようとするが、ヨウの指先が的確に臀部のツボを刺激すると、彼女の言葉はすぐに甘い吐息へと変わってしまった。
「お尻の筋肉は腰痛に直結しますからね。しっかりほぐさないと原稿に響きますよ」
ヨウはもっともらしい理由をつけながら、オイルのついた手でヒナの太ももの内側へと指を滑らせた。
「ひゃんっ……。アッシーくん、私のことも触ってぇ……」
隣で順番を待っていたユイが、待ちきれないように身をよじらせる。
ヨウは片手でヒナの太ももを撫でながら、もう片方の手でユイの巨大な胸の側面から脇腹にかけてを滑るように愛撫した。
「ユイちゃんも、すごく凝ってるね。俺がいっぱい気持ちよくしてあげるよ」
ヨウの両手が、二人の美少女の裸体を自由自在に這い回る。
オイルの滑らかさが肌と肌の摩擦を極限まで心地よいものに変え、ヨウの指先が動くたびに、ヒナとユイの口から淫らな喘ぎ声が漏れ出す。
「先生、ユイちゃん。仰向けになってください。今度は前の方をマッサージします」
ヨウの静かな誘導に、二人の美少女は逆らうことなく仰向けに寝返りを打った。
ヒナの理想的なお椀型の胸と、ユイの暴力的なまでの爆乳が、ヨウの目の前に並んで揺れる。二人の秘部はすでに愛液で艶やかに濡れそぼり、オイルのテカリと相まって、この世のものとは思えないほどエロティックな光景を作り出していた。
「今日は、俺が二人を気持ちよくさせていいですか。いつも気持ちよくしてもらってるお礼に、全力でご奉仕させてくださいっ」
ヨウは自らのスウェットと下着を一瞬にして脱ぎ捨て、全裸となって二人の間に滑り込んだ。極上の美少女二人を前にして、ヨウの分身はすでに猛々しく反り上がっている。
ヨウはオイルをたっぷりとつけた両手で、ヒナとユイの秘部を同時に覆い隠した。
「んあぁぁっ」
「ひゃあぁぁっ」
二人の美少女の甲高い絶叫が、同時に作業部屋に響き渡った。
ヨウの中指が、オイルと愛液の混ざり合った極上の滑りを生かして、二人の最も敏感な豆粒のような突起を的確に捉え、執拗に転がし始める。
「あっ、ああっ、葛城さんの指、すっごく……滑って、奥まで、ジンジンするぅっ」
「アッシーくん、すごいっ、めちゃくちゃ気持ちいいっ。お腹の中、熱いよぉっ」
ヒナはクールな表情を完全に崩して首を激しく横に振り、ユイは豊かな胸をブルンブルンと揺らしながらヨウの腕にしがみついてくる。
いつもは指示されて動くヨウだが、今日ばかりは自分が主体となって二人を愛撫している。この圧倒的な役得と、自分が美少女たちをトロトロにしているという事実が、ヨウのスケベな心をこの上なく満たしていた。
「まだまだこれからですよ。指だけじゃ満足できないですよね」
ヨウはヒナの太ももを大きく開かせ、自らの熱く硬い先端を、たっぷりと濡れた彼女の入り口へと押し込んだ。
「ああっ……入るっ……葛城さんの太いの、私の奥にっ」
ヨウはヒナの華奢な腰を両手で掴み、自らのペースで、最も彼女が気持ちよくなる角度を探りながら、ゆっくりと、そして重く腰を打ち込んでいった。
「んんっ、ああっ、いいっ、葛城さん、そこ、すごく深くて……っ」
普段のヒナの指示に巻き込まれる激しいえっちとは違い、ヨウがリードする余裕のあるピストン。それが逆に、ヒナの未開の快感中枢を強烈に刺激していく。
「先生、中めちゃくちゃ締まってますよ。俺の腰の動き、気持ちいいですか」
「気持ち、いいですっ。葛城さんのご奉仕、頭が、真っ白に……っ」
ヒナが涙目になって喘ぐのを確認すると、ヨウはそのままヒナから分身を引き抜き、今度は隣で身悶えしているユイの太ももの間に移動した。
「次はユイちゃんの番だよ。しっかり受け止めてね」
「うんっ、早くっ、早くアッシーくんのおちんちん、入れてぇっ」
ヨウはユイの柔らかな入り口に分身を当てがい、今度は一気に最奥まで腰を沈み込ませた。
「んあぁぁぁっ」
ユイの強烈な締め付けと、爆乳が揺れる圧倒的な視覚情報。ヨウはユイの腰を抱え上げ、今度は激しく、獣のように腰を打ち据え始めた。
「ひゃああっ、すごいっ、アッシーくん、めちゃくちゃ激しいっ。お腹の中、かき回されるぅっ」
ヨウは二人の美少女を交互に抱き、オイルまみれになった肌を擦り合わせながら、自らの欲望の赴くままに快楽を与え続けた。
クールなヒナを焦らして鳴かせ、奔放なユイを激しさで圧倒する。今日ばかりは、俺がアシスタントの反撃として、二人を完全に開発し尽くしてやるのだ。
「二人とも、いくぞっ。俺の全部、受け止めてくれっ」
ヨウは最後、ユイの奥深くに渾身の力を込めて腰を打ち込み、自らの熱く濃密な白濁液を怒涛の勢いで解き放った。
ドクン、ドクンと脈打つたびに、生命の熱がユイの内部へと注ぎ込まれ、同時にヒナも隣でヨウの腕にしがみつきながら強烈な絶頂を迎えた。
永遠にも感じられる絶頂の時間が過ぎ去り、ヨウは二人の美少女の間に大の字になって倒れ込んだ。
ヒナもユイも、完全に精根尽き果てたようにマットレスの上に横たわり、荒い呼吸を繰り返している。
「……はぁ、はぁ。どうですか、俺のマッサージとご奉仕。先生もユイちゃんも、すっごく気持ちよさそうでしたね。えへへ、たまには俺がリードするのも悪くないでしょ」
ヨウは天井を見上げながら、至福の疲労感と、何より圧倒的な達成感に満ちた声で呟いた。
いつも振り回されてばかりの俺が、今日は二人を完全に満足させた。このサークルのヒエラルキーを、ほんの少しだけ覆してやったのだ。
ヨウが一人で優越感に浸っていると。
「……素晴らしい血流の回復です」
不意に、隣から全くブレのない、冷徹で凛とした声が響いた。
ヨウが驚いて横を向くと、つい数秒前まで淫らな嬌声を上げていたはずのヒナが、上半身をスッと起こしていた。彼女の黒曜石のような瞳には、疲労も快楽の余韻も一切なく、完全にクリアなクリエイターの光が煌々と輝いていた。
「葛城さんのマッサージと、それに続く強烈な絶頂によるエンドルフィンの分泌。筋肉の硬直は完全に解け、脳の疲労も完全にリセットされました」
ヒナが自らの肩をぐるぐると回しながら、満足げに立ち上がる。
「あーっ、ほんとだぁ。背中も腰も、羽が生えたみたいに軽いっ。アッシーくんのマッサージ、効果絶大だねっ」
反対側では、ユイが弾かれたように跳ね起き、豊かな胸を揺らしながら大きく背伸びをしていた。
「えっ、ちょ、二人とも。あんなにトロトロになってたのに、もう復活したの」
ヨウが信じられないものを見るような目で二人を見上げると、ヒナとユイは顔を見合わせ、そしてヨウに向かって、獲物を狙う肉食獣のような極めて危険な笑みを浮かべた。
「葛城さん。あなたのおかげで、私たちは完璧な状態に回復しました。これで、春の原稿のラストスパートを駆け抜けることができます」
ヒナがヨウの足元にゆっくりと近づいてくる。
「でも、その前にさ。アッシーくん、さっきちょっと生意気だったよね。自分がリードしたつもりで、調子に乗ってたでしょ」
ユイがヨウの頭側に回り込み、彼の肩をガッチリと押さえつけた。
「えっ、いや、あの、それは俺、ただご奉仕しようと」
ヨウの背筋に、尋常ではない悪寒が走る。
「勘違いしてはいけませんよ、葛城さん。私たちが疲労で動けなかったのをいいことに、少しばかり調子に乗らせてあげていただけです。あなたが私たちを開発したのではなく、私たちがあなたの技術を利用して回復しただけのこと」
ヒナがヨウの股間に膝をつき、まだ絶頂の余韻で柔らかくなっているヨウの分身を、冷たい指先でガシッと掴んだ。
「それに、アッシーくんのおちんちん、まだ少し元気残ってるみたいだし。生意気なアシスタントには、私たちからたっぷりと再教育をしてあげないとねっ」
ユイがヨウの顔面に、自らの巨大な胸を容赦なく押し付けてきた。
「ちょっ、待って、先生、ユイちゃん。俺、さっき全部出し切って、もう限界」
「言い訳は聞きません。私たちの体力が完全回復した以上、あなたが干からびるまで終わることはありませんよ」
ヒナが妖艶な笑みを深め、ヨウの分身を自らの口へと無慈悲に飲み込んでいく。
「んぐっ。ひゃあぁぁぁっ」
上からはユイの爆乳による窒息攻撃。下からはヒナの狂気的なフェラチオによる強制再起動。
一瞬でも自分がこのサークルで主導権を握れたと錯覚した葛城ヨウの反撃は、見事に打ち砕かれた。結局のところ、彼はどこまでいっても、この底なしの体力と性欲を持つ美少女クリエイターたちにいいように使われる、絶倫でスケベなアシスタントでしかないのだ。
「ひゃああっ。すみません、俺が調子に乗ってましたぁっ。でも、先生とユイちゃんに搾り取られるの、最高に気持ちいいですっ。原稿のためなら、干からびるまで搾取してくださいっ」
ヨウの歓喜の入り混じった絶叫が、タワーマンションの作業部屋に虚しく、そして淫らに響き渡る。
アシスタントの反撃はあっけなく失敗に終わったが、彼のそのドMな魂は、この理不尽で最高にエロティックな日常を、今日も心の底から享受しているのだった。