ラッキースケベ・トラップダンジョン ~外れスキル『ラッキースケベ』のせいで転生早々追放された俺が、踏破率0%の鬼畜迷宮をエロトラップ化したら、いつの間にか王女と剣聖に激重感情を向けられてました~ 作:マテリ-AL
「――あ、そういや、君たちが行った『万呪の遺跡』を作った魔族ね、魔王軍の迷宮管理部に処罰されたよ」
「――え?」
それが、ギルドに入り、受付へ足を進めたコウヤに浴びせられた第一声だった。どういうことか分からないコウヤが「なんで」と問い返すと、受付嬢が肩をすくめる。
「ラピっちゃんの報告で監査が入って、悪質な『踏破報酬の虚偽申告』が複数ダンジョンで確認されたんだ。多分、二度とダンジョンを作れない身体にされたんじゃないかな? ま、悪いことはできないってことだ!」
あっけらかんとした口調で嬉しそうに言葉を続ける受付嬢。だが、コウヤの胸中では釈然としないものが残った。
「……魔族が人間を食べるのは、罪に問われないのか?」
「そりゃ、ダンジョン内なら魔族が人間を殺していいってのが『ダンジョン法』だし、今更そこに文句言ってもどうにもならないでしょ」
「…………そう、ですか」
(……やっぱり、この世界のこういう価値観は慣れないな。報酬の偽装をしたら厳罰ってことは、ある種の商取引のようなものか? だとしても……しっくりこない)
尚も腑に落ちない様子のコウヤをよそに、口角を上げた受付嬢がさらに言葉を続ける。
「ラピっちゃんのお母さんは完治したし、魔族は再起不能になったから逆恨みとか報復の心配もなし! 私もカジノで大勝ちしたし……ハッピーエンドだね!」
「いや、カジノの話は知らないけど……勝ったのか?」
「うん! 君とラピっちゃんがダンジョンを踏破した日かな? なんか、急に運よくなったんだよね。まるで、誰かが運を分けてくれたみたいだ」
「へー……なんか、運の巡りがいい日だったのかな」
受付嬢と取り留めのない話をしながら、コウヤは懐に手を入れ……冒険者カードを取り出し、受付嬢の方へ向けた。
「それは置いといて、ダンジョン踏破報告お願いします。すいません、遅れてしまって」
「いや、仕方ないよ。だって君、疲れて数日間寝ちゃってたんでしょ? まあ、ダンジョン探索初めてでAランクの踏破なんて大仕事したら当然か。じゃ、処理するね」
冒険者カードを受け取った受付嬢が、後ろを向いて事務処理を始める。すると、なぜか制服のスカートが机の角に引っかかってめくれあがり、今度は赤いレースつきの下着と、存在感を隠し切れない程大きくむっちりした丸尻がコウヤへ向かって露わになった。
「…………!」
コウヤがとっさに目を逸らすと、その先……受付カウンターの端に、前にはなかった書類が積みあがっているのが見えた。
「あの書類は……」
「ああ、あれ? 『万呪の遺跡』に挑んで帰らなかった人の資料。葬送ギルド……通称、『骨拾い』に渡すんだ。ギルドタグと情報照合するために必要だからね」
「……なるほど」
(……ダンジョンで死んだ人への対処専門のギルドがあるのか。やっぱり、前世の価値観と合わない)
世界の命の軽さに、コウヤは思わず身震いしてしまった。形容しがたい感情を持て余したコウヤへ、処理を終えて戻ってきた受付嬢が声をかけた。
「できたよ、はい!」
その言葉と共に、冒険者カードがコウヤへ手渡される。
見ると、情報が更新されていた。
【冒険者カード】
名前:フタバ・コウヤ
冒険者ランク:F
ダンジョン踏破実績:A+ランク――『1』
(……そうか。オレ、一応高ランクダンジョン踏破した扱いなのか)
そう認めた瞬間、コウヤの胸中にわずかな達成感とそれ以上の違和感が湧き出す。
「……オレ自身のランクはFなのに、実績にこういうの書かれるって……なんか、変な感じだ」
「ランク上げるなら試験必須だけど、ラピっちゃんの口ぶり的に、敵とかを倒す力はあんまないんだっけ? じゃあ、申し訳ないけど、ランクはしばらく上がらないかもね。まあ、いいじゃん! Fランクだけど、A+ランクのダンジョン踏破する力持ってますっていうのもかっこいいよ!!」
受付嬢のその言葉で、ギルドにいる人たちの視線がコウヤへと集まる。視線を受けたコウヤは、避けるように身を縮めた。
「……声が大きいです」
「あ、ごめんごめん……」
申し訳なさそうにする受付嬢をよそに、ギルド内の動揺はさらに大きくなっていく。
「マジか……マジで『剣聖』との二人だけで、あの外れダンジョンを踏破しやがったのか!!」
「A+ランクのダンジョンって、Aランク冒険者4人パーティ想定なんだっけ。つまりあの子、単純計算でAランク冒険者三人分の実力を持ってるってこと……!?」
「いやいや、あれどうみても雑魚だろ? 『剣聖』が頑張っただけだって」
「今のうち、勧誘とかしといたほうがいいかも……」
驚愕、賞賛、嫉妬、打算……様々な感情の籠った視線がコウヤへ向けられる。人垣のうちの一人が足を踏み出した、その瞬間――。
ドアが勢いよく開き、ラピスが蒼銀の長髪を揺らしながら悠々とギルドへ入ってきた。ラピスはそのまま、コウヤの方へ足を進めると……くいっと、袖を引いた。
「……用事は終わったでしょ。行くわよ」
「ああ、悪い。あ、カード更新ありがとうございます」
「こちらこそ、今後もごひいきに!」
手を振って見送る受付嬢。ラピスはそんな彼女へ口を尖らせた。
「まさかあなた、私が外にいると知ってわざと大声で……」
ラピスの指摘に対し、受付嬢は何も言わず少しだけ舌を出す。それを見たラピスは大きくため息をつくと、ギルド内の視線から隠すようにコウヤの隣に並び、逆に鋭く冒険者たちを睨み返した。
「……っ、ぶふっ。今のラピっちゃん、おもちゃを抱きかかえて他の子に取られないよう威嚇する幼児みたい」
すると、なぜか受付嬢が吹き出したが、コウヤには例えがぴんと来なかったようで首を傾げた。
コウヤと並んで歩きだしたラピスの目が、ラピスを嫌っているAランク冒険者、ザミアを捉える。二人の目が合った瞬間、あたりに一触即発のピリピリとした空気が流れだした。
「………………ぐっ」
先に視線を逸らしたのは、ザミアだった。太陽を直視できないように、ラピスから顔を背けてしまったのだ。
「……ふっ」
それを見たラピスはほんの少しだけ誇らしげに鼻を鳴らし……背を向けた。
*
ギルドから出た二人は、王都のはずれにある家へ戻った。見上げるほどの豪邸の前には、緑の芝生に覆われた広い庭がある。その庭で――ラピスたちの母親、ラズウェルがルゥリィの肩に支えられながら歩いているのが見えた。寝たきりだった分、リハビリをしているのだろう。
こちらへ近づくコウヤたちを見つけたルゥリィが、母親へ顔を向ける。母親が優しい笑顔でこくりとうなずくと、ルゥリィは母親を近くにあったベンチに座らせると、二人へ走り寄った。
「おかえりなさい……。コウヤさん、お、おねぇ、ちゃん……」
ルゥリィは前髪に顔を隠したまま、ラピスの方を見ようとしなかった。それを感じ取ったラピスも唇をぐっと噛み、ルゥリィから顔を背ける。二人とも、コウヤを間に入れてやり過ごそうとしている……のをコウヤは察知したようで、二人から少し距離をとり、ラピスへ顔を向けた。
「ラピス。お母さんの病気は治ったんだ。もうそろそろ……一歩、踏み出してもいいんじゃないか?」
「……っ、それは……」
コウヤの言葉に、ラピスは目を泳がせて言い澱む。だが、泳いだ視線の先にいた母親に優しく微笑まれたことで、覚悟を決めたように口を結んだ。
「ルゥリィ」
「……ぁ」
ラピスが一歩前に出る。ルゥリィは一歩後ずさった。そして、ラピスは……深く、頭を下げた。
「ごめんなさい。私は全部一人で抱え込んで……あなたを邪魔者にして遠ざけた。それに、私の言う事を聞かないからってビンタまでしようとして……姉失格だわ」
「そ、そんな……」
ラピスの言葉に、ルゥリィが首を振って否定の意を示す。
「わ、私だって……お姉ちゃんの言いつけを破って……危険な目にあって……! 結局、何の役にも立てなくて……!!」
口の端が歪み、声が震え、ルゥリィは今にも泣きだしそうだ。ラピスは、そんな彼女を包み込むように抱きしめ……励ますように頭を撫でた。
「ううん。そんなことないわ。ルゥリィ、あなたがいなければ……あなたが、コウヤの力に気づいて、ダンジョンに同行するよう頼んでくれなかったら、あなたがその足でダンジョンまで走って、お母さんの容態を伝えてくれなかったら……お母様を助けることなんてできなかった。全部、あなたのお陰よ。ありがとう、ルゥリィ」
「ぁ……」
風が優しく吹き、ルゥリィの髪が持ち上げられる。持ち上がった前髪の隙間から覗いたルゥリィの目は、これ以上ないほど見開かれていた。
「……ねえ、ルゥリィ。もし、あなたがよければなんだけど……こんな私を、また、昔のように『お姉ちゃん』って呼んでくれないかしら?」
「うん、うん。いいよ……お姉ちゃん……っ!!」
「……これからもよろしくね、ルゥリィ」
髪に隠された目からぽろぽろと涙をこぼすルゥリィを、ラピスは優しい表情で抱きしめる。
……しばらくして、名残惜しそうにルゥリィから身体を離したラピスは、コウヤへ振り返った。
「じゃ、私はこのままお母様の歩行訓練の手伝いをするから、あなたはルゥリィと一緒に家に戻ってなさい」
「……え?」
「何よその意外そうな顔は」
「いや、なんか、いつの間にかオレがこの家に住むことになってないか……?」
「……あ」
コウヤの指摘を受けたラピスは少しだけ目を見開くと、すぐに頬を僅かに紅潮させて顔を逸らした。
「これはその……報酬よ」
「報酬? それはもう、金貨袋を貰った……」
「あれは『二層まで』の報酬。まだ三層と踏破分の報酬を払ってなかったでしょ。だから屋根のある家に三食付きで住まわせてあげるって言ってるのよ! それとも安宿の硬いベッドに戻りたいの!?」
「い、いや、それは嫌だけど……」
凄い剣幕でまくしたてるラピスに圧され、コウヤが後ずさる。その視線は、ルゥリィへ向いていた。
「ルゥリィとか、お母さんとかはどう思ってるのかなって……」
「わ、私も……コウヤさんが家に住むのに賛成です……! 男手が欲しいと思うこともあるでしょうし……あと、その……もっと、コウヤさんと……」
その後のルゥリィの言葉は小さすぎて、近くにいるはずのコウヤにすら聞こえなかった。続いて母親であるラズウェルへも視線を向けると、薄く穏やかな笑顔を返された。
「二人が望むのなら……私が言うことはないわ」
「じゃあ、その……お願いします。……食費とかはまた払うから」
「そういうのは別にいいのに……まったくもう」
頭を下げるコウヤに、ラピスは不満げながらも少し嬉しそうな顔を見せる。
「じゃあ……案内しますね。コウヤさん……!」
「ああ!」
近づいてきたルゥリィへ向かって、コウヤが一歩踏み出す。だが、その足元にいつの間にかくぼみができており、コウヤは足を取られてバランスを崩してしまった。
「おわっ……!?」
「きゃっ!?」
瞬間、突風が吹きルゥリィとラピスのスカートがめくれあがり、水色と桃色の下着が、それぞれに露わになる。勢いよく倒れ込むコウヤの左手の指がルゥリィの水色パンツに、右手の指がラピスのリボン付き桃色パンツに引っかかった。
「うぅ……」
土の地面に倒れ伏したコウヤがとっさに上を向く。すると、そこには……風にスカートをまきあげられ、コウヤに下着を足首までずり下げられたことによってお日様の下、恥丘をコウヤへ晒すルゥリィとラピスがいた。
「ひゃっ……! ま、まだ昼なので……そういうことはほどほどに……!」
ルゥリィは顔を真っ赤にしながら屈みこんで両手で股間を隠すという、可愛い反応を見せる。
「……ヘンタイ」
一方のラピスは隠す様子も見せず、じとっとした目でただコウヤを睨みつけている。そして、コウヤが慌てて立ち上がる頃に、目にも留まらぬ速さで下着を掴み、腰まで引き上げた。
だが、ここで、ラピスは何かに気づいたかのように眉をひそめ、居ても立っても居られないようにルゥリィの方を向いた。
「……ねえ。ルゥリィ。コウヤと一緒にダンジョンに潜った時、なにかあった?」
「え!? あ、あうぅ……」
聞かれたルゥリィは心当たりはあったのか、顔がぽんっと赤くなった。それを見たラピスは、一気にコウヤへ詰め寄った。
「やっぱりあなた……ルゥリィともそういうことをしたのね!? 私に、したような……あんなことや、こんなことを……!!」
「そ、それは、その……」
コウヤへ問い詰めるうちに、ラピスの顔も真っ赤に染まっていく。どうやら、ラピスもダンジョンでコウヤから受けた愛撫を詳細に思い出してしまったようだ。
「い、今すぐ全部忘れなさい! 絶対に誰にも話さないで! もし、誰かに話したら……承知しないから!!」
「あ、ああ、分かってる」
「なら、目を瞑りなさい。一発ビンタするから。それで手打ちにしてあげるわ。文字通りね」
「……はい」
明確な圧を持ったラピスの言葉に逆らう気もなく、コウヤが目を閉じる。そんな彼を見たラピスは、両手をコウヤへ向けると……。
「……ちゅっ」
コウヤの両頬に自らの手を当て、その唇を奪った。
「……あら」
「ひゃぁあああ……!?」
ラピスの唐突な口づけに、ラズウェルは興味深そうに目を開き、ルゥリィは恥ずかしそうにその目を手で覆った。
「え、えぇ……?」
「……手加減してあげたから、特に痛くはないでしょ」
言行不一致なその接吻に動揺したコウヤが目を開くが、ラピスは既にコウヤへ背を向けていた。
(これで……ダンジョン内での出来事をコウヤが本当に忘れてくれても。彼の初めては、私よ)
顔が耳まで真っ赤に染まっているラピスの本心を見透かすように、ラズウェルだけが穏やかに目を細めていた。
ラピス編(外れダンジョン攻略)で一番好みだった罠をアンケートします。軽い気持ちで、ご参加ください。
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浮遊の呪い
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ポージングトラップ
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壁尻罠
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呪い入り拘束縄
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白き解呪の間
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鍵穴罠 Lv2