ラッキースケベ・トラップダンジョン ~外れスキル『ラッキースケベ』のせいで転生早々追放された俺が、踏破率0%の鬼畜迷宮をエロトラップ化したら、いつの間にか王女と剣聖に激重感情を向けられてました~ 作:マテリ-AL
フィニアから踏破率0%ダンジョンへの誘いを受けた翌日、コウヤはギルドを訪れていた。ギルドは相変わらず騒がしかった。だが、いつもとは何かが違う。ざわめきの中に、重苦しい悲壮感が混じっている。
そんな中でも、金髪ショートの受付嬢はいつもと変わらない快活な笑顔で、コウヤへ手を振った。
「やあ。ごめん、騒がしいよね?」
「はい。騒がしい……というより、雰囲気が暗い気がします」
「まあ、ちょっとね。ちょっと前に君がおっぱいぽろりさせたザミアって子いるでしょ? あの子が率いるAランクパーティ、『紅姫と従盾』がギルドに無断でEXランクダンジョンに潜った挙句、ダンジョンから生命反応が消失してね。主力パーティが一組丸ごと消えたせいで、みんな動揺しちゃってるってわけだ」
「そのEXランクダンジョンって……」
「察しの通り、『黒牢宝窟』だよ。はぁ……なんで学ばないのかねえ。ザミアも……王女様も」
やれやれと目を瞑って肩をすくめる受付嬢だったが……『王女様』と口にした瞬間だけは片目だけを開け、コウヤを射抜くように見つめた。すべてを見透かすようなそれにコウヤが怯んでいると、受付嬢はカウンターから出てきた。
「部屋とってあるから、行こうよ。ここじゃできない話、するんでしょ?」
「……はい」
そのままコウヤは、ギルド奥にある高位冒険者用の個室へ案内された。密談のため、特別に押さえたそうだ。
部屋に入った受付嬢が、机の上に羊皮紙……『黒牢宝窟』の依頼書を広げる。コウヤを見上げる受付嬢の目からは、いつもの笑みは消えていた。
「――来たってことは、受けるんでしょ? 王女様の依頼。事情は知らないけどさ、本当にいいの? 聞こえのいいこと言って、追放されたキミのスキルを使い潰したいだけかもよ?」
「……オレが追放された転生者って知ってるんですか?」
「うん、アタシに話を通すとき、王女様から聞いた。もちろん、口外しないよう頼まれてるけどね」
受付嬢は眉をひそめ、コウヤを心配そうに見つめた。王女の言葉だからといって、全てを信じることはできないのだろう。だが、コウヤの答えはすでに決まっていた。
「確かにオレは、追放された身です。なのに国のために働く、というのは確かに違和感があります。ですが、そんな中でも、フィニア様はオレにずっと真摯でいてくれました。周囲から外れスキルだと言われた時でも……フィニア様だけは、オレの価値を信じようとしてくれました。しかも、ギルドへの紹介状や準備資金を渡してまで」
コウヤは転生前からずっと、他人に期待されては失望されるのを繰り返してきた。だからこそ、外れだと失望されてもおかしくない状況で、それでも信じようとしてくれたフィニア様は、コウヤにとって初めての存在だった。
「そして、あの時フィニア様がしてくれたことのすべてが……誰かに助けを求めるためのものだったとしても。それほど強く助けを求めているのなら、オレはそれに応えたいんです。だからオレは――フィニア様の依頼を受けます」
「…………!」
受付嬢の目を見据えて、コウヤが真っ直ぐに告げる。コウヤの言葉を受けた受付嬢は……ほっとしたように顔をほころばせた。
「そっか。じゃ、仕方ないね。あの紹介状のおかげでキミは訓練とかなしで冒険者になれた。そんで、キミのおかげで、ラピっちゃんたちが救われたんだ。それに……」
「それに?」
「もし君の力でEXランクのダンジョンが踏破されちゃったらさ、それを斡旋した受付嬢であるアタシの評価がめっちゃ上がるんだよね。だからほら、とっとと踏破してきてよ! アタシのために!」
「……! はい!」
受付嬢が励ましの言葉と共にどんっとコウヤの背中を叩く。すると、コウヤの胸の奥からじわりと熱が湧いてきた。
「ありがとうございま……うわっ!」
「ひょわっ!?」
踵を返し、受付嬢にお礼を言おうとした瞬間……コウヤは机の脚に足を引っ掛けてバランスを崩し、受付嬢を巻き込んで倒れてしまった。幸い、倒れた先にはソファーがあり、受付嬢にも怪我はなさそうだった。だが……。
「んぅ……う……」
むにゅん、と、右手に柔らかい感触。どうやらコウヤは……倒れた拍子に右手が受付嬢の露出過多な服の胸元に入り込み、豊満な生胸を鷲掴みしてしまったようだ。さらに左手は受付嬢の肩をソファーへ押しつけ、コウヤは彼女へ覆いかぶさる格好になっていた。防音の個室で男女が密着する、誰かに見られれば言い訳のしようもない体勢だ。
コウヤに押し倒された受付嬢は、頬を朱に染め、至近距離の異性から目を逸らした。
「あー、えっとね……た、確かに身体で優秀な冒険者との専属契約を取り付ける子もいるけどさ、アタシはそういうサービスやってないんだよね……」
「いや、そういうわけじゃ……!」
コウヤが急いで受付嬢から離れる。立ち上がった受付嬢はじとりとした目でコウヤを睨みつけた。
「……これ、先払いってことにしてあげるから。絶対ダンジョン踏破して……帰ってきてね」
「……はい」
その目に抗うことができず、コウヤはただ頷くことしかできなかった。
*
「……ふむ」
時を同じくして、王城にあるフィニアの自室では、フィニアが艶やかな黒木の執務机に向かって難しい顔で首を捻っていた。が、部屋のドアがノックされると顔だけそちらを向けた。
「フィニア様、お菓子をお持ちしました」
「……! 入ってください」
フィニアの了承を得たリラが、部屋に入る。リラは、スコーンやケーキを載せた盆を中央のテーブルへ置いた。途端、フィニアの目がぱぁっと輝く。
「ちょうど頭を使っていてお菓子が欲しかったところです。早く食べま……」
「一つ、よろしいでしょうか。フィニア様」
「……。なんでしょう」
いそいそとフォークを手に持ち、ケーキを食べようとするフィニアだったが、リラの質問で手が止まり、眉尻が少し下がった。
「やはり……今からでももう1人、転生者を召喚できませんか? 転生者が持つ特殊なスキルがなければあのダンジョンを攻略できないという論は分かりますが、あの男のスキルはあまりにも……」
憂いを帯びた瞳を向けられたフィニアは、フォークをお盆に戻し、口を開いた。
「百年に一人。それが、召喚術に応じる転生者が現れる割合です。そのうえ莫大なリソースを必要とするため、召喚魔法は廃れました。そんな中、召喚に応じてくださったうえ、あまつさえ追放という愚行を犯した我らのために、命を懸けてくださる。そんな転生者が、他にいるとは思えません」
フィニアの言葉にリラは明らかに難色を示し、首を振った。
「ですが……」
「それに私は、コウヤ様のスキルにはあのダンジョンを越えられるだけの力がある、そう考えておりますよ。……特に、ここが」
その言葉と共に、フィニアは懐からコウヤのスキルが書かれた紙を取り出し、リラへ差しだした。そこには相変わらず、『ラッキースケベ』という珍妙なスキル名が記されていた。フィニアがその下段にある『変換された不運の帳尻は、対象となった異性の側で合わせられる』という文章を指差すと、リラは首を傾げた。
「それは……帳尻を女性側に押し付けるという、忌々しき呪いでしょう」
「いえ、我々にはあれ以降不幸など振りかかっておりません。それどころか……」
フィニアの視線が右手の指輪……幼い頃に母から託されたそれへ向かう。フィニアは、まだそこに込められた想いも理解できないまま、指輪を失くしてしまった。母がダンジョンへ消えてからは、形見となったそれを長年探し続けていた。それが……なぜか数日前、コウヤたちがダンジョンを踏破したその日、たまたま整理された古い家具の裏から転がり出てきたのだ。
(『不運の帳尻』、どうとでも解釈できる言葉です。スキルの力でこの指輪が見つかったというのは、都合よく考えすぎでしょうか……?)
「……フィニア様?」
「いえ、なんでもありません。ただ、私はコウヤ様を信じる、それだけです。……お菓子、頂きましょうか」
(不確定な情報を話すのはよくありませんね。スキルの検証に、決めつけは厳禁です)
視線を目の前のお菓子に移したフィニアは、フォークをケーキへ突き刺し、口へ運ぼうとして……その動きを止めた。コウヤのことを話していたら、思い出してしまったのだ。フィニアがコウヤの上へ尻餅をついた時、どむんっという淑女の臀部からしてはいけない音が鳴ったことを。フィニアは肉が尻に付きやすい体質だったのだ。
「フィニア様、どうされましたか? まさか、体調が優れないとか……」
「いえ、その……そういえば、これ以上お尻を太らせないよう、お菓子を控えようとしていたなと……」
「フィニア様には我慢なんて似合いませんよ。それに、お尻が大きい方が……民草にとって支えがいがあると思います」
「そ、そうですか、では……」
よくよく考えるとリラはフィニアの尻がでかいことは否定していないのだが、フィニアはそれで全てが肯定された気分になってしまい、嬉々としてケーキを口へ運ぶと……。
「ふふっ、美味しいです!」
咲き誇る花のような、煌びやかな笑みをこぼした。
*
「さっき、ギルドで依頼の受注をしてきた。明日から、王女様と一緒にダンジョンに潜って来る」
家に戻ってきたコウヤは、ラピスたちのいる居間でそう宣言をした。コウヤの言葉に対して一番最初に動いたのは、ラピスだった。
「……まあ、そう言うでしょうね。あなたがそうやって無駄なお節介を焼く性格じゃなければ、私だって……。いや、それはいいわ。せいぜい死なないよう、頑張ってきなさい」
「ああ!」
目線はコウヤへ合わせないが、どこか柔らかい口調の励ましにコウヤは元気よく応える。続いて動いたのは、ラズウェルだった。立ち上がった彼女は、コウヤへ微笑みかけながら……その肩を撫でた。
「素晴らしい選択だわ。私も……いっぱい応援しちゃう。でも、身体にだけは気を付けて、帰ってくるまでがダンジョン探索だからね」
「はい、肝に銘じます」
ラズウェルの言葉を真っすぐに受け止めたコウヤが薄い微笑みを返す。すると、三人の視線は自然と最後の一人……ルゥリィへと向いた。
六つの目を向けられた少女は顔を下に向けたまま……ぐっと口の端を結んで一歩前に出た。
「わ、私は、その……あの……。ご、ごめんなさい……なんでも、ないです……」
だが、ルゥリィは言葉を探すように視線をさまよわせ……それでも発する言葉が見つからなかったのか、視線から逃げ出すように後ろに下がる。
ここでラズウェルが、そんなルゥリィの方へ歩を進め……。
「無理に言葉にしなくてもいいのよ、ルゥリィちゃん。あなたは美味しいごちそうを作って、その気持ちを伝えて欲しいわ」
「あ、は、はい……」
ルゥリィを覆うように後ろからそっと抱きしめ、その頭を優しく撫でた。
*
その夜、寝間着姿のルゥリィはコウヤの部屋の前まで来ていた。今日の夕ご飯はルゥリィにとって会心の出来だった。コウヤもラピスもラズウェルも、美味しいという言葉を欠かさず、全て平らげてくれた。それでも、ルゥリィの心の中にある不安というもやもやは消えず……むしろ増すばかりだったのだ。
(ダメだとは分かってます……。それでも……)
音を立てないように、ゆっくりと扉を開け、中へ入る。薄い月明かりの中、壁に飾られた装飾品や武器の影が妖しく伸びている。静かな部屋には、コウヤの穏やかな寝息だけが響いていた。
抜き足差し足で進んでいたルゥリィは、不意に人影を見つけて足を止めた。月明かりに照らされたその姿を認め、目を大きく見開く。
「……お姉、ちゃん?」
「……ルゥリィ」
そう、人影の正体はラピスだったのだ。眠るコウヤの傍に張り付くように立ち、じっとその寝顔を眺めている。その表情は優しくも、今にも泣きだしそうなほどの憂いを湛えていた。
それを見たルゥリィの口は、ほぼ無意識のうちに動き出していた。
「お父さんのこと、思い出してるの……?」
「……ええ。やっぱりどうしても、被っちゃうから」
「わかるよ……。私も同じこと、思ってるから……さっきも、そのことを言おうと、思ってたから……」
借金から一発逆転するために無謀にも高位のダンジョンに潜り、帰らぬ人となった二人の父親。彼と同じ部屋で眠るコウヤが明日、踏破率0%ダンジョンに挑む。その事実に心を乱されたのが自分だけではないと知ったルゥリィは、まるで寄り添うように、ラピスの隣に立った。
すると、ラピスが床に座り込み、ベッドに肘をついた。ベッドが沈み込んで傾斜が生まれ、同時にコウヤが二人の方へ寝返りをうつ。すると、まるで寝ているコウヤが二人の方を見るような体勢となり……それを見たラピスが、ふっと息を吐いた。
「……本当は私も、ルゥリィみたいなこと言おうと思ったの。『そんな依頼受けないで、私たちと一緒にここで暮らそう』って。でも、コウヤは優しいから……そんなこと言われたら迷う。迷って……それでも結局行っちゃうでしょうね。だったら、余計なことは言っちゃいけない、無駄に迷いを生むだけだから」
「そう、かもしれません……」
「あなたも、言いたいことあるなら今のうち言っておきなさい。何言っても、今なら聞かれないから」
「……はい」
ゆっくりと頷いたルゥリィは、ベッドへ身体を傾けると……寝ているコウヤの手を両手で包み込んだ。
「……生きて、帰ってきてください。コウヤさん。私はまだ、あなたに何も返せてはいません……。だから、だから……」
感極まったようで、ルゥリィがぎゅっとその目を瞑る。ラピスはそんな妹の背中を優しく撫であげた。
「そろそろ、戻るわよ」
「……はい」
ラピスの呼びかけで、ルゥリィがコウヤの手から離れようとする。
瞬間――自由になったコウヤの両腕がルゥリィとラピスの腰を抱いた。
「えっ……?」
「ひぁっ!? こ、コウヤさん、もしかして、起きて……!?」
目を丸くしたルゥリィがあわあわとしながらコウヤの方を向く。
コウヤは――。
「うーん……むにゃむにゃ……」
「ね、寝てる……これは単に、寝相が悪いだけ……?」
見事なまでの寝息を立てていた。それを見たルゥリィがほっと息を吐いた。
瞬間、腰に回されていた両手がそれぞれ寝間着のズボンへ潜り込み、臀部を揉みしだいて秘部を刺激した。
「んぁ……」
「ひぅ……!?」
急に与えられた刺激に二人は体勢を崩し、コウヤのいるベッドに倒れ込む。その勢いでラピスの寝間着のボタンが外れて生乳が飛び出し……その先端にあるピンク色の突起が丁度、コウヤの開かれた口に収まった。
「むにゃ……? ちゅぅ……」
「ひゃっ……!? なんでおっぱい、吸って……」
「こ、コウヤさん……!?」
その光景を見たルゥリィが真っ先に心配したのは、コウヤの身だった。新人冒険者時代、セクハラしてきた冒険者をことごとく半殺しにしてきたという逸話を持つラピスにこんなことをしたら、コウヤが叩きのめされるのではと。
だが、ラピスは拳を振り上げなかった。それどころか――むしろ進んで受け入れた。
「まったく、そんなに吸っても、もう出ないわよ」
潤んだその目には熱情が浮かんでおり、何かを期待しているようにも見える。驚愕に満ちたルゥリィの視線を受けたラピスはふんっと鼻を鳴らして口を開いた。
「……普段の私なら、多分ぶん殴ってるでしょうね。でも、今の私は……コウヤと一緒にダンジョンへ潜ってる間に、変えられちゃったの。コウヤに抱きしめられると、なにか、心の中で期待のスイッチが入っちゃって……嫌がるどころか、この先を期待しちゃうようになった。それに……」
「それに?」
「ルゥリィが言ったことが本当なら、コウヤが無事に帰ってくるために……幸運を貯めておくのもいいかなって思っただけよ」
その言葉と共にラピスは身体を完全にベッドに乗せ、コウヤへ寄り添った。ルゥリィの仮説とは、母の病が完治した時に起きた奇跡。あれが、コウヤのスキルの力によって起こったもので……その燃料がコウヤとの接触かもしれない。ルゥリィは自分の感覚の鋭さをよく知るラピスにも、その仮説を共有していた。
「はい、そうですね。コウヤさんのために、私たちにできることをしなければ……」
ラピスの言葉を受けたルゥリィも納得してベッドに乗り込み、ラピスとは反対側の位置でコウヤに寄りそう。
そこで、コウヤの指が二人の秘部にくぷぷ……という音を立てて的確に侵入を始めた。当然、コウヤは熟睡中である。とんでもない神業だ。
「ん、あ……もう、がっつきすぎよ」
「ひぅ……そう、ですよコウヤさん……まだ夜は浅いですし、私たちはどこにも逃げません。だから……」
「私たち姉妹の身体を」
「存分に、味わってください……!」
姉妹二人とコウヤの、熱くて長い夜が始まった――。
*
「おはよ――――!?!?」
翌朝、朝の日差しを浴びて起床したコウヤの目に映ったのは……。
「んぉ……ほ、ぉおおお……!」
「はひゅ……ふ、ぁあああ……!!」
下品なガニ股で、強烈な絶頂の余韻を感じ続ける一糸まとわぬ姿のラピスと、丸いお尻をコウヤへ向け、絶頂による痙攣を繰り返すルゥリィの姿だった。
二人の秘部からは愛液の海嘯が吹き出し、すでにベタベタになったシーツをさらに汚している。それを見たコウヤがひどく混乱をして身の回りを見ると……いつの間にかその両手がべっとべとに汚れていた。
「え、えーと……? その、オレ、もしかして何か……」
「んお……お……! もう、知らない。あんたなんか、どこにでもイっちゃいなさいよぉ……!」
「えへへへ……んぁ……いっぱいシたんですから、きっとコウヤさんは、帰ってこれますよ……頑張ってください……!」
ただ唖然とするコウヤに対し……ラピスは急に恥ずかしくなったのか投げやりな言葉を、ルゥリィは真っすぐな励ましの言葉をかけた。