※この作品はR-18です。

ラッキースケベ・トラップダンジョン ~外れスキル『ラッキースケベ』のせいで転生早々追放された俺が、踏破率0%の鬼畜迷宮をエロトラップ化したら、いつの間にか王女と剣聖に激重感情を向けられてました~   作:マテリ-AL

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第20話:踏破率0%ダンジョン進攻、第3層・破ろう、武器庫!

 三層に辿り着いたコウヤたちを待ち構えていたのは、無菌室を思わせる真っ白な空間だった。これまでのごつごつした石造りから一変した光景に、コウヤが戸惑う。

 

「なんか、急にダンジョンの雰囲気が変わったな……」

 

「記録によると三層以降は、人が来ないのをいいことに、オルドレアの私用部屋として利用されているそうです。ここは……屠殺部屋だとか」

 

「ふん、随分と悪趣味なことだ。まあ、そのお陰で魔物の姿はほぼ見えないが……」

 

「いないとは限りません。気を付けて進みましょう」

 

 フィニアは布一枚しか身に着けておらず、リラの剣は根元から折れてしまっている現状。自分たちの無防備さを察しているのか、三人の足取りはどことなく緊張を帯びていた。

 

「……見つけました! あそこが武器庫です!」

 

 フィニアが指を突きつけた先には確かに、『武器保管庫』という色褪せたプレートと、厳重に閉ざされた大理石の扉があった。扉には魔法陣が彫られており、何か特殊な処理をしなければ開かないことが一目で分かる。

 

「――はぁっ! ……ぐっ、やっぱり開かないみたいだな」

 

 念のためと、『筋力強化』したリラが扉を全力で引いてみるが……扉はびくとも動かない。それどころか、リラの魔力に触れたことで扉の魔法陣が発光し、光の縄がリラへ襲い掛かった。縄はリラの両手をがっちり結んだ上に、破れかけの騎士装束を完全に剥ぎ取る。大剣の柄が地面に落ちる音がした。

 

「なっ……!?」

 

「リラ!」

「大丈夫ですか……!? ……きゃぁっ!?」

 

 心配したのもつかの間、縄は目にも留まらぬ速さでフィニアにも襲い掛かり、こちらも両手を無理やり拘束した。縄は二人の手を無理やり引っ張ると……天井に向かって伸びた。完全に結ばれた両手を頭の上に固定された二人は、人一人分程度の間隔を空け、まるで奴隷市場の商品のように全裸で並んでいる。

 

「……っぅ、随分と無理矢理だな」

「ですがこれで……罠自体は発動しました。あとは、どういう罠かです……」

 

 フィニアがそう言い終えると同時に、天井からコウヤの頭へ向けて……帽子が降ってきた。軍帽を思わせる鍔の付いた紺色の帽子がコウヤの頭に乗ったその時、彼の腕に紋様が宿る。

 

「帽子と紋様……多分これが罠を解除する糸口になるんだろうが、どういう効果が…………!? なんだコレ!?」

 

 コウヤが帽子を深く被る。

 すると……世界の見え方が変わった。その目にビジョンが焼きつけられたのだ。

 

【第一検品:胸囲測定】

フィニア:未

リラ:未

残時間:4:51

※時間以内に検品されなかった肉は廃棄処分されます

 

 同時に、測定方法が帽子からコウヤの頭へ直接入力される。それは……後ろから生乳を揉みしだくという、本当にそれでいいのかと言いたくなる内容だった。

 

「コウヤ様、その……罠を解除する方法は分かりましたよね?」

「コウヤ、私たちは何をすればいい?」

 

 フィニアとリラ、二人の僅かに潤んだ視線がコウヤを貫く。ビジョンが見えていない二人にとっては、唯一の頼みであるコウヤが黙ってしまったらどうすることもできないのだろう。

 

 そんな二人の不安を察したコウヤは、慌てて口を開いた。

 

「どうやらオレが検査官になって、二人の身体を検査しなくてはいけないみたいです。ただ、時間制限があるのと、その方法がオレの手で直接なのが……」

 

 そこまで話をしたところで、こくりと二人の喉が鳴った。

 

「つ、つまり……コウヤ様の手で私たちの身体を隅々まで調べてもらえるってことですか……!?」

「……っ、じ、時間制限があるのだろう。私たちのことは別にいいから……早く調べてくれ。それで私たちの全てを貴様が知ってしまっても……仕方ないのだろうな」

 

 何故か期待を帯び始めた二人の視線にコウヤは困惑しながらも、帽子に与えられた役割に導かれるように二人へ足を進めた。そして、まずはリラの巨乳に手をかけようとしたその時……フィニアが口を開いた。

 

「あ、あの……コウヤ様、お胸を検査するのでしたら、できれば、私からお願いできませんか?」

 

「……どうしてか聞いても?」

 

「そんな特別な理由はないのですが、その……リラの巨乳を先に揉まれてしまうと、次に揉む私のお胸が、必要以上に小さく感じられてしまうのではないかと……」

 

 苦々しい様子のフィニアを見たリラは……ふっとなんでもないように息を吐いた。

 

「フィニア様、そんな気にされなくても大丈夫ですよ。大きい胸なんて肩が凝るうえに男どもの視線を集めるだけ、そんなに良いものではありません」

 

「――それは持つ側の意見ですよ、リラ!! なんで同じものを食べているのにリラはお胸が大きくなって私はお尻が大きくなるんですか!!」

 

「お、落ち着いてフィニア様……。分かりました、じゃあ、フィニア様からいきますね」

 

 リラへの気兼ねがなくなったせいか、半泣き状態でわぁわぁと騒ぐフィニアを見かねたコウヤは、先にフィニアの胸へ手を伸ばすことにした。

 

「……んっ、コウヤ様にお胸、揉まれちゃってます」

 

 むにゅん。しっとりと吸いつくような感触と共に、確かな質量と柔らかさがその手に伝わる。普段はドレスや冒険者装に隠されていたが、フィニアの胸にも十分な肉がついていた。

 

「は、ふぅ……すっごい、ねちっこくて……こういうのも、ありですね……」

 

 帽子から与えられた役割に導かれるように、隅々まで調査するようにフィニアの胸を撫でまわす。すると、魔力が弾ける音がして、ビジョンに変化があった。

 

フィニア:83

リラ:未

残時間:3:06

 

「……これで、フィニア様は終わったってことになるのか?」

 

 数字の意味はなんとなく察したが、コウヤは気にしないことにして、今度はリラの巨峰へ手を伸ばした。

 

「ぁん、ん、声出るの、恥ずかしいな……」

 

 触れると、リラの巨大な胸が、たぷん、たぷんと音を立てそうなほど揺れる。下から持ち上げると、まるで鉛でも持ち上げているかのようなずっしりとした感触がその手に伝わってくる。

 

「はぁ、はぁ……なんか、おかしい……。コウヤにおっぱい揉まれると、あつくなって……こんなの、知らない……」

 

 コウヤに胸を揉みしだかれるうちに、リラの頬がじんわりと朱を帯びていき……いつの間にか彼女は、もじもじと内腿を擦り合わせていた。

 

「は、ふぅ、ん、ぁ、もっとぉ……」

 

 あくまで快楽を与えることは目的としていない触診に、必要以上の快楽を得てしまうほど、リラは――。

 

フィニア:83

リラ:96

検品完了!

 

「……あ、終わった」

 

 ビジョンに変化があったため、コウヤがリラの胸からぱっと手を離す。すると……なぜかリラがきっと鋭い目でコウヤを睨みつけた。

 

「そ、そんなに早く離さなくてもいいだろう……!」

 

「え。いやでも、あくまで検査だし……」

 

「だから――……っぅ」

 

「……ふふっ」

 

 リラが赤面しながら言葉を失うのを、フィニアは微笑ましそうに見ている。そんな二人をよそにコウヤのビジョンが変化した。

 

【第二検品:臀囲測定】

 

「……あ、第二検品の情報来た。えーと……臀囲、つまりお尻の大きさの測定か。方法は……同じみたいだな」

 

 次はお尻の検査をする――ということを察したリラは気を取り直すと、身をよじらせてコウヤへ尻を向けた。

 

「じゃあ、次は私から先に揉んでくれ。――私よりフィニア様の方が、ケツがデカいからな!」

 

「――リラ!? な、なな、なんでそんなことを言いだすのですか……!? た、確かにその……私の方がお尻は大きいですが……」

 

「はい、私はそんなフィニア様を尊敬しております!」

 

「そう、ではなくて……。その……お尻が大きいのとお胸が大きいのは……話が違うんですよぉ……!」

 

 お互いに本心を言い合うようになったのが裏目になったのか、フィニアは涙目になって俯き、ぶつぶつと何かを呟いている。そんな二人を見ながらビジョンを再確認したコウヤは……驚きの声をあげた。

 

フィニア:未

リラ:未

残時間:1:37

※時間以内に検品されなかった肉は廃棄処分されます

 

「……いや、これ、さっきと比べて時間が半分くらいしかない! すいません、二人同時でいいですか!?」

 

「えっ!? それってその……揉み比べってことですか!? そ、そんなことしたら、リラと大きさを比べられて……」

 

 身体を震わせるほどのショックを受けていたフィニアだったが、焦燥に満ちたコウヤの表情を見ると、覚悟を決めた顔つきに変わった。

 

「……っ、わ、わかりました。よろしくお願いします、コウヤ様」

 

「では……」

 

 丁度二人の間に入ったコウヤが左手をリラの丸尻へ、右手でフィニアの見るからに肉づきのよいデカ尻へ伸ばす。優雅な曲線美を持つリラの臀部は指が押し返されるような弾力を持ち……フィニアのデカ尻からはむっちりとした柔らかな重量がその手に感じられた。

 

「ふぅ……んんっ……やっぱりケツでも、コウヤに触れられたところは、熱く……」

「あ、あの、その、やっぱり私のお尻、大きい、ですかね……!? いや、その、わざわざ言わなくてもいいんですが……!!」

 

 コウヤが二人の尻を調べるように揉みほぐす。リラは大人しく快楽を受け入れているが、フィニアはコウヤにお尻を揉まれている羞恥に気を取られ、与えられる快楽に集中できていないようだ。

 

 ビィーーッ!!

 

「……うん? なんだこの音」

 

 警報のような異音がコウヤの頭の中で鳴り響く。コウヤが不審げにビジョンを確認すると、ビジョンが更新されていた。

 

フィニア:計測不能/測定基準値オーバー

リラ:89

残時間:0:50

 

「……なんだこれ、フィニア様が測定基準オーバー!? 今の計測方法では測れない!?」

 

「え、えぇ!? それってその……わ、私のお尻が大きすぎるからですか!?」

 

 フィニアの頬が一気にかぁと赤くなる。そんなお尻の大きなお姫様を尻目に、コウヤの頭の中に代わりの計測方法が流れ込む。だが、その方法はコウヤの頬をこれ以上ないほどに引きつらせるものだった。

 

「尻を叩けばより正確な計測ができるって!? いやでも、姫様の尻を叩くなんて……よくないだろ。なんかもっと、別の方法とか……」

 

 動揺して帽子を深く被りなおしても、帽子からコウヤへこれ以上の情報が伝えられることはない。そんなコウヤを見たフィニアは覚悟を決めたような表情をして……コウヤへ尻を突き出した。

 

「……っ、わ、分かりました。コウヤ様、私の尻をお叩きください」

「ま、待て、コウヤ! 私も、ケツを叩いてくれないか!」

 

「え、いやでも、もうリラの結果は出て……」

 

「フィニア様だけにこんな役目負わせるわけにはいかない! だから……私も頼む!」

 

 フィニアに並ぶようにリラも尻を突き出す。美女二人に誘惑されるように尻を向けられたコウヤは苦虫を噛み潰すような顔をしながら両手を構えた。

 

「分かりました。じゃあ、行きます……」

 

 パァン!

 コウヤが両手を二人の尻へ叩きつける。すると、尻肉が波打ち、二人分の肉が弾ける音が、辺り一帯に響いた。

 

「はひゃぁんっ!!」

「――っ、くぅ……ぁ……」

 

 気持ちよさそうなフィニアの嬌声と、何かに耐えるようなリラの呻き声。二人の身体は大きく仰け反り、白磁を思わせるシミ一つない滑らかな尻に、真っ赤な手のひら型の跡ができる。

 

「…………っ」

(やっぱり、罪悪感がすごい……)

 

 罪悪感に身を震わせるコウヤの視界に浮かぶビジョンが更新された

 

【第二検品:臀囲測定】

フィニア:101

リラ:89

検品完了!

 

「あ、終わっ…………っ!?」

(フィニア様、100あるのか……)

 

 フィニアの尻があまり大きいせいか絶句してしまうコウヤ。そんな彼へ向けて、フィニアは熱の籠った視線を向けている。

 

「コウヤ様にお尻を叩かれると、頭の中で熱いものが弾けて、もっと……」

 

「……フィニア様?」

 

「あ、いえ、なんでもありません、なんでも……!」

 

 首をぶんぶんと振ったフィニアが崩れてしまっていた体勢を整えると同時に、コウヤのビジョンに変化があった。

 

【最終検品:感度測定】

フィニア:未

リラ:未

残時間:1:29

※時間以内に検品されなかった肉は廃棄処分されます

 

 いつものようにコウヤの頭へ検品方法が流れ込んでくる。最後の検品方法、それはとても単純で……。

 

「……この手で、絶頂させる? いや、というか、時間が全くないんだが!!」

 

 過激な方法と短い時間制限、二つの情報を上手く処理しきれず狼狽えるコウヤに対し、フィニアはあくまで冷静に言葉を告げた。

 

「……なるほど。そういう罠ならば仕方ありませんね。コウヤ様、私のおまんこをおいじりください!!」

 

 否、訂正しよう。フィニアは見るからに冷静ではない。罠のせいだと言い訳しながら、コウヤへ向けて足をおっぴろげて蜜の垂れた性器を見せつけ……自らの性癖と欲望を満たそうとしているだけだった。

 

「あ、ああ!」

 

 余裕のなさげなコウヤが、思考停止状態でフィニアの割れ目へ中指と人差し指を突き入れる。既に溢れていた蜜のせいか、下の口は指をにゅるんと受け入れた。フィニアへ侵入した瞬間、熱さを帯びた肉にきゅぅうと締め付けられるが、今のコウヤにこの感覚を味わっている暇はない。

 

「は、ふ、うぅ……っ」

 

「で、では、動かします!」

 

「は、ひゃい……!」

 

 そのまま十秒ほど、コウヤはフィニアのとろとろな肉壺をかき混ぜるように指を動かし続ける。指が膣壁に擦れるたび、フィニアの身体がびくんと跳ねた。

 

「はひゅっ、うぅ……コウヤさまのゆび……んぅ、きもち、いい……!」

 

 フィニアは与えられた快楽に身悶えしているが、それでもまだ絶頂には遠いようだ。コウヤが空いている左手の扱いに迷っていると、フィニアがだらしなく唾液を垂らした口を開いた。

 

「はぁっ……コウヤさま、このまま私のお尻を、また……叩いてください……!! さっきのより、もっと、つよくぅ……っ!」

 

「わ、分かった! ――こうか!?」

 

 コウヤが再びフィニアの尻を、さっきより強く叩く。パァンッ!! という快音と共にまるで地震でも起きたかのようにフィニアの尻肉が脈打つ。

 

「きゃいんっ!!」

 

 発情期の獣のような喘ぎ声。フィニアの膣内が再びきゅぅうと締まる。その熱さとキツさたるやまるで、熱された鉄線で縛られたかのようで……コウヤの指は押し出されるようにフィニアの秘部から飛び出した。

 

「だめです、これ。おおきいのが、きて……っ!! あ、ふぁ、ひぁああああああああああっ!!」

 

 引き抜かれた指につられるようにフィニアの秘部から透明の液体がぷしっと吹き出す。天井に固定されている手を起点として身体がぴんと弓なりに張り、びくんびくんと乳房と尻が痙攣をしている。

 

残時間:0:43

 

(……っ。もう、時間がない)

 

 だが、コウヤはそれに構っている暇はないと言わんばかりにリラへ目を向ける。自身にこれから絶頂を与えんとする男の目に射抜かれたリラはこくりと唾を飲んだ。

 

「……その、だな。私、ずっとここはお小水をするための場所だと思っていて、だからこうして指を挿れるなんて考えたことなくて……できれば優しくして――」

 

 ぐじゅっ!!

 

「んお゛っ!?」

 

 コウヤの指が濡れそぼったリラの肉壺をこじ開け、内部へ侵入していく。生まれて初めての性器をいじられる感覚は未通女にとって大変甘美な毒だったようで、リラは騎士とは思えない下品な喘ぎと快楽に蕩けた顔をコウヤへ晒してしまった。

 

「ほぉ、ん、んおぉ……なんだ、これ。ん、変だ。コウヤに股間を触られると……あたたかいのとびりびりと気持ちいいのがいっしょに、きて……っ!」

 

 どうやら、リラは快楽を素直に受け入れられているようだ。が、しかし、まだ快楽に対してたどたどしい部分があり、すぐに絶頂、とまではいかないようだ。

 

「……っ、悪い!」

(こうなったら、もう……)

 

 コウヤはここで、リラの胸を強く、鷲掴みにした。先ほどの調査目的とは違う、明確にリラへ快楽を与えることを目的とした愛撫。むちぃっとした柔らかく重厚な感触がコウヤの手に伝わると、リラの身体がびくんと跳ねた。

 

「お゛ぉっ! ん、はぁっ……!! だめ、だ。どうじにせめられると、きもちよくて、あたまが、はじけて……っぁ!!」

 

 秘部を指で激しく責められながら、同時に豊満な胸まで揉みしだかれる。そんな蹂躙されるようなコウヤの責めに、リラの快楽が破裂しそうになった刹那、二人の目が合い――。

 

「……ちゅぅ」

 

「むぐっ……!?」

 

 思考を介さないような鮮やかな流れで、リラはコウヤへ可能な限り身を寄せ、その唇を奪った。艶のある柔らかな感触と、熱を帯びた吐息が二人の間で混ざり合う。

 

「ふ、んぁ……!! ぅ、~~~~~~~~ッッ!!」

 

 それが最後の一押しになったのだろう。リラの身体は言葉にならない叫びとともに小刻みに震え、身体に溜まった快楽を爆発させた。リラが絶頂を迎えたその瞬間、コウヤの頭に被されていた帽子が光を放ち、ビジョンに更新が入る。

 

【最終検品:感度測定】

フィニア:マゾ気質/調教余地あり

リラ:純愛気質/快楽には無知無知

全項目検品完了!

→オーダーメイド装備作成へ移ります

 

「……オーダーメイド?」

 

「は、ふぅ……」

「はぁっ、ぁっ……!!」

 

 疑問の声を上げるコウヤの背後で二人の腕を縛っていた光の縄がほどけ、光へ変わって扉へと還る。絶頂の余韻が抜けきっていない二人は荒い息遣いとともに地面に崩れ落ちた。扉がまばゆく発光し、その奥で暴れ狂う嵐のような轟音が響いた。

 

「な、なんだこの音……っ!?」

 

 音に慄くコウヤが被っていた検査官の帽子も光に変わり、扉へ吸い込まれる。すると、重々しい石のこすれる音とともに大理石でできた扉がゆっくりとだが確実に開いていった。

 

「…………」

 

 息をのむコウヤ。開かれた扉の先にあったのは……宝箱だった。赤を基調として金の装飾がなされたそれは、中に入っているものが希少品であると見る者全てに直感させるほどの存在感を放っている。

 

 そして、その武器庫からは……宝箱以外の全てが消えていた。形跡はある。古びた血痕も、金属片も残っている。ただ、展示されているはずの武装だけが忽然と消えてしまっていたのだ。

 

「装備が消えている? なにが、あったんだ……?」

 

 異様な光景に身を震わせるコウヤの後ろから、フィニアが顔を出し、武器庫へ足を踏み入れる。一通り空っぽの武器庫を見渡したフィニアは、最後に宝箱へ目を向けた。

 

「……もしかしてですが、この武器庫にある全てが、この宝箱に集約されたのではないでしょうか? 先程の罠は扉を開くためではなく、私たちの専用装備をつくるためだったり……!」

 

 快楽に蕩けていたフィニアの目に輝きが戻っていく。宝箱に手をかけたフィニアだったが、その横からリラが割り込んだ。

 

「念のため、私が開きます」

 

「それは……そうですね。任せました、リラ」

 

「――はい!」

 

 リラが宝箱を開く。そこに入っていたのは、紋様が彫られた大剣と犬耳がついたカチューシャだった。それを見たリラは何かを直感したかのように……大剣へ手を伸ばした。それに続くように、フィニアもカチューシャへ手を伸ばす。

 

「間違いない。これは……私が持つべき剣だ」

 

「ええ。そしてこれは……私のための、装備です」

 

 二人がそれぞれ自分の『装備』を身に着けたその瞬間――その身体を極大のオーラが覆う。同時に、二人の存在強度ともいえる何かが膨れ上がった。

 

「なっ!? 二人とも、大丈夫か!?」

 

 驚愕と心配を浮かべながら二人へ駆け寄ったコウヤは、確かに見た。光が晴れたその時……二人の身体に新たな衣服が装着されているのを。

 

「それは………………っ」

 

 そしてコウヤは、言葉を失った。二人の新衣装があまりに過激だったためだ。

 

 まず、リラ。彼女は身体のラインが浮き出るピッチピチのスーツを着用しており、かつ、下着の類がないせいか薄い黒地で覆われた巨乳から乳首が浮き出ている。布面積も少なく股間回りも角度がえげつないハイレグで、少なくともお茶の間に出せる格好では絶対にない。子供も親御さんもびっくりしてしまう。

 

 そして、フィニア。一見白を基調にした荘厳なシスター服のように見えるが、これは服ではない。暖簾だ。胸にも秘部にも布が一枚垂れ下がっているだけ。少し身体を上下すれば大事なところが丸見えだろう。挙句の果てに頭には犬耳のカチューシャが着けさせられている。だったら後ろから見れば……というのも通用しない。何故かお尻部分にハート型の穴が開き、フィニアの尻の割れ目が丸見えとなっている。こんな犬耳ドスケベ衣装でシスターを名乗ったら間違いなく神への冒涜だろう。

 

 だが、二人はそんな破廉恥という言葉すら、破廉恥に失礼と言っていいレベルの服を着ていても、恥ずかしがる様子はなかった。

 

「凄いな。身体の奥底から力が漲ってくる。今ならスキルなしでこの宝箱すら砕けそうだ」

 

「……聖属性を強化する装備なんて、初めて見ました。魔界の装備では聖属性は強化できないはずなのに。まさしく、オーダーメイドといったところでしょうか」

 

 こんな服でも、その力は凄まじく、二人ともそれに魅了されてしまっているようだ。一通り装備の強さを実感した王女とその護衛は、スケベ装備を着たままコウヤへ頭を下げた。

 

「ありがとう、コウヤ。これがあれば、あの黒牢公に勝てるかもしれない」

「ええ。こんな装備を作れるなんて、コウヤ様のスキルは私が思っていたよりずっと、凄いものなのかもしれません。本当にありがとうございます、コウヤ様!」

 

「あ、あぁ……」

(スキルのせいで二人がこんな装備を着させられているのなら、むしろオレは謝るべきじゃないか……?)

 

 コウヤは二人の感謝を素直に受け取ることができず、むしろ申し訳なさそうに額を押さえる。そんな中、リラは地面に落ちていた愛剣の柄も拾い上げ、腰へ差した。そして、ふとフィニアのほうを見たリラが堪えきれないように口を開く。

 

「あ。フィニア様。その犬耳……もふもふしてもいいでしょうか?」

 

「いいですよ、リラ。まさかこんなものがついてくるなんて、驚きですね」

 

(――驚くべきところはもっとあるだろ!?)

 

 *

 

 フィニアたちに逃げられたオルドレアは、一度四層へ戻っていた。天然罠のワープ先がどこかわからない以上、万が一にも深層に飛ばれ、『白王紋』を持ち帰られるのだけは、未然に防がなければならなかったのだ。

 

 そうして、『白王紋』が無事なことを確認したオルドレアは自室に戻り、ビジョンで三人の位置を捕捉しようとした。だが、何度チャンネルを切り替えても、ビジョンでフィニアたちの居場所が捕捉できない。というのも、オルドレアがコウヤの行いに発狂した勢いで三枚あるビジョンの一つを破壊してしまい、監視の死角ができてしまったのだ。

 

「どこにいるんだ、いい加減映れよ!!!」

 

 ほぼ密着するほどビジョンに食い入りながら、ビジョンのチャンネルを変え続ける。十数回ほど切り替えたところで、フィニアがビジョンに映った。

 

『はひゅっ、うぅ……コウヤさまのゆび……んぅ、きもち、いい……!』

 

 ……コウヤの愛撫に悶える、雌の顔が。

 

 パァンッ!!

 オルドレアの頭突きがビジョンを粉砕する。どこにいるかを確認する前に破壊したため、位置は分からなかった。

 

「殺す……殺してやる……あの蛆虫……」

 

 ぶつぶつとうわごとのようにコウヤへの恨みを呟きながら、オルドレアは残った一枚のビジョンをチャンネル変更し続ける。十分以上経ってやっと、オルドレアの目に再び、フィニアの姿が映った。

 

 乳と股間が暖簾でしか隠されていない、ドスケベ犬耳シスター衣装の王女様が。

 

「――なんだそのバカみたいな恰好!?!? 清純な王女がして良いわけないだろ!!!!」

 

 ドゴォッッ!!

 オルドレアの拳がビジョンを砕く。これでフィニアを捕捉する手段を全て失ったオルドレアだったが……最早そんなことどうでもよくなってしまった。

 

「もういい……! あんな穢れた雌犬の肉なんて、僕の口に合うわけがない……! あの王女を質に取って……王族を片っ端から食ってやる……!!」

 

 額に青筋を立て、目を真っ赤に充血させたオルドレアが荒々しい足取りで自室から出ていく。

 

 向かう先はダンジョン最奥。フィニアたちが必ず向かう場所。

 『白王紋』が保管されたそこで……最後の決着をつけるつもりのようだ。




【罠解説】
『検品罠』
元々は罠ではなく、殺した冒険者を放り込み、肉・骨・装備に仕分けして、肉を効率よく他の魔族へ売り払うためのダンジョン機能だった。
スキルの影響で装備の検品・仕分け機能が大きく狂った結果、現在のオーダーメイド装備罠へ変質した。

胸や尻の大きさはともかく、感度を測る必要は特にない。
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