ミーアさまがベッドヤクザのラブラブお嫁さん穴になってしまう話 作:クラムP
「…………知ってる天井ですわ」
夏休みに帰省したミーアが、実家こと帝都ルナティアで迎えた最初の朝日。
その柔らかい陽気に後押しされ、ミーアは健やかなる目覚めを——————。
「か、体が、動き、ませんわぁ…………っ」
ティアムーン帝国未来の女帝、輝ける月の女神、そして帝国の叡智。
あらゆる名声を欲しいままにする、あのミーア・ルーナ・ティアムーンが!
なんと!
全身筋肉痛でピクリとも起き上がれなかった!!
「いたた…………ま、またやってしまいましたわ……。アンヌ、アンヌはまだ参りませんの…………?」
這々の体で自室のベッドの上を寝返り、小さくうめくミーア。
今のミーアは、まさしく浜辺に打ち上げられた
「すぅ……すぅ……」
「…………はぁ」
そんな瀕死の海月とは対照的に、すぐ隣からは心地よさそうな寝息。
無防備にすやすやと眠る殿方の顔が目に入ると、ミーアは小さくため息をついた。
「こちらの苦労も知らないで……よく寝てらっしゃいますこと」
彼の名はアベル・レムノ。ミーアとは相思相愛、比翼連理のパートナーである。
「えいっ」
「んぐっ、ぅ、ぅう……」
「ふん、ざまぁみろですわ。昨日、さんざんな目にあわせてくれたお返しですのよ」
眠るアベルの鼻頭を軽く摘み、一転してニマニマと意地の悪い笑みを浮かべるミーア。
彼女にできる仕返しなど精々この程度が関の山。だが、本人が満足していればそれでヨシ。恨みもざまぁも、すべては自分ファースト。これぞミーア流である。
——しかし……
ミーアはふと、目の前の
そう、今のアベルも、ついでにミーアも。二人そろって全裸なのである!
「おほほぉ、夜は暗くて気づきませんでしたが、これは中々……」
「ぅん…………あっ」
「……」
——なんだか、いかがわしいことをしてるみたいですわね?
みたい、ではない。寝ている男子の体を勝手に触るのは、紛れもなくただのセクハラである。
平素から
——まあ、それを言えばわたくしだって、たくさん……揉まれましたし? おあいこですわよね?
心の中で免罪符を掲げたミーアは、筋肉痛も直前のタスクもなんのその。彼の触り心地に没頭するのであった。
♢
さかのぼること、ミーアが学園から帰省する少し前。
断頭台で処刑され、十二歳の過去へ回帰したミーアも、今や歴とした十五歳。アベルともども、思春期真っ盛りの高等部である。
蛇のように絡みつく
抜け目ない
——仕方ないですわ。わたくしの方が年上ですし、リードして差し上げなくては。
しかし、そこで妙な
平時は己の身の程を弁えているミーアだが、アベル相手となると、どうもお姉さんぶりたい欲がはみ出してしまうらしい。
——裸足を見せるくらい……いえ、ちょっとはしたないかしら。いえ、むしろあと少し上まで出してしまっても……
だが、悲しきかな。そこは
——あら、あらら? アベルったら恥ずかしがっちゃって。ふ、ふふん、アベルには刺激が強かったかしら。
だが、相手は純情で、女の子に優しいアベルである。
あの紳士な少年は、ミーアのピントのズレた工作も真摯に受け止め、しっかり愛を以って返してくれたのだ。
そのせいで、ミーアの自己肯定感は毎度の如く高まり、潤った。それはもう潤ってしまった。
——むふふ、わたくしの魅力に慄いているようですわね。そんなに喜ばれるなら、もう少しだけ……ほら、
調子に乗った
こうしてイチャイチャが更に過激な挑発を呼ぶ、イチャイチャ
だが、それがいけなかった。
どうやら数多の危機を乗り越えた持ち前の危機察知能力も、色ボケモード中は完全に機能停止していたようだ。
『ミーア……君がそんな真似をするなら、僕はもう我慢できない』
ミーアは、眠れる戦狼を起こしてしまった。
『あ、あの? アベル? その、目がなんか怖いですわよ……? なんですの、そんなジリジリ距離を詰めて、あっ、これ……ヤバいやつですわっ! あーーーーー!?』
気づいた時には既に遅し。思春期男子の理性は、両思いのちょっと可愛い同年代女子からの熱烈アプローチによって、脆くも決壊してしまったのだ!
——ひゃ! あ、アベル!? そ、そこには指なんて入りませんわよ!? あっ! うそ、はいっ、入ってぇ!? わたくしの体、今どうなってますのぉ!? ……え、ぬれてる? なにが……え、わたくしが? ちょっとなに言ってるかわかりま、あっ♡ ……へ??? 今のなん、あっ♡ あああっ♡ ぐちゅぐちゅ♡ わたくしのおまた、ひぅ♡ ぐちゅぐちゅ、鳴らさないでくださいましぃ……! い、いク……? あおぉっ!?♡ いく、イクぅぅぅ♡♡
前の時間軸でのアベルは、希代のプレイボーイとして名を馳せた、ジゴロの中のジゴロ。今ではミーアに脳を焼かれ、その性質は彼女ひとりへと一心に注がれているが。
——お、お待ちになって……ナニ、なんですのぉ!? ここに? ここにぃっ!?!? ムリムリムリ無理ですわっ!! 指の比じゃありませんもの! それは流石に入らないですわっ……あ、そこは、ギニャーーー!?
さらに、今時間軸のアベルは自己研鑽の果てに、頑強な肉体を獲得していた。それもこれも、全てはミーアの隣に立ち、彼女を護る盾となるため。健気な男である。
——おほぉぉぉぉお゛っ♡♡♡ いつになったら終わ、あっ゛♡ やっ゛♡ だめ、わたくし、これ、りゃめ、りゃめぇ♡ ……ひぃんっ!♡♡ おなかのナカおしちゃ、ダメ、ですわぁぁ♡ それされたら、わたくひ、いっ♡♡ ひ、ひにゃあぁあ゛あぁぁっ♡♡
つまり今の彼は桁違いの出力の愛と、激しい
そして、ここに至ったのは他ならぬミーアの
——んひ゛っ!♡ お゛っ♡ お゛お゛っ!?♡ い゛、いつ゛まで続きます、のぉぉおおおっ゛!?♡♡♡ もう、
交わった回数も、イかされた回数も既にカウント不能。
ミーアは己を世界で一番愛する雄にイヤというほどイキ方を躾けられ、強い雄に媚びるマゾメス作法を骨身に叩き込まれた。
——は、はひぃ……♡ ち、ちんぽさまぁ……♡ おちんぽしゃまをたくさんアオってしまい……♡ たいへん、申し訳ありません、ですわぁ……♡ お詫びに……アベルしゃまのミーアが……
ミーア史に残る、それはもう甘く激しい
この日をもって、子羊ミーアは
かつてなく斜め上の方向に流されてしまったミーアだが、彼女の闘いはもう少しだけ続く。
続くのだが……
——はー……っ♥ はー……っ♥♥
このあられもない
三話構成の予定です。時系列はおおよそ第六部くらい。
漫画版ティアムーン帝国物語も応援しています!