少女二人パーティで挑む羞恥エロトラップダンジョン~でもこのダンジョン癖が強すぎる―!!~ 作:背骨ポキポキ
地下六階の扉を開けた先で、アルメルとミレイは文字通りその場にへたり込んだ。
そこに広がっていたのは、石造りの薄暗い地下迷宮とは似ても似つかない、湯気が立ち込める広大な温泉施設。硫黄の香りがふわりと鼻をくすぐり、極上のリラクゼーション空間が広がっている。
「嘘……温泉、だよね……? ここ、本当にダンジョンなの……?」
「あそこの水晶板に何か書いてあるよ、アルメル」
ミレイが指差した先にある水晶のメッセージボードには、いつものふざけたフォントでこう刻まれていた。
『我がダンジョン名物の秘湯へようこそ!
もう色々引っかかって疑心暗鬼になってると思うから先に言っておくけど、ここでもエロトラップはあるよ!』
『でもこの先もまだまだ大変な目にあってもらうから、ここでしっかり体力回復して欲しいっていうのも本当の気持ちだよ。だから、まずは存分にゆっくりして、次に進みたくなったら施設真ん中のスロットマシーンを回してね。それをクリアしないと先に進めない仕組みだから!』
「……率直なのか何なのか、全然わからないわね」
「でも、罠があるって自分から言ってるし、怪しいけど……本当に温泉に入れるみたい……」
一通り施設を隅々まで調べてみたものの、変な仕掛けや隠しカメラ(あの水晶の映写機のようなもの)は見当たらず、湯の質も驚くほど高級なものだった。
昨日からの恥辱続きで精神的にも肉体的にもボロボロだった二人は、せめて今だけでもと、お互いの服を脱ぎ捨てて広々とした大浴槽へと体を滑り込ませた。
「はぁ……気持ちいい……。昨日までのあれやこれやが、全部夢みたい……」
「うん……お湯が柔らかくて、お肌がツルツルになるよぅ……」
たっぷりと染み込んだ疲労や、昨夜のトラップの記憶が温かいお湯に溶けていく。ミレイも胸の張りが和らいですっかりリラックスし、アルメルもまた、久しぶりに見せる無邪気な笑顔で温泉を満喫していた。
「ねえミレイ、薬草風呂とか泡風呂とか、色々あるよ!あ、 次はあれに行ってみない?」
「そうだね、行こっかアルメル」
アルメルがウキウキとした足取りで向かったのは、『トロトロ風呂(デトックス効果あり)』と書かれた湯船。小さな浴槽には、橙色をした、
「わあ、すっごくお肌にまとわりつく感じ……!」
「なんだか 不思議な素材のお湯だね……」
ミレイが不思議そうに首を傾げる横で、アルメルは気持ちよさそうに肩まで浸かった。
――だが、その「不思議な素材」の正体に気づいた瞬間、二人の平穏は音を立てて崩れ去った。
「ん……? なんか、お湯が……モゾモゾ動いて……きゃあっ!?」
突然、湯船の底から濁った液体が爆発的に蠢き始めた。驚いて飛び出そうとしたアルメルの足首を、ぬめり気のある触手が絡め取り、そのまま湯の中へと引きずり込む。
「な、なにこれ!? お湯が、生き物みたいに……んぐっ、ぁああっ!?」
それは、地下一階でアルメルを絶望のどん底に突き落とした『寄生スライム』の群れだった。
トロトロのお湯の正体そのものが大量のスライムであり、アルメルの侵入に気づいた彼らは、勢いよく彼女の下半身へと群がってきたのだ。
「いやっ、また入ってき――んあぁっ、お尻が、中をねぶられて……っ!」
ずるり、と下卑た水音を立てながら、スライムの体液がアルメルの敏感な直腸へと容赦なく侵入していく。お腹がぽっこりと膨らみ、再び体内がスライムで満たされていく悪夢のような感覚。
「ちょっと! なんなのよこれ!! 嘘つき! 中央のスロット以外にもエロトラップあるじゃない!!」
アルメルが涙目で湯船の縁を叩きながら絶叫すると、スライムたちの中からリーダー格の大きな個体がスルリと這い上がり、横に立てかけられていた『看板』をピシッと指し示した。
そこに書かれていた文字はこうだ。
『※トロトロ風呂はスライムたち専用のお風呂です。彼らもちゃんと料金を払い、日頃の疲れを癒やしている大切なお客さんです。温泉に入る際は、先客がいないかよく確認し、彼らのプライベートを邪魔しないように失礼のないようにしましょう』
「…………は?」
アルメルは自分の膨らんだお腹と、看板の文字を交互に見て、完全に固まった。
つまり、この温泉は本当にただの温泉だった。しかし、スライム専用のスパに、アルメルが無防備に飛び込み、勝手にスライムたちのリラックスタイムをぶち壊した上に、彼らを怒らせて逆レイプされてしまったということらしい。
「嘘でしょ……私、勝手にスライムのお風呂に入って、邪魔しちゃっただけ……?」
スライムたちは「ぷりぷり!」と怒ったような仕草をしながら、泡を立てて別の湯船へと移動していく。残されたアルメルは、お腹にスライムを飼ったまま、ただただ呆然と立ち尽くすしかなかった。
「ま、またお腹に入っちゃった……どうしよう、ミレイ……」
「で、でも! 対処法はもう分かってるよ! 毒が回る前に、昨日みたいに出し切ればいいんだから!」
ミレイに慌てて救急ポーチから『スライム下し』を出してもらい、一気に飲み干すアルメル。
彼女はすっぽんぽんのままトロトロ風呂のすぐ横にある洗い場のシャワーの前に座り込み、両膝を抱えていきむ姿勢をとった。
「くっ……もう何度目よこれ……! でも、アタシは自分の処女膜実況までした女よ……! これくらいの羞恥、もう怖くないんだから……!!」
自分を鼓舞しながら、アルメルは下腹部に全神経を集中させていきんだ。
「んんんーーーーっっっ!!!」
プリュブリュ……と、あまりにも生々しく、年頃の少女が決して出してはいけない、下品な水音が洗い場に響き渡る。
昨日よりもお腹の中の異物が大きく、そして薬の効き目が良すぎたのか、音の破壊力がケタ違いに凄まじい。
「ひゃっ、音があれだけど……がんばれアルメル……っ!」
「ううっ、恥ずかしさなんて……もう感覚が麻痺してきたわよ……っ!」
羞恥心を捨て去り、一気に押し出そうとさらに力を込めるアルメル。
――しかし、ミレイの目が、ふとアルメルの開いたお尻の穴のあたりを捉えた瞬間、彼女の顔から血の気がサーッと引いた。
(え……? 待って、今見えたの……スライムのゼリー状の質感じゃなくて……もっと、茶色くて、塊の……)
「あっ、アルメル、ちょっと待っ――」
「はっ、話しかけないでミレイ、今一気に――んんんーーーっっ!!」
止めようとするミレイの声がかき消されるほど、アルメルは全力で腹に力を込めた。
ブチチッ、ビビュッ……!!
響き渡ったのは、スライムの排出音とは完全に一線を画す、圧倒的に生々しい排泄の重低音。
そして、アルメルの恥ずかしい穴からブリュリュと産み落とされたのは、紛うことなき
あまりのすっきり感に、アルメルは思わず「はぁ……っ」と心地よい息を漏らした。
しかし、その直後。自分の下半身から漂ってきた、スライムの甘い香りとは全く違う、紛うことなき『現実の生々しい匂い』に気づいてしまった。
「…………え?」
頭の中の思考が、完全に停止した。
スライムを下す薬のせいで、お腹の中に残っていた昨日からの宿便が、スライムと一緒に全部まとめて外へごっそり出てきてしまったのだ。
「うそ……でしょ……?」
全裸のまま洗い場の床に座り込み、自分の排泄物を見つめたまま、アルメルの目は完全に虚ろになった。
「あ、あれ……? アルメル、その……スライムじゃなくて……」
「ち、違うの! これはね、その……お腹の中に溜まってた、あれよ! ダンジョンの呪いよ! 人間の生理現象なんかじゃないわ、きっと魔王の呪いで無理やり生成された偽物の物質――!!」
「アルメル……落ち着いて、泣かないで……!」
言い訳の余地が一切ない、あまりにも残酷で、あまりにも生々しい現実に直面し、アルメルは両手で顔を覆って号泣し始めた。
処女膜実況の次は、温泉施設でのまさかの大失態。女子としてのプライドは完全にズタズタに引き裂かれ、彼女のメンタルは完全に崩壊寸前だった。
「うわぁぁぁん!! もう嫌だぁぁぁっ!! こんな姿、ミレイに見られた! お嫁にいけない、もう絶対に人間界に帰れないぃぃぃっ!!」
「そんなことないよ、アルメル! 誰だって人間だもん、生理現象は仕方ないよ……! よしよし、私が綺麗に洗ってあげるからね……っ!」
必死に頭を撫でて慰めるミレイ。
しかし、その心の中では――。
(あ、アルメルの……あんなところから、あんなに立派なのが……。昨日からずっと過激なもの見せられっぱなしだったけど、まさか本物のウ〇チの瞬間まで間近で見ちゃうなんて……私、なんだか変にドキドキしちゃってる……っ)
心優しき僧侶だったはずのミレイは、親友のあまりにも無惨で、そして生々しすぎる大失態の現場をまざまざと目撃してしまったことで、恐怖と羞恥とは別の、背徳的な興奮で胸を熱く燃え上がらせていた。
もちろん、そんなミレイのドロッとした内心に気づくはずもないアルメルは、己の不甲斐なさに泣きながら、トイレットペーパーを探して洗い場を這い回るのだった……。