杳達がいる無人の町は、実在する地域をモデルに化け銀杏が作り上げた亜空間――小規模な異界だという。
化け銀杏に取り憑かれた女はこの異界に引きずり込まれ、追い回される恐怖を味わいながら、鉦の音を介した媚毒の術によって化け銀杏好みに肉体を作り替えられる。じわじわと追い詰めて弱った所を捕らえられると、惨たらしく陵辱されて子種を植えつけられるのだ。
斗南は三人目の犠牲者の遺体に残された化け銀杏の『根』を辿り、異界に潜入する事に成功した。最初に道案内をしてくれた鴉や、液状になる影は、彼本人から切り離して分身として操る術によるものらしい。
この民家は化け銀杏に感知されないよう目眩ましを施した隠れ家で、潜伏しながら影を使って異界を探索している最中に杳を発見したという。
「
隠れ家は細長い造りの二階建てで、一階に台所兼食堂とトイレ、浴室があり、急勾配の梯子状の階段を上がった二階に六畳程の和室が二間続いている間取りだ。
玄関から移動した先は二階の奥側にある和室だった。
レトロな花型のシェードを被った電灯が落とす明かりの下、煎餅布団に押し倒された杳は口元を押さえながら身をくねらせた。
「あ、や、斗南君! 足、汚いから舐めないで……ッ」
斗南は伝線と傷だらけの片足を持ち上げ、足裏から膝下に散らばった傷口に舌を這わせている。
じくじくと痛む傷口をなぞる舌先は熱く、そこから痺れにも似た快感が広がっていく。
「俺の家系は、体内で複数の薬草由来の毒や薬を精製出来る体質なんだよ。精製した成分は体液として分泌される。だから
「そんなぁ、あッ、ンひ!」
ほんの些細な引っ掻き傷も残さず舐られた杳は、布団の上でびくびくと跳ね回った。
丈長のスカートはウエストまでたくし上げられて下半身が丸出しだ。鳩尾まで裾がずり下がったニットの下で、Gカップの乳房がぶるぶると振動している。
斗南の舌は徐々に爪先から這い上がっていった。内腿の筋をぢゅッと吸われ、杳は黒橡色の双眸を見開いた。
「あぁ……や、あァ!」
骨張った長い指がタイツの股布の裂け目を広げ、ショーツのクロッチ部分をグイッと横に押しやる。ひくつく陰裂に息が吹きかかり、杳は口元を両手で覆った。
「ハ……マジで綺麗なパイパンだな。後ろの穴までつるっつるじゃねぇか」
「や、やだッ、見ないでぇ」
「よく確かめておかないと、ちんこぶち込む時にうっかり前後間違えたら大変だろ」
適当な返答を口にしながら斗南は楽しそうに笑う。固くつぼんだ大陰唇の肉襞をくぱぁ……と割り開かれると、粘っこい水音が漏れた。
恥ずかしさのあまり悶死しそうだ。秘部の全貌を至近距離で視姦され、腰が震える。
涙が溢れて止まらない。タイツの爪先を丸めて内腿を強張らせていると、斗南の指がぷっくりとした大陰唇をツゥとなぞった。
「力抜けよ、杳」
優しい声が腰に響く。濡れた睫毛を上下させると、鼠径部に軽く口づけられた。
「ひゃっ」
「おまんこ見られて恥ずかしいなら、何処なら見ていい?」
意地悪で答えにくい質問だ。杳は困り果て、眉で八の字を描いた。
「えっと……まだ、胸の方が、いい、かも」
「ふーん?」
杳の上で身を起こした斗南は、舌舐めずりする猫のように両目を眇めた。
「じゃあ見せてくんねぇ?」
「へ……なっ、え、わわ、私が!?」
「うん」
杳は赤面して斗南と見つめ合っていたが、根負けしてニットの裾に手を掛けた。
モスグリーンの生地をのろのろと引き上げる。
既に爆乳と言うべき豊かなバストラインに沿って生地が手繰られ、白らかな下乳の膨らみが晒される。
まるでストリップショーの真似事だ。乳輪の縁が見え隠れする辺りで思わず手が止まったが、突き刺さる視線の熱量に押し負けて一息に捲り上げた。
美しい椀形の双乳が水風船のように弾みながら溢れ落ちる。濃いピンクベージュの乳頭部がぷるんぷるんと揺れている。
乳首に視線を感じ、熱が集まって母乳となって垂れ落ちる。心臓が今にも胸を突き破って飛び出しそうだ。
「でっけぇな」
しみじみとした呟きに、杳は眉宇を曇らせた。
「……気持ち悪くない?」
「何が」
「だって、私の手で包めるぐらいのサイズだったのにあっという間に膨らんで……おっぱいまで出るようになっちゃったんだよ?」
斗南は片眉を持ち上げた。
「化生に憑かれて肉体が変化した人間は山程見てきた。お前は
「け、軽症」
「それに――」
青年の右手が左乳房を包み込むと、ふんにゃりと揉みしだいた。
「どんな姿になったって、杳は杳だろ。俺にとっちゃ、それだけで十分だ」
膨らみを揉みながら指の腹で乳頭部を扱かれる。杳は短い嬌声を上げ、ミルクの露を飛ばして豊乳を弾ませた。
乳輪から乳首までぐにぐにと扱き上げられ、母乳を搾られる。柳腰が激しく揺らめき、剥かれたままの秘部から大量の愛液が滴り落ちた。
「あ、ひゃああッ、とな、みく……ンぉッ!」
溢れる母乳を塗りたくるように、くちゅくちゅと水音を立てて乳頭部を愛撫される。パンパンに張った乳房を揉み潰す力加減も絶妙で、杳は布団の上で反り返って悶絶した。
重量感たっぷりに揺れる右乳房にかぷりと噛みつかれた。
乳輪まで咥え込まれ、乳首に歯を立てられ、ねっとりと舐られ、痛みを覚える勢いで母乳を吸われる。凄まじい吸引の快感に目を見開く。
「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――!!!」
甲高い
絶頂に上り詰めたまま更なる絶頂へ追いやられ、視界が何度も白く明滅する。打ち上げられた魚のように女體がのたうち、潮を噴く陰裂がくぱくぱと物欲しげに口を開け閉めしている。
「やっ、やだぁ! おっぱぃ、吸っちゃ、ぁ、ひ、ぃぎッ……あああああああああああああァ!!」
泣きじゃくって許しを乞うても斗南の手と口は止まらず、執拗に乳頭部を責め立てる。
終わらない連続絶頂に泣き叫ぶことしか出来ない。頭が可笑しくなりそうだ。
何度目かも分からない潮を噴き上げ、杳はヒュッと喉を鳴らした。
両目がぐるんと裏返り、一際大きく女體が跳ねて布団に崩れ落ちる。
身を起こした斗南は涎と母乳まみれの唇をぺろりと舐めた。情欲に揺らめく榛色の眼差しの先で、静脈が透けるほど肥えた乳房が弱々しく波打っている。
斗南は杳の足を両脇に抱え上げ、ぐっちょりと濡れそぼった陰裂を広げた。
打ち震える大陰唇が愛液の糸を垂らし、その
「杳。クリ触るぞ」
「は……へ、あ――ンァ!?」
陰部から電撃のような快感が全身に走る。杳は目を白黒させて声を引っ繰り返した。
斗南は小ぶりだが肉厚の陰核をつまみ、指の腹に挟んで捏ね回す。
杳の脳裏で幾度も火花が散り、たわわな乳房がダイナミックに飛び跳ねる。
「ひあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ! お、ぅ、ほぁッ、あああああああああああああッ!!」
乳汁を振り飛ばして揺れる左乳首が斗南の口腔に咥え込まれた。乳首を甘噛みされながら母乳を啜られ、乳輪を撫で回すように舐られる。
「いや、ひぃンッ、やあぁ……やだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! あ、ァ、うぁ、あああああああッ!!!」
黒橡色の髪を振り乱し、杳は海老反りになって泣きじゃくった。激しく噴き上がる潮が斗南の手を生温かく濡らす。
数え切れない絶頂の末、とうとう杳の意識はブラックアウトした。
弓形にしなった女體がガクガクと痙攣する。弛緩した股間から、しょろろ……と小水が伝い落ちた。
斗南は顔を顰めるどころか満足げに笑い、ぶるぷるとわななく乳房に舌を這わせた。
「良い声で啼くなぁ、お前」
胸を舐め回されるこそばゆさに気が付いた杳は、泣き腫らした目元を真っ赤に染めて顔を背けた。
「わ、私、やだって、言ったのに!」
「凄ぇよがってたくせに」
「う、ぇ、だって……で、でも、言ったのにぃ」
ぐずぐずと泣きべそをかくと、斗南が覆い被さって唇に噛みついてきた。
さっきまで乳頭部を嬲っていた舌でねっとりと粘膜を愛撫される。舌を搦め捕られてグニグニと揉まれ、杳は涙目を熱っぽく蕩けさせた。
二人の間で揺れる双乳を交互に揉みしだかれる。広い掌が餅を捏ねるようにもったりと膨らみを揉捻し、時折指先で乳輪を撫でたり乳首を弾く。
杳は斗南のパーカーに縋りつき、薄く紅潮した瞼を伏せて必死に口づけに応じた。
自然と腰が揺れ、下腹部を斗南に押しつける格好になった。硬いデニムの布地が陰部とこすれて眼裏で星が明滅する。
斗南は榛色の瞳を眇めると、無防備な陰核を片膝で容赦なく躙った。
「――ッ、ふ、ンぉ!?」
杳はくぐもった悲鳴を漏らした。何度も斗南の肩を叩いて制止しようとするも、膝の動きはどんどん荒っぽくなっていく。
「はッ……むぎゅ、ァ、ん、うゥゥゥ!!!」
勢いを増す膝が膀胱を圧迫し、我慢する間もなく決壊した。
放尿の快感とショックに絶頂に達し、壊れた噴水の如く潮が迸る。女體はビクンビクンと波打った後、仰け反るように脱力した。
唾液の糸を引いて斗南の唇が離れる。
腕の中で気絶した杳を布団に横たえると、斗南は伝線だらけのタイツを剥ぎ取った。
細身だがむっちりとした素足が電灯に浮かび上がる。
「大分きつそうだな。……鬱血するとまずいから、下着も脱がすぞ」
サイズが合わなくなって皮膚に食い込んでいるショーツの布地に指を掛け、するりと両足を引き抜く。スカートのウエストのホックを外してずり下ろせば、杳の下半身は生まれたままの姿だった。
M字に開いた両腿の間、目が覚めるほど白く滑らかな下腹部を曝け出している。
未踏の雪原のような無毛の恥丘と陰裂。真っ赤に腫れ上がった陰核がいじらしく勃起し、ねっとりと咲き綻んだ大陰唇の奥には肉紅色の潤みが垣間見える。
青年の喉が生唾を嚥下した。
しとどに溢れる愛液が尻の割れ目まで濡らし、布団にお漏らしのようなシミを広げていた。
悩ましいくびれの曲線に縁取られた白魚めいた腹を遡ると、Gカップ――よりも明らかにでっぷりと重量を増した乳房が杳の呼吸に合わせて揺らめいている。
仰向けになっても完璧な球形を描く双乳は、いつの間にかHカップまで膨れ上がっていた。
より桃色を帯びた乳頭部の小さめなサイズ感は変わっておらず、初々しくもいやらしい絶妙な色気を漂わせている。
「杳、ついでに上も脱ぐから万歳しろ」
「あ……ん、ぅ……?」
ぼうっと薄目を開いている杳の両手を上げさせ、一気にニットを脱がす。残るは黒のキャミソール一枚になった。
不意に肌寒さを覚え、杳は捲れ上がっていたキャミソールの裾を腹まで引き下ろした。
「ン……さむ……」
ぐいぐいと裾を引っ張るも、ぴっちりとしたキャミソールの胸元は如何にも窮屈そうで豊満な乳房が今にも溢れそうになっている。
深過ぎる谷間、乳肉に押し広げられて薄くなった布地を透かす乳頭部の凹凸。杳が身動ぐ度に悩ましくゆさゆさと弾み、斗南の視線を釘付けにしていた。
「お前な……誘ってんのかよ」
「ふ、え?」
まだ思考がふやけたままの杳が首を傾げると、斗南はキャミソールの布地に浮き上がった両乳首をつまんで軽く扱いた。
「ひょああああああああああああああッ!?」
キャミソールだけ纏った裸体が大きく跳ね、乳汁がじゅわりと溢れ出す。
乳頭部全体を掌で包み込み、母乳を潤滑油代わりにして手を上下させる。濡れた薄い布地と乳頭部がこすれ、気が狂いそうにもどかしい快感が募る。
「あァァァァァ! やぁ、となみくんッ、ちくび、くちゅくちゅしなぃでぇぇぇ……っ!」
「じゃあ吸っていい?」
「な、ぁ、ちが……ひっ、ンぉあああああああああああああああああああッ!!!!」
両乳首を一纏めにしたかと思うと、斗南は大口を開けてキャミソールに包まれた尖りにむしゃぶりついた。
痛みを感じる強さで母乳を吸われ、舌先でぷにぷにと先端をつつかれる。生白い素足がバタバタと布団を蹴立てた。
「ひぁッ、う、あぁ、やあァァァァァァァァァァァァ!」
杳は何度も頭を振って泣き叫んだ。
涙と熱に歪んだ視界で、吊り下げ式の電灯から垂れた紐がゆらゆらと揺れている。電流に似た快感に背中が浮き上がり、胸を斗南へ突き出すような格好になる。
斗南の右手が陰裂を割り開き、泥濘む膣内へ骨張った指がくぷりと潜り込んだ。
「は――ふ、あッ、ひぅ……!?」
快感を上回る異物感に緊張が走る。
思わず息を詰めてパーカーの肩に爪を立てると、両乳首が解放された。
「杳」
顔を上げた斗南が烟るような眼差しと声音で囁く。
腰の辺りからゾクゾクするような熱が広がり、杳は口をわななかせた。
「怖くないから、力抜け」
「あ――でも……」
「処女だから、慣らしておかないと余計に辛いぞ」
――これが、私にとって初めてのセックス?
子供の時以来会っていなかったらしい斗南が何故その情報を把握しているのかという疑問を抱く余裕もない。ぬるぬると掻き混ぜるように膣口近くの浅瀬をなぞられると、気持ち良さと恐怖と恥ずかしさがごちゃまぜになって押し寄せてくる。
「ひ、ぁ、斗南、君っ」
涙を零しながら縋る思いで呼ぶと、斗南は苦しげに眉根を引き絞った。熱の籠もった息を吐き出し、そっと唇を重ね合わせる。
「杳……頼む、いい子だから。なるべくお前を傷つけたくないんだよ……」
宥めるような掠れ声に心臓が跳ねた。触れるだけのキスを繰り返され、杳はそろそろと両腕を斗南の首に回した。
くしゃくしゃに縺れた錆色の髪に指を差し入れ、彼の頭を胸に抱き寄せた。
「杳?」
怪訝そうな斗南の眼前でキャミソールをグッと引き下ろす。Hカップの乳房がぷるんッと弾き出された。
斗南が面食らった様子で固まっている。杳は羞恥で倒れそうになりながら口を開いた。
「お……おっぱい吸うなら、ちゃんと直に、や……優しく吸ってほしい」
「……片方ずつ?」
「へ……あ……りょ、両方一緒で、いい」
両手で丸々とした双乳を寄せ合わせると、たらたらと母乳を垂れ流す乳首を揃えて差し出した。
「あの、胸が張って苦しくて、おっぱい一杯吸ってくれたら気持ち良くなるから………ナ、ナカに挿れられるのも気にならないと思う」
斗南は緩やかに口端を持ち上げた。
「お前、ホントエロくて可愛いな」
「え、あ……ひぁン!」
照れる前に両乳首を頬張られ、ちゅうちゅうと母乳を吸い出される。舌で更に母乳の分泌を促すように飴玉よろしく転がされる。
「斗南君……斗南君ッ」
錆色の頭を抱きかかえて身をよじらせると、斗南が更に奥へと指先を潜らせた。
窮屈な膣内を解すように優しく愛撫される。恥骨の下辺りをくすぐられると、カクカクと膝が震えた。
ぷしゅッと潮を吐き、膣口の泥濘が深みを増す。熱い湯に浸かっているような、ふわふわとした絶頂を味わいながら杳の喉が甲高い啼き声を放つ。
緊張が抜け、女の両足が甘えるように男の腰に絡みついた。
斗南が二本目の指を挿し入れた。股の間の異物感は相変わらず居座っているものの、
「ふあぁぁぁ……ッ、ん、あ、あああァ!」
玉虫色に揺らめく光に包み込まれるようなオーガズムに溺れる。目を瞑ってぎゅっと斗南にしがみつくと、一際強く乳首を吸い上げられた。
光がワッと広がって思考が掻き消える。激しく痙攣する四肢を投げ出すと、斗南がゆっくりと面を上げた。
満開の陰裂へ三本目の指が静かに沈み込む。
杳はふるんと豊乳を揺らし、桜色の唇を開いて弱々しく喘いだ。
「は……ァ、くッ……」
ドロドロに溶けたジャム瓶に指を突っ込んで撹拌するような音が両足の間から聞こえた。上手く力が入らない両手で斗南の腕を掴むと、気遣うように首筋にキスされる。
「平気か?」
「ん……ちゃんときもち、ぃ、よ」
ふにゃりと笑いかけると、何故か斗南は盛大な顰めっ面を作った。
「お前、なぁ!」
「え――ひぃやァァァァァァ!?」
膣内に挿入した三本の指をジュポッジュポッと抜き差しされる。
同時に親指で陰核を押し潰され、杳は潮を撒き散らした。
「やぁ、となみくんッ、くり、ごりごりしちゃやだァ!」
「煽るお前が悪い」
「あおってな、ヒッ、はぁああああああああああああああああああああっ!!!!」
凄絶な快感に泣き叫ぶ女の口を男が荒々しく塞ぐ。がむしゃらに食らいつくようなキスに背筋が震え、斗南の首に回した腕に力を込める。
「は、ぁ……杳っ」
キスの合間に名前を呼ばれた杳は全力で斗南に抱き着いた。
下腹部が引き攣るように痛み、膣が収縮する。
恥骨の下と陰核を同じタイミングで指圧され、ピンと爪先が突っ張る。断続的に潮を飛沫き、くたりと布団の上に崩れ落ちた。
愛液混じりの小水が尻たぶを濡らす。湿った布団の冷たさに眉を顰めると、斗南が徐にパーカーを脱ぎ捨てた。
予想以上に筋肉質な上半身が現れた。思わず見入っていると、ボトムのベルトを外し始める。
「杳」
劣情と焦燥が凝縮された呼び声に喉が鳴った。
こちらを見つめる榛色の双眸が頼りなく揺らめいている。
その、取り繕う余裕もない素の表情を見て、心の片隅に残っていた逡巡の最後の一欠片が溶け去った。
――この人になら、全てを明け渡しても大丈夫。
杳は薄く微笑み、両腕を広げて斗南を迎え入れた。