氷片が背筋を滑り落ちていくような感覚が走った。
斗南が静止し、榛色の虹彩に囲まれた瞳孔が猫のように開く。瞬き一つで表情を塗り替えると、軽く指を鳴らした。
フッと六畳間が夕闇に沈む。
床から伸びた液状の影がするすると杳の肢体を覆っていく。斗南は杳の口に人差し指を当て、「声出すなよ」と唇の動きだけで告げた。
セピア色の夕日に染まった窓がガタガタと音を立てる。木枠を揺さぶる木枯らしに乗って、鉦の音が徐々に近づいてくる。
全身の肌が粟立った。
胎内と胸の奥でぞわぞわと不快な熱がざわめくが、底光りする榛色の瞳を見つめていると息を潜めるように静まり返る。
――私が身を任せるのは、斗南君だけ。
その事実に安堵を覚え、微笑み混じりの吐息を漏らした。斗南が柔く両目を眇める。
鉦の音が隠れ家の手前に差し迫った。
バンッ、と何かが窓ガラスを叩いた。
バンッ、バンバンッ、と続け様に音が立つ。
ぺたりと張りつく手の形をした影に、杳の喉が短く鳴った。
子供のように小さな手の影は歪で丸っこく、指の数が少ない――違う、あれは銀杏の葉だ。
風に乱舞する銀杏の葉が窓ガラスにぶつかっているのだ。窓の木枠は吹き飛びそうな勢いで揺れ、型板ガラスに巨大な異形の影がぬーっと伸び上がる。
隠れ家の門前で鉦が荒々しく打ち鳴らされる。嵐のような響きに合わせて、潰れた楕円形の影がぐねぐねと左右に揺れる。
化け銀杏は怒り狂っていた。大事な子袋である生娘を盗人に汚されたから。
「俺が異界に潜り込んで二、三日過ぎても気付かなかったくせに、破瓜の血の香気を嗅ぎつけてくるなんてどんだけ処女厨なんだよ」
斗南が忌々しそうに呟いた。
「杳」
囁く声と同じ熱を帯びた掌が頬を撫でる。
「このまま化け銀杏と対峙するのは分が悪い。一旦退いて態勢を立て直す。お前は先にここを脱出して逃げろ」
驚きに固まっていると、斗南の指先が膝元の影にとぷんと沈んだ。
「
水溜まりの上を風が吹くように影が細波立つ。
「影を使って別々の地点を繋いで作った
杳は息を呑んだ。彼は杳を逃がした後、化け銀杏の足止めを引き受けるつもりなのだ。
思わず斗南の腕を掴むと、優しく唇を啄まれた。
「心配すんな。これでもそれなりの場数は踏んで来たんだぜ?」
斗南は声を潜めて耳打ちした。
「なるべく遠い地点から出られるように飛ばすから、絶対に捕まるなよ。奴は日の当たる銀杏の葉まみれの道しか通れねぇ。暗がりを上手く使って逃げろ」
窓の木枠が悲鳴のような軋みを上げた。型板ガラスにビシッと罅が入ると、忽ち網目状の亀裂に覆われる。
落ち葉の礫が窓を埋め尽くさんばかりに殺到する。バキバキと木枠が歪曲し、限界を迎えた型板ガラスが弾け飛んだ。
パァンッ! と音を立てて粒子のようなガラス片が撒き散らされた。強風と共に大量の銀杏の葉が雪崩れ込んでくる。
落ち葉の群舞を隔てた先にぐねぐねと踊り狂う暗黄色の巨頭が見えた。
途方もなく大きい――六畳間に収まるかどうかも怪しいほどに巨大な、潰れかけのバルーンを思わせる頭部。幾千幾万もの銀杏の葉が寄り集まって出来損ないの肉塊を形成している。
異様に突き出した額、全体と比較して小さ過ぎる双眼は黒い空孔のよう。鼻は見当たらず、横一文字に走る亀裂のような口の奥で真っ赤な舌が蠢いている。
ボコボコと膨張した葉脈から薄茶色の腐汁を染み出し、瞼のない真円の黒眸をぬらぬらと濡らす。恐るべきスピードで巨頭を左右に振りながら、化け銀杏の視線は杳を捉えて離さない。
恐怖と忌避感がぐちゃぐちゃに混ざり合った感情が喉を塞ぎ、悲鳴も出ない。
カチカチと奥歯が鳴っている。杳は冷や汗を浮かべ、その場にへたり込んだ。
逞しい背中が化生の視線を遮る。
杳は微かに吐息を漏らした。
「気安く見るんじゃねぇよ。こいつは手前の為の子袋じゃねぇ――俺が貰い受けた、俺の
斗南が淡々と告げると、怖気立つような殺気が化け銀杏から放たれた。
鉦の音が割れんばかりに鳴り響く。
ザ、ザザザ、ザザザザザザザザザ――と銀杏の葉が屋内へ流れ込む。
化け銀杏が割れた窓へ顔面を押しつけると、狭い木枠からミチミチと侵入しようと試み始めた。
窓どころか隠れ家そのものがメキメキと悲鳴を上げる。化け銀杏が頭部を突っ込んだ余波で建物が崩壊する最悪のシナリオが脳裏を過った。
斗南が肩越しに一瞥を投げ、淡く笑んだ。
「必ず迎えに行くから」
「え――」
どぷんッと体ごと斗南の影の中に引きずり込まれた。
「……斗南君っ!!」
伸ばした手は虚空を掻いた。
無数の落ち葉が斗南の姿を攫い、杳は生温かい闇の奥へ沈んでいく。
鉦の音が途絶え、静寂が杳を押し包んだ。
真っ暗な温水の中を漂っているような感覚。上下左右が分からず、杳は目を瞑って体を丸めた。
グンッと強い力に引っ張られた。暗闇の隧道を卵のように転がりながら通過する。
体感時間は一分にも満たなかった。どぷんッと水面を突き破って浮上するように、闇の中から放り出される。
「……ッ、はァ、げほっ」
固いアスファルトの上に転がり、何度か咳き込んでから身を起こした。
周囲を見回すと、隠れ家のあった古い住宅密集地ではなく比較的新しい住宅街のようだ。舗装路の道幅は広く、家々の屋根の彼方にギザギザとした木々の影がこんもりと盛り上がった丘が見えた。
我に返って体を見下ろすと、ゆったりとしたハイネックのセーターにミニ丈のフレアスカート、厚手のタイツとハイカットスニーカーを身に着けている。上下黒一色で、斗南の影が変化したものだと察しがついた。
裸でなくて助かったが、斗南の一部を素肌に纏っているのだと思うと恥ずかしさのあまり悶死しそうだ。しかし、今は背に腹は代えられない。
周囲に警戒しながら立ち上がると、遠くでドォンッ! と轟音が上がった。
「何!?」
振り返ると、音が聞こえてきた方角で土煙がもうもうと立ち上っている。
続いて二度、三度と建物の倒壊音が轟いた。
「まさか、斗南君……!?」
土煙の下で、斗南が化け銀杏と交戦しているのだ。一瞬駆け戻りそうになったが、歯を食い縛って踵を返した。
夕暮れの住宅街を直走る。
斗南の言葉を信じて、なるべく遠くまで逃げなければならない。背後から轟音が絶えず響いている今こそ、斗南が命懸けで作ってくれた『隙』なのだ。
時折振り向いて土煙が上がっている位置を確かめがら距離を稼ぐ。住宅街を抜けると民家が疎らになり、薄や枯れ草に覆われた荒廃農地が目立つ郊外に出た。
住宅地の外側には田園地帯が広がり、遠くになだらかに折り重なる山々の影が墨色に烟っている。
田園地帯へと延びる道路まで来た途端、グニャリと視界が歪んだ。
「えっ?」
マジックアートの風景画が視点を変えると歪曲するように、片田舎の夕景がグニャグニャと伸びたり縮んだりし始めた。
数歩後退ると瞬時に元に戻った。恐る恐る足を進めるとグニャリと歪む。
何度かそれを繰り返し、杳は景色が歪み始める境界線上に立った。
「行き止まり……」
漠然とこの先に空間は広がっていないのだと理解した。まさに絵に描いた張りぼてだ。
ここが最果てだとすれば、閉ざされた空間の中を逃げ回るしかない。
ザ、ザザ、ザザザザザ――と木枯らしが吹き抜ける。
薄の穂が白波のように靡き、罅割れたアスファルトが夕日に染まった。
視界の端で銀杏の葉が舞う。息を呑んで振り向くと、丘の方角から風に乗って一片二片と運ばれて来る。
――奴は日の当たる銀杏の葉まみれの道しか通れねぇ。
斗南の忠告が甦った。いずれこの道も銀杏の葉に埋め尽くされるに違いない。
辺りは日陰が少なく、遅かれ早かれ化け銀杏に捕まってしまう。急いで隠れられる場所を探さなくては。
視線を巡らせると、住宅地の外れに佇むコンクリート造りの大きな建物が見えた。
古い学校か病院、あるいは何らかの公共施設のようだ。夕闇にぼんやりと聳える建物を目指し、杳は駆け出した。
錆びたフェンスに囲われた建物は二階建てで、広々とした敷地に寝そべっているように横に長いデザインをしていた。これまた古めかしく重そうな鉄製の門扉が閉じた正門には、『縺?※縺町第一図書館』という摩耗したプレートが掲げられている。
町名の部分はノイズめいた歪みに覆われ、正しく読み取れなかった。力を込めて門扉をスライドさせると、重々しい軋みを上げて僅かに開く。
体を隙間に捩じ込ませる。車輌が一台も停まっていない駐車場を抜け、正面玄関へ駆け込んだ。
大きなガラスのドアを押すと、あっさりと屋内に入る事が出来た。
無人の図書館は薄暗く、窓から射し込む西日にリノリウムの床がぼんやりと光っている。入ってすぐ左手に管理事務所と受付窓口があり、正面の奥の方に二階へ続く階段が見えた。
受付窓口の横には、簡単な館内の見取り図と図書の分類ごとの案内板が掲げられていた。
一階には自習室、会議室、食堂、子供向けの図書コーナー等があり、図書の大半は二階の書架で保管されているようだ。
背の高い書架の間だったら、暗くて隠れるには最適かもしれない。杳は階段を上がっていった。
二階は幾つかの書庫に分かれていた。暗がりを求めて奥へ進み、書庫の一室に踏み入る。
予想通り背の高い書架が等間隔に並んでおり、窓明かりを遮って通路に薄闇を落としていた。杳は吐息を漏らし、適当な通路に滑り込んだ。
書架に凭れ掛かってずるずると座り込む。リノリウムの床はほんのり冷たい。
埃っぽいような紙の匂いは何処か馴染み深い。膝を抱えると、セーターの下でふにゃりと乳房が潰れた。
胸回りの締めつけがない事に今更気付く。唖然としてセーターを捲ると、剥き出しの爆乳が滑り落ちてぷるんッと弾んだ。
慌ててスカートの裾を絡げて足を開くと、タイツの股布にうっすら無毛の陰部が透けている。
「と、斗南君……」
下着を用意してくれなかったのは故意なのか、単に見落としていただけなのか。羞恥と疑念に頭を抱えているとムラムラとした気分になってしまい、杳は悩ましい溜め息を吐いた。
ひんやりとした外気に触れた乳首はピンと上向き、乳輪もぷくりと膨らんでいる。意識すればするほど乳房が重く張り詰め、乳頭部が火が点いたようでむず痒い。
膣がひくひくとわななき、勃起した陰核がタイツに擦れて切なくて仕方ない。杳は熱っぽい呼吸を繰り返し、そろそろと右手を陰部に這わせた。
「んッ……」
タイツ越しに陰核を指先でクリクリと転がす。小刻みに腰が跳ね、肉襞の奥で膣口がくぱくぱと物欲しげに開閉する。
左手を乳房に添えたものの、膨らみを揉んでも胸の先を弄っても母乳で汚れる事に思い悩む。
それならば口で咥えてみたらどうだろうか。ずっしりと重いHカップの左乳房を持ち上げ、乳頭部を上向けると顔を近づける。
「はむっ……ン、ふ、んんッ」
乳首を唇で食んでちゅうッと吸うと、一気に快感が跳ね上がった。じゅわりと甘い母乳が口内に広がり、吸い出す度に膣が締まる。
震える指が夢中で陰核を捏ね回す。
腰が上下に揺れ、右乳房が動きに合わせて重量感たっぷりに飛び跳ねる。
「ひ、ぅ、んァ……む、ン――ッ!」
絶頂に達した女體がビクンビクンとのたうつ。どぷりと溢れた母乳を何とか嚥下する。
陰裂から染み出した愛液でタイツの股布が湿っている。左乳首から口を離した杳は、陶然とした顔で左右の手を入れ替えて右乳房を持ち上げた。
右乳首を咥え込み、左手で陰裂の筋をなぞる。ちゅうちゅうと吸い上げながら右手で膨らみを揉みしだくと、クラクラするような酩酊感に襲われた。
「んちゅ、は、ぅ、ふ、むぁ……ンくッ」
肉襞の奥からクチュクチュと水音が零れ、腰が忙しなく跳ねる。すっかり大股開きになった杳は、斗南の舌遣いを思い出しながら乳首を舐った。
「ふぇ、あ……んひッ、ふきゅ!!」
二度、三度と立て続けに絶頂を味わい、書架に寄りかかった背中が弓形にしなる。膣がキュウッと収縮し、杳は「いい子」と囁く斗南の声を反芻して必死に潮吹きを堪えた。
代わりとばかりに溢れ出す母乳を飲み下し、絶頂の余韻に痺れた体を脱力させる。乳輪に垂れた雫まで舐め取って乳房を戻すと、書架に重心を預けた。
「は……あ……何やってんだろ」
熱が引いてくると途端に居た堪れなくなった。本当に味わいたいのは斗南によって齎される快感なのに。
「斗南君……」
彼は無事だろうか。肌寒さと共に不安が込み上げ、杳は滲んだ涙を乱暴に拭った。
セーターの裾を元に戻すと、書架と書架の間に置かれた一人掛けのボックスソファーに倒れ込んだ。
永遠に暮れない夕日が書架の影を黒く切り取っている。耳を凝らしても鉦の音は聞こえない。
ボックスソファーの背凭れに頭を乗せて視線を彷徨わせていると、向かいの書架に『縺?※縺町郷土史』と背表紙に記された地名の文字化けを見つけた。
「正門のプレートと同じだ」
思わず立ち上がって書架に向かう。
どうやら郷土の歴史や風俗に関する棚らしく、『縺?※縺町の歴史と文化』『大銀杏の見守るふるさと・縺?※縺町を歩く』等のタイトルが並んでいる。
背表紙に指を滑らせていた杳は、はたと止まった。
「これ、なんて読むんだろ……ぼく……もく……『
ハ、と掠れた息が漏れた。
薄い冊子を引き抜いてページをめくる。予想通り、大銀杏の乳根信仰に関する調査資料だった。
「『記録上、木ッ怪様が初めて登場するのは安土桃山時代後期である。』……」
――縺?※縺村(現・■■県縺?※縺町)の名主が周辺地域の風土について記した地誌の中で言及されており、少なくとも室町時代初期には木ッ怪様の伝承は成立していたと考えられる。
――地誌によると、木ッ怪様は村外れの丘に立つ大銀杏の精であり、年経て怪異となった。その姿は、銀杏の黄葉の色をした大入道であり、墨染めの衣を纏い、鉦を打ち鳴らして村中を練り歩くのだという。
――樹木の怪異である事から、『
――伝承で語られる木ッ怪様は、祟りを為す物怪そのものである。大銀杏は雄株であり、自らだけでは子種を残す手段を持たない。村に現れた木ッ怪様は、「恐ろしい災いを避けたければ、清らかな乙女を花嫁御寮として輿入れさせろ」と命じたという。
――村の衆は娘達を守る為に一計を案じ、木ッ怪様を村の守り神として手厚く祀り、祈れば子宝を授け、お産を易くし、乳の出を良くする加護を受ける事が出来るという話を広めた。木ッ怪様のお陰で授かった子は即ち木ッ怪様の
――村の衆の策が功を奏し、木ッ怪様は村へ災いを齎す事なく姿を消した。これが現代まで続く、縺?※縺町の木ッ怪様信仰の始まりである。
「でも、私達の代になって……信仰が絶えて約束を破ってしまった」
杳は呆然と呟いた。
だが、自分を含めた犠牲者達が巻き込まれて当然だとは思えない。恐ろしい化け物に攫われ、追い回され、陵辱された挙句に殺されるなんて。
「神様なんかじゃない。あんなの……絶対、神様なんかじゃないよ」
悔しさと悲しさが入り交じり、涙になって滴り落ちる。
嗚咽を漏らしていると、背後から足音が聞こえた。
「……っ!?」
太い腕に抱き竦められて息を呑む。手に持っていた冊子がバサリと落ちた。
汗と、血の臭いがした。
「杳」
掠れた声が耳元で囁き、ずくりと下腹部が熱くなる。腕の中で振り向くと、錆色の髪をボサボサに乱した斗南と目が合った。
顔のあちこちに細かい傷が出来て血が滲んでいる。黒のフード付きパーカーの腕が杳を抱き寄せ、疲労が滲む顔に笑みが広がった。
「良かった――無事で」
「斗南君……!」
感激のあまり抱き着くと、唇を貪られた。クチュクチュと口腔を舌先で舐られただけで呆気なく絶頂に至る。
「……ッ、ふ、んあぁ!」
書架に背中を押しつけられ、右足を高く持ち上げられた。
スカートが捲れ上がり、タイツの股布がぺったりと張りついた陰部が露わになる。甘ったるい女の匂いがむわりと広がった。
斗南の右手が下腹部をまさぐり、股布に浮かぶ陰裂の筋をツゥとなぞる。
タイツの布地が溶けかけのチーズのように滑らかに裂け、大きく空いた穴からつるりとした陰部が剥き出しになった。
「と、なみく……ッ、あ、ンぉ!?!?」
前戯もなく怒張した陰茎に貫かれた。
先程まで自慰に耽っていたお陰で蜜壺は十二分に解れ、焼けた鉄の杭のような剛直をずぶずぶと子宮口まで咥え込む。
斗南は杳の左足を更に押し上げ、揺するように腰をグイッと密着させた。
亀頭部が胎内に滑り込み、子宮越しに内臓を突き上げる。
「あ、ぐっ、ひあぁぁ……!?」
仰け反って喘ぎ声を上げると、セーターの裾を首元まで追いやられた。はちきれそうなHカップの双乳が勢い良くまろび出る。
「無事で何よりだけど……俺の
苦笑混じりの台詞に、杳は先程の淫らな行為が全て斗南に筒抜けだった事実に漸く思い至った。
咄嗟に身をよじって逃げようとするが、グリグリと腰を押しつけられて甘く啼くしかない。膣が喜び勇んで陰茎を食い締める。
斗南の右手がもっちりと左乳房を握り潰し、乳汁を放り出した。
暗がりで炯々と燃える榛色の双眸が酷薄に微笑む。
「待たせたな。存分に俺を味わえ……杳」