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悪の秘密結社JAPASH
Japanese Association for the Pursuit of Absolute Super-Humanity。
日本における超人化の確立と、それによる世界秩序の再構築を目的とする秘密結社。
世界征服。超兵器開発。怪人製造。政府機関への工作。ヒーローやライバル組織との抗争を繰り広げる悪い組織。
キャラクター紹介
阿久野 快人(あくの・かいと)
27歳。どこにでもいる平凡なサラリーマンだったが、難病を抱える妹・聖の治療費を稼ぐため、高収入の転職先を探す。そこで採用されたのが、悪の秘密結社JAPASH。戦闘員として、実績を重ね、怪人に昇給。怪人名はアーク カイバー カブトムシのような一本のツノ、黒い甲虫装甲に胸に鈍く光る円形のグラビティコアを持つ。
阿久野 聖(あくの・ひじり)
17歳。快人の妹で高校二年生。幼い頃から難病を抱えているが、明るく優しい性格で、兄の快人を心から慕っている。「お兄ちゃん大好き」が口癖。自分の治療費のために兄が危険な仕事をしているとは知らず、毎日帰宅する快人を笑顔で迎えている。兄へ兄妹を超えた感情を持つ
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蜂野 すずめ(はちの・すずめ)
32歳。JAPASH人事・戦闘員管理部主任で、快人の直属の上司。グラマラスな美人で、穏やかで面倒見のいい姉御肌。その正体はJAPASHによって肉体を改造された改造人間。高い戦闘能力を持つ一方、部下の
快人にはとても優しいおねーさん。「阿久野君は私が守ってあげる❤️」
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白鳥翼 (しらとり つばさ)
24歳、白い髪の儚げで清楚な娘、主人公より年下だが、彼よりも先に怪人になっている。主人公とはお互い異性として意識している。飛行能力を持つ白い翼の怪人 スノウ ホワイト
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老賀魅理 (しにが みり) 死神 博士
45歳 しかし外見はティーンエイジャーの少女に見える。悪の秘密結社の怪人改造や新兵器の開発を行っている。国の研究機関にいたが同僚の裏切りで名誉を失い、ジャパッシュに入る。黒髪スレンダーのポニーテール。ショタコンのロリババア
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阿倍野 遥香(あべの はるか)
27歳 ジャパシュの商務部の怪人 通天閣 コテコテの関西弁のお姉さん。明るく元気。
妹と弟を毒親から守るためにジャパッシュに入り怪人となる。快人とは友達感覚
「快人っち元気かい?」
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緑山 翠(みどりやま みどり)
27歳、主人公の学生時代の同級生。スターセイバーのグリーンだったが、スターセイバーは壊滅し、ジャパシュに助命される見返りにヒーロー業界を裏切りスパイになる。快人に恋心を抱きながら、ヒーローたちの機密情報入手するために男たちに体を差し出す。美しい緑の髪と10歳若く見られる合法ロリ。
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アリ セークハラ 出稼ぎ怪人 シーク ケバブ
23歳 中近東の砂漠の国から来た怪人、イスラファル軍に故郷を滅ぼされテロリストになるがテロ組織も、アメリカ軍の空爆で壊滅。
日本に出稼ぎに来る。ジャパッシュのメンバーの暖かさに触れ人間味に取り戻していく。蜂野すずめを母なる女神のように慕っている。
「すずめさんの命令なら、ワタシ何でもするヨ」
ダーンオニーロック
36歳 アメリカの企業経営者で富豪、しかし政府の軍産複合体への協力を断ったことで、最愛の恋人 レインをCIAに殺され、悪の組織に加盟する。黒い魔人の異名を持つパワーファイター。
日常生活は極めて優雅でゴージャス
喜界田 零 バトルサイボーグ ゼロ
17歳 沖縄の女子高生 在日アメリカ軍の違法な研究の実験体にされ、バトルサイボーグに改造される。ジャパッシュに救出される。
ダーンオニーロックをおじさんと慕っている。女子高生 沖縄の子らしい気さくで可愛いポンコツサイボーグ
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老人ホーム あさひ園 決起事件!
山あいの町に、一軒の古びた老人ホームがあった。
看板には小さく、「あさひ園」と書かれている。
駅からバスで四十分。バス停からさらに坂道を十五分。
周囲には杉林と田畑しかなく、コンビニもない。訪ねてくる家族もほとんどいない。
入居者たちは皆、長い人生のどこかで家族を失い、あるいは家族から見放され、最後にはここへ流れ着いた老人たちだった。
車椅子の老人。
杖をつく老人。
ベッドから起き上がることさえ難しい老人。
耳が遠く、何度も同じ話をする老人。
昼食のあと、窓辺でぼんやり外を眺めている老人。
どこにでもある、ありふれた老人ホーム。
――ただし。
この「あさひ園」には、ひとつだけ誰にも知られてはいけない秘密があった。
「じいさん、今日の体操ですよー!」
明るい声が廊下に響いた。
エプロン姿の若い女が、車椅子を押している。
飯島歌恋、二十四歳。
肩まで伸ばした黒髪を後ろで束ね、いつも笑顔を絶やさない。
「ほら、山田さん。腕上げてー」
「わしはもう死にかけじゃぞ」
「まだ死んでないじゃないですか」
「もう八十七じゃ」
「私なんか二十四ですよ」
「若いのう」
「だから山田さんも負けないで!」
「意味がわからん」
歌恋が笑う。
老人も笑う。
それは、どこにでもある介護施設の日常だった。
けれど。
歌恋は知らなかった。
自分が毎朝声をかけている老人たちが、かつて日本中を恐怖に陥れた存在だということを。
いや。
正確には、歌恋も薄々気づいていた。
この老人ホームの入居者たちには、どうにも説明のつかない過去がある。
たとえば山田。
戸籍上は山田三郎、八十七歳。
しかし本人は昔の写真を一枚も持っていない。
隣の部屋の老人は、若いころ何をしていたのかと聞かれると、
「会社員じゃ」
と答える。
だが、会社の名前を聞くと、
「忘れた」
としか言わない。
昭和の時代。
日本を震え上がらせた悪の秘密結社、ショッカー。
戦闘員。
怪人。
かつては世界征服という途方もない野望のために戦った者たち。
それが目の前にいる老人たちだ。
だが、あれから何十年も経った。
世界征服どころか、自分で靴下を履くことすら難しい。
怪人だった老人たちは、腰を曲げ、杖をつき、薬を飲み、血圧を測られ、毎晩九時には就寝する。
かつて人間を恐怖に陥れた男が、
「看護師さん、トイレ……」
と夜中に呼び出しボタンを押す。
そんな時代になっていた。
「歌恋ちゃん」
昼食後、食堂の隅でひとりの老人が呼びかけた。
白髪。
痩せた身体。
片目には古い義眼。
老人の名は黒川源次。
施設では「源さん」と呼ばれている。
「はい?」
「今日も笑っとるな」
「笑うのが仕事ですから」
「違う」
源次は首を横に振った。
「介護士の仕事は、笑うことじゃない」
「じゃあ何です?」
「生きとる人間の隣にいることじゃ」
歌恋は少しだけ黙った。
「……難しいこと言いますね」
「わしは昔から難しいことしか言えん」
「昔から?」
「……いや」
源次は窓の外を見た。
「なんでもない」
歌恋は笑った。
「じゃあ、源さん。午後のおやつですよ」
「プリンか?」
「今日はプリン」
「わしはプリンが好きじゃ」
「知ってます」
「そうか」
源次は嬉しそうに笑った。
――歌恋にとって、この老人たちは家族だった。
血のつながった家族はいない。
父親は彼女が幼いころに家を出た。
母親は高校生のころに亡くなった。
親戚に引き取られたが、居場所はなかった。
高校を中退した。
友達に誘われた。
酒。
薬物。
金。
男。
気づいた時には、自分でも何をしているのかわからなくなっていた。
そして、少年院。
十六歳。
あまりにも長い時間だった。
そこで彼女は、自分がどれほど多くのものを失ったのかを知った。
出院したとき、世間は彼女を簡単には受け入れてくれなかった。
「前科があるんでしょう?」
「薬物でしょう?」
「うちではちょっと……」
何度も面接に落ちた。
それでも歌恋は諦めなかった。
介護職員になった。
資格を取り、働き始めた。
老人たちの世話をしていると、不思議と自分自身も生きていていいのだと思えた。
誰かの食事を手伝う。
誰かの薬を確認する。
誰かの話を聞く。
誰かの孤独の隣に座る。
そんな小さなことが、彼女にとって人生を取り戻すための戦いだった。
だから。
その日も、歌恋は笑っていた。
何も悪いことをしていないのに。
何も知らないまま。
町の商店街で万引き事件が起きるまでは。
*
「飯島さん」
呼び止められた瞬間、歌恋は振り返った。
そこにいたのは、店員と二人の警備員だった。
「あなた、昨日この店に来ましたよね?」
「はい」
「これ、あなたが盗ったんじゃないですか?」
差し出されたのは、高価な化粧品だった。
「え?」
「防犯カメラに似た服装の女性が映っています」
「でも、私は盗ってません」
「バッグの中を見せてもらえますか」
「……ありません」
「なら、警察を呼びます」
歌恋の顔から血の気が引いた。
「待ってください。本当にやってません」
だが。
誰も聞こうとはしなかった。
そして最悪のタイミングで、町ではイベントが開かれていた。
テレビでも人気の五人組ヒーロー。
最強ファイブ。
派手なスーツ。
巨大なエンブレム。
正義の名のもとに戦う若者たち。
「そこまでだ!」
人垣が割れた。
最強ファイブが現れた。
「悪事は見逃さない!」
歓声が上がる。
歌恋は唇を震わせた。
「違う……」
リーダーが歌恋を見る。
「証拠は?」
「まだ確認中です」
「なら、身柄を確保する」
「待って!」
歌恋は後ずさった。
「私はやってません!」
だが、その声は歓声にかき消された。
「悪党を捕まえろ!」
「最強ファイブ!」
「やっつけろ!」
誰かがスマートフォンを向けていた。
動画を撮っている。
歌恋の目から涙がこぼれた。
「違う……違うんです……」
腕を掴まれた。
「離してください!」
彼女は必死に抵抗した。
「私、やってない……!」
しかし。
その姿は、動画の中ではどう見えるだろう。
泣き叫ぶ犯罪者。
正義のヒーローに取り押さえられる悪人。
それだけだった。
歌恋はそのまま、ヒーロー事務所へ連れていかれた。
最強ファイブの基地。
その夜。
歌恋は小さな取調室にいた。
「もう一度聞きます」
若い隊員が言った。
「盗んだでしょう?」
「……盗んでません」
「前歴がありますよね?」
歌恋は俯いた。
その言葉だけで胸が締めつけられた。
「……昔のことです」
「薬物ですよね」
「……はい」
「だったら、今回も――」
「違います!」
初めて声を荒らげた。
「私は……!」
涙が落ちた。
「私は、やり直そうとしてるんです……!」
誰も答えない。
「ちゃんと働いて……人の役に立って……」
歌恋は拳を握った。
「なのに……」
声が震えた。
「どうして……」
彼女は顔を覆った。
「どうして、何をしても昔の私を見られるんですか……」
「このアバズレほんとに強情だな」「これはもう体に聞くしかないね!」
男たちの下卑た笑声が、無機質な取調室の空気を震わせた。マスクの奥から覗く瞳に正義の光はない。ただ、弱い者を嬲ることへの卑猥な期待だけで爛々と輝いていた。
「やめて…!」
飯島歌恋は後ずさりしたが、冷たい壁が背中を押し返す。逃げ場など最初から無かったのだ。
最強ファイブのリーダーが、歌恋の襟首を乱暴に掴み上げた。ビリッという鋭い音と共に、介護士の白い制服が胸元から引き裂かれた。
「ひっ…!」
露わになったのは、過酷な労働と貧困でやつれた、しかしどこか健気さを残した素肌。貧弱な白いブラジャーが、震える双丘を辛うじて包んでいる。
「なんだ、けっこういい乳してんじゃねえか」
レッドの隊員がブラの上から無遠慮に乳房を鷲掴みにした。ゴミを見るような目で形を確かめるように指が食い込む。
「やめろ! 触るなッ!」
歌恋が必死に腕を振り払おうとするが、ブルーの隊員が背後から両手を捻り上げ、容赦なく壁に押し付けた。
「前科者のお前が、俺たち最強ファイブの『お尋ね者』になったんだ。身体検査は義務だろ?」
グリーンの隊員が、スカートのファスナーを引きちぎった。布切れが床に落ち、歌恋の足首を縛めるように絡みつく。残されたのは、安っぽい白い下着だけ。剥き出しの足が、寒さと恐怖で粟立つ。
「おい、脱がせ」
リーダーの号令と共に、5人の手が一斉に歌恋の最後の鎧に伸びた。
「いやぁッ! 見ないで! やめてぇッ!!」
ブラが弾け飛び、細身の乳房がポロンと弾みながら露わになる。続いて、ショーツが足首まで一気に引き下ろされた。
「ああっ…」
全裸。
取調室の冷たい空気が、歌恋の無防備な肌を舐め回す。5人の男たちの熱視線が、恥毛の生え際から秘部の割れ目まで、容赦なく犯していく。
「…くっうっ…」
歌恋は屈辱に震えながら捻り上げられた腕のせいで身を隠すことさえできずただ恥ずかしい姿を晒すしかなかった。怒りで顔を紅潮させ涙を堪えるその表情は男たちの嗜虐心をさらに煽った。
「ほら、手を頭の後ろで組め。乳が見えねえだろ」
リーダーが冷酷に命じた。逆らえばどうなるか、先刻の暴力で十分すぎるほど理解していた。歌恋は震える手で頭の後ろを組み、惨めなほど胸を突き出した。
「けっ、淫乱悪党が乳首だけ立ってんじゃねえか」
ブラックの隊員が冷たい指先で歌恋の左の乳首を弾いた。ピクンとする小さな反応。それが男たちの嗜虐心をさらに煽る。
「さあ、『体に聞く』時間だ」
リーダーが歌恋の顎を持ち上げ強引に唇を奪った。ぬめる舌が歯列を割って口腔を蹂躙する。
「んぐっ、ぅぅッ…! プッ、あぁッ!」
口を塞がれ、息もできない中で、鋭い刺激が下半身を襲った。イエローの隊員が、乾いた指を容赦なく秘裂に突っ込んできたのだ。
「ひッ! あぐッ!」
前科者の体は乾いているはずだ、とでも言うように、指は愛液の助けなしに粘膜を擦り上げる。摩擦の痛みと、異物が侵入する背徳感が、歌恋の背筋を駆け抜けた。
「おいおい、嘘だろ? こいつ、濡れてきたぞ」
イエローが耳元で囁く。
指を奥までねじ込み、乱暴に内壁をこすり上げた。
「濡、濡れてなっ…! ぁぁ、やめっ、抜い、てぇッ!」
否定しようとするが、口を塞ぐリーダーの舌が喉奥を突き、言葉は喘ぎに変わる。痛みだけのはずなのに、粘膜が熱を持ち始め、身勝手に潤いを吐き出していく。かつて薬物と男に溺れた身体の記憶が、屈辱的な現実に呼び覚まされていくようだった。
「けっ、やっぱりアバズレだな。指一本でこんなにアヘりやがって」
ブラックの隊員が露わになった乳房にむしゃぶりついた。乳首を歯で軽く噛み舌で激しく転がす。
「あッ、ああッ! そこ、ダメぇッ! んんッ、ぅぅッ!」
背後からはブルーが、尻肉を鷲掴みにして割れ目に硬く反ったモノを擦り付けている。熱く脈打つ肉塊が、敏感な秘裂を圧迫し、恐怖と快楽の入り混じった戦慄を走らせる。
「ぐっ、うぅ…許さない…!」
歌恋は涙で潤んだ目をぎゅっと閉じ、唇を噤んだ。この理不尽な暴力も、過去の自分を永遠に許さない社会の冷たい眼差しも、すべてが自分を責め苛んでいるようで、怒りと共に底知れない絶望が押し寄せる。
「さあ、本番だ。前科者の身体に、俺たちの正義を刻み込んでやる」
リーダーが口を離し、代わりにレッドが硬く猛ったモノを歌恋の顔に押し付けた。
「舐めろ」
「…ッ!」
歌恋は屈辱に震えながらも、逆らえなかった。頬に押し付けられる熱と臭い。口を開け、汚れた肉棒を咥えさせる。
「んぐっ、じゅッ、れろッ…」
「下手くそだな。もっと舌使え!」
頭を掴まれ、前後に激しく揺さぶられる。口内を犯されながら、下半身ではイエローの指がさらに激しく奥を突き上げ、内壁を無理やり広げていく。
「あぐっじゅぶっんんッ! あッああッ!」
レッドが口を犯している間にブルーが背後から太い楔を一気にねじ込んだ。
「いッ、ああッ!!」
粘膜が引き裂かれるような衝撃。目の前が真っ白になり、歌恋の身体がビクンと反り返る。
「きつっ、けっこういい締まりだ」
ブルーが腰を打ち付け始める。ズン、ズン、と容赦ないピストン運動。壁に押し付けられたまま、身体全体が波のように揺さぶられる。
「あッあッああッ! やめっ壊れっちゃうッ! ぁぁッ!」
口にはレッドのモノ、背後にはブルーの激しい杭打ち胸にはブラックの貪り食う唇、そして秘部ではイエローの指が敏感な豆を弄り回す。5人の男たちに囲まれ、歌恋の全ての穴が全ての性感帯が、同時に蹂躙されていく。
屈辱と怒りで震えるはずの身体が、卑猥な快楽の波に飲まれ始めていた。過去の傷跡に塩を塗るような暴力なのに、身体は抗えず熱く疼き、無意識に快楽を貪り始める。
「くっそ…! んんッ、あッ、ああッ! ひっいッ!」
(違う、これは違う。私は…!)
心で叫んでも口からはレッドのモノを扱く粘ついた水音と、抑えきれない喘ぎ声が漏れるだけ。正義の皮を被った5匹の獣に、身体という器を弄ばれ貪られ、犯され続ける。
「ほら、イケよ! 悪党の癖に気持ちよさそうに声出しやがって!」
「あッ、ああッ、ダメッイッ、ちゃうッ! いやぁぁッ!!」
歌恋の細い身体が5人の男たちの欲望の重みに押し潰されそうになりながら、痙攣するように激しく跳ねた。屈辱の涙が頬を伝い落ち、しかし身体の奥底では抗いようのない暗い快楽の炎が、彼女の全てを焼き尽くそうとしていた。
「まだ終わらねえぞ」
リーダーが冷たく言い放つ。歌恋の身体は崩れ落ちた。冷たい床に膝をつかされ、四つん這いの獣のような格好にさせられる。鼻水と涙でぐしゃぐしゃになった顔。肩で大きく息を切らし、露わになった乳房が苦しげに揺れる。
「お前みたいな前科者のメス豚は、徹底的に調教しないとな」
リーダーが歌恋の後ろに回り込む。勃起した肉棒を秘部ではなく、尻の割れ目にゆっくりと押し当てた。
「なにを…やめてください、そこはお尻ぃぃィッ!」
次の瞬間無慈悲な力で硬いペニスが肛門を押し広げる。
「ひぎゃあああああっっっっっ!!!!!」
今まで味わったことの無い激痛。狭い排泄器官を無理矢理に異物が抉っていく。
「きついな。処女みたいに締まるぜ」
リーダーは歌恋の悲鳴をBGMに容赦なく腰を進めてくる。
「助けてッ! 死んじゃうッ! 痛いいぃぃぃィッ!!」
歌恋は床に爪を立て全身を捩る。肛門が焼けるように痛い。排泄物が逆流して来る様な嫌悪感と激痛に涙が溢れ出す。
「いい声で泣くなぁ。でもまだまだこれからだぞ」
リーダーは歌恋の髪を掴み仰け反らせると耳元で囁く。
「お前の膣とケツマンコ二つ同時にハメてやるよ」
グリーンが正面から歌恋の膝裏に手を入れ股を開かせる。充血して赤く腫れた秘部に再び男根があてがわれた。
「やめてッ! 壊れるッ! 本当にお願いしますッ! あっっっぐぐぅうぅゥッッッ!!!」
二つの穴に同時に入ってきた瞬間全身の筋肉が強張った。腸壁越しに擦れ合う二つの肉棒。今まで経験したことのない強烈な圧迫感と痛みに歌恋は失神寸前だった。
「キツ過ぎる! 凄いぜコイツはぁ!」
「締まる締まる締まるぅッ! 最高の便器だぜッ!」
二人の男は獣のように腰を振り始める。ガチガチに張り詰めたペニス同士が中で擦れ合い腸壁を抉っていく。
「んぎゃああっ! あがががっ! やべでぇッ! 中で擦れてるぅ! イだい! イだいぃぃィッ!!」
歌恋の断末魔の叫び声を聞きながら他の三人も自分のモノを取り出す。レッドが歌恋の口に無理矢理突っ込みブルーとブラックが顔や髪の毛に擦り付けて行く。
「んぐっ! むふっ! んんんンンッ!!」
歌恋の体内に挿入された二本の肉棒が激しく抽送される度に内臓がシェイクされる感覚。呼吸も満足に出来ず酸欠状態になり思考回路が停止していく。
「ああっ射精そうだっ! 出るぞぉおォオッ!!」
「こっちも出すぞ豚マンコォッ!!」
ほぼ同時に大量のザーメンが放出され子宮と直腸内が灼熱の液体で満たされる。ドクンドクンという鼓動を感じながら歌恋は全身から力を抜き動けなくなった。
「ふう……気持ちよかったぜ」
ようやく解放されたと思ったが休憩する暇もなく今度はレッドが馬乗りになってくる。
「こんどは俺の番だぜ。生意気に可愛い顔しやがってぇッ!」
グチュリという音と共に亀頭が未だ開発途中のアナルへ押し当てられた。
「だめ……そこは……もうお願い……」
か細い懇願など聞き入れられるはずもなくズブズブと進入して来る。
「きつッ! 小さい穴だなぁッ!」
歌恋はもう抵抗する気力すら残っておらずただひたすら耐えるだけだった。しかし新たな場所への異物感に生理的な反射で括約筋が収縮してしまう。
「おぉ~いいねぇ! よく締まるじゃねぇか! なら遠慮なく行くぜェ!!」
パンッパァンッと激しい肉音を響かせながらレッドが動き始めた。膀胱を直接叩かれるような感触に戦慄する歌恋。
「あうぅっ! はげしっ! 深すぎぃッ!!」
すると他の四人もまた回復して来たようで順番待ちをするように並ぶ。
「早く変われよ次は俺だ」
「急かすんじゃねぇ! この穴最高だって!」
「我慢しろよ順番守れっての!」
五人の会話など今の歌恋には届かない。意識が朦朧とした中で与えられる快楽地獄に翻弄され続けるだけだった……
「んむうぅゥウ~~!!」
歌恋は既に人としての尊厳などかなぐり捨てていた。前後の穴と口腔内。五感の殆どを完全制圧された状態での狂宴。
「この穴も味わってやらねぇとな」
ブルーが立ち上がり彼女の涙や汗に濡れた前髪を掻き分け額に擦り付ける。
「ふぎっ!? やめぇっ! そこ汚いぃッ!!」
「いいじゃねぇかよ俺専用の特等席なんだからよぉ!」
更には両耳の穴にもブラックの指が挿入されて鼓膜を犯すように動かし始めた。
「やめ…! 耳…中まで汚さないでぇぇッ!!」
歌恋の精神が完全に崩壊するまでの秒読みが始まった。
「そろそろ極上のクスリ送ってやろうな」
リーダーがバッグから小さな注射器を取り出した。先端には細い針。その中に入っている液体は淡いピンク色をしている。かつての歌恋が地獄へ落ちるきっかけとなった麻薬の改良版だ。
「…まさか…」
歌恋の顔から血の気が引く。
「やめて…! それだけは…! お願いします…!」
かつての悪夢。薬物に溺れ全てを失った記憶が蘇る。必死に頭を振って逃れようとするが、四人の男がしっかりと押さえつける。
「何言ってんだ? お前は前科者だろ? どうせ身体はクスリでイカれてるんじゃねえのか?」
「違う…! もうやってない…! やめてぇッ!」
針が露わな左の乳首に近づく。恐怖でガタガタと震える歌恋。
「暴れるなよ。失敗したらもっと痛いぜ」
リーダーの冷たい声。針先が乳首のすぐ横の敏感な皮膚に触れた。
「いやぁぁぁッ!!」
シュッという小さな音と共に液体が押し込まれた。
「あぐっ…!? あッ、ああッ…!」
数秒後、歌恋の全身が真っ赤に染まった。血管を通って全身に回った薬液が、身体の奥底にある全ての性感帯を暴力的に覚醒させる。感度が数百倍に跳ね上がり、ただ空気が触れるだけで絶頂に達しそうになる。
「はあッ、はあッ、あッ、ああああッ!! なに、これぇ…!?」
今まで感じたことのない強烈な快感。
脳が溶けそうだ。思考が白く染まっていく。過去に薬物に溺れていた歌恋の身体がその味を忘れていなかった。
「どうだ? 懐かしいだろ?」
リーダーが耳元で囁く。
「いや…いやだ…! もう…クスリは…!」
言葉とは裏腹に身体は正直だ。全身の筋肉が痙攣し、乳首は限界まで硬く勃起し、秘部からは大量の愛液が溢れ出し、太ももを伝って床に滴り落ちる。
「身体は正直だなぁ。ほら、もっと気持ちよくしてやるよ」
五人の男たちが一斉に歌恋の身体に襲いかかった。薬液で感度を極限まで高められた身体は、ただ触れられるだけで激しい快感が走り抜ける。耳元で囁かれれば脳が痺れ、耳を舐められれば背筋が震え、乳首を触れられただけで全身が跳ね上がるほどの快感が襲う。
「あッああッ! だめぇッ! これだめぇッ! やめぁぁぁッ!!」
「イケ!そして自白しろ。この犯罪者め!」
「あ゛ッ、あ゛あ゛あ゛ッ!! イグッまたイッちゃうゥゥゥ~~ッ!!」
薬液に侵された身体が五人の男たちの指と舌と肉棒に蹂躙されるたび、歌恋は獣のような叫び声をあげて絶頂した。膝をつき、四つん這いのまま腰だけを無様に突き出し、自ら男たちの凶器を貪る。
「ほら、もっと腰振れよメス豚がァ!」
ブルーが背後から肛門を抉りながら、尻肉を平手で叩く。パァンッという乾いた音が取調室に響き渡る。
「ひぎぃッ! はいぃッ! ふりますぅッ! もっとふりますぅゥゥ!!」
歌恋は涙と涎と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、自ら腰を前後に振り始めた。腸壁を擦り上げられる激痛すら、今の彼女にはこの上ない快楽に変換される。
「あッ、あッ、奥までぇ……! もっと奥までくださいぃィィ!!」
「けっ、完全に堕ちやがったな」
リーダーが正面から歌恋の口に再び肉棒を突き込む。口腔内はすでに数度の射精で精液まみれだ。生臭い味と粘つく感触が、舌の上でとろける。
「んぐッ、じゅるるッ、れろぉ……! おいひぃ……! もっとちょうだいぃ……!」
自ら頭を前後に動かし喉奥まで咥え込む。涙で潤んだ目を見開き、リーダーを上目遣いに見つめながらまるで懇願するかのように激しく舌を這わせた。
「この淫乱がァ! 目が覚めたか! 前科者の本性はこれだろォが!」
「はいぃッ! 私、淫乱ですぅッ! 前科者ですぅッ! だからもっとぉ……!」
腰の動きがさらに激しくなる。尻穴と口を犯されながら、空いた秘部にはイエローが指を三本まとめて突っ込み、子宮口をノックするように激しくピストンする。
「あ゛ッ! そこッ、そこぉ! 子宮とろけるぅゥゥ~~ッ!!」
グチャグチャという卑猥な水音が部屋中に響き、彼女の愛液が床に水たまりを作る。
「そろそろ極上のザーメン、膣に出してやるか。子種が欲しいんだろ?」
グリーンが、イエローの指を引き抜かせ代わりに硬く猛った肉棒を秘裂に押し当てた。
「ほしいッ! ほしいですぅゥゥ!! 赤ちゃんくださいぃ! 悪い子を孕ませてくださいぃィィ!!」
正気とは思えない懇願。歌恋は自ら股を限界まで開き、グリーンの腰に足を絡めた。
「ぬおッ、締まる……! 出すぞ、孕めェッ!!」
ドプッ、ドプドプドプッ!!
「あ゛~~~~ッッ!!!」
灼熱の精液が子宮の入り口を叩く感覚に、歌恋は目の前が真っ白になるほどの絶頂を迎える。全身がガクガクと痙攣し、膣壁が男根を締め付け最後の一滴まで搾り取ろうとする。
グリーンが引き抜くと白濁した液体が秘裂から溢れ出し、太ももを伝って床に落ちた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
肩で息をし、虚ろな目で床を見つめる歌恋の顔をリーダーが掴んで無理やり上げさせる。
「さあ、ここからが本番だ。正直に全部吐け。何をした?」
「私……私は……」
歌恋は涙をぼろぼろと流しながら、震える声で語り始めた。
「私は……盗みを働きました……。お店から、化粧品を……」
「それだけか?」
「薬も……薬も打ってます……。昔から……ずっと……やめられなくて……」
「お前は何者だ?」
「私は……最低最悪な人間です……。社会のゴミです……。何度やり直そうとしても、すぐに悪いことばかり考えて……」
歌恋の声が、泣き叫ぶような大声に変わる。
「殺してください……! お願いします……! 罰してください……! 処分してください……!」
自分で自分の髪を掴み、引きむしりながら絶叫する。
「こんな私……生きてる価値なんてない……! みんなに迷惑かけて……! 嘘ついて……! いい人ぶって……! でも本当は、男に犯されて喜んでるだけの、どうしようもないメス豚なんですぅゥゥ~~ッ!!」
叫びながら、自分の秘部に指を突っ込み激しくかき回す。精液と愛液が混ざり合った液体が飛び散る。
「ほら見てください……! こんなに濡れて……! 指が何本も入っちゃう……! 私のここ……もうおかしいんです……! 壊れちゃったんです……! 誰か……誰かもっとぐちゃぐちゃにして……! そして殺して……!」
「あッ、ああッ、またイッちゃう……! 自分でしてるのにイッちゃう……! 殺して……! イキながら殺して……! お願いします……! 死ぬまで犯して……! そして捨ててください……!!」
彼女の指の動きが最高潮に達した瞬間またもや全身が硬直し、潮を吹き散らしながら絶頂する。自暴自棄の叫びと、快楽の絶叫が入り混じったその声はもはや人間のものとは思えなかった。
まさに目を負うような光景だった。
取調室の片隅でその様子を録画していた端末の赤いランプが、冷たく点滅していた。
⭐️決起!
その日の夕方。
「あさひ園」の食堂には、異様な沈黙があった。
テレビには、ニュース映像が流れていた。
『本日、商店街で発生した万引き事件について――』
老人たちは誰も食事をしていなかった。
画面には歌恋が映っている。
泣いている。
腕を掴まれている。
そしてテロップには、
『若い女性を拘束』
と出ていた。
「……歌恋ちゃんじゃ」
誰かが呟いた。
「違う」
源次が言った。
「歌恋ちゃんは盗みなんかせん」
「知っとる」
「薬もやっとらん」
「知っとる」
「人も傷つけん」
「知っとる!」
老人のひとりが机を叩いた。
その手は震えていた。
昔は、その手で何人もの人間を殴り飛ばした。
今は箸を持つだけで精一杯だった。
「……歌恋ちゃんはな」
源次が静かに言った。
「わしらみたいな人間に、毎日笑ってくれた」
誰も答えない。
「わしらには家族もおらん」
「……」
「世間から忘れられた」
「……」
「それでも、あの子だけは、わしらを人間として扱った」
源次は立ち上がった。
杖を握る。
膝は震えていた。
「なら、今度はわしらの番じゃ」
「源さん……」
「助けるぞ」
老人たちは顔を見合わせた。
そして。
ひとりが笑った。
「何十年ぶりじゃ?」
「何がじゃ」
「戦うのは」
源次の口元がわずかに上がった。
「……そうじゃな」
彼は食堂を出た。
向かった先は地下倉庫だった。
老人たちが後を追う。
鉄扉の前で、源次は震える手を伸ばした。
鍵を回す。
ギイイ……。
長い年月を閉じ込めていた扉が開いた。
埃。
蜘蛛の巣。
そして。
壁に掛けられていた黒い戦闘服。
古びたマスク。
黄色く変色した手袋。
老人たちは黙ってそれを見つめた。
「まだ残っとったか」
「捨てられんかったんじゃ」
「馬鹿な奴らじゃ」
「そうじゃな」
誰かが笑った。
涙を浮かべながら。
「わしらは、馬鹿じゃった」
源次が戦闘服に手を伸ばした。
「じゃが――」
その目だけは、若いころと同じだった。
「最後まで馬鹿でおろう」
最初に変身したのは、戦闘員だった。
杖を捨てる。
腰を伸ばす。
震える手でヘルメットを被る。
しわがれた声で「イッーーーーーー」
と叫ぶ!声にはハリがなくすぐに息切れする。
しかし、叫べば気分は高揚する。
身体はもう昔のようには動かなかった。
それでも。
ひとり。
またひとり。
老人たちは戦闘服を身につけていった。
「腰が痛い」
「わしもじゃ」
「膝が笑っとる」
「昔は敵が笑っとったのにな」
老人たちは笑った。
そして最後に、怪人たちが立ち上がった。
かつての怪人たち。
蜘蛛男。
蝙蝠男。
蜂の怪人。
狼の怪人。
それぞれの身体は老い、改造された肉体にも限界が来ていた。
だが。
怪人の力は、まだ完全には死んでいなかった。
「源さん」
「なんじゃ」
「勝てるか?」
「知らん」
「死ぬのは怖くないか?」
源次は少し考えた。
「怖いさ」
そして笑った。
「どうせ、遅かれ早かれだよ」
静かな声だった。
「じゃがな」
老人たちは彼を見る。
「生きてきた最後に、何もせず終わるほうが、わしは嫌じゃ」
最強ファイブの基地。
基地の警報が鳴った。
『侵入者!』
『多数の武装集団が接近!』
最強ファイブのメンバーたちが立ち上がった。
「まさか……」
外へ出る。
夜の闇。
そこにいたのは。
数十人の黒装束だった。
しかし。
全員が老人だった。
杖をついている者。
足を引きずっている者。
車椅子から立ち上がったばかりの者。
その先頭に。
ひとりの老人がいた。
「歌恋ちゃんを返せ!」
声は震えていた。
だが。
その声には、老人とは思えないほどの力があった。
「我々は悪じゃ!」
源次が叫ぶ。
「そのことは認めよう!」
ヒーローたちは構えた。
「だが――」
源次は胸を張った。
「悪人にも、人間を守る理由はある!」
「何を言っている!」
「正義が正義たらざれば!」
老人たちが一斉に叫んだ。
「悪もまた、悪たらざるべし!」
そして。
源次が拳を突き上げる。
「昭和のヒーローはな!」
声が夜空に響いた。
「正義に生命をかける気骨があったんじゃ!」
「今の我々に残っとるのは――」
怪人たちが変身する。
最後の力を振り絞って。
「意地だけじゃ!」
戦いは、最初から老人たちに勝ち目などなかった。
それでも彼らは、止まらなかった。
最初の怪人が、最強ファイブの一人に胸を貫かれた。変身が解け、老人の身体が地面に崩れ落ちる。
「先へ行け……!」
怪人は血を吐きながら笑った。
「わしの分まで、歌恋ちゃんを頼むぞ……!」
次の怪人が、その横をすり抜ける。
蜘蛛男が糸を放ち、ヒーローの足を絡め取る。
蝙蝠男が飛びかかり、蜂の怪人が最後の毒針を突き出す。
だが、最強ファイブは強かった。
ひとり。
またひとり。
怪人や戦闘員たちは倒されていった。
それでも、老人たちは前へ進んだ。
倒れた仲間の死を超えて最後の力を受け取るようにして、前へ進んだ。
「止まれ!」
最強ファイブのレッドが叫ぶ。
「お前たちに勝ち目はない!」
「勝つ必要などない!」
狼の怪人が吠えた。
「歌恋ちゃんを取り戻せれば、それでいい!」
狼の怪人はレッドに飛びかかった。
互いの拳が同時に相手の胸を貫く。
レッドの剣が怪人の身体を裂き、怪人の爪がレッドの装甲を突き破った。
二人は同時に膝をついた。
「……見事じゃ」
狼の怪人が呟く。
「こんな老耄に……」
レッドが答えた。
怪人は笑い、静かに倒れた。
最強ファイブの一人が、また戦場から消えた。
しかし、残る四人はなおも立っていた。
老人たちは、さらに前へ進んだ。
蜂の怪人がブルーと刺し違えた。
蝙蝠男がイエローの攻撃を受けながら、その腕を掴み、最後の力で地面へ引き倒した。
「歌恋ちゃん おじいちゃんたちが助けてやるからな!」
蜘蛛男はグリーンの首に糸を巻きつけ、自らもろとも壁へ叩きつけそして共に自爆した。
ひとり。
またひとり。
最強ファイブのメンバーが倒れていく。
だが、最後に残ったリーダーだけは、なおも歌恋のいる建物の前に立ちはだかった。
「ここから先へは行かせない!」
その声には、怒りと恐怖が混じっていた。
源次は、ゆっくりと前へ出た。
変身した身体はすでに傷だらけだった。
片腕は垂れ下がり、片脚を引きずっている。
それでも、義眼の奥の光だけは消えていなかった。
「お前さんは、正義の味方なんじゃろう」
「そうだ!」
「なら、なぜあの子を苦しめる」
「彼女は犯罪者だ!」
「証拠もないのにか?」
リーダーは答えられなかった。
その一瞬の沈黙を、源次は見逃さなかった。
「正義を名乗るなら、最後まで目を開けておれ!」
源次が突進する。
リーダーの拳が源次の胸を打ち抜いた。
同時に、源次の爪がリーダーの胸部装甲を貫いた。
二人の身体が、互いを支え合うように止まった。
「……これで、刺し違えじゃな」
源次が呟く。
「なぜ……そこまで……」
リーダーの声が震えた。
「わしらは、悪じゃ」
源次は血を吐きながら笑った。
「じゃが、あの子を見捨てるほど、悪くはない」
その時。
基地の奥から、歌恋の叫び声が聞こえた。
「源さん!」
源次の目が見開かれた。
「歌恋ちゃん……!」
彼はリーダーの身体を突き飛ばし、最後の力で基地の扉を破った。
その先には、拘束台があった。
歌恋は手足を縛られ、顔は腫れ上がり、衣服は裂け、全身をボロボロにされていた。
「源さん……」
声もかすれていた。
「助けに来たぞ」
源次は彼女の前に膝をついた。
震える手で拘束具を引きちぎる。
「もう大丈夫じゃ」
「みんなは……?」
「先に行った」
「嘘……」
「嘘じゃない」
源次は笑った。
「みんな、最後まで格好よかったぞ」
歌恋は立ち上がろうとした。
だが、足に力が入らない。
源次は彼女を背負った。
老人の身体には、もうほとんど力が残っていなかった。
それでも、一歩ずつ進んだ。
基地の廊下を抜ける。
倒れた扉を越える。
夜の冷たい風が、二人の頬を撫でた。
背後では、基地が炎に包まれていた。
最強ファイブの基地も、老人たちの最後の攻撃によって崩れ始めていた。
「源さん、もういいです……」
「何がじゃ」
「私を置いて逃げて……」
「馬鹿を言うな」
源次は歩き続けた。
「わしらは、お前さんを助けるために来たんじゃ」
「でも、源さんまで……」
「わしは最後の怪人じゃ」
源次はかすかに笑った。
「最後まで役目を果たさにゃならん」
森の中を抜け、基地から十分に離れた場所まで来た。
そこには、あさひ園の職員が使う古い送迎車が停まっていた。
源次は歌恋をゆっくりと地面に下ろした。
「ここまで来れば、安全じゃ」
「源さんも一緒に……」
「わしは、ここまでじゃ」
「嫌です!」
歌恋が源次の腕を掴んだ。
「一緒に帰りましょう!」
源次は答えなかった。
身体が大きく揺れた。
変身が解ける。
そこにいたのは、血に濡れたひとりの老人だった。
黒い戦闘服は裂け、義眼は外れ、白髪が夜風に揺れている。
「源さん……」
歌恋は彼を抱きしめた。
「死なないで……!」
「歌恋ちゃん」
「はい……」
「泣くな」
「いやです……!」
「お前さんは、生きろ」
源次は震える手で歌恋の頭を撫でた。
「わしらは、もう十分生きた」
「そんな……」
「違う」
源次は笑った。
「十分だったんじゃ」
歌恋は首を横に振った。
「私なんかのために……」
「馬鹿」
源次は笑った。
「お前さんは、自分を『なんか』と言うな」
そして。
「わしらはな」
息を整えながら言った。
「お前さんに、生きることを教えてもらったんじゃ」
「……え?」
「年を取ったら、ただ死ぬのを待つだけじゃと思っとった」
老人の目から涙が流れた。
「じゃが、お前さんが毎日来てくれた」
「……」
「飯を食わせてくれた」
「……」
「くだらん話を聞いてくれた」
「……」
「笑ってくれた」
源次は歌恋を見る。
「だから、最後くらいは、わしらがお前さんのために笑わせてやりたかった」
歌恋は泣き崩れた。
「嫌です……」
「何がじゃ」
「死なないで……」
源次は優しく笑った。
「歌恋ちゃん」
「はい……」
「人間はな」
その声は、もうほとんど聞き取れなかった。
「誰かの人生に残った時に、初めて死んでも生き続けるんじゃ」
源次の身体から力が抜けた。
「源さん!」
歌恋が抱きしめる。
老人の身体は驚くほど軽かった。
その背後で、燃え落ちる基地の向こうから、最強ファイブのリーダーがよろめきながら姿を現した。
彼の装甲は砕け、武器は失われていた。
しかし、歌恋を追おうとはしなかった。
ただ、倒れた老人たちを見つめていた。
戦場は静まり返っていた。
そこにはもう、勝利の歓声などなかった。
*
事件の真相が判明したのは、その翌日だった。
防犯カメラの解析により、万引き犯は別人だった。
歌恋は完全な冤罪だった。
そして、最強ファイブの尋問室の様子をとらえた動画が、ジャパッシュのハッキングによって世間に公表された。行き過ぎた正義とその裏側にある醜い真実が明らかになった。
ヒーロー協会は謝罪した。
警察も正式に彼女の潔白を発表した。
だが。
歌恋にとって、それだけでは終わらなかった。
あさひ園へ戻ると、老人たちの部屋には、もう空きベッドが増えていた。
彼らはもう帰ってこない。
かつて世界征服を夢見た怪人たち。
日本を恐怖に陥れた戦闘員たち。
そして。
最後には誰にも知られず、ひとりの介護士の女の子を守って死んだ。
歌恋は源次の部屋に入った。
枕元には、小さな写真が置かれていた。
若き日の源次。
黒い戦闘服。
怪人として生きていた頃の姿。
その写真の裏には、震える字で一言だけ書かれていた。
『歌恋ちゃんへ』
歌恋はそれを開いた。
『人生は長さではない』
『最後まで誰かを大切にできたなら、それで十分じゃ』
歌恋は写真を胸に抱いた。
「……源さん」
窓の外では、朝日が昇っていた。
山の向こうから差し込んだ光が、老人ホームの廊下をゆっくり照らしていく。
歌恋は涙を拭いた。
そして。
「今日も仕事しなきゃ」
誰もいない食堂へ向かった。
テーブルを拭く。
椅子を並べる。
薬を確認する。
朝食の準備をする。
そこに、いつもの老人たちはいない。
それでも。
「おはようございます」
歌恋は笑った。
誰もいない部屋に向かって。
「今日もいい天気ですよ」
返事はなかった。
けれど。
彼女には聞こえた気がした。
――おはよう。
――歌恋ちゃん。
――今日も頑張れ。
人はなぜ生きるのか。
その答えを、歌恋はまだ知らない。
老人たちも、最後まで知らなかったのかもしれない。
ただ。
長い人生を生きて。
間違えて。
誰かを傷つけて。
誰かに傷つけられて。
老いて。
身体が動かなくなって。
それでも最後に、自分以外の誰かのために立ち上がることができた。
それだけは確かなことだった。
悪だった男たちは、最後に誰かを守った。
罪を背負った少女は、彼らの最後を見届けた。
正義を掲げた若者たちは、勝った。
しかし、その勝利のあとに残ったものを見て、初めて自分たちの正義について考え始めた。
正義とは何か。
悪とは何か。
人は何歳まで、何かを貫けるのか。
答えは、誰にもわからない。
ただ。
老いてもなお守りたいものがある人間は、最後まで人間なのだ。
その日の夕方。
歌恋は地下倉庫へ降りた。
壁には、まだ老人たちの戦闘服が掛かっていた。
ひとつ。
またひとつ。
空いた場所がある。
歌恋はそこへ、新しい紙を一枚貼った。
『あさひ園・大切な人たちの記録』
そして、その下に老人たちの名前を書いていった。
戦闘員だった男。
怪人だった男。
かつては悪だった者たち。
誰からも忘れられた老人たち。
その名前を、一人ずつ。
丁寧に。
歌恋は書き終えると、深く頭を下げた。
「ありがとうございました」
そして。
小さく笑った。
「私、ちゃんと生きます」
その言葉だけが、静かな地下室に長く残った。
*