加藤が脱衣所に行っている間に、常備しているコンドームを確認すると、あと1つしかないことに気が付いた。加藤がシャワーを浴びてる間に、買いに行くことにする。
脱衣所に続く扉を開け、中に入る。そこには、さきほどまで加藤が履いていた服が畳まれた状態で置かれていた。
いつも通りの脱衣所に、他人のしかも異性の匂いが混じるとこんな感じなのかと考えながら加藤は着替えを置いていっていないなと気づき、浴室にいる加藤に声をかけた。
「加藤、ちょっといいか」
「へぁっ!?せ、先輩、な、なんですか?」
「消耗品切れてたからちょっと買い出しに行ってくるが大丈夫か?」
「あ、あぁ……大丈夫ですよ。一応何を買いに行くか聞いてもいいですか」
「箱で置いてたコンドーム。もうなかったから」
「あ、あぁ。わかりました」
「いちおう、鍵は閉めていくから。誰かが来ても出なくていいぞ」
「わかりました」
「じゃあ、行ってくる」
「はい、行ってらっしゃい」
ハンガーにかけていた上着を取って、羽織る。フード付きの生地が厚いやつもあったが昼間来ていた半そでを選んだ。時期的に半そではすこし肌寒いかもしれないが、少しの辛抱だろう。
玄関の扉を開け、外に出る。外は少しだけ欠けた月が顔を見せていた。
◇◇◇
少し歩いて近くのコンビニに行くと、店舗に置いてある季節のものがハロウィンになっていた。さすがに早くないかと思ったがコンビニというのは先行してモノを売ると誰かが何かの本で書いていたのを思い出した。
日用品コーナーにいつものコンドームの箱をみつけ、ついでに冷蔵コーナーで水を二本取り、会計を済ますためにレジに並ぶ。
レジ横には、ホットスナックが暖色の灯りのもと陳列され、一瞬目移りしそうになったがさきほどまで軽く食事をしていたので、今回はスルーした。
会計する際、店員がちらっと確認をしたが何食わぬ顔をしているとそそくさと袋に入れてくれた。
今の大学に進学するためにこっちに住み始めて、二年ほど経つがいまだに知らない場所も多い。それこそ、駅前をすこし行った先にある飲み屋が連なる横丁などは、大学生の身分だとすこし敷居が高く感じる。
そんなことを考えながら、帰路につこうとすると前から見覚えのある顔が歩いてくる。この時間にリクルートスーツに身を固め、すこしヒールのある靴を鳴らしている女性は、周囲にいた男たちが一瞬視線を寄せるくらいには、夜空の下でも映えていた。
ちふゆだった。
こちらに気づいたちふゆは、一瞬ちらっと周りを見渡し、こちらに近づいてくる。
近づくとわかったが、すこしだけアルコールが入っているようで、頬が薄くだが紅くなっていた。
「あら、こんばんわ」
「よぉ。そのスーツどうしたんだ?」
「ちょっとした付き合いがあったの。その場ではスーツを着てたほうがよかったから着てるだけよ。あなたは、買い物?」
一瞬袋をちらっと確認したちふゆは、それ以上詮索することなく、会話を続けた。
「あぁ、買い物。そこのコンビニ」
「そう、ところで」
ちふゆは耳元に近づいてこそっと呟く。それは傍目からみて、みなうらやましがるような光景にも見えただろう。すらりと背の高いちふゆが、いつも履かないヒールを履いていると、背丈が数センチしか変わらないようにも見えた。
「彼女、加藤さん。家にいるの?」
そう言われ、なぜわかったと思ったが、隠す必要もないので首を縦に振る。
「そう、わかったわ」
ちふゆはそれ以上言わず、ただ腕を絡め、横に並んだ。ちふゆの大きな胸が、腕に当たると、周囲の男たちから嫉妬の目で見られているのをひしひしと感じる。
「あの、ちふゆさん?」
「その、わたしも、行っちゃだめかしら?」
「別に構わないと思うが……」
加藤も文句を言わないだろうが、一応連絡をしておくことにする。なんせなにかしら後々でてきてもおかしくはない。
連絡をするために通話アプリで加藤にコールすると、すぐに出た。
『あっ、先輩。どうしました?』
「じつはさっき、ちふゆと合流してな。一緒に家に来ることになるけど大丈夫か?」
『えーっと、はい。大丈夫ですよ』
「わかった。じゃあ、切るぞ」
『はい』
通話を終えると、ちふゆは先ほどよりすこし力強く腕に絡む。
「どうした?」
「いいえ、なんでもないわ」
なんでもないわけないが、本人が言っているんだし今回は放っておこう。さすがに藪蛇になるのは勘弁だ。
帰路に着くまで、少し歩く。空は月しか見えないが、街の灯りで歩くのには困らなかった。二人、並んで歩いていると、ちふゆがぼそっと何かを言った。
その言葉はわからなかったが、今はそれでいいかなと思う。
家の玄関の扉を開け、二人で家に入る。そういえば加藤はとおもい、リビングのほうへ向かう。……どうやら、リビングにはいないようだ。
あれ?と思い、浴室へ向かう。そこにもいなかった。
どこにいったんだろうかと思っていると、ちふゆが寝室に指をさす。そーっのぞいてみると、枕に顔を埋め、自慰行為に浸っている加藤がいた。
女陰から発せられる水音が、部屋の外にいても聞こえてきそうなくらいには没頭しているらしい。
「んっ、あっ、せん、ぱ、ぃ!もっと……もっと、はげし、くぅ!」
どうやらおかずは俺らしい。ちふゆと二人、一瞬目が合うと、どうしようかとなった。
そうしていると、加藤の自慰行為はさらに激しくなった。指の出し入れは中指から薬指までも付け加え、二本の指で抉るようにしていた。
「やばっ、いくいくいくいく、いっ、ぐっ!」
加藤が達したのだろう。それと同時に女陰からはいきおいよく液体が音を出しながら出た。
息を荒げながら、加藤は仰向けに姿勢を治す。すると、どうやらこちらに気づいたようで、一瞬目を見開いたかと思うと、顔を真っ赤にした。どうやら、あまり見られたくなかったようだ。
「同性のこういった行為をちゃんと見るのは初めてなのだけれど、思ったより激しいのね」
「言ってあげるな」
加藤は、恥ずかしさからかタオルケットで顔を隠し、されどお尻は丸出しの状態で丸くなっていた。
その姿を見て、すこしだけ興奮した。
ちふゆと加藤、どっちが好みだい?
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ちふゆ
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加藤