エルドラゴの姫『アステマ』を保護したユーマ達は王都に帰還、その後ユーマはアステマを連れて王宮に赴く。
王宮にある会談の間には、長い桃色の髪に白いティアラを付けた、ユーマの母にしてアスティーマ公国の女王『シュリアナ・アスティーマ』(イメージCV:ゆかな)。
金髪の尼削ぎに白銀のプレートアーマーを身に纏った、シュリアナの実妹にしてルミエール騎士団団長『ジャンヌ・アスティーマ』(イメージCV:M.A.O)。
そしてユーマとナズハ、アステマがいた。
シュリアナ「初めましてアステマ姫。アスティーマ公国の女王、シュリアナです」
ジャンヌ「ルミエール騎士団団長のジャンヌです」
アステマ「は、初めまして」
シュリアナ「そして、息子のユーマと娘のナズハです」
アステマ「先ほどは助けてくださりありがとうございます。心から感謝しております」
ユーマ「いえいえ」
アステマはユーマに感謝の言葉を送る。
シュリアナ「貴女の事は先代竜王様から言付かっておりました。“あの事件”の事、ワタクシ達も無念でありません」
アステマ「はい・・・」
アステマはどこが悲しげな表情をする。それをユーマは静かに見つめていた。
ユーマ(無理もない。ある日突然故郷を滅ぼされたからな・・・)
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『竜人国エルドラゴ』・・・アスティーマ公国から北西に位置する竜人族の国にして約四千年の歴史を誇った小国。国は切り立った崖に囲まれ、唯一の入り口は十階建てのビルに匹敵する高い砦で塞がれており、幾度となく外敵を追い返してきた。これにより長い間平穏と繁栄を保ってきた。
しかし一年前、その平和な時代は突如として終わりを迎えた。
難攻不落を誇った砦が落とされ、エルドラゴは僅か数日で陥落した。長く繁栄した国を落としたのは、『アースワルド帝国』である。アースワルド帝国はエルドラゴにある魔力を持つ鉱石『魔鉱石』を長い間狙っており、毎年出兵を続けてきた。
そして一年前、アンデルス騎士団を筆頭とした二万の軍勢がエルドラゴに侵攻し、瞬く間に砦を突破。僅か数日でエルドラゴはアースワルド帝国の領土になってしまったのであった。
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アステマ「砦が落とされると、敵は破竹の勢いで王都に侵攻しました。私は親しかった従者と共に国を脱出しました」
シュリアナ「国王と王妃殿は?」
アステマ「私を逃がすために囮になったそうです。その後、安否が気になった私は従者と一緒に密かに国に戻りました。ですが・・・」
ナズハ「ですが?」
アステマ「既にお父様とお母様は・・・処刑されていました」
ユーマ、ナズハ、シュリアナ、ジャンヌ「「「「!?」」」」
それを聞いたユーマ達は驚く。そしてアステマの目から涙が溢れる。
アステマ「両親と故居を失った私は従者と共に国を出て、各地を転々としながら逃亡生活を送ってきました。しかし数日前にアンデルス騎士団に見つかってしまい、逃走虚しく捕縛されてしまいました。しかし従者が隙を見て私を逃したんです」
ユーマ「そして逃走の末、俺達に出会ったと」
ナズハ「それで、貴女を逃がした従者は?」
アステマ「分かりません。そのまま捕まったか、或いは・・・」
ナズハ「そうですか・・・」
全てを語ったアステマ。そして涙を拭き取るとシュリアナにある事を申し出る。
アステマ「シュリアナ様!お願いがあります!」
シュリアナ「何でしょう?」
アステマ「私をルミエール騎士団に入団させて下さい!」
それを聞いたユーマ、ナズハ、ジャンヌは驚く。
シュリアナ「それは、故郷を奪われた復讐をする為ですか?」
アステマ「それもあります。故郷を滅ぼされ、父と母を殺した奴等を許す訳にはいきません。ですが、復讐心に囚われるほど私は愚かではありません! 復讐するために入団するのではありません。二度と大事な人を奪われないために入団するです!」
自身の胸の内を明かすアステマ。それを聞いたシュリアナは笑みを浮かべる。
シュリアナ「分かりました。貴女をルミエール騎士団に入団させます。ユーマ、貴女がこの子を鍛えなさい」
ユーマ「俺が?」
シュリアナ「同じ王族同士だし。貴方ならこの子を鍛え上げられるわ」
ユーマ「・・・分かった」
アステマ「ありがとうございます!」
こうしてルミエール騎士団に新たに竜人の姫が仲間入りを果たすのであった。
続く
ー次回ー
第六話『訓練の日々』
お楽しみに。