※この作品はR-18です。

外法ってやつを見せてやろう   作:山上真

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第13話:互いの経験差と力量差を鑑みれば、この程度は容易いことよ

「あれ、ここは……?」

 

 目を覚ました櫛田桔梗は、そこが自室でないことに困惑した。

 場所が浴場で、服装が湯着であることに更に困惑する。

 

「え~と、たしか……」

 

 自然、記憶を漁り、直前の出来事を思い出して赤面した。

 イヤンイヤンと熱を払うかのように首を横に振り、そこで初めて現状が目に入った。

 自分はマットの一つに横になっていたようで、隣のマットには神室真澄が横になっている。

 そして、更に別のマットでは九角天嶺と松下千秋が口付けを交わしていた。

 ただ、天嶺は専ら受けに徹している様であり、基本的には千秋のなすがままに任せている様だった。

 蕩けた表情を浮かべ、頬を赤く染めながら、口付けては離し、口付けてはまた離す。そんな千秋に対し、天嶺は微笑を浮かべて悠然と構えている。それだけでも、双方の余裕の差は明らかだった。

 

「……ん? 目を覚ましたか、桔梗。大事無いとは思うが、具合はどうだ?」

 

 桔梗が目を覚ましたことに気付いたのだろう。天嶺が顔だけを桔梗の方に向けて訊いてきた。

 

「ん~と、たぶん、大丈夫。――で、どんな状況?」

 

 正味、気を失う直前のことは思い出したが、その後のことは分からない。

 

「まず、自覚があるかは分からんから伝えておくが、お前は氣に目醒め、そのショックもあって気を失った。

 そのことを周知した結果、まずは平田と幸村が自室に戻った。

 その後は一人一人を順番に抱いている。ちなみに、軽井沢と堀北は向こうの方で綾小路に抱かれているな。一応、お目付け役として澪が同行している」

 

 そこまでを天嶺が語ったところで――

 

「んーーーっ!」

「ああ、分かった分かった。すまないが、説明はここまでだ」

 

 ぐずるように千秋が天嶺を引っ張って、それを契機に桔梗に一つ謝罪をして天嶺は再び千秋へと向き直った。

 そして、再び千秋は天嶺への口付けを繰り返す。まるで子供が甘えているかのようだ。

 

「幼児退行している――感じではないね」

 

 行動はともかく、千秋の目にはキチンとした理性の輝きが見える。

 つまるところ、今しがたの行動は、『私の相手をしている時に他の女の方を向くんじゃねえ!』という嫉妬だろう。

 しかし、目を覚ましたばかりで桔梗の状況認識が追いついていないのも分かっているため、直接的に口に出すことはしなかった。……推測でしかないが、そう考えるのが妥当だった。

 

「ねえ、そろそろ応えてもらっていい?」

「うん? もう、キスは十分に堪能したのか?」

 

 桔梗がそんな風に推測をしている最中、千秋が天嶺へとおねだりをし、天嶺は千秋へと訊き返していた。

 

「うん。そろそろ、火傷させてほしいかな」

「ああ、分かった。舌技の妙というものを味わわせてやろう」

 

 言うや否や、今度は天嶺の方から千秋へとキスをした。

 瞬く間に千秋の蕩け具合が増していく。ガッチリと身体を押さえこまれているため、逃げることは不可能だろう。

 そのままどれだけ経っただろうか。桔梗が見ている前で、やがて千秋が全身を痙攣させた。

 

「まさか、キスだけでイっちゃったの……?」

 

 そうとしか思えず、しかし信じ難い光景に、桔梗は思わず独り言ちた。

 

「なに。所詮は経験のない初心な処女(おとめ)だからな。互いの経験差と力量差を鑑みれば、この程度は容易いことよ」

 

 そんな桔梗の独り言が聞こえたのだろう。天嶺は今一度桔梗へと向き直ってそう言った。

 

「もう少し詳しく状況を説明すれば、まずは真澄を抱いた。キスでイカセて、胸でイカセて、全身愛撫でイカセて、秘所でイカセて、そうして真澄が昂ったところで処女を頂いた。……思惑通り、破瓜の痛みは感じなかったようだ。

 その後は抽送を繰り返しながら真澄の弱点を探して断続的にイカセつつ、最後は中出しで締めだ。

 流石にここまですれば、万引きに手を出すこともなくなるだろうよ。そうなる前に、俺に抱かれに来る筈だ。そうでなければ困るし、そうなるように責め手を緩めなかったわけだからな」

 

 マットで横になっている真澄へと目を向けながら、天嶺は説明した。

 

「うわぁ……」

 

 聞いてるだけで赤面ものだ。

 桔梗だって自慰経験はあるし、その手の知識も仕入れてはいる。しかし、実際の性交経験はない。

 そんな桔梗でも、それがどれだけの快楽なのかは何となく分かる。

 眠っている真澄の表情が、それを裏付けている。何とも幸せそうな表情を浮かべているのだ。

 ただ一方的に責められただけだと、決してこうはなるまい。真澄も真澄でシッカリと快楽を得たからこそ、こんな幸せそうな表情で眠ることが出来ているのだ。

 

「でも、それって大丈夫なの? 経験なかったんでしょ? なのに初めてでそれって、頭がバカになってもおかしくないんじゃない?」

「その可能性は否定できんが、こちらとて塩梅には気を付けていたし、条件づければ大丈夫だろうよ。まあ、希望的観測であるのは否めんが、アフターフォローをシッカリと行えば大事はなかろう。仮に問題が出てくるようなら、シッカリと責任は果たすとも」

 

 桔梗の危惧に対し、天嶺は笑みを浮かべて答える。その顔と声音には、確かな自信が表れていた。

 根拠がない自信なら桔梗も呆れざるを得ないが、根拠があるなら大丈夫だろう。そも、人を動かす際に飴と鞭を使い分けるのは当然のことだ。

 

「天嶺く~ん。次は匂い~。天嶺くんの体臭を嗅がせて~」

 

 絶頂から回復したのだろう。天嶺へとしなだれ掛かりながらそんなことを宣い、その鼻をヒクつかせる。

 

「好きにせよ」

 

 それを意に介することもなく、やはり天嶺は千秋のするがままに任せている。

 

「気になってたんだけど、松下さんのその様子は? 普段とは全然違うんだけど……」

「実際に真澄とヤっている場面を近場で目撃していたわけだからな。それによって極限まで昂ってしまった結果だ。

 コイツは基本的に安定志向なんだが、自身すらもシビアに見据えた上での志向なわけだ。言い換えれば無理繰りとその型に納まっているわけで、だからということか、不意にスリルを求めることがあるのだよ。

 特段、そういう人物は珍しいわけではないだろう?」

 

 天嶺のその確認に、桔梗は同意した。

 言ってみれば、一種のストレス解消だ。極論を言えば、納まった型とストレスの吐き出し方が桔梗とは異なるだけ。

 

「だがまあ、この『スリルを求める』気質が俺たちにとっては厄介であることに違いはないからな。怖いもの見たさで勝手な行動を取られ、それによって憑かれでもしたらこちらとしては堪ったものではない。

 只人が憑かれて、その後も五体満足でいられる可能性など皆無に等しいのが実情だ。である以上、そうなるのを防ぐべく事前に干渉するのは至極当然のことだ。

 そも、俺たちの年頃なら『不純異性交遊』という、学生にとっての一種の禁忌に興味関心を持つのは当然のことだ。コイツだって、それは例外じゃない。

 だから、実際にそれを求めるように誘導した。もちろん、誰彼構わずじゃあ困るから、その相手が俺になるように調整してな。

 その上で、基本的にはコイツの好きなようにさせ、ある程度コイツが満足したところで、今度は()()()()()()()()()()()()()()()()()というのを、快楽という形で叩き込んでいるわけだ」

「うわぁ……。鬼畜~」

 

 堂々と語る天嶺に対し、桔梗は引いた。引かざるを得なかった。

 だがその一方で、確かな興奮を覚えてもいた。

 人間、普段とは違う環境や状況に身を置いても、やがては慣れ、閉塞感や退屈を覚えてしまうものだ。対象が不純異性交遊であろうと、それは変わりないだろう。

 しかし天嶺は、その最初の段階にある程度千秋を慣れさせ、適応させた上で、耐えられる筈もない快楽を与えている。

 だが所詮は快楽なので、千秋が死ぬことはないし、天嶺だってそこには気を付けているだろう。

 結果、千秋は日常生活の退屈さに耐え兼ねたら、天嶺相手の不純異性交遊というスリルに身を浸し、場合によっては激しい快楽を与えてもらえばいい……という選択肢を天嶺に与えられたことになる。

 天嶺自身、澪という婚約者がいながら他の女性の相手も拒まないタイプなので、一般常識的に考えたら、それもまたスリルを味わう要因になる。

 である以上、千秋がそれを拒む理由は少ない。

 

「そう言ってくれるな。まあ、ある意味ではマッチポンプだし、それを以て鬼畜の所業と言うのであれば否定する余地はないが、こちらとて苦渋の選択でもある。

 何ら余計な干渉をすることなくありのままに過ごしてもらうことが出来たなら、それに越したことはないのだよ。少なくとも、俺自身がそう思っているのは事実だ。

 しかしながら、それを許してくれないが故の()()()()だ。俺とて健全な男ではあるし、真澄に千秋、それにお前みたいな女を抱けるのが役得であるのは認めるがな……」

「まったくもう……! そこで私も対象に含む辺り、やっぱり天嶺くんは鬼畜だよ! ――私のことも、キチンと可愛がって満足させてね? おざなりは嫌だよ?」

「分かっている。任せておけ。百戦錬磨というのがどういうものか、その心身にジックリと教え込んでやるとも」

 

 微笑を浮かべ、自信を持って天嶺は告げる。

 それを見て、桔梗は自分の()が昂るのを感じた。実際に抱いてもらう瞬間が楽しみでならない。

 自分が後回しにされるのは、それはそれで不満が無いとは言わないが、オアズケをされた分、美味しさが増すだろうことも事実である。

 

(いやまあ、美味しく頂かれるのは私の方なんだろうけど……)

 

 桔梗が天嶺を味わうのも事実ではあるが、互いの経験差や技量差を鑑みると、やはり桔梗が天嶺に頂かれる立場だろう。

 そんなことを考える桔梗の前、千秋による体臭嗅ぎは、いよいよ天嶺の男性器――閻羅王に及んだようだった。

 その頬を閻羅王に擦り付けて、恍惚とした表情を浮かべながら、千秋は鼻をヒクつかせている。

 その上で、時折、チロリ、チロリと閻羅王に舌を這わせて舐め上げている。

 

「これって、天嶺くんだけでなく、神室さんの蜜も混じってるんだよね。そのことに嫌悪感を抱かずにいるのが、なんか不思議な感じ~」

 

 閻羅王の匂いを嗅ぎ、舐め上げ、へばりついた白濁をこそぎ取っては、千秋はそれを嚥下していく。

 結局は耳年増なだけの桔梗にとって、それは卑猥に過ぎる光景だった。

 いやまあ、さっきもお掃除フェラはやったわけであるが、半ば以上流されていた部分があるのも事実である。こうして一度冷静さを取り戻すと、その異常性も相俟って、余計に羞恥心を抱かざるを得なかった。――決して、後悔しているわけではないが。

 

「次は、私が松下さんの蜜がブレンドされた天嶺くんの閻羅王を味わうことになるんだよね。ふふ、どんな味がするのかな?」

 

 己の羞恥心を誤魔化す意味もあって、桔梗は笑みを浮かべながら揶揄い気に呟いた。

 

「うわぁ……。ちょっと、櫛田さん。急にそういうこと言うのやめてよ。中途半端に酔いが醒めちゃったって言うか、余計に恥ずかしくなってきたじゃん」

 

 桔梗は別に声を抑えていたわけではないため、その呟きはシッカリと千秋にも届いたのだろう。

 千秋は顔を顰めて桔梗に物申した。

 

「ふふ、ゴメンね、松下さん。――でも、そんなことを言いながら嗅ぐのと舐めるのを止めてない辺り、説得力は全然ないよ」

 

 それに対し、桔梗はやはり笑いながら返す。

 千秋のマウントを取ろうとしている自分を、桔梗は自覚した。そこまで必死になっているわけではないが、やはり相手をやり込めることには一抹の愉しさがあるのは否定できない。自然と笑みが深まる。

 返す言葉がなかったのだろう。千秋は桔梗の相手をするのを切り上げ、行為に没頭し始めた。健全な選択である。――行為が健全であるかは意見の分かれるところだろうが。

 

「しかしまあ、当然のことではあるが、やはり技量が拙いな。それに()()()()()を感じないではないが、フェラチオだけで俺を射精させるのは難しそうだぞ、千秋」

 

 クツクツと笑いながら、天嶺も揶揄うようにして千秋に言った。

 

「そんなことを言われても、初めてなんだから仕方ないじゃん」

 

 それに対して、千秋はむくれるようにして言い返す。

 

「ああ、そうだな。初めてだから仕方がない。それは認めよう。――然るに、イラマチオをされるつもりはあるか?」

 

 やはり笑みを浮かべながら、天嶺は千秋へと選択を突き付けた。

 フェラチオもイラマチオも女性の口を使った性行為であることに違いはないが、フェラチオが女性主導であるのに対し、イラマチオは男性主導である。

 主導権が移行する以上、千秋の口は天嶺が快楽を得るための()として使われることになるも同じだ。

 性経験の無さも相俟り、普通に考えれば忌避感の方が増すべきところではあるが、千秋にとっては話が別だ。彼女のスリルを求める気質は、それすらも自分を昂らせるための要素にしてしまう。

 

「うん、お願い」

 

 迷いは数瞬。千秋はイラマチオを承諾した。その顔は、期待に満ち満ちて恍惚となっている。

 

「ご期待には応えよう」

 

 言うなり、天嶺は打って変わって乱暴に千秋の口内へと閻羅王を突き入れる。

 

「ん゛んん~~❤ んぶっ❤ んぶぅ~~❤」

 

 千秋の目尻には涙が浮かんでいる。苦しいことに違いはないのだろう。

 しかしその一方で、千秋の表情はやはり恍惚としたままだし、その片手は自身の秘所へと伸びて弄り始めている。

 千秋が快感を覚えているのは、桔梗から見ても明らかだった。

 容赦のないピストン。きっと千秋は喉奥をこれでもかと突かれていることだろう。

 そう思いながら、桔梗もまた興奮が止まらない。一匹のメスとして、天嶺という偉大なオスに屈服している証左だった。

 

「さあ、射精すぞ。飲め、千秋」

 

 天嶺は容赦なく言い放ち、程なくして千秋の口内に精液を解き放った。

 千秋の喉がしきりに動いているのが桔梗にも分かった。言われた通り、精液を飲み込んでいるのだろう。――と言うより、天嶺が閻羅王を突き入れたまま動かないものだから、窒息を防ぐためにも飲むしかないのが本当のところか。

 

「よく頑張ったな、千秋」

 

 やがて閻羅王を千秋の口から抜いた天嶺は、優しく言い、これまた優しい手つきで千秋の頭を撫でた。

 天嶺というオスを満足させることが出来たこと。自身も十分なスリルと快感を味わうことが出来たこと。それらが合わさり、千秋も満足げな笑みを浮かべた。

 

「さて、十分にお前の秘所も潤ったことだろう。桔梗を待たせてもいることだろうし、いよいよ処女を頂くとしよう」

 

 しかし、天嶺のその言葉で、千秋は僅かに表情を凍り付かせた。

 これまでのように、千秋に事前の主導権が与えられることがない。暗にそう告げられたことに、一抹の恐怖を隠しきれなかったのだ。

 それでも、それはそれとして、千秋がそのことにスリルを覚えているのも事実だった。

 そして、様々な感情で綯い交ぜとなっている千秋の膣に、天嶺の閻羅王が容赦なく突き入れられ、千秋は呆気なく破瓜の時を迎えたのだった。




今回は天嶺と千秋です。

書いてて実感しますが、『よう実』って生活環境が特殊な上に、ヒロインたちも能力が低いorクセの強い人物が多いで、ごく一般的な恋愛関係を描写するのが難しいんですよね。

一般的な恋愛が可能そうなキャラは、能力の低い人物が大半なので退学の危険性が大きいですし。
ごく普通にデートとかを行うなら入学直後の四月が一番ですが、少し頭が回れば警戒せずにはいられませんし。
五月になってネタバレを食らえば、一端の危険性を持つ人物ほど地力の向上に努めざるを得ません。
ただ、それとて嫌々であって本意じゃないわけですので、習得・学習効率は底辺だと思います。
特にDクラスは地力の足りていない生徒の方が大半なので、やはりデートの時間を確保するのは難しいでしょう。
そも、一ヶ月でデートをするような関係にまで漕ぎ着けるかって話ですし。

オマケに、定期テストの赤点退学が周知された時点で、やはり頭の回る人物はいずれ訪れるだろう体育祭についても警戒しないわけにはいきません。
原作の読者は体育祭で退学のペナルティがないことは知ってるわけですが、作中の人物はそうじゃないわけですしね。
やはり一端の危機感があれば、前以て身体能力を鍛えないわけにはいかないでしょう。
そう考えると、尚更デートとかする余裕がないです。

で、能力的に退学が縁遠そうな人物ほど、一般的な恋愛をするにはクセが強い人物が多いと来ました。

そんな理由もあって、学園もので魅力的なキャラも多いのに、普通の恋愛・青春関係を書こうとした途端に非常に難しくなります。
それもあって、本作では主人公に鬼道という裏技を持たせたり性的倫理感を低くさせているわけなんですけどね。

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学校生活で演じる清隆の性格路線について。クール系の天嶺と、温和系の平田とは別路線を歩みます。基本的には自身の社交性を鍛えるためですが、対象やその周辺人物との友好関係や実力、五月のCPに影響が出ます。

  • チャラ男ルート。対象は池。CP上昇大。
  • オレ様ルート。対象は佐藤。CP上昇小。
  • その他。具体的にはリクエストを。
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