その後は、自然とエロアニメ鑑賞になっていた。
何せ、この場にいるのは最低限の性知識は有していても、実際には初心な少女が大半である。知識を補完する意味でも、気分を盛り上げる意味でも、AV鑑賞ほど効果的なものはない。
とはいえ、女優物は基本的に一枚当たりの時間が長い。それに比べると、アニメは一枚当たりの時間が短く、それでいてプレイの幅が広い。
特にシリーズものだ。根底的な路線は一貫していても、その路線に沿った上で色々なプレイが登場する。作品によっては、『露出』、『拘束』、『縛り』、『オモチャ・野菜責め』、『スワッピング』、『羞恥責め』、『アナル』などといった実に複数のプレイが、一つの作品内に収められている。
いくら『演技』、『シチュエーションプレイ』とはいえ、生身なればこそ難しいことはあるのだ。そういう点では、アニメは制限が低い。二次元と三次元の違いを大いに活用している。
『はぁっ……❤ はあっ……❤ はあっ……❤』
回転率の速さを利用して手当たり次第にエロアニメを鑑賞していくと、徐々に経験のない女性陣も盛り上がっていった。或いは素手で、或いはオモチャを使って、エロアニメを鑑賞しながら自慰行為に耽っていく。
無論、盛り上がるのは経験豊富な面々も同じである。ソファに座った天嶺は閻羅王を曝け出し、ひざまづいた知恵がそれを舐め、澪はディープキスを愉しむ。……これには、初心な面々への手解きの面があった。
澪にしろ知恵にしろ
だからこそ、同じ天嶺の女になる以上、正妻――予定――としては、側室や妾を導かないわけにはいかないのだ。
一般的な倫理感に基づけば大いに問題のある行動だが、村ではそんなのは知ったことじゃないのである。
「あ~……。じゃあ先生、みんなに手本を見せてやって。
「いいの? そりゃあ、こっちとしては嬉しいけど、立場上、正妻に当たる伊吹さんが見せるもんだと思ってたんだけど……」
「この場に先生がいなければそうしてたけどね。互いの立場もあって、先生はそう簡単に天嶺とヤれないでしょ? それに比べると、こっちは同じとこで生活してるから難度が低いわけだし、だったら譲らないと……。
譲れない部分は譲らないけど、譲れる部分は譲る。一夫多妻制で大切なのは、女のそれぞれがその精神を持って実行することなのよ。そうでなきゃ上手くいきっこないわ。である以上、たとえ体裁としてだけでも一番格上になる正妻が、それを率先して示さないとね。
私と先生という経験済みな女がいて、それでこの子たちに手本を示すに当たり、必ずしも私が行う必要がある? 同学年ってのは一つの理由になるけど、そこまで強い理由にはならないでしょ?
それに、先生にはこうしてアダルトグッズの確保でお世話になるわけだしね。学生の身である私たちには出来ないことだし、先生に頼らざるを得ないんだもの。なら、融通は利かせないと……。
グッズは用意しろ。だけど妾だから機会は極小ね。……何て言われても、先生は納得できないし、不満が溜まる一方でしょ?」
澪が語ったのは、正妻としての矜持であり、ハーレム運営のためのノウハウであった。
「それはそう。そりゃあ、互いの立場を鑑みればある程度までは許容せざるを得ないとは思うだろうけど、限界超えたら言うこと聞いてばかりもいられないわよ」
澪の挙げた事例に、知恵もまた同意を示す。
あくまでも知恵の目的は『天嶺に抱かれること』なのだ。アダルトグッズの提供は、それを円滑に行うためであり、同じ奥さん連中との間を円滑にするための手段でしかない。そしてそれは、この閉じられた環境の中では、今のところ知恵にしか出来ないことだ。
しかし、それで目的が達せられないならば、そもそもにしてアダルトグッズを提供する意味が知恵にはなくなってしまう。目的が達せられても不均衡ならば、そんなのは搾取でしかない。
それが知恵にとって
少なくとも、知恵自身はそう思っているし、現状の知恵は間違いなくそうだ。
「ま、そんなわけでね。少なくともこの学校に在学中は、特にアダルトグッズの確保で先生にお世話になる部分が多いのよ。私も、他の皆も、そこを見逃しちゃいけないし、忘れちゃいけないのよ」
言いながら、澪は室内の面々を見回した。
この場にいるのは、それぞれに理由は異なれど、天嶺に抱かれるのを是とした連中ばかりだ。
だからこそ、澪が気を付けるだけでは片手落ちだ。この場の全員が、理解して努める必要がある。
「分かりました! そもそも、先生がいないとグッズを用意してもらえませんでしたし、グッズが無いと私は帆波ちゃんに処女をもらってもらえなくなりますからね! その点では先生に感謝しかありません!
あとはまあ、この状況を用意してくれた九角くんにも感謝しなくはないです……」
澪の言葉に、真っ先に同意を示したのは白波だった。同性愛者であり、一之瀬に処女をもらってもらいたい彼女にしてみれば、根本問題、一之瀬がその気になったとしてもグッズがなければ目的を果たせないのである。
キュウリとかニンジンとか、学生でも気軽に手に入る食材を使って一之瀬に処女膜を破ってもらう。それも一案ではあるのだが、白波の心情的には『一之瀬に処女をもらってもらった』ことにはならない。それだと、あくまで一之瀬は処女膜を破った道具を手に持ってるだけでしかないからだ。
そうじゃないのである。白波が求めているのは、『行為』と同時に『心の充足』なのだ。そのためには一之瀬と白波がダイレクトに繋がる必要があり、それを叶えようとするならば、『双頭型ディルド』か『ペニスバンド』を用いるのが、白波的には一番なのである。
だが、未成年の面々には、そんな『大人のオモチャ』を用意することは不可能だ。だからこその野菜案であったわけだが、目的の道具が手に入るのなら野菜に頼る必要などない。
その点で、道具を用意してくれた知恵と、一之瀬と『大人の関係』を構築する場を提供してくれた天嶺に対し、白波は感謝しきりであった。――そもそも、道具があっても一之瀬がその気になってくれないことには叶わない願いであるからして。
もっとも、根本的な部分で男性に対して生理的嫌悪感のある白波なので、天嶺に対しては
「はは……。そこまで篤く感謝されると、逆に困惑しちゃうかな……。
それじゃあまあ、これから先生がセックスのお手本を見せるからね~。引いちゃうくらいにヨガっちゃうかもしれないけど、それもまた『生の反応』ってことで理解してね?
まあ、皆してオナニーに耽ってたから問題は無いと思うけど、実際にヤるときは事前に昂らせて十分に濡らしておいてね? そこを怠ると、気持ちよくなんてなれっこないから。
無理矢理挿入されても肉体的防衛反応で濡れるようにはなってるけど、あくまでも防衛反応でしかないから。快感とは別だから。
それでも、ヤってるうちに快感を覚えるのも事実で、レイプもの作品だと、心情と肉体的反応の差異を利用して女性を堕とすのも多いかな……?
もっとも、皆には無縁だとも思うけどね。正直、天嶺くんは凄いよ。私も天嶺くんに抱かれたのは一度しかないわけだけど、それでも断言できるわ」
親身な教師として表情を器用に変えつつ、知恵は生徒に教える。
だからこそ、最後に真顔で告げられた一言が、信憑性を底上げする。生徒たちはゴクリと息を呑んだ。
♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢
教え子たちの目の前で、保健医である女教師は、これまた教え子である男子生徒の男性器を、己が女性器に受け入れていた。
目の前で現実に行われている光景だからこそ、規制の関係上、映像越しではよく分からなかった部分までもがハッキリと分かる。それは形状とかだけではなく、空気感も含めてだ。
天嶺の立派な逸物――閻羅王が、知恵の秘所へ深々と突き刺さるたび、知恵は嬌声を上げる。
体勢は騎乗位。教え子たちは、興味関心の赴くまま、自然と挿入部に顔を近付けて、抽送の様を熱心に見届けていた。
「ひあっ!?」
「ひゃん!?」
そんな中、うちの二名が甲高い悲鳴を洩らす。暇を持て余した天嶺が、その指で下着越しに秘所を弄ったのだ。
「見ているだけだと物足りなかろう」
横になったまま、天嶺は悪びれもせずに言い放つ。
「そら、何なら俺の顔の上に跨るがいい。舌で舐め解してやろう」
更に加えられたその一言に女生徒たちは顔を見合わせる。
生徒は五人――佐倉、長谷部、一之瀬、網倉、白波だ。
一方、天嶺の指と口の対象になるのは、どう足掻いても三人。二人が余ることになる。
この昂った状況下、見ているだけというのは本当にツラい。全員が見学に回っているのならまだしもだ。
もっと性的快感を得たいという本能的な欲求に従い、女子達が険悪な視線を向ける寸前――
「残りの二人は天嶺の膝を使いなさいな。気持ちよくなるために自分で動いてもいいし、天嶺に任せるままでもいいし、何も指と口に限る必要は無いわよ」
澪からの助言が入って、険悪になりきらずに済んだ。
「個人的な意見を言わせてもらえば、指は一之瀬と白波、口は網倉、膝は佐倉と長谷部が無難だと思うわよ。
白波が昂るには一之瀬とセット運用するのが無難だし、天嶺に指で弄られながら、お互いでキスでもすれば、普通に昂れると思うのよね。
互いの関係性を考慮すれば、そこに混じるのは網倉が妥当でしょうし、そうなると自然と網倉が天嶺の口になるのよね。
言い方は悪いけど、余った二人――佐倉と長谷部が膝で気持ちよくなれば、必要以上に角は立たないと思うんだけど……どう?」
澪の意見にそれぞれが顔を見合わせる。
「尤もだとは思うんだけど、それをやるんであれば、私はその前に九角くんとキスしておきたいかな。千尋ちゃんのことは嫌いじゃないし、相手取る気もあるんだけど、やっぱほら、個人的にはノーマル志向なわけでして。優先順位と言うか、譲れない部分はあるわけでして……」
「その点は私も同意かな。ここまで来たらレズプレイに臨む気持ちもあるんだけど、それはそれとして、女子としては先に男子とキスしておきたいと言うか……」
そんな中、口を開いたのは一之瀬と網倉だった。
二人とも、白波を含めて互いを大切な友人だと思ってはいるが――それはそれ。
女子としては、男子とキスしておきたいという気持ちがあった。いわゆる、ファーストキスに対する夢とか幻想とか、そんなものだ。
「私はそれで構いませんよ。帆波ちゃんが先に九角くんとキスをしても、私のファーストキスが帆波ちゃんになるんでしたら、十分に許容範囲です」
若干、白波に対して申し訳なさげな二人に対し、白波は鷹揚だった。――と言うより、白波としては鷹揚にならざるを得ない。世情的にも、白波のような同性愛者はマイノリティーなのだ。余りに高望みが過ぎると、叶うものも叶わなくなるのが現実である。
一之瀬
当然、白波にとって危惧するべきはそちらの方であり、一之瀬が先に天嶺とのキスを望むのであれば、割り切るだけの冷静さはあった。
「あ、私も先に九角くんとキスしておきたい」
「私も……。膝で、っていうのには異論はないんだけど、そうして昂ると、隣り合ってる波瑠加ちゃんと流れでキスしちゃいそうだし……。
波瑠加ちゃんとのキスが嫌ってわけじゃないんだけど、女の子としては、やっぱり気になる男の子と先にキスをしておきたいって言うか……」
長谷部と佐倉も、先に天嶺とのキスを望んだ。
天嶺も澪も知恵も、そこに異見は挿まない。こんな異常な状況だからこそ、甘酸っぱい感情を優先させるだけの機微は持ち合わせている。
「んじゃあ、そこの四人でジャンケンして。勝ち負けじゃなく、先抜け方式で順番を決めるから」
正妻として澪が支持すると、四人は反論することなくそれに従う。
その様子を、天嶺と知恵は笑みを浮かべて眺めていた。抽送は一時停止してある。
やがて順番が決まり、一人ずつ天嶺を唇を重ねていく。
もっとも、触れ合わせるだけのキスなど天嶺が許さない。その全員に、舌を絡ませ合い、唾液を送り込むディープキスを仕掛ける。
昂った気分のまま、それぞれが位置取りに就く。
男性器で、口で、指で、膝で――性感を昂らせた女性たちによる嬌声のオーケストラが奏でられるのは、それから程なくのことだった。
今回は特に解説はいらないかなと……。
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