「じゃーん!」
言いつつポーズを取っているのは、服装を変えた長谷部だ。
「じゃーん! です」
その横では、同じように佐倉も服装を変えていた。
「ほう? 狼少女にバニーガールか……。なんとも愛いな」
「でしょ! いやね~、思ったんだけど、私たちも一之瀬さんたちも、初体験であるのに加えてグループ内の仲が良いでしょ? 自然、九角くんにしてみれば差を付けにくいんじゃないかと思ってね。
実際、そっちの三人に対しては全員に『三穴責め』をするみたいだし、言い換えれば『プレイの幅が少ない』ってことになるでしょ? ――まあ、初体験で『三穴責め』ってのも十分に濃いとは思うんだけどね……」
「私たちとしても『負けてられない!』と思うわけだから、『二穴責め』される覚悟は私も波瑠加ちゃんも決めたんだけど、片手落ち感が拒めないと言うか、もう少し色を付けたいと言うか……。
結果、コスプレに行き着いた次第です!」
天嶺が感想を呟けば、長谷部と佐倉がそれに答えた。
中々の爆弾発言だが、二人がそれを意に介している様子はない。常識云々よりも、『今を愉しむ』ことに重きを置いているのは明らかだ。
ぴょこぴょことケモ耳が揺れ、尻尾も揺れている。
「この尻尾もアナルバイブだかアナルビーンズだかと一体化してるらしくて、正直、挿し込んでいるだけで、こう……」
「もちろん、挿し込む前にキチンと消毒はしてるよ。澪ちゃんが何かの液体をくれたから、それで……」
冷静さを装って答えつつも、押し寄せる快感に耐えているのだろう。二人の顔は赤く染まっている。
その言葉に天嶺が澪を見やれば、彼女は空瓶を振っている。
そのラベルで、液体の正体は分かった。端的に言えば『聖水』である。
「コスプレ!? そんな手が……っ!?」
「小賢しい! けど、有効なのも確か。こっちも負けてられないよ、帆波ちゃん!」
一之瀬と網倉がそれを見て騒いでいる。こっちも順当に性的倫理感が削れていた。
「で、私たちとしては、この上で更に人数の不利を覆さなきゃならないわけだからね」
「Wパイズリ……です!」
二人のコスプレ衣装は、元よりアダルトグッズである。そもそもからして『エロ目的』で作られていることもあり、オーソドックスなプレイであれば着たまま臨むことが可能だった。
クラスどころか、学年、場合によっては学校全体でも最高峰に位置するだろう二人の巨乳に、天嶺の閻羅王が包み込まれる。
前準備は万端と言うか、二人の汗が潤滑油として機能しており、滑りは問題ない。
「Wパイズリ……ッ!? くうっ、流石にアレには対抗できない……っ! 胸の大きさを持ち出されると、こっちで対抗できるのは帆波ちゃんしか……っ!」
「大丈夫だよ、麻子ちゃん! 真っ向勝負じゃ勝てなくても、こっちはチームワークで勝負すればいいんだよ!」
再び響く、外野の声。
天嶺らを気にしつつも、キチンと千尋の介抱もしているのだから、ノリの良さと仲の良さは大したものだ。
「ビデオだとこんな感じだったよね……?」
「……気持ちいい?」
意気込みは十分。しかし、経験が無いことに加え、教材は知恵の持ち込んだエロビデオしかないとなれば、手付きが心許ないのは否めなかった。
もっとも、二人の乳圧は、多少の不慣れさなど補って余りある。しかも、二人揃って美少女だ。
そんな美少女が、エロコス衣装に身を包み、上目遣いでパイズリを行う。オマケに、不慣れさからくる不協和音が、動きに緩急をつけている。経験豊富な天嶺をして、快感を覚えるには十分だった。
「気持ちいいのは間違いないが、欲を言えば、舐めしゃぶってくれるともっと嬉しいな」
しかし、見栄を張るのが男というもの。
或いは、欲深なのが人間というもの。
天嶺は乳奉仕に励む二人の少女に対し、更なる要求を突き付けた。
「ふふ、いいよ」
「天嶺くんが気持ちよくなってくれると、私たちも嬉しい」
二人の少女は、笑顔で要求を受け入れる。
そもそもにして、既にお掃除フェラは経験済みだ。である以上、フェラチオ自体に対する嫌悪感などある筈がない。
「ぬぐ、これは……っ!?」
乳の動きも不揃い・不規則なら、舌の動きも不揃い・不規則。まさに
だが、結果としてはまさに反転し、極上とも言える快感を天嶺に齎していた。
「ええい! 何と見事なものよ! もはや耐えられん! 射精るぞ!」
天嶺がそう言った瞬間だった。二人の少女はピタリと動きを止める。
射精直前で寸止めを食らわされた天嶺としては堪ったものではない。
「なにを……っ!?」
「天嶺くんに質問で~す!」
「かけたいですか? 飲ませたいですか?」
「正直にお答えくださ~い!」
上目遣いは崩さず、しかし顔には嗜虐的な笑みを浮かべて、少女二人は天嶺へと問いかけた。
「迷うまでもないわ! 欲深こそが人の本性よ! ブッかけるし、飲ませる! それだけの余裕があるのなら、両方を選ぶのが道理というものだ!」
余りにも潔い天嶺の発言に、しかし少女たちは瞳を歓喜に輝かせる。
『了解で~す!』
外から自分たちを汚してくれと。
中から自分たちを染めてくれと。
二人の少女は、行動でそれを表した。
「まずは一発目だ! 思う存分にかけてくれるわ!」
天嶺のその言葉に、二人はフェラを止める。
直後、勢いよく放出された精液が、二人の少女に降り注ぐ。髪から顔から白濁に染める。
流石に目に入るのを恐れたのだろう。少女二人は揃いも揃って瞳を閉じている。
それを承知で、天嶺はまず長谷部の頭に手を置いた。そのままイラマチオに入る。
「まずは波瑠加からだ!」
「ん゛ぶぅ❤ むぐぅ❤」
言葉にならない悲鳴が、波瑠加から洩れる。しかし、そこに快楽の色が混ざっているのは間違いなかった。
「射精すぞ! さあ、思う存分に飲むがいい!」
「ん゛ぶうううぅぅ……❤」
容赦のない、喉奥に向かっての口内射精。
放射が終わるや、すぐに天嶺は波瑠加の口から閻羅王を取り除いて、今度は佐倉の頭に――いや、ツインテールを掴む。
「次は愛里だ! 枕営業される前に、俺のモノにしてくれるわ!」
そして、愛里に対してもイラマチオを敢行する。
「ぶむぅ❤ んむぅ❤」
「フン……! 舌を積極的に動かすとは、この好き者め! だが、嫌いではないぞ!」
天嶺の言葉通り、愛里は積極的に舌を動かしていた。それがまた天嶺の快感を強める。
「さあ、射精すぞ! 愛里にも存分にくれてやるわ!」
「ん゛むうううぅぅ……❤」
愛里にも口内射精を行い、天嶺は有言実行を果たした。
ゴクリ、ゴクリ……。
二人の少女は何度も喉を動かして、白濁液を嚥下していく。
「あ゛~、もう耐えられない! 天嶺くんの精液って媚薬成分混じってるんじゃないの?」
言いながら、波瑠加は天嶺をソファへと寄りかからせる。そして、射精直後にも拘らず雄々しく反り返ったままの閻羅王を、自発的に己が秘所へと受け入れていく。
「はい……ったぁ!」
処女膜喪失の痛みよりも性的快感の方が大きいようで、波瑠加はそのまま天嶺へと抱き着く。
「はぁ……❤ はぁ……❤ ほら、愛里も後ろの穴に入れちゃって。こうなったらもう、この異常性を愉しまない方が損ってものよ!」
「はぁ……❤ はぁ……❤ 分かったよ、波瑠加ちゃん」
言いながら、愛里はペニスバンドを装着していく。
そして、波瑠加の身に着けている狼しっぽに手を置いて、言った。
「じゃあ……尻尾、抜くよ。……えい!」
「ん゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛……っ❤」
先述の通り、二人の衣装は『エロ目的』で作られたコスプレグッズであり、尻尾もまた『大人のオモチャ』だ。
それを勢いよく抜かれたものだから、波瑠加はそれだけで達してしまった。
「挿入れるからね、波瑠加ちゃん!」
それを承知の上で、愛里は気にも留めず、それでも一声だけは掛けて、人工男性器を波瑠加の尻穴へと挿入した。
「ん゛ごおおおおぉ……❤」
そこには容赦も何もなかったものだから、再び波瑠加は奇妙な悲鳴を上げて絶頂した。
「波瑠加ちゃん、存分にヨガリ狂っちゃって! この異常を、思いっ切り愉しもう!」
そのまま波瑠加に一声かけて、愛里は遠慮斟酌なくピストンを続行する。
「では、俺も動くか。この狂気、この背徳感こそが、複数プレイの醍醐味よな!」
そして、天嶺もまた動き始めた。
こちらは流石に経験豊富である。ただ動くだけではなく、的確に性感帯を責めていく。
性感帯には個人差もあるが、女性共通の性感帯も少なくはない。
「いい❤ コレいい❤ 凄い❤ バカになる❤ 頭バカになっちゃうよ❤」
天嶺を思いっ切り抱きしめながら、波瑠加は歓喜の叫びをあげ、その端正な表情を快楽に染める。
「ああ、バカになれ! セックスを行う時は、余所事を差し置いてセックスに没頭せよ!」
「ほら、おっぱいも弄ってあげる! 波瑠加ちゃんは可愛い狼女だからね! 可愛い悲鳴を聞かせてよ!」
尻穴へのピストンは続行しながらも、後ろから手を回した愛里が波瑠加の胸を弄ぶ。
「ひゃ!? 胸まで!? ああ、ダメ……!」
愛里の繊手は、波瑠加のたわわな胸を揉むだけではなく、その先端たる乳首を、抓り、引っ掻き、引っ張る。
「ダメダメダメダメダメダメダメ……❤ オマンコもお尻も乳首も、どこもかしこも気持ち良すぎる❤
イク❤ イクイクイクイクイクイクイク……❤ イっちゃうううぅぅ……っ❤」
「ああ、イけ! 存分にイけ! 膣内出しの快感も刻み付けよ!」
そして、天嶺が容赦なく子宮へと精液を放射するのに合わせて、波瑠加は幾度目かの絶叫を上げ、今度こそ気絶した。
閻羅王の脈動が終わったのを感じ取った天嶺は、それに合わせて男性器を抜き放った。
コポリと、波瑠加の膣から白濁液が零れ出る。
「じゃあ、お掃除するね……!」
こちらも波瑠加の尻からペニスバンドを抜いた愛里が、笑顔を浮かべて天嶺の足元にしゃがみ込み、白濁に染まる男性器へと舌を這わせる。そこに遠慮や抵抗感は一切ない。
上目遣いでお掃除フェラに勤しむ愛里の頭を、天嶺は優しく撫でさする。行動にはご褒美が必要だ。
それに気分を良くしたのか、愛里は掃除に熱を入れる。ある程度慣れたのか、瞬く間に閻羅王が綺麗になっていく。
「まったく、アンタは……」
そんな二人に呆れた眼差しを向けながら、澪は正妻として後始末に動く。
性行動は本能に基づく行為だから、それが原因で人間が壊れることは早々ない。だが、腹上死のようにそういう事例が全く存在しないわけではない。
一行の場合、単に若いからその確率が低いだけだ。
仮に1-Aの坂柳有栖とセックスしようものなら、向こうが行為に耐えきれずに死んでしまう可能性は否めない。天嶺が宿星の位置をズラしたことで先天性心疾患からは回復可能になっただろうが、だからといって一朝一夕で完全回復する道理もない。向こうは未だ回復の途上だろう。
(まあ、坂柳自身は天嶺よりも綾小路に抱かれることを望みそうだけど……)
そんなことを考えながら、澪は波瑠加に指輪を着ける。『祝福』――ゲームで言うところの『自動回復』――効果を持った指輪である。
これで死ぬことはないだろうし、回復も常より早いことだろう。
同じ効果を持つアイテムは千尋にも装着させてある。
行為前に着けなかったのは、ヤってる最中にも延々と回復効果が掛かってしまうため、際限がなくなってしまうからだ。
メカニズムとしては、周辺に漂う氣を吸収・変換・還元することによる回復だ。氣は世界を構成する一要素。天然自然の一部。故に、同じく天然自然の一部である人もまた、氣に目醒めていようといまいと、その恩恵を受けることが出来る。
まあ、検証結果としては『パーセンテージ回復』であることに加え、体力の上限以上には回復しないのもあって、基礎体力の低い面々ならば回復効果が低いのも事実である。あくまでも、
逆に言うと、基礎体力が高ければ絶大な効果を発揮する、ということでもある。
ハッキリと言えば、天嶺の絶倫の正体がコレである。
鬼哭村の次期村長にして、鬼道衆の次期頭領たる天嶺の立場は、それだけ
道理と言えば道理だが、その副次効果として、天嶺は絶倫になっているのだ。外部から常にエネルギー供給を受けているのだから、当然と言えば当然である。
現状、供給エネルギーが尽きることはないだろう。何せ、公に氣は認められていないのだから。
認められていても、精々がオカルトの範疇。純粋にエネルギーとして用いる術は、一般に流布されてはいないのだ。決して洩れていないわけではないが、ひどく限定的であるのも事実。
そして、世界が生みだした氣の産物は、やがて世界へと還元される。人も、動物も、自然も、その例に洩れない。今のところ、そのサイクルが崩れる余地はない。
原則、人が扱う氣など、世界に比べれば微々たるものだ。だからこそ、極端なまでにサイクルが崩れない限り、半永久的なエネルギー供給を受けることが可能なのだ。
「オプションだよ、帆波ちゃん!」
「そうだね、麻子ちゃん!」
「私も頑張ります!」
(まあ、積極的なのは良いことよね……)
そんな風に思いつつ、一角で気合を入れている三人からは、そっと視線を逸らす澪だった。
異常な空間の中では、『異常』こそが『正常』です。
限られた条件の中で違いを出すために、愛里と波瑠加はコスプレを選択しました。
波瑠加の狼娘コスは、一匹狼な気質から。
愛里のバニーガールコースは、悩んだ結果、無難な選択に落ち着きました。書いた後で、猪娘コスでも良かったかもしれないと思いました。
なお、狼娘コスも猪娘コスも現実に存在するのかは知りません。
『祝福』は実際に『魔人』に登場する効果ですね。
原作では『毎ターンの体力自動回復』というだけですが、本作では本文中のように設定しました。
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