※この作品はR-18です。

外法ってやつを見せてやろう   作:山上真

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第58話:世の中、そんなに甘くはないのだ

 いよいよ、入学して最初の関門である中間テストの日がやって来た。

 途中でテスト範囲が変わった際には一悶着あったものだが、逆に言えば平田の推測である『過去問』の説得力を上げる好材料になった。

 ただでさえこの学校は『赤点で退学』というハードモードなのだ。オマケに、1-Dの大半は小テストの成績にも問題ありだ。試験まで一ヶ月を切った状態で急に試験範囲を変更させられて、対応できるわけがない。

 まあ、『実力者の輩出』という面で見ればある意味で理に適っているが、『教育機関』という面で見れば一度に大勢の退学者が出るのは問題でしかない。

 だからこそ、救済手段として過去問の説得力が上がるのだ。

 その過去問だが、平田はポイントを一切使うことなく入手している。――まあ、多分に運に恵まれてのことではあるが……。

 前提として、Dクラスは評価が低い。これは今年の一年に限ったことではなく例年のことだ。

 だがそれは、クラス評価に基づいているからであり、所属生徒個々人に目を向ければ優秀な生徒は普通にいる。

 一般的な学校基準で優秀とされる『学力』を基準に優れた生徒が優先的に振り分けられた生徒がAクラス、同様に『協調性』を優先的に振り分けられたのがBクラス、『身体能力』を優先的に振り分けられたのがCクラス、Dクラスは『余りもの』だ。

 他学年はどうか知らないが、今年の一年生はこんなところだろう。……ある程度他のクラスにも目を向けていれば、情報を仕入れていれば、このくらいの想像は出来る。

 しかし、この『余りもの』というのが曲者で、今年のDクラスは例年以上にピンキリを生んでいる。優れた部分は優れているが、酷い部分は酷い。その長短がハッキリと分かれている生徒が、例年以上に振り分けられているのだ。

 その結果、例年ならばAクラスに振り分けられて然るべき生徒が、いつも以上に在籍することとなっている。

 ハッキリとそう言われたわけではないが、面識のある上級生――端的に生徒会の面々からは度々そんな意見が口にされる。

 

「お前、なんでAやBの所属じゃねえの?」

 

 これは南雲副会長の言葉だが、他の面々も似たようなことは普通に言ってくる。

 

「まあ、今年の1-Dは須藤みたいな奴も配属されているからな……」

 

 これは生徒会長。妹が在籍しているだけあって、チェックは欠かしていないらしい。

 こんな感じで、少しばかり今年の1-Dに注意を向けた人物は、『酷い奴はいつも以上に酷い』という共通認識を持っている。

 ちなみに、その代表格が須藤である。身体能力の高さとバスケに懸ける情熱は認めるが、それ以外はお話にならないレベル。……そんな認識だ。

 そんな人物が、ある日を境に一気に態度を変えたのだ。――正確には、変えようと努力をしている様子が散見される。

 しかも、それはどうも須藤に限ったことではないようだ。『問題児』と見做して然るべき生徒が、程度の違いはあれ、一斉に態度を改めるべく行動している。

 これで疑問を覚えないようでは生徒会役員などやってられない。当然の如く、それぞれがそれぞれの方法で情報の収集に走った。

 結果、共通して辿り着いたのが『平田が歯止めを掛けた』というものだった。

 正しくは、『平田が須藤をボコって支配下に置いた』だの、『平田が契約で須藤を縛った』だの、『普段おとなしい奴ほどキレると怖いって本当ですね。俺も今以上に平田を怒らせるとどうなるか……』だのと言った具合に細かな差異があったわけだが、平田が関わっていること自体は間違いないようだった。

 そして、その平田は天嶺とも友好関係を築いている。

 これで興味を惹かれない生徒会の面々ではない。平田を直接呼び出して詳しい話を聞いた。

 その結果、堀北生徒会長、南雲副会長、『自由人』の鬼龍院楓花の三人から、平田は揃って気に入られた次第である。

 元々サッカー部の繋がりで南雲副会長とは接点のあった平田だが、流石に望外の事態である。

 だが、それはそれとしてすぐさま切り替えた平田は、いい機会だからと過去問の購入を求めた。

 すると、機を逃さずに注文する目端の良さも評価され、無料で入手することが出来たのだ。先輩曰く『投資』とのこと。

 

「ただし、あくまでも参考資料程度に留めとけ。現在、生徒会では俺が中心となって学校側にある提案をしているんだが、学校側も予想以上に乗り気なようでな」

「どのような形で決着するかはさて置き、内容自体は退学者に歯止めを掛けるものだ。一発退学ではなく、ワンクッションを置くというものだが、だからこそ、それが中間テスト前に実現した場合、完全に役に立つかは分からん」

 

 そして平田は、この過去問をコピーし、あくまでも『参考資料』と断った上で、試験三日前の段階で希望者に配ったのだ。全員ではなく希望者に限定したのは、それぞれの意思を尊重してのことであるが――少なくとも、須藤が過去問を拒否したところで受け入れない。

 自信のある生徒も自信のない生徒も、可能な限りの努力をし、ラストスパートを掛けた。その上で本番の今日を迎えている。

 朝のホームルーム前の今もなお、最後の確認に余念がない。

 しかし、ホームルームを告げるチャイムが鳴り、その時間も終わりを迎えた。

 

 ♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢

 

「欠席者は無し。ちゃんと全員揃っているみたいだな」

 

 教室のドアを開けて入って来た茶柱は、教壇前に立つやクラス内を見渡して不敵に口を開いた。

 

「いよいよ、お前たち新入生にとっては最初の関門が訪れたわけだが、自信の程はどうだ?」

「僕たちはこの数週間、それぞれが真剣に勉強に取り組んできました。このクラスで赤点を取る生徒はいないと信じています」

「そうか……。そう信じたいのは、担任である私も同じだ。しかし、お前たちよりも少しばかり長生きしているからこそ分かることもある。――世の中、そんなに甘くはないのだ」

 

 そう語る茶柱の表情は笑みを浮かべている。――しかし、それは何とも表現の難しい笑みだった。

 嘲笑ではない。憐憫でもない。強いて言うならば、そういった諸々が複雑に入り混じった表情だ。

 その表情のまま、茶柱はテスト用紙を整える。

 中間テスト本番の今日は、特殊な時間割が組まれている。

 一時間目は社会。二時間目は国語、三時間目は理科、四時間目の数学と続き、五時間目の英語で締めなのだが、五時間で終わる都合上か、昼休みが存在しない。

 普段は四時間目が終われば昼休みが組まれているが、今日に限っては他の休み時間と同様に10分間だけで、五時間目の英語テストが終われば放課後のホームルームをやって解散となっているのだ。

 

「テストを配る前に、お前たちに一つ通達がある。まあ、お前たちにとっては喜ばしい内容だと思うぞ?」

 

 そう語る茶柱だが、このタイミングでの通達に、生徒たちは嫌な予想を拭えなかった。

 

「私は以前、『定期テストで一科目でも赤点を取れば、その時点でお前たちは退学だ』……と、こう言ったわけだが――今回のテストからそれは無くなった」

 

 その言葉に、生徒たちは須らくざわついた。

 

「正確に言うと、退学に近付くのは変わらないが、ある種の救済処置が取られることとなったのだ」

 

 そして茶柱は『Eクラス構想』が試用されることを発表した。

 

「Eクラス構想……ですか?」

「ああ。正直な話、これまでのシステムには私たち教師側としても思うところがなかったわけじゃない。

『実力者の輩出』を謳う以上、それに能わないと見做した生徒を退学処分にするのは、ある意味で理に適っている。

 だがその一方で、クラスに見合わぬ実力者だからこそ退学になるパターンも散見されているんだよ。

 端的に言えば、『クラス評価制』を採用している弊害だな。クラスメイトの程度の低さにやる気を失って去っていく生徒もいれば、『出る杭は打たれる』とばかりにクラス内で居場所を失って去っていく生徒もいた……。『心が弱い』と言ってしまえばそれまでだが、『居場所がない』というのは辛いものだ」

 

 そう告げる茶柱の表情は顰められている。

 実際、あり得そうな事例であるし、これまでにもそういう人物がいたのだろう。

 途中で一時間目を告げるチャイムが鳴ったが、茶柱は構わずに語り続けている。そうなると、生徒たちとしても口を挿みにくい。

 

「だがな? 退学者の発生は理に適っている一方で、問題を孕んでいるのも事実なのだ。大勢の退学者が出るのは教育機関として問題だし、実力者に退学されるのは当校の理念的に問題だ」

 

 それも事実。『実力者の輩出』を謳い文句にしているのに、『データが実力者として認めている人物』に退学されたのでは矛盾している。

 

「『あちらを立てればこちらが立たず』というやつだ。今まではそのジレンマの中でどうにかやってきたわけだが、生徒会から面白い提案が上がってな。

 ここまで言えば分かると思うが、それが『Eクラス構想』だ。条件を満たした生徒を即退学にするのではなく、スポーツの試合における反則行為みたいに、『ある種の救済ライン』を設けるのを目的にしている。

 あまりにも悪質な条件を満たした場合には一発退学だが、そうでない場合には一括して『退学者予備軍』として扱うD未満のクラス。故に『Eクラス』だ」

 

 教室の騒めきは止まない。一発退学を防げることに歓喜する生徒がいる一方で、きな臭さに表情を顰めている生徒もいる。

 

「基本的にEクラスのCPはゼロで固定となる。だが、キチンと教室は用意されるし、授業を受けることもできる。当校の生徒であることに変わりはないわけだから、引き続き学生寮も使用できる。

 まあ、ここで退学条件を満たせば今度こそ本当に退学になるが、それだけではEクラスに落ちた生徒にとって余りに救いがない。

 それ故の最大の目玉が『復活試験』と言われるものだ。指定条件を満たして復活試験を乗り越えた生徒は、希望するクラスへと復活することが出来る。Aクラスを希望すればAクラスに配属されるし、それはB~Dも同じだ」

 

 そして、騒めきは最高潮へと至った。『Aクラスでの卒業』を目指している生徒にとっては、ハイリスクだがハイリターンな方法が伝えられたに等しいのだから。

 

「復活先を自由指定にしたのは、当校に入学した生徒の全員が『推薦の確約』を求めているわけではないからだな。

 このクラスで例に挙げると、九角と伊吹は家業で依頼が入り、それを遂行するに当たって当校に入学する必要があっただけだ。必然、Aクラスを目指すほどの強い理由はない。

 また、綾小路は非常に厳しい環境で育ったと聞いている。その甲斐あって高い能力を身に着けることは出来たが、弊害として一度も学校に通ったことがないとのことだ。自然、綾小路の目的は『学校生活を堪能すること』となり、これまたAクラスを目指す強い理由は存在しない。

 二人の理由が些か特殊であることは否めないが、殊更に『Aクラスでの卒業』に思い入れのない生徒は、他のクラスにも他学年にも存在する。

 そして、そういう生徒に限って実力者であることが大半だ。進路について学校側の推薦を求める必要がないほどに自分の実力に自信を持っているから、逆にクラスのバグとなることも多い。高円寺がいい例だろう?」

 

 高円寺を引き合いに出された生徒たちは、大半が一斉に頷いた。

 

「高円寺のように、素直にクラスに協力しないのもそれはそれで問題だが、積極的にクラスに協力されるのもそれはそれで問題となる」

「どうしてですか? クラスに協力的なら問題はないんじゃ……」

 

 質問したのは篠原だった。本当に理由が分からないのだろう。分かりやすいほどに首を傾げている。

 そして、他にもそんな生徒がいるようだった。

 

「日頃から高円寺を目にしているお前たちがそう思うのは無理もない。

 だがな? よく考えてみろ。優秀な生徒がクラスに協力的ということは、周りの生徒はその人物に頼りきりになりかねないんだ。少なくとも、その危険性は否定できない

 そして実際にそうなれば、周りの生徒たちの自主的な努力を損なうことにも繋がりかねん」

 

 その言い分には反論できないだろう。実力者たちの足を引っ張った結果として、今現在のCPに繋がっているのだから。

 

「何度も言うが、当校の理念は『実力者の輩出』にある。常に誰かに引っ張られないと成果を出せない人物など、実力者とは言わんし、当校の求める人材ではない。もちろん、進学先や就職先の求める人材でもない。

 クラス評価を鑑みる上で、確かに『頼れるリーダー』や『頼れるエース』は重要だろう。それを求めるのは何も悪いことではない。――だがしかし、健全なクラスたらんとするならば、頼りきりになってはいけないのだ。

 リーダーの指示がなくとも、エースが成果を出せなくとも、それでも諦めずに『自分が成果を出す』と前に踏み出せる生徒、その上で成果を出せる生徒こそを、我々も推薦先も求めているのだよ。

 当然、お前たちも当校に入学を希望する上で一通りのことは調べたと思うが、当校の生徒で有名になった人物を何人挙げられる?

 もっと具体的に言おうか。その数は、当校の設立されてからの年数に見合っているか?」

『ッ……!?』

 

 その、余りにも直接的な問いに、生徒たちは息を呑んだ。

 確かに、この学校を卒業したことで有名になった人物は少なくない。

 だがしかし、設立されてからの年数を考えれば少ないのも事実なのだ。

 もちろん、『名門校』や『進学校』と謳われる程度には人材を輩出しているのも確かだ。

 コアな分野に進出したが故に、名が上がりづらい場合もあるだろう。

 その上で、冷静に鑑みた場合、『コストに見合っているか?』と問われたら首を傾げざるを得ないのも事実なのだ。

 推薦を受けられるのはAクラスで卒業した生徒のみ。ならば、Aクラスで卒業した生徒の多くが名を轟かせないようでは費用対効果の割に合わないだろう。

  

「その実力があるだけで本質的には『Aクラスでの卒業』に興(・)味(・)の(・)な(・)い(・)生徒が、A(・)ク(・)ラ(・)ス(・)で(・)卒(・)業(・)し(・)た(・)い(・)生徒たちを引っ張るのだ。当然、そこには大きな齟齬が発生する。その結果、順調に進みながらも途中で崩壊を迎えるクラスも無くはない……」

 

 そう語る茶柱の眼は遠い。

 そこで、本来なら一時間目の終了を告げるチャイムが鳴った。結局、テストをすることなく一時間目が終わってしまった。

 

「今回はこの説明に時間が取られるのが分かりきっていたため、全てのテストが一時間ずつ後ろにズレることになっている。本来なら一時間目の社会が二時間目に、といった具合だ。

 それに合わせ、結果的に通常通りの時間割となることから、四時間目が終わったら普通に昼休みが入る。

 取り敢えずは説明が終わったし、休み時間に入った。トイレに行きたい生徒は行ってこい」

 

 説明が長いと思ったらそういうことだったらしい。生徒たちは頷いている。

 言葉に従い、トイレにでも行くのだろう。教室を出る生徒も何人か。

 茶柱はそのまま教壇前に佇んでいる。

 

「さあ、覚悟はいいか? いよいよ本番だ」

 

 脅しのような言葉を放ち、茶柱がテスト用紙を配り出す。

 前の生徒から後ろへ、といった方式ではなく、茶柱自身が歩き回って各自の元へ裏返しに置いていく。

 

「開始!」

 

 チャイムが鳴るとほぼ同時、茶柱から開始宣言が放たれ、生徒たちが一斉にテスト用紙を表返した。

 

「え……!?」

「これ……!?」

「どうなってんだよ……!?」

 

 あらゆる席からその様な声が上がる。

 

「何のために試験前に時間を割いて長ったらしい説明をしたと思っているんだ、お前たちは?

『過去問』という、学校側が用意した救済処置に辿り着いたのは見事だが、赤点による一発退学がなくなった――つまりは『Eクラス』という救済ラインが新たに用意された以上、これまでの救済処置をそのまま採用する筈ないだろうが?」

 

 担任から放たれる、残酷ながらも道理に沿った言葉。

 Dクラスに限ったことではなく、新入生たちは須らく『日頃の努力』を試されることになったのだった。




本作のオリジナル要素である『Eクラス構想』ですが、これを採用するなら早ければ早いほど――最初の退学者が出る前の方が望ましいです。
そう考えた場合、学校側は中間テストに間に合わせようとするでしょう。
細かな問題点は後から調整すればいいわけですし、試用に漕ぎ着けるだけなら不可能ではないと思います。
そして実際に間に合ったなら、これまでの救済処置である『過去問』をそのまま通用させる筈がないんですよね、普通に考えて。
初っ端から退学者が沢山出るのは学校側も望むことではなく、そのために丸暗記が通用する仕様にしてるわけでしょうし……。
一発退学がなくなったのなら、学校側が『お前たちの素の学力を見せてみろ』と舵を取るのはおかしなことではありません。
その一方で、『過去問』が例年の救済手段であるのも事実なことから、完全に通用しなくさせるのも問題です。
そのため、丸暗記こそ通用しませんが、『参考資料』程度の効果は持ち合わせています。
この瞬間、過去問の丸暗記に頼った生徒とそうでない生徒を篩に掛けることに繋がりました。

事前に断っておきますと、1-Dは半数近くがEクラス落ちになります。
以前の予告と違うのは、『Eクラス』構想を取り入れたことにより、退学じゃなくなったことですね。
残留が確定しているのは
男子:九角天嶺、綾小路清隆、平田洋介、幸村輝彦、高円寺六助、池寛治、須藤健、山内春樹、三宅明人、外村秀雄、仲谷京介の計11人
女子:伊吹澪、軽井沢恵、櫛田桔梗、佐倉愛里、佐藤麻耶、長谷部波瑠加、堀北鈴音、松下千秋、王美雨、井の頭心、小野寺かや乃、森寧々の計12人
合計で23人で、それ以外はEクラス行きです。

これは、あくまでも中間テストという『学力基準』に基づいた解釈です。
『素の学力がどれだけ高いか』、『どれだけ学力の優れた教師に、どれだけ付きっきりで勉強を教われるか』、『どれだけ真面目に勉強に取り組むか』が残留を分かつ要素になります。
その点において、須藤は契約で縛られたからこそ残留条件を満たすことになります。
実際、原作でも一年の7/1時点で『E』だった学力を、二年の4月時点で『C+』にまで持っていってますので、ポテンシャル自体は持ち合わせています。
恵も、清隆に勉強を教わることで、二年の4月時点では『D+』だった学力を、同年の9月頭には『C』にまで上昇させたことがガイドブックで明言されています。
これにより、清隆の教育能力の高さと恵のポテンシャルは証明されています。

まあ、だからこそ、原作における愛里の扱いの悪さには思うところがあるんですが……。
一年の7/1時点では『C+』だった学力評価が、二年のOAA施行時には『C』に落ちてますし……。
『綾小路グループ』が結成されてからどれだけの時間が経っていると思うのか。むしろ、学力は上昇していて然るべきでしょう。

愚痴はともあれ。
そういった理由から、平田の勉強会に参加している生徒が割を食うことになるのは仕方のない部分があります。
平田、桔梗、千秋、王は確かに優秀な学力を持ってますが、四人で面倒を見るには人数が多過ぎますから。
篠原と前園が残留候補に挙がらないのは、原作描写に基づくものです。
篠原の学力は一年の7/1時点で『D-』、OAA施行時で『D+』です。上昇幅が少ないです。
また、料理部からバレー部への転部も行ってます。方向性が大きく違います。
以上のことから、篠原については『非常に移り気で集中力がない』と解釈しています。
前園は、二年生編時の『入学当初は誰彼構わず噛みつき喧嘩腰、口も態度も悪かったが、徐々に角が取れて落ち着いた』という描写からですね。

他方、小野寺と森が残留するのは、これまた原作描写からですね。
既に水泳という長所をアピール済みな小野寺を残留させない手はありません。間違いなく桔梗や千秋が手を伸ばします。
森は原作で桔梗が警戒していた描写があったからですね。
グループチャットで森だけを省いたグループが構成されている、というものですが、裏を返せば、ハブにする=桔梗が警戒するだけの要素を持っているという解釈も出来ます。
そのことから、こちらもまた桔梗や千秋が手を伸ばします。

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